鉄道会議規則
法令番号: 勅令第五十一號
公布年月日: 明治25年6月21日
法令の形式: 勅令
朕鐵道會議規則ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十五年六月二十日
內閣總理大臣兼內務大臣 伯爵 松方正義
勅令第五十一號
鐵道會議規則
第一條 鐵道會議ハ內務大臣ノ監督ニ屬シ其諮詢ニ應シ左ノ事項ヲ審議スルモノトス
一 鐵道敷設法第十五條ニ揭クル事項
二 新設鐵道ノ線路及設計竝工費豫算
三 私設鐵道買收ノ方法順序
四 汽車發著ノ度數及運賃定率ニ關スル事項
五 技術上ノ規程ニ關スルモノヲ除ク外鐵道運輸規則及鐵道警察規則ニ關スル事項
六 其他內務大臣ノ諮詢スル事項
第二條 鐵道會議ハ鐵道ニ關スル事項ニ付主任各省大臣ニ建議スルコトヲ得
第三條 鐵道會議ハ事務整理ノ爲メ規則ヲ議定シ內務大臣ノ認可ヲ請フヘシ
第四條 鐵道會議ハ議長一人議員二十人及臨時議員若干人ヲ以テ之ヲ組織ス
內務省及鐵道廳高等官四人陸軍省及參謀本部高等官二人大藏省海軍省農商務省遞信省高等官各一人ハ議員中ニ加フヘキモノトス
第五條 議長ハ勅任官ヲ以テ之ニ充ツ
高等官ノ內ヨリ命スヘキ議員及臨時議員ハ所屬大臣ノ奏請ニ依リ其他ノ議員及臨時議員ハ內務大臣ノ奏請ニ依リ內閣ニ於テ之ヲ命ス
議員ノ任期ハ三年トス但滿期ノ後再任セラルヽコトヲ得
第六條 議長ハ議事規則ニ依リ議事ヲ整頓シ其決議ヲ內務大臣及主任各省大臣ニ具申ス
第七條 議長事故アルトキハ其指名シタル議員ヲシテ事務ヲ代理セシム
第八條 鐵道會議ニ幹事一人ヲ置キ奏任官ヲ以テ之ニ充ツ
幹事ハ議長ノ指揮ヲ受ケテ庶務ヲ整理ス
第九條 議長議員臨時議員及幹事ハ無俸給トス但他ニ有給ノ官職ヲ帶ヒサル者ニ限リ一箇年五百圓以內ノ手當ヲ給スルコトヲ得
第十條 鐵道會議ニ書記ヲ置ク議長幹事ノ指揮ヲ受ケ議事ノ筆記及庶務ニ從事ス
書記ハ內務屬又ハ鐵道廳屬ヲ以テ之ニ充ツ
朕鉄道会議規則ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十五年六月二十日
内閣総理大臣兼内務大臣 伯爵 松方正義
勅令第五十一号
鉄道会議規則
第一条 鉄道会議ハ内務大臣ノ監督ニ属シ其諮詢ニ応シ左ノ事項ヲ審議スルモノトス
一 鉄道敷設法第十五条ニ掲クル事項
二 新設鉄道ノ線路及設計並工費予算
三 私設鉄道買収ノ方法順序
四 汽車発著ノ度数及運賃定率ニ関スル事項
五 技術上ノ規程ニ関スルモノヲ除ク外鉄道運輸規則及鉄道警察規則ニ関スル事項
六 其他内務大臣ノ諮詢スル事項
第二条 鉄道会議ハ鉄道ニ関スル事項ニ付主任各省大臣ニ建議スルコトヲ得
第三条 鉄道会議ハ事務整理ノ為メ規則ヲ議定シ内務大臣ノ認可ヲ請フヘシ
第四条 鉄道会議ハ議長一人議員二十人及臨時議員若干人ヲ以テ之ヲ組織ス
内務省及鉄道庁高等官四人陸軍省及参謀本部高等官二人大蔵省海軍省農商務省逓信省高等官各一人ハ議員中ニ加フヘキモノトス
第五条 議長ハ勅任官ヲ以テ之ニ充ツ
高等官ノ内ヨリ命スヘキ議員及臨時議員ハ所属大臣ノ奏請ニ依リ其他ノ議員及臨時議員ハ内務大臣ノ奏請ニ依リ内閣ニ於テ之ヲ命ス
議員ノ任期ハ三年トス但満期ノ後再任セラルヽコトヲ得
第六条 議長ハ議事規則ニ依リ議事ヲ整頓シ其決議ヲ内務大臣及主任各省大臣ニ具申ス
第七条 議長事故アルトキハ其指名シタル議員ヲシテ事務ヲ代理セシム
第八条 鉄道会議ニ幹事一人ヲ置キ奏任官ヲ以テ之ニ充ツ
幹事ハ議長ノ指揮ヲ受ケテ庶務ヲ整理ス
第九条 議長議員臨時議員及幹事ハ無俸給トス但他ニ有給ノ官職ヲ帯ヒサル者ニ限リ一箇年五百円以内ノ手当ヲ給スルコトヲ得
第十条 鉄道会議ニ書記ヲ置ク議長幹事ノ指揮ヲ受ケ議事ノ筆記及庶務ニ従事ス
書記ハ内務属又ハ鉄道庁属ヲ以テ之ニ充ツ