郵便年金特別会計規則
法令番号: 勅令第二百八十二號
公布年月日: 大正15年8月10日
法令の形式: 勅令
朕郵便年金特別會計規則ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
攝政名
大正十五年八月九日
內閣總理大臣 若槻禮次郞
遞信大臣 安達謙藏
大藏大臣 早速整爾
勅令第二百八十二號
郵便年金特別會計規則
第一條 歲入歲出ノ豫定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ前年度九月三十日迄ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スヘシ
前項ノ豫定計算書ニハ其ノ年三月三十一日現在ノ積立金明細目錄ヲ添附スヘシ
第二條 歲入歲出ノ豫算ハ決定ノ後豫備費ヲ除キ所管大臣簡易保險局長ニ命シテ之ヲ執行セシムヘシ但シ他ノ官吏ニ命シテ其ノ一部ヲ執行セシムルコトヲ得
第三條 郵便年金特別會計法第四條ノ規定ニ依リ公債ヲ以テ餘裕金ヲ保有セントスルトキハ地方債ニ付テハ所管大臣大藏大臣ト協議シテ其ノ種類及金額ヲ定ムヘシ公債ヲ離權セントスルトキハ其ノ都度所管大臣大藏大臣ト協議シテ之ヲ定ムヘシ
第四條 本會計ニ於テハ當該年度ノ收入濟歲入額ヲ以テ支拂元受高トシ歲出ヲ支出スルハ此ノ支拂元受高ヲ超過スルコトヲ得ス
第五條 本會計ニ於テ支拂上現金ニ不足ヲ生シタルトキハ所管大臣ハ大藏大臣ノ承認ヲ經テ積立金ニ屬スル現金ヲ前條ノ支拂元受高ニ繰替使用スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ繰替使用シタル金額ハ當該年度內ニ之ヲ返還スヘシ
第六條 每年度出納ノ完結迄ニ收入濟又ハ支出濟ト爲ラサルモノハ現ニ其ノ收支ヲ爲シタル年度ノ歲入又ハ歲出トス
第七條 歲入徵收官ハ每月徵收報告書ヲ調製シ參照書類ヲ添ヘ之ヲ簡易保險局長ニ送付スヘシ
第八條 簡易保險局長ハ徵收報告書ニ依リ每月徵收總報告書ヲ調製シ參照書類ヲ添ヘ所管大臣ヲ經由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スヘシ
第九條 支出官ハ每月支出濟額報告書ヲ調製シ之ヲ簡易保險局長ニ送付スヘシ
第十條 簡易保險局長ハ支出濟額報告書ニ依リ每月支出總報告書ヲ調製シ支出濟額報告書ヲ添ヘ所管大臣ヲ經由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スヘシ
第十一條 歲入徵收官又ハ支出官一人ナル場合ニ於テハ徵收報告書又ハ支出濟額報告書ヲ以テ徵收總報告書又ハ支出總報告書ニ充ツルコトヲ得
第十二條 每年度ニ於ケル歲入ノ收入濟額ヨリ歲出ノ支出濟額ヲ控除シタル過剩額ハ之ヲ積立金ニ組入ルヘシ
前項歲入ノ收入濟額カ歲出ノ支出濟額ニ對シ不足アルトキハ之ヲ積立金ヨリ補足スヘシ
第十三條 歲入歲出ノ決定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ翌年度七月三十一日迄ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スヘシ
第十四條 簡易保險局ハ日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ郵便年金ニ關スル一切ノ計算ヲ登記スヘシ
第十五條 簡易保險局ハ歲入簿ヲ備ヘ歲入ノ豫算額、調定濟額、收入濟額、不納缺損額及收入未濟額ヲ登記スヘシ
第十六條 支出官ハ支出簿ノ外支拂元受高差引簿ヲ備ヘ支拂元受高、支出濟額及殘額ヲ登記スヘシ
第十七條 簡易保險局ハ歲出簿及支拂元受高差引簿ヲ備ヘ歲出簿ニハ歲出ノ豫算額、豫算決定後增加額、支出濟額、翌年度繰越額及殘額ヲ登記シ支拂元受高差引簿ニハ支拂元受高、支出濟額及殘額ヲ登記スヘシ但シ支出官一人ナル場合ニ於テハ支拂元受高差引簿ヲ省略スルコトヲ得
第十八條 本令ニ規定セサルモノニ付テハ會計規則ヲ準用ス
附 則
本令ハ郵便年金特別會計法施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
朕郵便年金特別会計規則ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
摂政名
大正十五年八月九日
内閣総理大臣 若槻礼次郎
逓信大臣 安達謙蔵
大蔵大臣 早速整爾
勅令第二百八十二号
郵便年金特別会計規則
第一条 歳入歳出ノ予定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ前年度九月三十日迄ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スヘシ
前項ノ予定計算書ニハ其ノ年三月三十一日現在ノ積立金明細目録ヲ添附スヘシ
第二条 歳入歳出ノ予算ハ決定ノ後予備費ヲ除キ所管大臣簡易保険局長ニ命シテ之ヲ執行セシムヘシ但シ他ノ官吏ニ命シテ其ノ一部ヲ執行セシムルコトヲ得
第三条 郵便年金特別会計法第四条ノ規定ニ依リ公債ヲ以テ余裕金ヲ保有セントスルトキハ地方債ニ付テハ所管大臣大蔵大臣ト協議シテ其ノ種類及金額ヲ定ムヘシ公債ヲ離権セントスルトキハ其ノ都度所管大臣大蔵大臣ト協議シテ之ヲ定ムヘシ
第四条 本会計ニ於テハ当該年度ノ収入済歳入額ヲ以テ支払元受高トシ歳出ヲ支出スルハ此ノ支払元受高ヲ超過スルコトヲ得ス
第五条 本会計ニ於テ支払上現金ニ不足ヲ生シタルトキハ所管大臣ハ大蔵大臣ノ承認ヲ経テ積立金ニ属スル現金ヲ前条ノ支払元受高ニ繰替使用スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ繰替使用シタル金額ハ当該年度内ニ之ヲ返還スヘシ
第六条 毎年度出納ノ完結迄ニ収入済又ハ支出済ト為ラサルモノハ現ニ其ノ収支ヲ為シタル年度ノ歳入又ハ歳出トス
第七条 歳入徴収官ハ毎月徴収報告書ヲ調製シ参照書類ヲ添ヘ之ヲ簡易保険局長ニ送付スヘシ
第八条 簡易保険局長ハ徴収報告書ニ依リ毎月徴収総報告書ヲ調製シ参照書類ヲ添ヘ所管大臣ヲ経由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スヘシ
第九条 支出官ハ毎月支出済額報告書ヲ調製シ之ヲ簡易保険局長ニ送付スヘシ
第十条 簡易保険局長ハ支出済額報告書ニ依リ毎月支出総報告書ヲ調製シ支出済額報告書ヲ添ヘ所管大臣ヲ経由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スヘシ
第十一条 歳入徴収官又ハ支出官一人ナル場合ニ於テハ徴収報告書又ハ支出済額報告書ヲ以テ徴収総報告書又ハ支出総報告書ニ充ツルコトヲ得
第十二条 毎年度ニ於ケル歳入ノ収入済額ヨリ歳出ノ支出済額ヲ控除シタル過剰額ハ之ヲ積立金ニ組入ルヘシ
前項歳入ノ収入済額カ歳出ノ支出済額ニ対シ不足アルトキハ之ヲ積立金ヨリ補足スヘシ
第十三条 歳入歳出ノ決定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ翌年度七月三十一日迄ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スヘシ
第十四条 簡易保険局ハ日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ郵便年金ニ関スル一切ノ計算ヲ登記スヘシ
第十五条 簡易保険局ハ歳入簿ヲ備ヘ歳入ノ予算額、調定済額、収入済額、不納欠損額及収入未済額ヲ登記スヘシ
第十六条 支出官ハ支出簿ノ外支払元受高差引簿ヲ備ヘ支払元受高、支出済額及残額ヲ登記スヘシ
第十七条 簡易保険局ハ歳出簿及支払元受高差引簿ヲ備ヘ歳出簿ニハ歳出ノ予算額、予算決定後増加額、支出済額、翌年度繰越額及残額ヲ登記シ支払元受高差引簿ニハ支払元受高、支出済額及残額ヲ登記スヘシ但シ支出官一人ナル場合ニ於テハ支払元受高差引簿ヲ省略スルコトヲ得
第十八条 本令ニ規定セサルモノニ付テハ会計規則ヲ準用ス
附 則
本令ハ郵便年金特別会計法施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス