第一條 本令ニ於テ製造者又ハ製造セムトスル者ト稱スルハ自用ニ供スルモノノミヲ製造シ又ハ製造セムトスル者ヲ包含セス
第二條 毛織物又ハ石油ヲ製造セムトスル者ハ製造場及製造スヘキ種類ヲ定メ其ノ製造場所轄稅務署ニ申吿スヘシ
第三條 所轄稅務署ニ於テ必要ト認メ毛織物又ハ石油製造場ノ圖面若ハ製造用ノ器具、器械ノ目錄ヲ提出スヘキコトヲ命シタルトキハ毛織物又ハ石油製造者ハ之ヲ提出スヘシ
第四條 毛織物又ハ石油製造者製造場ヲ移轉セムトスルトキハ移轉先ノ製造場ヲ定メ其ノ所轄稅務署ニ申吿スヘシ
第五條 毛織物又ハ石油製造者ニシテ期間ヲ定メテ製造ヲ爲ストキハ製造ニ著手スル每ニ著手及終了ノ時期ヲ豫メ所轄稅務署ニ申吿スヘシ
第六條 第二條若ハ第五條ニ依リ申吿シタル事項又ハ第三條ニ依リ提出シタル圖面若ハ目錄ニ記載シタル事項ニ異動ヲ生シタルトキハ所轄稅務署ニ申吿スヘシ
第七條 毛織物又ハ石油製造業ヲ相續シタルトキハ相續人ヨリ其ノ旨所轄稅務署ニ申吿スヘシ
毛織物又ハ石油製造業ヲ讓渡サムトスルトキハ讓受人ト連署シ所轄稅務署ニ申吿スヘシ
第八條 毛織物又ハ石油製造者其ノ製造ヲ廢止セムトスルトキハ其ノ旨所轄稅務署ニ申吿スヘシ
第九條 外國ニ輸出スル毛織物又ハ石油ニ付消費稅ノ免除ヲ得ムトスル者ハ運搬線路及運搬先又ハ輸出港ヲ定メ所轄稅務署ノ承認ヲ受クヘシ
所轄稅務署ニ於テ必要ト認ムルトキハ前項ノ物品ニ封印ヲ施シ又ハ之ヲ護送シ若ハ消費稅ニ相當スル擔保物ヲ提供セシムルコトアルヘシ
消費稅ノ免除ヲ得タル毛織物又ハ石油ヲ外國ニ輸出シタルトキハ輸出免狀又ハ之ニ代ルヘキ書類ヲ製造場所轄稅務署ニ提出スヘシ
製造場、稅關又ハ保稅倉庫ヨリ毛織物又ハ石油ヲ引取リタル後三箇月以內ニ前項ニ依リ輸出免狀又ハ之ニ代ルヘキ書類ヲ提出セサルトキハ外國ニ輸出セラレサリシモノト看做シ引取者ヨリ直ニ消費稅ヲ徵收ス
第十條 製造者ニシテ其ノ自用ニ供スル毛織物又ハ石油ニ付消費稅ノ免除ヲ得ムトスルモノハ製造場外ニ移出セムトスルトキ所轄稅務署ノ承認ヲ受クヘシ
第十一條 左ノ場合ニ於テハ毛織物又ハ石油消費稅ノ徵收ヲ猶豫ス
二 他ノ製造場又ハ藏置場ニ移入スルカ爲製造場ヨリ毛織物又ハ石油ヲ移出スルトキ
第一項第二號ノ場合ニ於テ藏置場ヨリ毛織物又ハ石油ヲ引取ルトキハ製造場ヨリ之ヲ引取ルモノト看做ス
第九條第一項及第二項ノ規定ハ本條第一項第二號ノ場合ニ之ヲ準用ス
第十二條 製造場ヨリ毛織物又ハ石油ヲ引取ラムトスル者ハ其ノ旨製造場所轄稅務署ニ申吿スヘシ毛織物ニ付テハ其ノ價格ヲ併セ申吿スヘシ
第十三條 金庫所在地以外ニ限リ收稅官吏ハ自ラ消費稅金ノ領收ヲ取扱フコトヲ得
前項ノ場合ニ於テ收稅官吏ハ口頭ヲ以テ納稅吿知ヲ爲スコトヲ得
第十四條 本令ニ依リ提供スヘキ擔保物ノ種類ハ金錢及所轄稅務署ノ確實ト認メタル有價證券ニ限ル
擔保物ヲ提供セムトスル者ハ前項ノ擔保物ヲ供託シ其ノ供託受領證ヲ所轄稅務署ニ提出スヘシ
第十五條 擔保トシテ提供シタル有價證券ノ價格減少シタルトキハ所轄稅務署ハ更ニ相當ノ擔保物ノ提供ヲ命スルコトヲ得
前項ニ依リ擔保物ノ提供ヲ命セラレタル者之ヲ提供セサルトキハ稅務署ハ直ニ消費稅ヲ徵收ス
第十六條 擔保物ヲ提供シタル場合ニ於テ消費稅納付濟ニ至リタルトキ又ハ消費稅免除ノ確定シタルトキハ所轄稅務署ハ返付ノ手續ヲ爲スヘシ
第十七條 消費稅ヲ徵收スヘキ場合ニ於テ擔保物アルトキハ擔保物ヲ以テ稅金ニ充ツ
擔保物ヲ以テ稅金ニ充ツヘキ場合ニ於テハ有價證券ハ之ヲ公賣ニ付シ消費稅及公賣ノ費用ニ充ツ
前二項ノ場合ニ於テ不足アルトキハ之ヲ追徵シ殘金アルトキハ之ヲ還付ス
第十八條 毛織物又ハ石油製造者ハ少クトモ左ノ事項ヲ帳簿ニ記載スヘシ
一 原料ノ種類、數量、他ヨリ引取リタル者ニ在リテハ引取ノ日及其ノ引渡人ノ住所、氏名又ハ名稱
四 他ニ引渡シタル種類、數量、價額、引渡ノ日及其ノ引取人ノ住所、氏名又ハ名稱
第十九條 毛織物又ハ石油販賣者ハ少クトモ左ノ事項ヲ帳簿ニ記載スヘシ
一 引取リタル種類、數量、價額、引取ノ日及其ノ引渡人ノ住所、氏名又ハ名稱
二 販賣シタル種類、數量、價額、販賣ノ日及其ノ買受人ノ住所、氏名又ハ名稱
小賣人ノ場合ニ於テハ前項第二號買受人ノ住所、氏名又ハ名稱ヲ記載スルコトヲ要セス
第二十條 本令ニ依リ所轄稅務署ニ申吿シ又ハ其ノ承認ヲ受クヘキ場合ニ於テ製造場又ハ藏置場ニ出張シタル收稅官吏ニ申吿シ又ハ其ノ承認ヲ受ケタルトキハ稅務署ニ申吿シ又ハ其ノ承認ヲ受ケタルモノト看做ス
第二十一條 收稅官吏ハ毛織物又ハ石油ノ製造者又ハ販賣者ノ營業ニ關シ職務上知得シタル事項ヲ他ニ漏洩スルコトヲ得ス
第二十二條 本令中稅務署ニ屬スル事務ハ稅關又ハ保稅倉庫ヨリ引取ラルル毛織物又ハ石油ニ關シテハ稅關之ヲ行フ