子ども・子育て支援法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第22号
公布年月日: 平成28年3月31日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

待機児童解消加速化プランに基づく保育の受け皿整備目標を40万人分から50万人分に上積みすることや、多様な働き方に対応した仕事と子育ての両立支援の必要性を踏まえ、子ども・子育て支援の提供体制の充実を図るものである。具体的には、事業所内保育施設等の設置者への助成・援助を行う事業を創設し、一般事業主から徴収する拠出金の率の上限を引き上げる等の措置を講ずるため、本法律案を提出するものである。

参照した発言:
第190回国会 衆議院 内閣委員会 第6号

審議経過

第190回国会

衆議院
(平成28年3月16日)
(平成28年3月18日)
(平成28年3月22日)
参議院
(平成28年3月24日)
(平成28年3月29日)
(平成28年3月31日)
(平成28年3月31日)
子ども・子育て支援法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成二十八年三月三十一日
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 麻生太郎
法律第二十二号
子ども・子育て支援法の一部を改正する法律
子ども・子育て支援法(平成二十四年法律第六十五号)の一部を次のように改正する。
目次中「第四章 地域子ども・子育て支援事業(第五十九条)」を
第四章
地域子ども・子育て支援事業(第五十九条)
第四章の二
仕事・子育て両立支援事業(第五十九条の二)
に改める。
第四章の次に次の一章を加える。
第四章の二 仕事・子育て両立支援事業
第五十九条の二 政府は、仕事と子育てとの両立に資する子ども・子育て支援の提供体制の充実を図るため、仕事・子育て両立支援事業として、児童福祉法第五十九条の二第一項に規定する施設(同項の規定による届出がされたものに限る。)のうち同法第六条の三第十二項に規定する業務を目的とするものその他事業主と連携して当該事業主が雇用する労働者の監護する乳児又は幼児の保育を行う業務に係るものの設置者に対し、助成及び援助を行う事業を行うことができる。
2 全国的な事業主の団体は、仕事・子育て両立支援事業の内容に関し、内閣総理大臣に対して意見を申し出ることができる。
第六十条第一項中「子ども・子育て支援給付及び地域子ども・子育て支援事業」を「子ども・子育て支援給付並びに地域子ども・子育て支援事業及び仕事・子育て両立支援事業」に改め、同条第二項第一号及び第五号中「及び地域子ども・子育て支援事業」を「並びに地域子ども・子育て支援事業及び仕事・子育て両立支援事業」に改める。
第六十九条第一項中「いう。)及び」を「いう。)、」に、「に充てる」を「及び仕事・子育て両立支援事業に要する費用(同項において「仕事・子育て両立支援事業費用」という。)に充てる」に改める。
第七十条第二項中「、賦課標準の予想総額及び」を「並びに仕事・子育て両立支援事業費用の予定額、賦課標準の予想総額並びに」に、「並びに」を「及び」に、「千分の一・五」を「千分の二・五」に改める。
附則第二条の見出しを削り、同条の前に見出しとして「(検討等)」を付し、同条第三項を削り、同条第四項を同条第三項とし、同条第五項中「前各項」を「前三項」に改め、同項を同条第四項とし、同条の次に次の一条を加える。
第二条の二 政府は、質の高い教育・保育その他の子ども・子育て支援の提供を推進するため、財源を確保しつつ、幼稚園教諭、保育士及び放課後児童健全育成事業に従事する者等の処遇の改善に資するための所要の措置並びに保育士資格を有する者であって現に保育に関する業務に従事していない者の就業の促進その他の教育・保育その他の子ども・子育て支援に係る人材確保のための所要の措置を講ずるものとする。
附 則
(施行期日)
1 この法律は、平成二十八年四月一日から施行する。
(特別会計に関する法律の一部改正)
2 特別会計に関する法律(平成十九年法律第二十三号)の一部を次のように改正する。
第百八条中「児童手当及び」を「児童手当並びに」に改め、「地域子ども・子育て支援事業」の下に「及び仕事・子育て両立支援事業」を加える。
第百十一条第五項第二号ロを次のように改める。
ロ 子ども・子育て支援交付金(子ども・子育て支援法第六十八条第二項の規定による交付金をいう。以下同じ。)及び仕事・子育て両立支援事業費
第百十一条第五項第二号ホ中「児童手当の」を削る。
第百十三条第三項中「及び同条第五項に規定する児童手当に関する事務の執行に要する費用」を削り、「もの並びに」を「もの、」に改め、「より国庫が負担するもの」の下に「及び第百十一条第五項第二号ホに掲げる業務取扱費で国庫が負担するもの」を加える。
第百十八条第一項及び第三項中「及び子ども・子育て支援交付金」を「並びに子ども・子育て支援交付金及び仕事・子育て両立支援事業費」に改める。
第百二十条第二項第三号中「及び第五項」を削り、「国庫負担金の額」の下に「及び第百十一条第五項第二号ホに掲げる業務取扱費に係る国庫負担金の額の合計額」を加える。
附則第三十一条の二中「児童手当及び」を「児童手当並びに」に、「)及び」を「)並びに」に、「児童手当の業務取扱費」を「業務取扱費」に、「「執行に要する費用」を「「業務取扱費で国庫が負担するもの」に改め、「事務の執行に要する費用」の下に「で国庫が負担するもの」を加え、「及び子ども・子育て支援交付金」を「及び仕事・子育て両立支援事業費」に、「並びに子ども・子育て支援交付金」を「、仕事・子育て両立支援事業費」に、「「第五項」を「「に係る国庫負担金の額」に、「及び第五項」を「及び第五項の規定による国庫負担金の額」に改める。
附則第三十一条の三及び第三十一条の四中「地域子ども・子育て支援事業」を「仕事・子育て両立支援事業」に改め、「児童手当の」を削り、「児童手当及び子ども手当の業務取扱費並びに」を「業務取扱費(子ども手当の業務取扱費を含む。)及び」に、「「執行に要する費用」を「「業務取扱費で国庫が負担するもの」に改め、「事務の執行に要する費用」の下に「で国庫が負担するもの」を加え、「及び子ども・子育て支援交付金」を「並びに子ども・子育て支援交付金及び仕事・子育て両立支援事業費」に改め、「並びに子ども・子育て支援交付金」の下に「、仕事・子育て両立支援事業費」を加え、「「第五項」を「「に係る国庫負担金の額」に、「第十八条第二項」を「第十八条第二項の規定による国庫負担金の額」に改める。
(特別会計に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
3 前項の規定による改正後の特別会計に関する法律の規定は、平成二十八年度の予算から適用し、平成二十七年度の収入及び支出並びに同年度以前の年度の決算に関しては、なお従前の例による。
(政令への委任)
4 前項に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 麻生太郎
財務大臣 麻生太郎
厚生労働大臣 塩崎恭久