関東州船舶安全令
法令番号: 勅令第二百五十三號
公布年月日: 昭和9年8月15日
法令の形式: 勅令
朕關東州船舶安全令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和九年八月十四日
內閣總理大臣兼拓務大臣 岡田啓介
勅令第二百五十三號
關東州船舶安全令
第一條 關東州ニ於ケル船舶ノ堪航性及人命ノ安全ニ關シテハ本令ニ定ムルモノヲ除クノ外船舶安全法ニ依ル但シ同法中主務大臣トアルハ關東長官、勅令トアルハ關東廳令、日本船舶トアルハ關東州ニ行ハルル命令ニ依ル日本船舶、無線電信法トアルハ關東州及南滿洲鐵道附屬地電氣通信令トス
第二條 關東州ノ船籍ヲ取得スル目的ヲ以テ內地、朝鮮、臺灣又ハ樺太ニ於テ船舶ヲ製造スル者ハ關東州ノ管海官廳ニ船舶安全法第六條第一項又ハ第二項ノ製造檢查ヲ申請スルコトヲ得
關東州ノ管海官廳ハ前項ノ規定ニ依ル檢查ニ合格シタル船舶ニ對シテハ合格證明書ヲ交付ス
船舶安全法第六條第四項ノ規定ハ前項ノ船舶ニ之ヲ準用ス
第三條 關東長官ハ船舶安全法第二條第一項ノ規定ヲ適用セザル船舶ノ堪航性及人命ノ安全ニ關シ同法第二十七條及第二十八條ニ規定スル事項ヲ除クノ外必要ナル規則ヲ設クルコトヲ得
附 則
第四條 本令施行ノ期日ハ關東長官之ヲ定ム
船舶安全法第二條第一項第十一號ニ關スル規定及同法第二十七條ノ規定ニ付テハ各別ニ關東長官ノ定ムル日迄本令第一條ノ規定ヲ適用セズ
第五條 昭和二年勅令第百六十五號ハ之ヲ廢止ス
第六條 本令施行ノ際現ニ存スル船舶ニシテ本令ニ依リ滿載吃水線ノ標示ヲ要スルモノニ付テハ關東長官ノ定ムル所ニ依リ滿載吃水線ニ關スル檢查ヲ受クル迄之ヲ標示セザルコトヲ得
第七條 從前ノ規定ニ依リ船舶檢查證書若ハ假證書ヲ受有スル船舶又ハ之ヲ受有セズシテ航行ノ用ニ供スル船舶ニ付テハ左ノ各號ノ一ニ該當スルニ至ル迄船舶檢查及無線電信施設ニ關シ仍從前ノ規定ニ依ル
一 航行期間滿了ノ爲從前ノ規定ニ依リ檢查ヲ受クベキトキ
二 從前ノ規定ニ依リ船舶檢查證書又ハ假證書ヲ受有セズシテ航行ノ用ニ供シ得ザルニ至リタルトキ
第八條 前條ノ船舶同條各號ノ一ニ該當スルニ至リタルトキハ關東長官ノ定ムル所ニ依リ檢查ヲ受クベシ
前項ノ檢查ニ合格シタル船舶ニハ船舶檢查證書ヲ交付ス但シ其ノ有效期間ハ四年以內ニ於テ管海官廳ノ定メタル期間トス
前項ノ有效期間ノ滿了ハ船舶安全法第五條第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ同法第十條ニ規定スル有效期間ノ滿了ト看做ス
朕関東州船舶安全令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和九年八月十四日
内閣総理大臣兼拓務大臣 岡田啓介
勅令第二百五十三号
関東州船舶安全令
第一条 関東州ニ於ケル船舶ノ堪航性及人命ノ安全ニ関シテハ本令ニ定ムルモノヲ除クノ外船舶安全法ニ依ル但シ同法中主務大臣トアルハ関東長官、勅令トアルハ関東庁令、日本船舶トアルハ関東州ニ行ハルル命令ニ依ル日本船舶、無線電信法トアルハ関東州及南満洲鉄道附属地電気通信令トス
第二条 関東州ノ船籍ヲ取得スル目的ヲ以テ内地、朝鮮、台湾又ハ樺太ニ於テ船舶ヲ製造スル者ハ関東州ノ管海官庁ニ船舶安全法第六条第一項又ハ第二項ノ製造検査ヲ申請スルコトヲ得
関東州ノ管海官庁ハ前項ノ規定ニ依ル検査ニ合格シタル船舶ニ対シテハ合格証明書ヲ交付ス
船舶安全法第六条第四項ノ規定ハ前項ノ船舶ニ之ヲ準用ス
第三条 関東長官ハ船舶安全法第二条第一項ノ規定ヲ適用セザル船舶ノ堪航性及人命ノ安全ニ関シ同法第二十七条及第二十八条ニ規定スル事項ヲ除クノ外必要ナル規則ヲ設クルコトヲ得
附 則
第四条 本令施行ノ期日ハ関東長官之ヲ定ム
船舶安全法第二条第一項第十一号ニ関スル規定及同法第二十七条ノ規定ニ付テハ各別ニ関東長官ノ定ムル日迄本令第一条ノ規定ヲ適用セズ
第五条 昭和二年勅令第百六十五号ハ之ヲ廃止ス
第六条 本令施行ノ際現ニ存スル船舶ニシテ本令ニ依リ満載吃水線ノ標示ヲ要スルモノニ付テハ関東長官ノ定ムル所ニ依リ満載吃水線ニ関スル検査ヲ受クル迄之ヲ標示セザルコトヲ得
第七条 従前ノ規定ニ依リ船舶検査証書若ハ仮証書ヲ受有スル船舶又ハ之ヲ受有セズシテ航行ノ用ニ供スル船舶ニ付テハ左ノ各号ノ一ニ該当スルニ至ル迄船舶検査及無線電信施設ニ関シ仍従前ノ規定ニ依ル
一 航行期間満了ノ為従前ノ規定ニ依リ検査ヲ受クベキトキ
二 従前ノ規定ニ依リ船舶検査証書又ハ仮証書ヲ受有セズシテ航行ノ用ニ供シ得ザルニ至リタルトキ
第八条 前条ノ船舶同条各号ノ一ニ該当スルニ至リタルトキハ関東長官ノ定ムル所ニ依リ検査ヲ受クベシ
前項ノ検査ニ合格シタル船舶ニハ船舶検査証書ヲ交付ス但シ其ノ有効期間ハ四年以内ニ於テ管海官庁ノ定メタル期間トス
前項ノ有効期間ノ満了ハ船舶安全法第五条第一項ノ規定ノ適用ニ付テハ之ヲ同法第十条ニ規定スル有効期間ノ満了ト看做ス