馬匹の良否は種馬の質に大きく依存するため、馬匹改良には不良種馬の淘汰と良種馬の選定が最重要である。政府は種馬牧場や種馬所を設置しているが、所管の種馬数には限りがあり、民間の需要に十分応えられていない。現行の取締法は明治18年の布達に基づき各地方で独自に定められているため、種馬の選定基準や監督に地域差があり、改良の効果が限定的である。そこで、馬匹調査会の意見も踏まえ、民間の種馬を精選し馬匹改良を促進するため、全国統一の取締法を制定する必要がある。
参照した発言:
第10回帝国議会 貴族院 本会議 第15号