土木監督署官制
法令番号: 勅令第百五十七號
公布年月日: 明治23年8月4日
法令の形式: 勅令
朕土木監督署官制ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十三年八月二日
內閣總理大臣 伯爵 山縣有朋
內務大臣 伯爵 西鄕從道
勅令第百五十七號
土木監督署官制
第一條 內務省直轄ノ土木工事ヲ施行シ及地方ノ土木工事ヲ監視スル爲メ土木監督區ヲ置ク左ノ如シ
第一區
武藏
上總
下總
常陸
上野
下野
安房
相模
伊豆
駿河
甲斐
遠江
信濃ノ內
第二區
磐城
岩代ノ內
陸前
陸中
陸奧
羽前
羽後
第三區
越後
岩代ノ內
越中
佐渡
能登
加賀
越前
飛驒ノ內
信濃ノ內
若狹
第四區
三河
尾張
美濃
信濃ノ內
飛驒ノ內
伊勢
志摩
伊賀
近江
山城
大和
攝津
河內
和泉
紀伊
丹波
丹後
但馬
播磨
淡路
第五區
阿波
讚岐
伊豫
土佐
備前
備中
備後
安藝
周防
長門
美作
因幡
伯耆
出雲
隱岐
石見
第六區
豐前
豐後
筑前
筑後
肥前
肥後
薩摩
大隅
日向
壹岐
對馬
第二條 土木監督區ニ土木監督署ヲ置キ內務大臣ノ管轄ニ屬シ左ノ職員ヲ置ク
署長
技師
技師試補
技手
書記
第三條 監督署長ハ技師ヲ以テ之ニ充ツ內務大臣ノ指揮監督ヲ承ケ署務ヲ管理シ所屬職員ヲ統督ス
第四條 監督署長ハ部內地方ノ土木事業ヲ巡視シ利害得失ヲ精査シ之ヲ內務大臣ニ報吿ス可シ
第五條 監督署長ハ內務省直轄ノ土木事業ヲ計畫シ意見ヲ內務大臣ニ開申シ其命令ニ依リ之ヲ施行ス可シ
第六條 監督署長ハ內務大臣ノ命令ニ依リ特ニ新設工事又ハ既成工事ノ變更等ヲ檢査スルトキハ意見ヲ內務大臣ニ開申ス可シ
第七條 技師ハ奏任トシ二十八人ヲ以テ定員トス各監督署ニ分屬シ署長ノ指揮ヲ承ケ署務ヲ分掌ス
技師試補ハ十六人ヲ以テ定員トシ各署ニ分屬セシム
第八條 技手ハ判任トシ百二十五人ヲ以テ定員トス上官ノ指揮ヲ承ケ工務ニ從事ス
第九條 書記ハ判任トシ四十八人ヲ以テ定員トス上官ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ從事ス
朕土木監督署官制ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
明治二十三年八月二日
内閣総理大臣 伯爵 山県有朋
内務大臣 伯爵 西郷従道
勅令第百五十七号
土木監督署官制
第一条 内務省直轄ノ土木工事ヲ施行シ及地方ノ土木工事ヲ監視スル為メ土木監督区ヲ置ク左ノ如シ
第一区
武蔵
上総
下総
常陸
上野
下野
安房
相模
伊豆
駿河
甲斐
遠江
信濃ノ内
第二区
磐城
岩代ノ内
陸前
陸中
陸奥
羽前
羽後
第三区
越後
岩代ノ内
越中
佐渡
能登
加賀
越前
飛驒ノ内
信濃ノ内
若狭
第四区
三河
尾張
美濃
信濃ノ内
飛驒ノ内
伊勢
志摩
伊賀
近江
山城
大和
摂津
河内
和泉
紀伊
丹波
丹後
但馬
播磨
淡路
第五区
阿波
讚岐
伊予
土佐
備前
備中
備後
安芸
周防
長門
美作
因幡
伯耆
出雲
隠岐
石見
第六区
豊前
豊後
筑前
筑後
肥前
肥後
薩摩
大隅
日向
壱岐
対馬
第二条 土木監督区ニ土木監督署ヲ置キ内務大臣ノ管轄ニ属シ左ノ職員ヲ置ク
署長
技師
技師試補
技手
書記
第三条 監督署長ハ技師ヲ以テ之ニ充ツ内務大臣ノ指揮監督ヲ承ケ署務ヲ管理シ所属職員ヲ統督ス
第四条 監督署長ハ部内地方ノ土木事業ヲ巡視シ利害得失ヲ精査シ之ヲ内務大臣ニ報告ス可シ
第五条 監督署長ハ内務省直轄ノ土木事業ヲ計画シ意見ヲ内務大臣ニ開申シ其命令ニ依リ之ヲ施行ス可シ
第六条 監督署長ハ内務大臣ノ命令ニ依リ特ニ新設工事又ハ既成工事ノ変更等ヲ検査スルトキハ意見ヲ内務大臣ニ開申ス可シ
第七条 技師ハ奏任トシ二十八人ヲ以テ定員トス各監督署ニ分属シ署長ノ指揮ヲ承ケ署務ヲ分掌ス
技師試補ハ十六人ヲ以テ定員トシ各署ニ分属セシム
第八条 技手ハ判任トシ百二十五人ヲ以テ定員トス上官ノ指揮ヲ承ケ工務ニ従事ス
第九条 書記ハ判任トシ四十八人ヲ以テ定員トス上官ノ指揮ヲ承ケ庶務ニ従事ス