労働統計実地調査令
法令番号: 勅令第百四號
公布年月日: 昭和11年6月6日
法令の形式: 勅令
朕勞働統計實地調査令改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十一年六月五日
內閣總理大臣 廣田弘毅
海軍大臣 永野修身
陸軍大臣 伯爵 寺內壽一
大藏大臣 馬場鍈一
鐵道大臣 前田米藏
內務大臣 潮惠之輔
農林大臣 島田俊雄
遞信大臣 賴母木桂吉
商工大臣 小川鄕太郞
外務大臣 有田八郞
勅令第百四號
勞働統計實地調査令
第一條 勞働統計實地調査ハ大正十三年ニ行ヒタル調査ヲ第一囘調査トシ爾後三年每ニ一囘之ヲ行フ
勞働統計實地調査ハ工場、鑛山又ハ交通事業體(船舶ヲ除ク)ニ關スル調査ハ十月十日現在ニ依リ之ヲ行ヒ船舶ニ關スル調査ハ九月十一日ヨリ十一月十日ニ至ル期間內ニ帝國內地ノ港ニ入リタル船舶ニ在リテハ其ノ最初ニ帝國內地ノ港ニ入リタル日ノ現在ニ依リ、九月十日以前ヨリ引續キ帝國內地ノ港ニ在ル船舶ニ在リテハ九月十一日現在ニ依リ之ヲ行フ
第二條 本令ニ於テ鑛山ト稱スルハ鑛業法又ハ砂鑛法ノ適用ヲ受クル事業體ヲ謂フ
本令ニ於テ交通事業體ト稱スルハ左ノ各號ノ一ニ該當スル事業體ヲ謂フ
一 地方鐵道、軌道若ハ架空索道ノ運輸事業又ハ一定ノ路線ニ依ル自動車ノ運輸事業ヲ營ムモノ
二 船舶ヨリ若ハ船舶ヘノ貨物ノ積卸ノ事業又ハ岸壁、波止場、停車場若ハ倉庫ニ於ケル貨物取扱ノ事業ヲ營ムモノ
三 船舶法ノ適用ヲ受ケ海上運輸ニ從事スル船舶
本令ニ於テ勞働者ト稱スルハ賃銀又ハ給料ヲ得テ工場、鑛山又ハ交通事業體ノ作業ニ從事スル勞務者ヲ謂フ
第三條 勞働統計實地調査ハ官營ニ屬セザル工場若ハ鑛山又ハ交通事業體(船舶ヲ除ク)ニシテ第一條第二項ノ期日ニ於テ五十人以上ノ勞働者ヲ使用スルモノ又ハ總噸數千噸以上ノ船舶ノ事業主及勞働者ニ付之ヲ行フ但シ左記第一號ニ該當スル工場ニ在リテハ三百人以上、第二號ニ該當スル工場ニ在リテハ百人以上、第三號ニ該當スル工場ニ在リテハ十五人以上ノ勞働者ヲ使用スルモノニ付之ヲ行フ
一 造船業、航空機製造、人造絹絲製造、絹絲紡績、毛絲紡績、麻絲紡績又ハ綿絲紡績ヲ營ムモノ
二 琺瑯品製造、セメント製造、精鍊業、金屬壓延業、電線・電纜製造、採鑛・選鑛・精鍊用機械器具製造、銃砲・彈丸・水雷製造、電動機・電氣機械器具製造、電氣通信機械器具製造、鐵道軌道車輛製造、自動車・自動自轉車製造、樂器製造、時計製造、肥料製造、火藥・其ノ他ノ發火物製造、マッチ製造、生絲製造、砂糖類製造、麥酒釀造又ハガス發生・供給業ヲ營ムモノ
三 木蠟・蠟製品製造、眞綿製造、毛撚絲製造、メリヤス・メリヤス品製造、建具・家具・指物類製造、漆器製造、疊表・花莚・茣蓙類製造、藁・麥稈・經木・棕梠細工又ハ笊・籠・行李類製造ヲ營ムモノ
第四條 第一條第二項ノ期日ニ休業セル工場、鑛山又ハ交通事業體(船舶ヲ除ク)ニシテ引續キ十月二十日迄休業シタルモノ及船舶ニシテ九月十一日ヨリ引續キ十一月十日迄繫留中ノモノニ關シテハ調査ヲ行ハズ
第五條 工場又ハ鑛山ノ事業主ニ付テハ左ノ事項ヲ調査ス
一 工場又ハ鑛山ノ名
二 工場又ハ鑛山ノ所在地
三 事業ノ種類
四 勞働者現在數
五 一日ノ所定勞働時間
六 一日ノ所定休憩時間
七 一月ノ所定休業日數
八 實物給與ノ種類及價額
第二條第二項第一號又ハ第二號ニ該當スル事業體ノ事業主ニ付テハ左ノ事項ヲ調査ス
一 事業體ノ名
二 事業體ノ所在地
三 事業ノ種類
四 勞働者現在數
五 一日ノ所定勞働時間
六 實物給與ノ種類及價額
船舶ノ事業主ニ付テハ左ノ事項ヲ調査ス
一 船名
二 總噸數及公稱馬力
三 船籍港
四 航行區域
五 船舶ノ用途
六 乘組普通船員現在數
七 一日ノ所定勞働時間
八 實物給與ノ種類及價額
勞働者ニ付テハ左ノ事項ヲ調査ス
一 氏名
二 男女ノ別
三 出生ノ年月日
四 出生地
五 配偶者ノ有無
六 敎育ノ程度
七 職名
八 就業ノ年月數
九 賃銀又ハ給料
十 實物給與ノ有無
第六條 勞働統計實地調査ハ各工場、鑛山又ハ交通事業體ニ就キ之ヲ行フ但シ調査ノ際工場、鑛山又ハ交通事業體ニ出勤セザル者ニ付テハ其ノ居所ニ就キ之ヲ行フコトヲ得
第七條 事業主ハ第五條第一項各號ノ事項、同條第二項各號ノ事項又ハ同條第三項各號ノ事項ヲ、勞働者ハ同條第四項各號ノ事項ヲ申吿スル義務アルモノトス
第八條 事業主自ラ工場、鑛山又ハ交通事業體(船舶ヲ除ク)ノ管理ヲ爲サザルトキハ事實上之ヲ管理スル者ヲ事業主ト看做ス
船舶ニ在リテハ船長ヲ事業主ト看做ス
第九條 府縣知事ハ內閣總理大臣ノ命ヲ承ケ其ノ管轄區域內ノ工場及交通事業體(船舶ヲ除ク)ニ關スル調査ノ執行ヲ指揮監督ス
第十條 鑛山監督局長ハ內閣總理大臣ノ命ヲ承ケ其ノ管轄區域內ノ鑛山ニ關スル調査ノ執行ヲ指揮監督ス
第十一條 遞信局長ハ內閣總理大臣ノ命ヲ承ケ其ノ管轄區域內ノ港ニ在ル船舶ニ關スル調査ノ執行ヲ指揮監督シ及第十三條第二項ノ場合ヲ除クノ外調査ノ執行ヲ管掌ス
第十二條 府縣支廳長ハ府縣知事ノ命ヲ承ケ其ノ管轄區域內ノ工場及交通事業體(船舶ヲ除ク)ニ關スル調査ノ執行ヲ指揮監督ス
第十三條 市町村長ハ工場及交通事業體(船舶ヲ除ク)ニ在リテハ府縣知事(府縣支廳長ノ管轄區域內ノ町村長ハ府縣支廳長)、鑛山ニ在リテハ鑛山監督局長ノ指揮監督ヲ承ケ其ノ管轄區域內ノ工場、鑛山及交通事業體(船舶ヲ除ク)ノ調査ノ執行ヲ管掌ス
管海官廳ノ事務ヲ行フ市町村長ニシテ內閣總理大臣ノ特ニ指定スルモノハ遞信局長ノ指揮監督ヲ承ケ其ノ管轄區域內ノ港ニ在ル船舶ニ關スル調査ノ執行ヲ管掌ス
第十四條 勞働統計實地調査ノ事務ノ執行ヲ指導セシムル爲必要アルトキハ府縣、鑛山監督局、管海官廳(管海官廳ノ事務ヲ行フ市町村長ヲ含ム以下之ニ同ジ)、府縣支廳又ハ市町村ニ勞働調査指導員ヲ置クコトヲ得
第十五條 勞働統計實地調査ノ事務ヲ執行セシムル爲管海官廳ニ勞働調査員ヲ、市町村ニ勞働調査員及勞働副調査員ヲ置ク
第十六條 勞働調査指導員、勞働調査員及勞働副調査員ハ府縣知事、鑛山監督局長又ハ遞信局長ノ推薦ニ依リ內閣ニ於テ之ヲ命ズ
勞働調査指導員、勞働調査員及勞働副調査員ハ名譽職トス
第十七條 勞働調査員又ハ勞働副調査員故障アルトキハ管海官廳又ハ市町村長ハ之ニ代ルベキ適當ノ者ヲ選任シ其ノ職務ヲ執行セシムベシ
第十八條 勞働調査指導員ハ當該府縣知事、鑛山監督局長、管海官廳、府縣支廳長又ハ市町村長ノ指揮監督ヲ承ケ調査事務ノ執行ヲ指導ス
第十九條 勞働調査員及勞働副調査員ハ管海官廳又ハ市町村長ノ指揮監督ヲ承ケ事業票用紙及勞働票用紙ノ配付、事業票及勞働票ノ蒐集、調査事項ニ關スル質問記入其ノ他之ニ伴フ諸般ノ事務ヲ執行ス
第二十條 官營ニ屬スル工場及鑛山、國有鐵道(之ニ關聯スル國營自動車ヲ含ム)竝ニ政府管掌ノ郵便、電信及電話事業ニ關シテハ本令ニ準ジテ其ノ調査ヲ行フ其ノ手續ハ主務大臣內閣總理大臣ト協議シテ之ヲ定ム
第二十一條 本令中府縣支廳、府縣支廳長、市町村及市町村長町村長ニ關スル規定ハ市制第六條及第八十二條第三項ノ市ニ在リテハ各市、市長、區及區長ニ之ヲ適用シ府縣府縣知事トアルハ北海道廳北海道廳長官ヲ、府縣支廳府縣支廳長トアルハ北海道廳支廳北海道廳支廳長ヲ、町村町村長トアルハ之ニ準ズベキモノヲ包含ス
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
朕労働統計実地調査令改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十一年六月五日
内閣総理大臣 広田弘毅
海軍大臣 永野修身
陸軍大臣 伯爵 寺内寿一
大蔵大臣 馬場鍈一
鉄道大臣 前田米蔵
内務大臣 潮恵之輔
農林大臣 島田俊雄
逓信大臣 頼母木桂吉
商工大臣 小川郷太郎
外務大臣 有田八郎
勅令第百四号
労働統計実地調査令
第一条 労働統計実地調査ハ大正十三年ニ行ヒタル調査ヲ第一回調査トシ爾後三年毎ニ一回之ヲ行フ
労働統計実地調査ハ工場、鉱山又ハ交通事業体(船舶ヲ除ク)ニ関スル調査ハ十月十日現在ニ依リ之ヲ行ヒ船舶ニ関スル調査ハ九月十一日ヨリ十一月十日ニ至ル期間内ニ帝国内地ノ港ニ入リタル船舶ニ在リテハ其ノ最初ニ帝国内地ノ港ニ入リタル日ノ現在ニ依リ、九月十日以前ヨリ引続キ帝国内地ノ港ニ在ル船舶ニ在リテハ九月十一日現在ニ依リ之ヲ行フ
第二条 本令ニ於テ鉱山ト称スルハ鉱業法又ハ砂鉱法ノ適用ヲ受クル事業体ヲ謂フ
本令ニ於テ交通事業体ト称スルハ左ノ各号ノ一ニ該当スル事業体ヲ謂フ
一 地方鉄道、軌道若ハ架空索道ノ運輸事業又ハ一定ノ路線ニ依ル自動車ノ運輸事業ヲ営ムモノ
二 船舶ヨリ若ハ船舶ヘノ貨物ノ積卸ノ事業又ハ岸壁、波止場、停車場若ハ倉庫ニ於ケル貨物取扱ノ事業ヲ営ムモノ
三 船舶法ノ適用ヲ受ケ海上運輸ニ従事スル船舶
本令ニ於テ労働者ト称スルハ賃銀又ハ給料ヲ得テ工場、鉱山又ハ交通事業体ノ作業ニ従事スル労務者ヲ謂フ
第三条 労働統計実地調査ハ官営ニ属セザル工場若ハ鉱山又ハ交通事業体(船舶ヲ除ク)ニシテ第一条第二項ノ期日ニ於テ五十人以上ノ労働者ヲ使用スルモノ又ハ総噸数千噸以上ノ船舶ノ事業主及労働者ニ付之ヲ行フ但シ左記第一号ニ該当スル工場ニ在リテハ三百人以上、第二号ニ該当スル工場ニ在リテハ百人以上、第三号ニ該当スル工場ニ在リテハ十五人以上ノ労働者ヲ使用スルモノニ付之ヲ行フ
一 造船業、航空機製造、人造絹糸製造、絹糸紡績、毛糸紡績、麻糸紡績又ハ綿糸紡績ヲ営ムモノ
二 琺瑯品製造、セメント製造、精錬業、金属圧延業、電線・電纜製造、採鉱・選鉱・精錬用機械器具製造、銃砲・弾丸・水雷製造、電動機・電気機械器具製造、電気通信機械器具製造、鉄道軌道車輛製造、自動車・自動自転車製造、楽器製造、時計製造、肥料製造、火薬・其ノ他ノ発火物製造、マッチ製造、生糸製造、砂糖類製造、麦酒醸造又ハガス発生・供給業ヲ営ムモノ
三 木蠟・蠟製品製造、真綿製造、毛撚糸製造、メリヤス・メリヤス品製造、建具・家具・指物類製造、漆器製造、畳表・花莚・茣蓙類製造、藁・麦稈・経木・棕梠細工又ハ笊・籠・行李類製造ヲ営ムモノ
第四条 第一条第二項ノ期日ニ休業セル工場、鉱山又ハ交通事業体(船舶ヲ除ク)ニシテ引続キ十月二十日迄休業シタルモノ及船舶ニシテ九月十一日ヨリ引続キ十一月十日迄繋留中ノモノニ関シテハ調査ヲ行ハズ
第五条 工場又ハ鉱山ノ事業主ニ付テハ左ノ事項ヲ調査ス
一 工場又ハ鉱山ノ名
二 工場又ハ鉱山ノ所在地
三 事業ノ種類
四 労働者現在数
五 一日ノ所定労働時間
六 一日ノ所定休憩時間
七 一月ノ所定休業日数
八 実物給与ノ種類及価額
第二条第二項第一号又ハ第二号ニ該当スル事業体ノ事業主ニ付テハ左ノ事項ヲ調査ス
一 事業体ノ名
二 事業体ノ所在地
三 事業ノ種類
四 労働者現在数
五 一日ノ所定労働時間
六 実物給与ノ種類及価額
船舶ノ事業主ニ付テハ左ノ事項ヲ調査ス
一 船名
二 総噸数及公称馬力
三 船籍港
四 航行区域
五 船舶ノ用途
六 乗組普通船員現在数
七 一日ノ所定労働時間
八 実物給与ノ種類及価額
労働者ニ付テハ左ノ事項ヲ調査ス
一 氏名
二 男女ノ別
三 出生ノ年月日
四 出生地
五 配偶者ノ有無
六 教育ノ程度
七 職名
八 就業ノ年月数
九 賃銀又ハ給料
十 実物給与ノ有無
第六条 労働統計実地調査ハ各工場、鉱山又ハ交通事業体ニ就キ之ヲ行フ但シ調査ノ際工場、鉱山又ハ交通事業体ニ出勤セザル者ニ付テハ其ノ居所ニ就キ之ヲ行フコトヲ得
第七条 事業主ハ第五条第一項各号ノ事項、同条第二項各号ノ事項又ハ同条第三項各号ノ事項ヲ、労働者ハ同条第四項各号ノ事項ヲ申告スル義務アルモノトス
第八条 事業主自ラ工場、鉱山又ハ交通事業体(船舶ヲ除ク)ノ管理ヲ為サザルトキハ事実上之ヲ管理スル者ヲ事業主ト看做ス
船舶ニ在リテハ船長ヲ事業主ト看做ス
第九条 府県知事ハ内閣総理大臣ノ命ヲ承ケ其ノ管轄区域内ノ工場及交通事業体(船舶ヲ除ク)ニ関スル調査ノ執行ヲ指揮監督ス
第十条 鉱山監督局長ハ内閣総理大臣ノ命ヲ承ケ其ノ管轄区域内ノ鉱山ニ関スル調査ノ執行ヲ指揮監督ス
第十一条 逓信局長ハ内閣総理大臣ノ命ヲ承ケ其ノ管轄区域内ノ港ニ在ル船舶ニ関スル調査ノ執行ヲ指揮監督シ及第十三条第二項ノ場合ヲ除クノ外調査ノ執行ヲ管掌ス
第十二条 府県支庁長ハ府県知事ノ命ヲ承ケ其ノ管轄区域内ノ工場及交通事業体(船舶ヲ除ク)ニ関スル調査ノ執行ヲ指揮監督ス
第十三条 市町村長ハ工場及交通事業体(船舶ヲ除ク)ニ在リテハ府県知事(府県支庁長ノ管轄区域内ノ町村長ハ府県支庁長)、鉱山ニ在リテハ鉱山監督局長ノ指揮監督ヲ承ケ其ノ管轄区域内ノ工場、鉱山及交通事業体(船舶ヲ除ク)ノ調査ノ執行ヲ管掌ス
管海官庁ノ事務ヲ行フ市町村長ニシテ内閣総理大臣ノ特ニ指定スルモノハ逓信局長ノ指揮監督ヲ承ケ其ノ管轄区域内ノ港ニ在ル船舶ニ関スル調査ノ執行ヲ管掌ス
第十四条 労働統計実地調査ノ事務ノ執行ヲ指導セシムル為必要アルトキハ府県、鉱山監督局、管海官庁(管海官庁ノ事務ヲ行フ市町村長ヲ含ム以下之ニ同ジ)、府県支庁又ハ市町村ニ労働調査指導員ヲ置クコトヲ得
第十五条 労働統計実地調査ノ事務ヲ執行セシムル為管海官庁ニ労働調査員ヲ、市町村ニ労働調査員及労働副調査員ヲ置ク
第十六条 労働調査指導員、労働調査員及労働副調査員ハ府県知事、鉱山監督局長又ハ逓信局長ノ推薦ニ依リ内閣ニ於テ之ヲ命ズ
労働調査指導員、労働調査員及労働副調査員ハ名誉職トス
第十七条 労働調査員又ハ労働副調査員故障アルトキハ管海官庁又ハ市町村長ハ之ニ代ルベキ適当ノ者ヲ選任シ其ノ職務ヲ執行セシムベシ
第十八条 労働調査指導員ハ当該府県知事、鉱山監督局長、管海官庁、府県支庁長又ハ市町村長ノ指揮監督ヲ承ケ調査事務ノ執行ヲ指導ス
第十九条 労働調査員及労働副調査員ハ管海官庁又ハ市町村長ノ指揮監督ヲ承ケ事業票用紙及労働票用紙ノ配付、事業票及労働票ノ蒐集、調査事項ニ関スル質問記入其ノ他之ニ伴フ諸般ノ事務ヲ執行ス
第二十条 官営ニ属スル工場及鉱山、国有鉄道(之ニ関連スル国営自動車ヲ含ム)並ニ政府管掌ノ郵便、電信及電話事業ニ関シテハ本令ニ準ジテ其ノ調査ヲ行フ其ノ手続ハ主務大臣内閣総理大臣ト協議シテ之ヲ定ム
第二十一条 本令中府県支庁、府県支庁長、市町村及市町村長町村長ニ関スル規定ハ市制第六条及第八十二条第三項ノ市ニ在リテハ各市、市長、区及区長ニ之ヲ適用シ府県府県知事トアルハ北海道庁北海道庁長官ヲ、府県支庁府県支庁長トアルハ北海道庁支庁北海道庁支庁長ヲ、町村町村長トアルハ之ニ準ズベキモノヲ包含ス
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス