港湾法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第六十六号
公布年月日: 平成20年6月13日
法令の形式: 法律
港湾法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成二十年六月十三日
内閣総理大臣 福田康夫
法律第六十六号
港湾法の一部を改正する法律
港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)の一部を次のように改正する。
第四十四条の二第二項中「料率を定めて」を「料率の上限を定め、国土交通省令で定めるところにより」に、「その料率」を「これ」に、「同様である」を「、同様とする」に改め、同条第三項中「前項」を「第二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。
3 前項の港湾管理者は、同項の同意を得た料率の上限の範囲内で料率を定め、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
第五十条の二第一項に次の一号を加える。
三 重要国際埠頭施設(国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律(平成十六年法律第三十一号)第二十九条第一項に規定する重要国際埠頭施設をいう。次項において同じ。)の制限区域(同条第一項の規定により設定及び管理されるものをいう。)に出入りする者の個人識別情報(写真その他の個人を識別することができる情報であつて国土交通省令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)を国土交通省令で定める方法で照合することにより当該制限区域への人の出入りを確実かつ円滑に管理するためのもの
第五十条の二第二項中「又は同項第二号」を「、同項第二号」に改め、「除く。)」の下に「又は同項第三号の電子情報処理組織を使用する重要国際埠頭施設の管理者若しくは当該電子情報処理組織による個人識別情報の照合を受ける者」を加え、同条第六項を次のように改める。
6 前各項(第三項を除く。)の電子情報処理組織とは、次の各号に掲げるものについて、それぞれ当該各号に定めるものをいう。
一 第一項第一号に掲げるもの 国土交通大臣の指定する電子計算機(入出力装置を含む。以下この項において同じ。)と港湾管理者並びに申請等をする者及び処分通知等を受ける者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織
二 第一項第二号に掲げるもの 国土交通大臣の指定する波浪情報等の収集のための機器と波浪情報等の提供を受ける者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織
三 第一項第三号に掲げるもの 国土交通大臣の指定する電子計算機と個人識別情報の照合のための機器とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織
第五十五条の三の次に次の一条を加える。
(国土交通大臣による港湾広域防災施設の管理等)
第五十五条の三の二 国土交通大臣は、広域災害応急対策(一の都道府県の区域を越えて行われる緊急輸送の確保その他の災害応急対策(災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第五十条第一項に規定する災害応急対策をいう。)であつて、港湾施設を使用して行うものとして国土交通省令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)の実施のため必要があると認めるときは、第五十四条第一項の規定にかかわらず、港湾広域防災区域(港湾区域、臨港地区又は第二条第六項の規定により国土交通大臣の認定した港湾施設の区域のうち、港湾施設の利用、配置その他の状況により、広域災害応急対策を実施するために特に必要があると認めて国土交通大臣があらかじめ告示した区域をいう。以下この条において同じ。)内における第五十二条に規定する港湾工事によつて生じた港湾施設のうち、広域災害応急対策の実施のため必要なものとして国土交通省令で定めるもの(以下この条において「港湾広域防災施設」という。)について、期間を定めて、自ら管理することができる。
2 国土交通大臣は、港湾広域防災区域を定めようとするときは、あらかじめ、港湾広域防災施設が設置されている港湾の港湾管理者に協議し、その同意を得るものとする。
3 国土交通大臣は、港湾広域防災区域を定めたときは、遅滞なく、当該港湾広域防災区域の範囲を告示しなければならない。
4 前二項の規定は、港湾広域防災区域の変更又は廃止について準用する。
5 国土交通大臣は、第一項の規定により港湾広域防災施設の管理を開始したときは、遅滞なく、当該港湾広域防災施設を管理する期間その他国土交通省令で定める事項を告示しなければならない。
6 国土交通大臣は、第一項の規定により港湾広域防災施設を管理するときは、当該港湾広域防災施設が設置されている港湾の港湾管理者に対し、広域災害応急対策を実施するために必要な措置(次項に規定するものを除く。)をとるべきことを要請することができる。
7 国土交通大臣は、第一項の規定により港湾広域防災施設を管理する場合において、広域災害応急対策を実施するためやむを得ない必要があるときは、港湾広域防災区域内において、他人の土地を一時使用し、又は土石、竹木その他の物件を使用し、収用し、若しくは処分することができる。
第五十五条の四第一項中「前二条」を「第五十五条の二第一項、第五十五条の三第一項又は前条第七項」に改める。
第六十条第四号中「第四十四条の二第三項」を「第四十四条の二第四項」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、附則第四条の規定は、電子情報処理組織による税関手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律(平成二十年法律第四十六号)の施行の日から施行する。
(経過措置)
第二条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の港湾法(次項において「旧法」という。)第四十四条の二第二項の同意を得ている料率は、この法律による改正後の港湾法(次項において「新法」という。)第四十四条の二第二項の同意を得た料率の上限及び同条第三項の規定により届け出た料率とみなす。
2 この法律の施行の際現に旧法第四十四条の二第二項の規定によりされている協議の申出は、国土交通省令で定めるところにより、新法第四十四条の二第二項の規定によりされた協議の申出又は同条第三項の規定によりした届出とみなす。
(検討)
第三条 政府は、この法律の施行後適当な時期において、この法律の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、この法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(電子情報処理組織による輸出入等関連業務の処理等に関する法律の一部改正)
第四条 電子情報処理組織による輸出入等関連業務の処理等に関する法律(昭和五十二年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。
第九条第一項第一号中「第五十条の二第六項」を「第五十条の二第六項第一号」に改める。
財務大臣 額賀福志郎
国土交通大臣 冬柴鐵三
内閣総理大臣 福田康夫
港湾法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成二十年六月十三日
内閣総理大臣 福田康夫
法律第六十六号
港湾法の一部を改正する法律
港湾法(昭和二十五年法律第二百十八号)の一部を次のように改正する。
第四十四条の二第二項中「料率を定めて」を「料率の上限を定め、国土交通省令で定めるところにより」に、「その料率」を「これ」に、「同様である」を「、同様とする」に改め、同条第三項中「前項」を「第二項」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。
3 前項の港湾管理者は、同項の同意を得た料率の上限の範囲内で料率を定め、国土交通省令で定めるところにより、あらかじめ、国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
第五十条の二第一項に次の一号を加える。
三 重要国際埠頭施設(国際航海船舶及び国際港湾施設の保安の確保等に関する法律(平成十六年法律第三十一号)第二十九条第一項に規定する重要国際埠頭施設をいう。次項において同じ。)の制限区域(同条第一項の規定により設定及び管理されるものをいう。)に出入りする者の個人識別情報(写真その他の個人を識別することができる情報であつて国土交通省令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)を国土交通省令で定める方法で照合することにより当該制限区域への人の出入りを確実かつ円滑に管理するためのもの
第五十条の二第二項中「又は同項第二号」を「、同項第二号」に改め、「除く。)」の下に「又は同項第三号の電子情報処理組織を使用する重要国際埠頭施設の管理者若しくは当該電子情報処理組織による個人識別情報の照合を受ける者」を加え、同条第六項を次のように改める。
6 前各項(第三項を除く。)の電子情報処理組織とは、次の各号に掲げるものについて、それぞれ当該各号に定めるものをいう。
一 第一項第一号に掲げるもの 国土交通大臣の指定する電子計算機(入出力装置を含む。以下この項において同じ。)と港湾管理者並びに申請等をする者及び処分通知等を受ける者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織
二 第一項第二号に掲げるもの 国土交通大臣の指定する波浪情報等の収集のための機器と波浪情報等の提供を受ける者の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織
三 第一項第三号に掲げるもの 国土交通大臣の指定する電子計算機と個人識別情報の照合のための機器とを電気通信回線で接続した電子情報処理組織
第五十五条の三の次に次の一条を加える。
(国土交通大臣による港湾広域防災施設の管理等)
第五十五条の三の二 国土交通大臣は、広域災害応急対策(一の都道府県の区域を越えて行われる緊急輸送の確保その他の災害応急対策(災害対策基本法(昭和三十六年法律第二百二十三号)第五十条第一項に規定する災害応急対策をいう。)であつて、港湾施設を使用して行うものとして国土交通省令で定めるものをいう。以下この条において同じ。)の実施のため必要があると認めるときは、第五十四条第一項の規定にかかわらず、港湾広域防災区域(港湾区域、臨港地区又は第二条第六項の規定により国土交通大臣の認定した港湾施設の区域のうち、港湾施設の利用、配置その他の状況により、広域災害応急対策を実施するために特に必要があると認めて国土交通大臣があらかじめ告示した区域をいう。以下この条において同じ。)内における第五十二条に規定する港湾工事によつて生じた港湾施設のうち、広域災害応急対策の実施のため必要なものとして国土交通省令で定めるもの(以下この条において「港湾広域防災施設」という。)について、期間を定めて、自ら管理することができる。
2 国土交通大臣は、港湾広域防災区域を定めようとするときは、あらかじめ、港湾広域防災施設が設置されている港湾の港湾管理者に協議し、その同意を得るものとする。
3 国土交通大臣は、港湾広域防災区域を定めたときは、遅滞なく、当該港湾広域防災区域の範囲を告示しなければならない。
4 前二項の規定は、港湾広域防災区域の変更又は廃止について準用する。
5 国土交通大臣は、第一項の規定により港湾広域防災施設の管理を開始したときは、遅滞なく、当該港湾広域防災施設を管理する期間その他国土交通省令で定める事項を告示しなければならない。
6 国土交通大臣は、第一項の規定により港湾広域防災施設を管理するときは、当該港湾広域防災施設が設置されている港湾の港湾管理者に対し、広域災害応急対策を実施するために必要な措置(次項に規定するものを除く。)をとるべきことを要請することができる。
7 国土交通大臣は、第一項の規定により港湾広域防災施設を管理する場合において、広域災害応急対策を実施するためやむを得ない必要があるときは、港湾広域防災区域内において、他人の土地を一時使用し、又は土石、竹木その他の物件を使用し、収用し、若しくは処分することができる。
第五十五条の四第一項中「前二条」を「第五十五条の二第一項、第五十五条の三第一項又は前条第七項」に改める。
第六十条第四号中「第四十四条の二第三項」を「第四十四条の二第四項」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、附則第四条の規定は、電子情報処理組織による税関手続の特例等に関する法律の一部を改正する法律(平成二十年法律第四十六号)の施行の日から施行する。
(経過措置)
第二条 この法律の施行の際現にこの法律による改正前の港湾法(次項において「旧法」という。)第四十四条の二第二項の同意を得ている料率は、この法律による改正後の港湾法(次項において「新法」という。)第四十四条の二第二項の同意を得た料率の上限及び同条第三項の規定により届け出た料率とみなす。
2 この法律の施行の際現に旧法第四十四条の二第二項の規定によりされている協議の申出は、国土交通省令で定めるところにより、新法第四十四条の二第二項の規定によりされた協議の申出又は同条第三項の規定によりした届出とみなす。
(検討)
第三条 政府は、この法律の施行後適当な時期において、この法律の施行の状況を勘案し、必要があると認めるときは、この法律の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。
(電子情報処理組織による輸出入等関連業務の処理等に関する法律の一部改正)
第四条 電子情報処理組織による輸出入等関連業務の処理等に関する法律(昭和五十二年法律第五十四号)の一部を次のように改正する。
第九条第一項第一号中「第五十条の二第六項」を「第五十条の二第六項第一号」に改める。
財務大臣 額賀福志郎
国土交通大臣 冬柴鉄三
内閣総理大臣 福田康夫