第一條 矯正院ハ少年審判所ヨリ送致シタル者及民法第八百八十二條ノ規定ニ依リ入院ノ許可アリタル者ヲ收容スル所トス
第二條 矯正院ニ收容シタル者ノ在院ハ二十三歲ヲ超ユルコトヲ得ス
第三條 矯正院ニハ特ニ區劃シタル場所ヲ設ケ少年審判所、裁判所又ハ豫審判事ヨリ假ニ委託シタル者ヲ置ク
第四條 矯正院ハ收容スヘキ者ノ男女ノ別ニ從ヒ之ヲ設ク
第五條 十六歲ニ滿タサル者ト十六歲以上ノ者トハ分界ヲ設ケタル場所ニ各別ニ之ヲ收容ス
第八條 司法大臣ハ少クトモ六月每ニ一囘官吏ヲシテ矯正院ヲ巡察セシムヘシ
第九條 在院者ニハ其ノ性格ヲ矯正スル爲嚴格ナル紀律ノ下ニ敎養ヲ施シ其ノ生活ニ必要ナル實業ヲ練習セシム
第十條 矯正院ノ長ハ命令ノ定ムル所ニ依リ在院者ヲ懲戒スルコトヲ得
第十一條 矯正院ノ長ハ已ムコトヲ得サル事由アル場合ニ於テハ少年審判所ノ許可ヲ受ケ未成年ノ在院者及假退院者ノ爲親權者又ハ後見人ノ職務ニ屬スル行爲ヲ爲スコトヲ得
第十二條 矯正院ノ長少年審判所ヨリ送致シタル在院者ニ對シ執行ノ目的ヲ達シタリト認ムルトキハ少年審判所ノ許可ヲ受ケ之ヲシテ退院セシムヘシ
第十三條 矯正院ノ長ハ少年審判所ヨリ送致シタル在院者ニシテ收容後六月ヲ經過シタルモノニ對シ少年審判所ノ許可ヲ受ケ條件ヲ指定シテ假ニ退院ヲ許スコトヲ得
假退院ヲ許サレタル者ハ假退院ノ期間內少年保護司ノ觀察ニ付ス
第十四條 假退院者指定ノ條件ニ違背シタルトキハ矯正院ノ長ハ少年審判所ノ許可ヲ受ケ假退院ヲ取消スコトヲ得
第十五條 在院者又ハ假退院者逃走シタルトキハ少年審判所及矯正院ノ職員ハ之ヲ逮捕スルコトヲ得
第十六條 本法ニ規定スルモノヲ除クノ外在院者ノ處遇ニ關スル規程ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
矯正院ノ長ハ司法大臣ノ認可ヲ受ケ在院者ノ處遇ニ關スル細則ヲ定ムヘシ
第十七條 前二條ノ規定ハ少年審判所、裁判所又ハ豫審判事ヨリ假ニ委託シタル者ニ付之ヲ準用ス