第一條 地方稅支辨ノ俸給ヲ受ケタル郡區長ノ在官月數ハ官吏ノ恩給及遺族扶助ニ關スル在官年數中ニ算入ス
第二條 明治二十三年七月一日以後ニ退官シタル文官判任以上ノ者ニシテ地方稅支辨ノ俸給ヲ受ケタル郡區長在官中ノ月數ヲ除算シ恩給ヲ受ケ若ハ之カ爲恩給ヲ受ケサリシ者ニハ其ノ月數ヲ算入シ恩給ヲ增加シ又ハ新ニ之ヲ給スルコトヲ得
第三條 第二條ニ相當スル者在官中又ハ退官ノ後死去シ其ノ遺族ニシテ扶助料若ハ一時扶助金ヲ受ケ又ハ之ヲ受ケサリシ者ニハ第一條ニ依リ算定シタル恩給年額若ハ在官年數ニ依リ其ノ扶助料若ハ一時扶助金ヲ增加シ又ハ新ニ之ヲ給スルコトヲ得
第四條 第二條、第三條ニ依リ新ニ恩給又ハ扶助料ヲ受クル者ハ左ノ方法ニ依リ最後ニ受ケタル退官賜金又ハ一時扶助金ノ一部ヲ返納セシム
新ニ受クヘキ恩給又ハ扶助料年額ニ其ノ退官又ハ死去以後新ニ恩給又ハ扶助料ヲ受クル日ニ至ルマテノ年數ヲ乘シ月數ハ其ノ月割額ヲ加ヘ退官賜金一時扶助金ヲ其ノ總額ニ對照シ若超過アルトキハ其ノ超過額ヲ新ニ受クヘキ恩給又ハ扶助料中ヨリ控除ス
第五條 恩給ヲ受クル者郡區書記ニ任用セラレタルトキハ其ノ間恩給ヲ停止ス
第六條 第二條、第三條ニ依リ給スル恩給及扶助料ハ此ノ法律施行ノ日ヨリ起算シテ之ヲ給ス
第七條 第二條、第三條ニ依リ受クヘキ恩給、扶助料又ハ一時扶助金ハ此ノ法律施行ノ日ヨリ一箇年內ニ請求セサレハ其ノ權利ヲ抛棄シタルモノトス
第八條 此ノ法律ニ於テ特別ノ規定ヲ設ケサルモノハ總テ官吏恩給法及官吏遺族扶助法ノ例ニ依ル