独立行政法人農薬検査所法
法令番号: 法律第百八十七号
公布年月日: 平成11年12月22日
法令の形式: 法律
独立行政法人農薬検査所法をここに公布する。
御名御璽
平成十一年十二月二十二日
内閣総理大臣 小渕恵三
法律第百八十七号
独立行政法人農薬検査所法
目次
第一章
総則(第一条―第六条)
第二章
役員(第七条―第九条)
第三章
業務等(第十条・第十一条)
第四章
雑則(第十二条)
第五章
罰則(第十三条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、独立行政法人農薬検査所の名称、目的、業務の範囲等に関する事項を定めることを目的とする。
(名称)
第二条 この法律及び独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号。以下「通則法」という。)の定めるところにより設立される通則法第二条第一項に規定する独立行政法人の名称は、独立行政法人農薬検査所とする。
(検査所の目的)
第三条 独立行政法人農薬検査所(以下「検査所」という。)は、農薬の検査を行うことにより、農薬の品質の適正化及びその安全性の確保を図ることを目的とする。
(特定独立行政法人)
第四条 検査所は、通則法第二条第二項に規定する特定独立行政法人とする。
(事務所)
第五条 検査所は、主たる事務所を東京都に置く。
(資本金)
第六条 検査所の資本金は、附則第五条第二項の規定により政府から出資があったものとされた金額とする。
2 政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、検査所に追加して出資することができる。
3 検査所は、前項の規定による政府の出資があったときは、その出資額により資本金を増加するものとする。
第二章 役員
(役員)
第七条 検査所に、役員として、その長である理事長及び監事二人を置く。
2 検査所に、役員として、理事一人を置くことができる。
(理事の職務及び権限等)
第八条 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して検査所の業務を掌理する。
2 通則法第十九条第二項の個別法で定める役員は、理事とする。ただし、理事が置かれていないときは、監事とする。
3 前項ただし書の場合において、通則法第十九条第二項の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行ってはならない。
(役員の任期)
第九条 理事長の任期は四年とし、理事及び監事の任期は二年とする。
第三章 業務等
(業務の範囲)
第十条 検査所は、第三条の目的を達成するため、次の業務を行う。
一 農薬の検査を行うこと。
二 前号の業務に附帯する業務を行うこと。
2 検査所は、前項の業務のほか、農薬取締法(昭和二十三年法律第八十二号)第十三条の二第一項の規定による集取及び立入検査並びに同法第十五条の三第二項の規定による立入検査を行う。
(積立金の処分)
第十一条 検査所は、通則法第二十九条第二項第一号に規定する中期目標の期間(以下この項において「中期目標の期間」という。)の最後の事業年度に係る通則法第四十四条第一項又は第二項の規定による整理を行った後、同条第一項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち農林水産大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間に係る通則法第三十条第一項の認可を受けた中期計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における前条に規定する業務の財源に充てることができる。
2 農林水産大臣は、前項の規定による承認をしようとするときは、あらかじめ、農林水産省の独立行政法人評価委員会の意見を聴くとともに、財務大臣に協議しなければならない。
3 検査所は、第一項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。
4 前三項に定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。
第四章 雑則
(主務大臣等)
第十二条 検査所に係る通則法における主務大臣、主務省及び主務省令は、それぞれ農林水産大臣、農林水産省及び農林水産省令とする。
第五章 罰則
第十三条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした検査所の役員は、二十万円以下の過料に処する。
一 第十条に規定する業務以外の業務を行ったとき。
二 第十一条第一項の規定により農林水産大臣の承認を受けなければならない場合において、その承認を受けなかったとき。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十三年一月六日から施行する。ただし、第十条第二項及び附則第七条から第九条までの規定は、同日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(職員の引継ぎ等)
第二条 検査所の成立の際現に農林水産省の部局又は機関で政令で定めるものの職員である者は、別に辞令を発せられない限り、検査所の成立の日において、検査所の相当の職員となるものとする。
第三条 検査所の成立の際現に前条に規定する政令で定める部局又は機関の職員である者のうち、検査所の成立の日において引き続き検査所の職員となったもの(次条において「引継職員」という。)であって、検査所の成立の日の前日において農林水産大臣又はその委任を受けた者から児童手当法(昭和四十六年法律第七十三号)第七条第一項(同法附則第六条第二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による認定を受けているものが、検査所の成立の日において児童手当又は同法附則第六条第一項の給付(以下この条において「特例給付」という。)の支給要件に該当するときは、その者に対する児童手当又は特例給付の支給に関しては、検査所の成立の日において同法第七条第一項の規定による市町村長(特別区の区長を含む。)の認定があったものとみなす。この場合において、その認定があったものとみなされた児童手当又は特例給付の支給は、同法第八条第二項(同法附則第六条第二項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、検査所の成立の日の前日の属する月の翌月から始める。
(検査所の職員となる者の職員団体についての経過措置)
第四条 検査所の成立の際現に存する国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百八条の二第一項に規定する職員団体であって、その構成員の過半数が引継職員であるものは、検査所の成立の際国営企業及び特定独立行政法人の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)の適用を受ける労働組合となるものとする。この場合において、当該職員団体が法人であるときは、法人である労働組合となるものとする。
2 前項の規定により法人である労働組合となったものは、検査所の成立の日から起算して六十日を経過する日までに、労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第二条及び第五条第二項の規定に適合する旨の労働委員会の証明を受け、かつ、その主たる事務所の所在地において登記しなければ、その日の経過により解散するものとする。
3 第一項の規定により労働組合となったものについては、検査所の成立の日から起算して六十日を経過する日までは、労働組合法第二条ただし書(第一号に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。
(権利義務の承継等)
第五条 検査所の成立の際、第十条に規定する業務に関し、現に国が有する権利及び義務のうち政令で定めるものは、検査所の成立の時において検査所が承継する。
2 前項の規定により検査所が国の有する権利及び義務を承継したときは、その承継の際、承継される権利に係る土地、建物その他の財産で政令で定めるものの価額の合計額に相当する金額は、政府から検査所に対し出資されたものとする。
3 前項の規定により政府から出資があったものとされる同項の財産の価額は、検査所の成立の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
4 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。
(政令への委任)
第六条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、検査所の設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(農薬取締法の一部改正)
第七条 農薬取締法の一部を次のように改正する。
第二条第三項中「農薬の検査を行う職員(以下「検査職員」という。)」を「独立行政法人農薬検査所(以下「検査所」という。)」に改め、同条第五項を同条第六項とし、同条第四項中「前項」を「第三項」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項の次に次の一項を加える。
4 検査項目、検査方法その他前項の検査の実施に関して必要な事項は、農林水産省令で定める。
第六条の二第二項中「検査職員」を「検査所」に改め、同条第四項中「第二条第五項」を「第二条第六項の規定を、第二項の検査については同条第四項」に改める。
第十三条第一項及び第三項中「検査職員その他の関係職員」を「その職員」に改め、同条第四項中「検査職員その他の関係職員」を「第一項又は前項の規定により集取又は立入検査をする職員」に、「証票」を「証明書」に改める。
第十三条の三を第十三条の四とし、第十三条の二第一項中「前条第一項」を「第十三条第一項」に改め、同条を第十三条の三とし、第十三条の次に次の一条を加える。
(検査所による検査)
第十三条の二 農林水産大臣は、前条第一項の場合において必要があると認めるときは、検査所に、製造業者、輸入業者、販売業者若しくは防除業者その他の農薬使用者から検査のため必要な数量の農薬若しくはその原料を集取させ、又は必要な場所に立ち入り、その業務若しくは農薬の使用の状況若しくは帳簿、書類その他必要な物件を検査させることができる。ただし、農薬又はその原料を集取させるときは、時価によつてその対価を支払わなければならない。
2 農林水産大臣は、前項の規定により検査所に集取又は立入検査を行わせる場合には、検査所に対し、当該集取又は立入検査の期日、場所その他必要な事項を示してこれを実施すべきことを指示するものとする。
3 検査所は、前項の指示に従つて第一項の集取又は立入検査を行つたときは、農林水産省令の定めるところにより、同項の規定により得た検査の結果を農林水産大臣に報告しなければならない。
4 第一項の場合において、同項に掲げる者から要求があつたときは、同項の規定により集取又は立入検査をする検査所の職員は、その身分を示す証明書を示さなければならない。
第十四条第三項中「検査職員」を「検査所」に改める。
第十五条の二第六項中「第三項及び第五項」を「第三項及び第六項」に、「第二条第四項」を「第二条第五項」に改める。
第十五条の三第一項中「検査職員その他の関係職員」を「その職員」に改め、同条第二項中「、前項」を「第一項」に、「検査について」を「立入検査について、第十三条の二第二項から第四項までの規定は前項の規定による立入検査について、それぞれ」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 農林水産大臣は、前項の場合において必要があると認めるときは、検査所に、必要な場所に立ち入り、帳簿、書類その他必要な物件を検査させることができる。
第十五条の五第一項第二号中「検査職員その他の関係職員」を「その職員又は検査所」に改め、同条の次に次の一条を加える。
(検査所に対する命令)
第十五条の六 農林水産大臣は、第二条第三項及び第六条の二第二項(これらの規定を第十五条の二第六項において準用する場合を含む。)の検査、第十三条の二第一項の集取及び立入検査、第十四条第三項の検査並びに第十五条の三第二項の立入検査の業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、検査所に対し、当該業務に関し必要な命令をすることができる。
第十八条第二号中「第十三条第一項又は」を「第十三条第一項若しくは」に、「同条第一項又は第三項」を「同条第一項若しくは第三項若しくは第十三条の二第一項」に改め、同条第三号中「同項」の下に「若しくは同条第二項」を加える。
本則に次の一条を加える。
第二十一条 第十五条の六の規定による命令に違反した場合には、その違反行為をした検査所の役員は、二十万円以下の過料に処する。
(農薬取締法の一部改正に伴う経過措置)
第八条 前条の規定の施行の際現に同条の規定による改正前の農薬取締法(以下「旧法」という。)第二条第三項又は第六条の二第二項(これらの規定を第十五条の二第六項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定により検査職員に行わせている農薬の見本についての検査は、前条の規定による改正後の農薬取締法(以下「新法」という。)第二条第三項又は第六条の二第二項(これらの規定を第十五条の二第六項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定により検査所に行わせている農薬の見本についての検査とみなす。
2 前条の規定の施行の日前に旧法第二条第三項又は第六条の二第二項の規定により検査職員に行わせた農薬の見本についての検査は、新法第二条第三項又は第六条の二第二項の規定により検査所に行わせた農薬の見本についての検査とみなす。
第九条 附則第七条の規定の施行の際現に旧法第十四条第三項の規定により検査職員に行わせている農薬の検査は、新法第十四条第三項の規定により検査所に行わせている農薬の検査とみなす。
2 附則第七条の規定の施行の日前に旧法第十四条第三項の規定により検査職員に行わせた農薬の検査は、新法第十四条第三項の規定により検査所に行わせた農薬の検査とみなす。
内閣総理大臣 小渕恵三
大蔵大臣 宮澤喜一
農林水産大臣 玉沢徳一郎
独立行政法人農薬検査所法をここに公布する。
御名御璽
平成十一年十二月二十二日
内閣総理大臣 小渕恵三
法律第百八十七号
独立行政法人農薬検査所法
目次
第一章
総則(第一条―第六条)
第二章
役員(第七条―第九条)
第三章
業務等(第十条・第十一条)
第四章
雑則(第十二条)
第五章
罰則(第十三条)
附則
第一章 総則
(目的)
第一条 この法律は、独立行政法人農薬検査所の名称、目的、業務の範囲等に関する事項を定めることを目的とする。
(名称)
第二条 この法律及び独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号。以下「通則法」という。)の定めるところにより設立される通則法第二条第一項に規定する独立行政法人の名称は、独立行政法人農薬検査所とする。
(検査所の目的)
第三条 独立行政法人農薬検査所(以下「検査所」という。)は、農薬の検査を行うことにより、農薬の品質の適正化及びその安全性の確保を図ることを目的とする。
(特定独立行政法人)
第四条 検査所は、通則法第二条第二項に規定する特定独立行政法人とする。
(事務所)
第五条 検査所は、主たる事務所を東京都に置く。
(資本金)
第六条 検査所の資本金は、附則第五条第二項の規定により政府から出資があったものとされた金額とする。
2 政府は、必要があると認めるときは、予算で定める金額の範囲内において、検査所に追加して出資することができる。
3 検査所は、前項の規定による政府の出資があったときは、その出資額により資本金を増加するものとする。
第二章 役員
(役員)
第七条 検査所に、役員として、その長である理事長及び監事二人を置く。
2 検査所に、役員として、理事一人を置くことができる。
(理事の職務及び権限等)
第八条 理事は、理事長の定めるところにより、理事長を補佐して検査所の業務を掌理する。
2 通則法第十九条第二項の個別法で定める役員は、理事とする。ただし、理事が置かれていないときは、監事とする。
3 前項ただし書の場合において、通則法第十九条第二項の規定により理事長の職務を代理し又はその職務を行う監事は、その間、監事の職務を行ってはならない。
(役員の任期)
第九条 理事長の任期は四年とし、理事及び監事の任期は二年とする。
第三章 業務等
(業務の範囲)
第十条 検査所は、第三条の目的を達成するため、次の業務を行う。
一 農薬の検査を行うこと。
二 前号の業務に附帯する業務を行うこと。
2 検査所は、前項の業務のほか、農薬取締法(昭和二十三年法律第八十二号)第十三条の二第一項の規定による集取及び立入検査並びに同法第十五条の三第二項の規定による立入検査を行う。
(積立金の処分)
第十一条 検査所は、通則法第二十九条第二項第一号に規定する中期目標の期間(以下この項において「中期目標の期間」という。)の最後の事業年度に係る通則法第四十四条第一項又は第二項の規定による整理を行った後、同条第一項の規定による積立金があるときは、その額に相当する金額のうち農林水産大臣の承認を受けた金額を、当該中期目標の期間の次の中期目標の期間に係る通則法第三十条第一項の認可を受けた中期計画(同項後段の規定による変更の認可を受けたときは、その変更後のもの)の定めるところにより、当該次の中期目標の期間における前条に規定する業務の財源に充てることができる。
2 農林水産大臣は、前項の規定による承認をしようとするときは、あらかじめ、農林水産省の独立行政法人評価委員会の意見を聴くとともに、財務大臣に協議しなければならない。
3 検査所は、第一項に規定する積立金の額に相当する金額から同項の規定による承認を受けた金額を控除してなお残余があるときは、その残余の額を国庫に納付しなければならない。
4 前三項に定めるもののほか、納付金の納付の手続その他積立金の処分に関し必要な事項は、政令で定める。
第四章 雑則
(主務大臣等)
第十二条 検査所に係る通則法における主務大臣、主務省及び主務省令は、それぞれ農林水産大臣、農林水産省及び農林水産省令とする。
第五章 罰則
第十三条 次の各号のいずれかに該当する場合には、その違反行為をした検査所の役員は、二十万円以下の過料に処する。
一 第十条に規定する業務以外の業務を行ったとき。
二 第十一条第一項の規定により農林水産大臣の承認を受けなければならない場合において、その承認を受けなかったとき。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成十三年一月六日から施行する。ただし、第十条第二項及び附則第七条から第九条までの規定は、同日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(職員の引継ぎ等)
第二条 検査所の成立の際現に農林水産省の部局又は機関で政令で定めるものの職員である者は、別に辞令を発せられない限り、検査所の成立の日において、検査所の相当の職員となるものとする。
第三条 検査所の成立の際現に前条に規定する政令で定める部局又は機関の職員である者のうち、検査所の成立の日において引き続き検査所の職員となったもの(次条において「引継職員」という。)であって、検査所の成立の日の前日において農林水産大臣又はその委任を受けた者から児童手当法(昭和四十六年法律第七十三号)第七条第一項(同法附則第六条第二項において準用する場合を含む。以下この条において同じ。)の規定による認定を受けているものが、検査所の成立の日において児童手当又は同法附則第六条第一項の給付(以下この条において「特例給付」という。)の支給要件に該当するときは、その者に対する児童手当又は特例給付の支給に関しては、検査所の成立の日において同法第七条第一項の規定による市町村長(特別区の区長を含む。)の認定があったものとみなす。この場合において、その認定があったものとみなされた児童手当又は特例給付の支給は、同法第八条第二項(同法附則第六条第二項において準用する場合を含む。)の規定にかかわらず、検査所の成立の日の前日の属する月の翌月から始める。
(検査所の職員となる者の職員団体についての経過措置)
第四条 検査所の成立の際現に存する国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百八条の二第一項に規定する職員団体であって、その構成員の過半数が引継職員であるものは、検査所の成立の際国営企業及び特定独立行政法人の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)の適用を受ける労働組合となるものとする。この場合において、当該職員団体が法人であるときは、法人である労働組合となるものとする。
2 前項の規定により法人である労働組合となったものは、検査所の成立の日から起算して六十日を経過する日までに、労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)第二条及び第五条第二項の規定に適合する旨の労働委員会の証明を受け、かつ、その主たる事務所の所在地において登記しなければ、その日の経過により解散するものとする。
3 第一項の規定により労働組合となったものについては、検査所の成立の日から起算して六十日を経過する日までは、労働組合法第二条ただし書(第一号に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。
(権利義務の承継等)
第五条 検査所の成立の際、第十条に規定する業務に関し、現に国が有する権利及び義務のうち政令で定めるものは、検査所の成立の時において検査所が承継する。
2 前項の規定により検査所が国の有する権利及び義務を承継したときは、その承継の際、承継される権利に係る土地、建物その他の財産で政令で定めるものの価額の合計額に相当する金額は、政府から検査所に対し出資されたものとする。
3 前項の規定により政府から出資があったものとされる同項の財産の価額は、検査所の成立の日現在における時価を基準として評価委員が評価した価額とする。
4 前項の評価委員その他評価に関し必要な事項は、政令で定める。
(政令への委任)
第六条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、検査所の設立に伴い必要な経過措置その他この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(農薬取締法の一部改正)
第七条 農薬取締法の一部を次のように改正する。
第二条第三項中「農薬の検査を行う職員(以下「検査職員」という。)」を「独立行政法人農薬検査所(以下「検査所」という。)」に改め、同条第五項を同条第六項とし、同条第四項中「前項」を「第三項」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項の次に次の一項を加える。
4 検査項目、検査方法その他前項の検査の実施に関して必要な事項は、農林水産省令で定める。
第六条の二第二項中「検査職員」を「検査所」に改め、同条第四項中「第二条第五項」を「第二条第六項の規定を、第二項の検査については同条第四項」に改める。
第十三条第一項及び第三項中「検査職員その他の関係職員」を「その職員」に改め、同条第四項中「検査職員その他の関係職員」を「第一項又は前項の規定により集取又は立入検査をする職員」に、「証票」を「証明書」に改める。
第十三条の三を第十三条の四とし、第十三条の二第一項中「前条第一項」を「第十三条第一項」に改め、同条を第十三条の三とし、第十三条の次に次の一条を加える。
(検査所による検査)
第十三条の二 農林水産大臣は、前条第一項の場合において必要があると認めるときは、検査所に、製造業者、輸入業者、販売業者若しくは防除業者その他の農薬使用者から検査のため必要な数量の農薬若しくはその原料を集取させ、又は必要な場所に立ち入り、その業務若しくは農薬の使用の状況若しくは帳簿、書類その他必要な物件を検査させることができる。ただし、農薬又はその原料を集取させるときは、時価によつてその対価を支払わなければならない。
2 農林水産大臣は、前項の規定により検査所に集取又は立入検査を行わせる場合には、検査所に対し、当該集取又は立入検査の期日、場所その他必要な事項を示してこれを実施すべきことを指示するものとする。
3 検査所は、前項の指示に従つて第一項の集取又は立入検査を行つたときは、農林水産省令の定めるところにより、同項の規定により得た検査の結果を農林水産大臣に報告しなければならない。
4 第一項の場合において、同項に掲げる者から要求があつたときは、同項の規定により集取又は立入検査をする検査所の職員は、その身分を示す証明書を示さなければならない。
第十四条第三項中「検査職員」を「検査所」に改める。
第十五条の二第六項中「第三項及び第五項」を「第三項及び第六項」に、「第二条第四項」を「第二条第五項」に改める。
第十五条の三第一項中「検査職員その他の関係職員」を「その職員」に改め、同条第二項中「、前項」を「第一項」に、「検査について」を「立入検査について、第十三条の二第二項から第四項までの規定は前項の規定による立入検査について、それぞれ」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 農林水産大臣は、前項の場合において必要があると認めるときは、検査所に、必要な場所に立ち入り、帳簿、書類その他必要な物件を検査させることができる。
第十五条の五第一項第二号中「検査職員その他の関係職員」を「その職員又は検査所」に改め、同条の次に次の一条を加える。
(検査所に対する命令)
第十五条の六 農林水産大臣は、第二条第三項及び第六条の二第二項(これらの規定を第十五条の二第六項において準用する場合を含む。)の検査、第十三条の二第一項の集取及び立入検査、第十四条第三項の検査並びに第十五条の三第二項の立入検査の業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、検査所に対し、当該業務に関し必要な命令をすることができる。
第十八条第二号中「第十三条第一項又は」を「第十三条第一項若しくは」に、「同条第一項又は第三項」を「同条第一項若しくは第三項若しくは第十三条の二第一項」に改め、同条第三号中「同項」の下に「若しくは同条第二項」を加える。
本則に次の一条を加える。
第二十一条 第十五条の六の規定による命令に違反した場合には、その違反行為をした検査所の役員は、二十万円以下の過料に処する。
(農薬取締法の一部改正に伴う経過措置)
第八条 前条の規定の施行の際現に同条の規定による改正前の農薬取締法(以下「旧法」という。)第二条第三項又は第六条の二第二項(これらの規定を第十五条の二第六項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定により検査職員に行わせている農薬の見本についての検査は、前条の規定による改正後の農薬取締法(以下「新法」という。)第二条第三項又は第六条の二第二項(これらの規定を第十五条の二第六項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定により検査所に行わせている農薬の見本についての検査とみなす。
2 前条の規定の施行の日前に旧法第二条第三項又は第六条の二第二項の規定により検査職員に行わせた農薬の見本についての検査は、新法第二条第三項又は第六条の二第二項の規定により検査所に行わせた農薬の見本についての検査とみなす。
第九条 附則第七条の規定の施行の際現に旧法第十四条第三項の規定により検査職員に行わせている農薬の検査は、新法第十四条第三項の規定により検査所に行わせている農薬の検査とみなす。
2 附則第七条の規定の施行の日前に旧法第十四条第三項の規定により検査職員に行わせた農薬の検査は、新法第十四条第三項の規定により検査所に行わせた農薬の検査とみなす。
内閣総理大臣 小渕恵三
大蔵大臣 宮沢喜一
農林水産大臣 玉沢徳一郎