帝国鉄道及同用品資金会計規則
法令番号: 勅令第百五十八號
公布年月日: 明治39年6月22日
法令の形式: 勅令
朕帝國鐵道及同用品資金會計規則ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十九年六月二十一日
大藏大臣 法學博士 阪谷芳郞
遞信大臣 山縣伊三郞
勅令第百五十八號
帝國鐵道及同用品資金會計規則
第一章 豫算
第一條 歲入歲出ノ豫定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ前年度八月三十一日迄ニ大藏大臣ニ送付スヘシ
前項ノ豫定計算書ニハ前前年度ノ資產負債表及損益勘定表ヲ添附スヘシ
第二條 歲入歲出ノ豫定計算書ハ科目ヲ分チ歲入ノ性質歲出ノ用途ヲ明示スヘシ
第三條 歲入歲出ノ豫算ハ決定ノ後豫備費ヲ除キ所管大臣帝國鐵道事務ノ長官ニ命シテ之ヲ執行セシムヘシ但シ部局長ニ命シテ其ノ一部ヲ執行セシムルコトヲ得
前項ニ依リ歲出豫算ヲ執行セシメムトスルトキハ仕拂豫算ヲ以テ之ヲ命スヘシ
第四條 第一豫備金ノ支出ハ所管大臣之ヲ執行シ其ノ計算書ヲ調製シ大藏大臣ニ通知シ大藏大臣ハ之ヲ會計檢査院ニ通知スヘシ
第二豫備金ノ支出ニ關シテハ會計規則第十九條及第二十條ノ規定ヲ準用ス
第二章 收入支出
第五條 出納官吏ハ所管大臣ノ定ムル規程ニ依リ資本勘定、收益勘定及用品資金ニ屬スル歲入金歲出金竝歲入歲出外現金ノ交互振替及繰替受拂ヲ爲スコトヲ得
前項出納官吏ノ事務ハ出納員ヲシテ之ヲ分掌セシムルコトヲ得
第六條 資本勘定ニ對シ一般會計ヨリ支出スル資金ハ帝國鐵道ノ出納官吏ヲ債主ト看做シ仕拂命令ヲ發スルコトヲ得
第七條 收益勘定ニ於テハ當該年度ノ收入濟歲入額及帝國鐵道會計法第十條ニ依ル借入金、用品資金ニ於テハ現金ノ持越高及當該年度ノ收入濟歲入額ヲ以テ各其ノ仕拂元受高トシ歲出ヲ支出スルハ此ノ仕拂元受高ヲ超過スルコトヲ得ス
第八條 帝國鐵道事務ノ長官又ハ部局長ハ歲出ヲ支出スル爲金庫ニ向テ仕拂請求書ヲ發スヘシ
第九條 仕拂請求書ノ發行及其ノ執行ニ關シテハ第十條ニ依リ特ニ定ムルモノヲ除クノ外會計規則第四章第一款及第二款ノ規定ヲ準用ス
第十條 歲入金歲出金歲入歲出外現金ノ出納、其ノ交互振替竝繰替受拂及帝國鐵道會計法第十條ニ依ル借入金ノ取扱ニ關スル手續ハ所管大臣大藏大臣ト協議シテ之ヲ定ム
第十一條 帝國鐵道會計法第七條ニ依ル豫算殘額ノ繰越ニ關シテハ會計規則第六章第一款ノ規定ヲ準用ス
第十二條 每年度所屬歲入歲出金ヲ出納スルハ翌年度五月三十一日限トス
第十三條 每年度出納ノ完結迄ニ收入又ハ支出ヲ了セサルモノハ現ニ其ノ收支ヲ爲シタル年度ノ歲入又ハ歲出トス
第十四條 歲入ヲ徵收スル官吏ハ每月徵收報吿書ヲ調製シ參照書類ヲ添ヘ之ヲ帝國鐵道事務ノ長官ニ送付スヘシ
帝國鐵道事務ノ長官ハ前項ノ徵收報吿書ニ依リ每月徵收總報吿書ヲ調製シ參照書類ヲ添ヘ所管大臣ヲ經テ之ヲ大藏大臣ニ送付スヘシ
第十五條 金庫出納役ハ每月仕拂請求書受領濟報吿書ヲ調製シ其ノ翌月中ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スヘシ
第三章 決算
第十六條 歲入歲出ノ決定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ翌年度八月三十一日迄ニ大藏大臣ニ送付スヘシ
第十七條 帝國鐵道事務ノ長官又ハ部局長ハ會計檢査院ニ證明ノ爲每月徵收計算書及支出計算書ヲ調製シ證憑書類ヲ添ヘ所管大臣ヲ經テ之ヲ會計檢査院ニ送付スヘシ
第十八條 出納官吏及出納員ハ會計檢査院ノ檢査判決ヲ受クル爲每月現金出納計算書ヲ調製シ所管大臣ノ定ムル區別ニ依リ帝國鐵道事務ノ長官又ハ部局長ニ送付シ帝國鐵道事務ノ長官又ハ部局長ハ其ノ下檢査ヲ執行シ下檢査書ヲ添ヘ之ヲ會計檢査院ニ送付スヘシ但シ出納員ノ出納計算ハ所屬出納官吏ノ出納計算ニ併算證明スルコトヲ得
第四章 資本
第十九條 資本勘定ニ屬スル資本ヲ分テ左ノ三種トス
未還資本
旣還資本
特設資本
一般會計ニ對シ未タ債務ヲ償還セサルモノヲ未還資本トシ既ニ債務ヲ還了シタルモノヲ旣還資本トシ當初ヨリ債務ヲ負擔セサルモノヲ特設資本トス
特設資本ニ編入スヘキモノノ種目ハ所管大臣大藏大臣ト協議シテ之ヲ定ム
第二十條 帝國鐵道ノ建設改良竝補充工事ノ爲支出シタル金額、鐵道國有法ニ依ル鐵道ノ買收價格及讓受ケ若ハ寄附ヲ受ケタル物件ノ見積價格ハ之ヲ固定財產トシ現金其ノ他精算未濟ニ屬スルモノハ之ヲ流動財產トス
第二十一條 每年度末ニ於テ資本勘定ニ屬スル歲入ノ收入濟額ハ之ヲ資本ニ編入シ歲出ノ支出濟額ハ之ヲ固定財產ニ編入スヘシ但シ前拂金ニ屬スルモノハ精算ノ際其ノ手續ヲ爲スヘシ
第五章 資產負債及損益勘定
第二十二條 資本勘定ニ屬スル資產及負債ハ左ノ如シ
資產ノ部
一 現金
二 前拂金
三 固定財產
四 鐵道建設及改良費
負債ノ部
一 未還資本
二 旣還資本
三 特設資本
四 資金收入
五 不用物件賣拂代及附屬雜收入
六 歲入歲出外受入
第二十三條 用品資金ニ屬スル資產及負債ハ左ノ如シ
資產ノ部
一 現金
二 貯藏物品
三 工場勘定
四 損失
負債ノ部
一 資金
二 前受金
三 利益
第二十四條 收益勘定ニ屬スル總損失及總利益ハ左ノ如シ
總損失ノ部
一 鐵道作業費
總利益ノ部
一 鐵道作業收入
二 用品資金益金繰入
第二十五條 用品資金ニ屬スル總損失及總利益ハ左ノ如シ
總損失ノ部
一 鐵道用品費
二 物品價格現在高前年度末ニ比シ本年度末ノ方減
三 前受金前年度末ニ比シ本年度末ノ方增
總利益ノ部
一 鐵道用品收入
二 物品價格現在高前年度末ニ比シ本年度末ノ方增
三 前受金前年度末ニ比シ本年度末ノ方減
第二十六條 前四條ニ揭クル種目ノ增減又ハ變更ヲ要スルトキハ所管大臣大藏大臣ト協議シテ之ヲ定ム
第六章 工事ノ請負及物件ノ賣買貸借
第二十七條 左ノ場合ニ於テハ所管大臣ノ定ムル所ニ從ヒ隨意契約ニ依ルコトヲ得
一 土工、橋梁、隧道、軌道、停車場、倉庫及機械工場ニ關スル工事ヲ請負ニ付スルトキ
二 鐵道事業上必要トスル諸材料、車輛、器具、機械、機械運轉用品及被服ヲ購入スルトキ
第二十八條 工事ノ請負及物件ノ賣買貸借ノ手續ニ關シテハ會計規則第七章ノ規定ヲ準用ス
第七章 帳簿
第二十九條 大藏省ハ資本勘定、收益勘定及用品資金ニ屬スル主計簿ヲ備ヘ歲入ノ豫算額、確定額、收入濟額、不納缺損額、收入未濟額、歲出ノ豫算額、豫算決定後增加額、仕拂元受高、支出濟額、翌年度繰越額、殘額ヲ登記スヘシ
第三十條 帝國鐵道ハ資本勘定、收益勘定及用品資金ニ屬スル日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ各會計ニ關スル一切ノ計算ヲ登記スヘシ
第三十一條 歲入ヲ徵收スル官吏ハ徵收簿ヲ備ヘ歲入ノ確定額、收入濟額、不納缺損額、收入未濟額ヲ登記スヘシ
第三十二條 金庫出納役ハ資本勘定、收益勘定及用品資金ニ屬スル支出簿竝收益勘定及用品資金ニ屬スル仕拂元受高差引簿ヲ備ヘ支出簿ニハ歲出ノ豫算額、仕拂請求書受領濟額ヲ登記シ仕拂元受高差引簿ニハ仕拂元受高、仕拂請求書受領濟額、仕拂額ヲ登記スヘシ
第三十三條 出納官吏ハ現金出納簿ヲ備ヘ現金ノ出納ヲ登記スヘシ
第八章 雜則
第三十四條 本令ニ依リ調製スヘキ諸書類、帳簿ニ關スル規程及樣式ニ付テハ會計規則第百二十條乃至第百二十二條ノ規定ヲ準用ス
第三十五條 本令ニ規定セサルモノニ付テハ會計規則ノ規定ニ依ル
附 則
本令ハ明治四十年度ヨリ之ヲ施行ス
官設鐵道用品資金會計規則ハ之ヲ廢止ス
朕帝国鉄道及同用品資金会計規則ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治三十九年六月二十一日
大蔵大臣 法学博士 阪谷芳郎
逓信大臣 山県伊三郎
勅令第百五十八号
帝国鉄道及同用品資金会計規則
第一章 予算
第一条 歳入歳出ノ予定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ前年度八月三十一日迄ニ大蔵大臣ニ送付スヘシ
前項ノ予定計算書ニハ前前年度ノ資産負債表及損益勘定表ヲ添附スヘシ
第二条 歳入歳出ノ予定計算書ハ科目ヲ分チ歳入ノ性質歳出ノ用途ヲ明示スヘシ
第三条 歳入歳出ノ予算ハ決定ノ後予備費ヲ除キ所管大臣帝国鉄道事務ノ長官ニ命シテ之ヲ執行セシムヘシ但シ部局長ニ命シテ其ノ一部ヲ執行セシムルコトヲ得
前項ニ依リ歳出予算ヲ執行セシメムトスルトキハ仕払予算ヲ以テ之ヲ命スヘシ
第四条 第一予備金ノ支出ハ所管大臣之ヲ執行シ其ノ計算書ヲ調製シ大蔵大臣ニ通知シ大蔵大臣ハ之ヲ会計検査院ニ通知スヘシ
第二予備金ノ支出ニ関シテハ会計規則第十九条及第二十条ノ規定ヲ準用ス
第二章 収入支出
第五条 出納官吏ハ所管大臣ノ定ムル規程ニ依リ資本勘定、収益勘定及用品資金ニ属スル歳入金歳出金並歳入歳出外現金ノ交互振替及繰替受払ヲ為スコトヲ得
前項出納官吏ノ事務ハ出納員ヲシテ之ヲ分掌セシムルコトヲ得
第六条 資本勘定ニ対シ一般会計ヨリ支出スル資金ハ帝国鉄道ノ出納官吏ヲ債主ト看做シ仕払命令ヲ発スルコトヲ得
第七条 収益勘定ニ於テハ当該年度ノ収入済歳入額及帝国鉄道会計法第十条ニ依ル借入金、用品資金ニ於テハ現金ノ持越高及当該年度ノ収入済歳入額ヲ以テ各其ノ仕払元受高トシ歳出ヲ支出スルハ此ノ仕払元受高ヲ超過スルコトヲ得ス
第八条 帝国鉄道事務ノ長官又ハ部局長ハ歳出ヲ支出スル為金庫ニ向テ仕払請求書ヲ発スヘシ
第九条 仕払請求書ノ発行及其ノ執行ニ関シテハ第十条ニ依リ特ニ定ムルモノヲ除クノ外会計規則第四章第一款及第二款ノ規定ヲ準用ス
第十条 歳入金歳出金歳入歳出外現金ノ出納、其ノ交互振替並繰替受払及帝国鉄道会計法第十条ニ依ル借入金ノ取扱ニ関スル手続ハ所管大臣大蔵大臣ト協議シテ之ヲ定ム
第十一条 帝国鉄道会計法第七条ニ依ル予算残額ノ繰越ニ関シテハ会計規則第六章第一款ノ規定ヲ準用ス
第十二条 毎年度所属歳入歳出金ヲ出納スルハ翌年度五月三十一日限トス
第十三条 毎年度出納ノ完結迄ニ収入又ハ支出ヲ了セサルモノハ現ニ其ノ収支ヲ為シタル年度ノ歳入又ハ歳出トス
第十四条 歳入ヲ徴収スル官吏ハ毎月徴収報告書ヲ調製シ参照書類ヲ添ヘ之ヲ帝国鉄道事務ノ長官ニ送付スヘシ
帝国鉄道事務ノ長官ハ前項ノ徴収報告書ニ依リ毎月徴収総報告書ヲ調製シ参照書類ヲ添ヘ所管大臣ヲ経テ之ヲ大蔵大臣ニ送付スヘシ
第十五条 金庫出納役ハ毎月仕払請求書受領済報告書ヲ調製シ其ノ翌月中ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スヘシ
第三章 決算
第十六条 歳入歳出ノ決定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ翌年度八月三十一日迄ニ大蔵大臣ニ送付スヘシ
第十七条 帝国鉄道事務ノ長官又ハ部局長ハ会計検査院ニ証明ノ為毎月徴収計算書及支出計算書ヲ調製シ証憑書類ヲ添ヘ所管大臣ヲ経テ之ヲ会計検査院ニ送付スヘシ
第十八条 出納官吏及出納員ハ会計検査院ノ検査判決ヲ受クル為毎月現金出納計算書ヲ調製シ所管大臣ノ定ムル区別ニ依リ帝国鉄道事務ノ長官又ハ部局長ニ送付シ帝国鉄道事務ノ長官又ハ部局長ハ其ノ下検査ヲ執行シ下検査書ヲ添ヘ之ヲ会計検査院ニ送付スヘシ但シ出納員ノ出納計算ハ所属出納官吏ノ出納計算ニ併算証明スルコトヲ得
第四章 資本
第十九条 資本勘定ニ属スル資本ヲ分テ左ノ三種トス
未還資本
既還資本
特設資本
一般会計ニ対シ未タ債務ヲ償還セサルモノヲ未還資本トシ既ニ債務ヲ還了シタルモノヲ既還資本トシ当初ヨリ債務ヲ負担セサルモノヲ特設資本トス
特設資本ニ編入スヘキモノノ種目ハ所管大臣大蔵大臣ト協議シテ之ヲ定ム
第二十条 帝国鉄道ノ建設改良並補充工事ノ為支出シタル金額、鉄道国有法ニ依ル鉄道ノ買収価格及譲受ケ若ハ寄附ヲ受ケタル物件ノ見積価格ハ之ヲ固定財産トシ現金其ノ他精算未済ニ属スルモノハ之ヲ流動財産トス
第二十一条 毎年度末ニ於テ資本勘定ニ属スル歳入ノ収入済額ハ之ヲ資本ニ編入シ歳出ノ支出済額ハ之ヲ固定財産ニ編入スヘシ但シ前払金ニ属スルモノハ精算ノ際其ノ手続ヲ為スヘシ
第五章 資産負債及損益勘定
第二十二条 資本勘定ニ属スル資産及負債ハ左ノ如シ
資産ノ部
一 現金
二 前払金
三 固定財産
四 鉄道建設及改良費
負債ノ部
一 未還資本
二 既還資本
三 特設資本
四 資金収入
五 不用物件売払代及附属雑収入
六 歳入歳出外受入
第二十三条 用品資金ニ属スル資産及負債ハ左ノ如シ
資産ノ部
一 現金
二 貯蔵物品
三 工場勘定
四 損失
負債ノ部
一 資金
二 前受金
三 利益
第二十四条 収益勘定ニ属スル総損失及総利益ハ左ノ如シ
総損失ノ部
一 鉄道作業費
総利益ノ部
一 鉄道作業収入
二 用品資金益金繰入
第二十五条 用品資金ニ属スル総損失及総利益ハ左ノ如シ
総損失ノ部
一 鉄道用品費
二 物品価格現在高前年度末ニ比シ本年度末ノ方減
三 前受金前年度末ニ比シ本年度末ノ方増
総利益ノ部
一 鉄道用品収入
二 物品価格現在高前年度末ニ比シ本年度末ノ方増
三 前受金前年度末ニ比シ本年度末ノ方減
第二十六条 前四条ニ掲クル種目ノ増減又ハ変更ヲ要スルトキハ所管大臣大蔵大臣ト協議シテ之ヲ定ム
第六章 工事ノ請負及物件ノ売買貸借
第二十七条 左ノ場合ニ於テハ所管大臣ノ定ムル所ニ従ヒ随意契約ニ依ルコトヲ得
一 土工、橋梁、隧道、軌道、停車場、倉庫及機械工場ニ関スル工事ヲ請負ニ付スルトキ
二 鉄道事業上必要トスル諸材料、車輛、器具、機械、機械運転用品及被服ヲ購入スルトキ
第二十八条 工事ノ請負及物件ノ売買貸借ノ手続ニ関シテハ会計規則第七章ノ規定ヲ準用ス
第七章 帳簿
第二十九条 大蔵省ハ資本勘定、収益勘定及用品資金ニ属スル主計簿ヲ備ヘ歳入ノ予算額、確定額、収入済額、不納欠損額、収入未済額、歳出ノ予算額、予算決定後増加額、仕払元受高、支出済額、翌年度繰越額、残額ヲ登記スヘシ
第三十条 帝国鉄道ハ資本勘定、収益勘定及用品資金ニ属スル日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ各会計ニ関スル一切ノ計算ヲ登記スヘシ
第三十一条 歳入ヲ徴収スル官吏ハ徴収簿ヲ備ヘ歳入ノ確定額、収入済額、不納欠損額、収入未済額ヲ登記スヘシ
第三十二条 金庫出納役ハ資本勘定、収益勘定及用品資金ニ属スル支出簿並収益勘定及用品資金ニ属スル仕払元受高差引簿ヲ備ヘ支出簿ニハ歳出ノ予算額、仕払請求書受領済額ヲ登記シ仕払元受高差引簿ニハ仕払元受高、仕払請求書受領済額、仕払額ヲ登記スヘシ
第三十三条 出納官吏ハ現金出納簿ヲ備ヘ現金ノ出納ヲ登記スヘシ
第八章 雑則
第三十四条 本令ニ依リ調製スヘキ諸書類、帳簿ニ関スル規程及様式ニ付テハ会計規則第百二十条乃至第百二十二条ノ規定ヲ準用ス
第三十五条 本令ニ規定セサルモノニ付テハ会計規則ノ規定ニ依ル
附 則
本令ハ明治四十年度ヨリ之ヲ施行ス
官設鉄道用品資金会計規則ハ之ヲ廃止ス