官設鉄道用品資金会計規則
法令番号: 勅令第七十一號
公布年月日: 明治26年7月14日
法令の形式: 勅令
朕官設鐵道用品資金會計規則ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十六年七月十三日
遞信大臣 伯爵 黑田淸隆
大藏大臣 渡邊國武
勅令第七十一號
官設鐵道用品資金會計規則
第一條 官設鐵道用品資金ハ貯藏物品賣拂代金ヲ以テ歲入トシ物品購入代製作費改製費修理費竝ニ附屬諸費ヲ以テ歲出トス
第二條 官設鐵道用品資金ノ歲出ハ實際ノ歲入額及資金ニ屬スル現金ノ持越高ヲ以テ支辨スヘシ
第三條 歲入歲出ノ豫算決算ハ作業及鐵道會計規則第二章ノ例ニ依ル
第四條 收入支出ノ取扱ハ作業及鐵道會計規則第三章ノ例ニ依ル
第五條 貯藏物品ノ購入原價ニシテ自然ノ腐朽又ハ毀損變質減量等ニ依リ其價格減少シタルトキハ每年度ノ終リニ於テ之ヲ改定スヘシ
第六條 貯藏物品ノ損減步合ハ自然ノ腐朽又ハ不用ニ歸シタルニ依リ生シタル既往ノ損減高及亡失毀損變質減量等ヲ參酌シテ之ヲ定ムルモノトス
第七條 受拂勘定ノ受入ニ屬スルモノ左ノ如シ
第一 歲入ノ收入濟額
第二 收入未濟額
第三 資金ニ屬スル現金ノ持越高
第四 總貯藏物品ノ價格
第五 代價支出濟未收物品ノ價格
第八條 受拂勘定ノ拂出ニ屬スルモノ左ノ如シ
第一 歲出ノ支出調定濟額
第二 支出未濟額
第三 資金額
第四 前受金
第五 代價收入濟物品ノ價格
第六 代價收入未濟既出物品ノ價格
第七 損失ニ歸シタル物品ノ價格
第八 損失金
第九條 受入ノ總額ヨリ拂出ノ總額ヲ控除シ過剩アルトキハ益金トシテ之ヲ同年度ノ一般ノ歲入ニ納付スヘシ
第十條 物品ノ買入不用物品賣拂ノ規程ハ會計規則第七章ノ例ニ依ル
第十一條 出納官吏ニ關スル規則ハ作業及鐵道會計規則第七章ノ例ニ依ル
第十二條 帳簿ニ關スル規則ハ作業及鐵道會計規則第八章ノ例ニ依ル
第十三條 本規則ニ依リ出納官吏ヨリ會計檢査院ニ提出スル所ノ證明書ニ關スル規程樣式ハ會計檢査院ノ定ムル所ニ依ル
第十四條 前條ノ外本規則ニ揭クル諸書類帳簿ノ樣式ハ大藏大臣之ヲ定ムヘシ
第十五條 本規則ハ明治二十七年度ヨリ施行ス
朕官設鉄道用品資金会計規則ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十六年七月十三日
逓信大臣 伯爵 黒田清隆
大蔵大臣 渡辺国武
勅令第七十一号
官設鉄道用品資金会計規則
第一条 官設鉄道用品資金ハ貯蔵物品売払代金ヲ以テ歳入トシ物品購入代製作費改製費修理費並ニ附属諸費ヲ以テ歳出トス
第二条 官設鉄道用品資金ノ歳出ハ実際ノ歳入額及資金ニ属スル現金ノ持越高ヲ以テ支弁スヘシ
第三条 歳入歳出ノ予算決算ハ作業及鉄道会計規則第二章ノ例ニ依ル
第四条 収入支出ノ取扱ハ作業及鉄道会計規則第三章ノ例ニ依ル
第五条 貯蔵物品ノ購入原価ニシテ自然ノ腐朽又ハ毀損変質減量等ニ依リ其価格減少シタルトキハ毎年度ノ終リニ於テ之ヲ改定スヘシ
第六条 貯蔵物品ノ損減歩合ハ自然ノ腐朽又ハ不用ニ帰シタルニ依リ生シタル既往ノ損減高及亡失毀損変質減量等ヲ参酌シテ之ヲ定ムルモノトス
第七条 受払勘定ノ受入ニ属スルモノ左ノ如シ
第一 歳入ノ収入済額
第二 収入未済額
第三 資金ニ属スル現金ノ持越高
第四 総貯蔵物品ノ価格
第五 代価支出済未収物品ノ価格
第八条 受払勘定ノ払出ニ属スルモノ左ノ如シ
第一 歳出ノ支出調定済額
第二 支出未済額
第三 資金額
第四 前受金
第五 代価収入済物品ノ価格
第六 代価収入未済既出物品ノ価格
第七 損失ニ帰シタル物品ノ価格
第八 損失金
第九条 受入ノ総額ヨリ払出ノ総額ヲ控除シ過剰アルトキハ益金トシテ之ヲ同年度ノ一般ノ歳入ニ納付スヘシ
第十条 物品ノ買入不用物品売払ノ規程ハ会計規則第七章ノ例ニ依ル
第十一条 出納官吏ニ関スル規則ハ作業及鉄道会計規則第七章ノ例ニ依ル
第十二条 帳簿ニ関スル規則ハ作業及鉄道会計規則第八章ノ例ニ依ル
第十三条 本規則ニ依リ出納官吏ヨリ会計検査院ニ提出スル所ノ証明書ニ関スル規程様式ハ会計検査院ノ定ムル所ニ依ル
第十四条 前条ノ外本規則ニ掲クル諸書類帳簿ノ様式ハ大蔵大臣之ヲ定ムヘシ
第十五条 本規則ハ明治二十七年度ヨリ施行ス