朕健康保險特別會計規則ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和元年十二月二十八日
內閣總理大臣 若槻禮次郞
內務大臣臨時代理 遞信大臣 安達謙藏
大藏大臣 片岡直溫
勅令第四號
健康保險特別會計規則
第一條 歲入歲出ノ豫定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ前年度九月三十日迄ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スベシ
前項ノ豫定計算書ニハ其ノ年三月三十一日現在ノ積立金明細目錄ヲ添附スベシ
第二條 歲入歲出ノ豫算ハ決定ノ後豫備費ヲ除キ所管大臣社會局長官ニ命ジテ之ヲ執行セシムベシ但シ他ノ官吏ニ命ジテ其ノ一部ヲ執行セシムルコトヲ得
第三條 本會計ニ於テハ當該年度ノ收入濟歲入額及一時借入金ヲ以テ支拂元受高トシ歲出ヲ支出スルハ此ノ支拂元受高ヲ超過スルコトヲ得ズ
第四條 本會計ニ於テ支拂上現金ニ不足ヲ生ジタルトキハ所管大臣ハ大藏大臣ノ承認ヲ經テ積立金ニ屬スル現金ヲ前條ノ支拂元受高ニ繰替使用スルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テ仍不足アルトキハ所管大臣ハ大藏大臣ニ對シ一時借入金ニ代ヘ國庫餘裕金ノ繰替使用ヲ請求スルコトヲ得
前二項ノ規定ニ依リ繰替使用シタル金額ハ當該年度內ニ之ヲ返還スベシ
第五條 保險料收入ノ年度所屬ハ其ノ保險料ヲ負擔スベキ義務ノ發生シタル日ノ屬スル年度ニ依ル
第六條 每年度出納ノ完結迄ニ收入濟又ハ支出濟ト爲ラザルモノハ現ニ其ノ收支ヲ爲シタル年度ノ歲入又ハ歲出トス
第七條 健康保險特別會計法第三條第一項ノ規定ニ依リ一般會計ヨリ繰入ルル金額算定ノ基礎タル保險給付ニ要スル費用ノ額ノ計算ニ付テハ健康保險法施行令第九十一條ノ規定ヲ準用ス
第八條 健康保險特別會計法第三條第一項ニ規定スル被保險者ノ員數ノ計算ニ付テハ健康保險法施行令第九十二條ノ規定ヲ準用ス
第九條 歲入徵收官ハ每月徵收報告書ヲ調製シ參照書類ヲ添ヘ之ヲ社會局長官ニ送付スベシ
第十條 社會局長官ハ徵收報告書ニ依リ每月徵收總報告書ヲ調製シ參照書類ヲ添ヘ所管大臣ヲ經由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スベシ
第十一條 支出官ハ每月支出濟額報告書ヲ調製シ之ヲ社會局長官ニ送付スベシ
第十二條 社會局長官ハ支出濟額報告書ニ依リ每月支出總報告書ヲ調製シ支出濟額報告書ヲ添ヘ所管大臣ヲ經由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スベシ
第十三條 每年度ノ歲入ノ收入濟額ヨリ歲出ノ支出濟額及翌年度繰越額ヲ控除シタル殘餘ハ總テ之ヲ積立金ニ組入ルベシ
第十四條 歲入歲出ノ決定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ翌年度七月三十一日迄ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スベシ
第十五條 社會局ハ日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ健康保險ニ關スル一切ノ計算ヲ登記スベシ
第十六條 社會局ハ歲入簿ヲ備ヘ歲入ノ豫算額、調定濟額、收入濟額、不納缺損額及收入未濟額ヲ登記スベシ
第十七條 支出官ハ支出簿ノ外支拂元受高差引簿ヲ備ヘ支拂元受高、支出濟額及殘額ヲ登記スベシ
第十八條 社會局ハ歲出簿及支拂元受高差引簿ヲ備ヘ歲出簿ニハ歲出ノ豫算額、豫算決定後增加額、支出濟額、翌年度繰越額及殘額ヲ登記シ支拂元受高差引簿ニハ支拂元受高、支出濟額及殘額ヲ登記スベシ
第十九條 本令ニ規定セザルモノニ付テハ會計規則ヲ準用ス
附 則
本令ハ昭和二年一月一日ヨリ之ヲ施行ス
朕健康保険特別会計規則ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和元年十二月二十八日
内閣総理大臣 若槻礼次郎
内務大臣臨時代理 逓信大臣 安達謙蔵
大蔵大臣 片岡直温
勅令第四号
健康保険特別会計規則
第一条 歳入歳出ノ予定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ前年度九月三十日迄ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スベシ
前項ノ予定計算書ニハ其ノ年三月三十一日現在ノ積立金明細目録ヲ添附スベシ
第二条 歳入歳出ノ予算ハ決定ノ後予備費ヲ除キ所管大臣社会局長官ニ命ジテ之ヲ執行セシムベシ但シ他ノ官吏ニ命ジテ其ノ一部ヲ執行セシムルコトヲ得
第三条 本会計ニ於テハ当該年度ノ収入済歳入額及一時借入金ヲ以テ支払元受高トシ歳出ヲ支出スルハ此ノ支払元受高ヲ超過スルコトヲ得ズ
第四条 本会計ニ於テ支払上現金ニ不足ヲ生ジタルトキハ所管大臣ハ大蔵大臣ノ承認ヲ経テ積立金ニ属スル現金ヲ前条ノ支払元受高ニ繰替使用スルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テ仍不足アルトキハ所管大臣ハ大蔵大臣ニ対シ一時借入金ニ代ヘ国庫余裕金ノ繰替使用ヲ請求スルコトヲ得
前二項ノ規定ニ依リ繰替使用シタル金額ハ当該年度内ニ之ヲ返還スベシ
第五条 保険料収入ノ年度所属ハ其ノ保険料ヲ負担スベキ義務ノ発生シタル日ノ属スル年度ニ依ル
第六条 毎年度出納ノ完結迄ニ収入済又ハ支出済ト為ラザルモノハ現ニ其ノ収支ヲ為シタル年度ノ歳入又ハ歳出トス
第七条 健康保険特別会計法第三条第一項ノ規定ニ依リ一般会計ヨリ繰入ルル金額算定ノ基礎タル保険給付ニ要スル費用ノ額ノ計算ニ付テハ健康保険法施行令第九十一条ノ規定ヲ準用ス
第八条 健康保険特別会計法第三条第一項ニ規定スル被保険者ノ員数ノ計算ニ付テハ健康保険法施行令第九十二条ノ規定ヲ準用ス
第九条 歳入徴収官ハ毎月徴収報告書ヲ調製シ参照書類ヲ添ヘ之ヲ社会局長官ニ送付スベシ
第十条 社会局長官ハ徴収報告書ニ依リ毎月徴収総報告書ヲ調製シ参照書類ヲ添ヘ所管大臣ヲ経由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スベシ
第十一条 支出官ハ毎月支出済額報告書ヲ調製シ之ヲ社会局長官ニ送付スベシ
第十二条 社会局長官ハ支出済額報告書ニ依リ毎月支出総報告書ヲ調製シ支出済額報告書ヲ添ヘ所管大臣ヲ経由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スベシ
第十三条 毎年度ノ歳入ノ収入済額ヨリ歳出ノ支出済額及翌年度繰越額ヲ控除シタル残余ハ総テ之ヲ積立金ニ組入ルベシ
第十四条 歳入歳出ノ決定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ翌年度七月三十一日迄ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スベシ
第十五条 社会局ハ日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ健康保険ニ関スル一切ノ計算ヲ登記スベシ
第十六条 社会局ハ歳入簿ヲ備ヘ歳入ノ予算額、調定済額、収入済額、不納欠損額及収入未済額ヲ登記スベシ
第十七条 支出官ハ支出簿ノ外支払元受高差引簿ヲ備ヘ支払元受高、支出済額及残額ヲ登記スベシ
第十八条 社会局ハ歳出簿及支払元受高差引簿ヲ備ヘ歳出簿ニハ歳出ノ予算額、予算決定後増加額、支出済額、翌年度繰越額及残額ヲ登記シ支払元受高差引簿ニハ支払元受高、支出済額及残額ヲ登記スベシ
第十九条 本令ニ規定セザルモノニ付テハ会計規則ヲ準用ス
附 則
本令ハ昭和二年一月一日ヨリ之ヲ施行ス