地方税法及び地方財政法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第八十五号
公布年月日: 平成10年5月29日
法令の形式: 法律
地方税法及び地方財政法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
国事行為臨時代行名
平成十年五月二十九日
内閣総理大臣 橋本龍太郎
法律第八十五号
地方税法及び地方財政法の一部を改正する法律
(地方税法の一部改正)
第一条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
附則第三条の四第二項及び第四項中「八千円」を「一万七千円」に、「四千円」を「八千五百円」に改める。
附則第三条の五第一項中「第三百二十条本文」を「次項の規定により読み替えて適用される第三百二十条本文」に、「六月分金額」を「七月分金額」に、「六月中」を「七月中」に改め、同条第二項中「前項の規定の適用がある場合における第三百二十条の規定の適用については」を「第三百二十条の規定の適用については、平成十年度分の個人の市町村民税に限り」に改め、「同条中」の下に「「、六月」とあるのは「、七月」と、」を加え、「あるのは、」を「あるのは」に、「とする」を「と、「六月中」とあるのは「七月中」とする」に改め、同条第三項中「六月中」を「七月中」に改める。
附則第三条の六を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。
第三百二十一条の四第二項の規定の適用については、平成十年度分の個人の市町村民税に限り、同項中「五月三十一日」とあるのは、「六月三十日」とする。
附則第十一条の三第二項中「又は第七十三条の二十七の二第一項」を「、第七十三条の二十七の二第一項又は次条第十四項」に改める。
附則第十一条の四に次の四項を加える。
13 道府県は、宅地建物取引業法(昭和二十七年法律第百七十六号)第二条第三号に規定する宅地建物取引業者(以下本項から第十六項までにおいて「宅地建物取引業者」という。)が個人から住宅(人の居住の用に供されたことがあるもので政令で定めるものに限る。以下本項から第十六項までにおいて「特定住宅」という。)を取得した場合において、当該個人が特定居住者(当該特定住宅を当該取得があつた日の一年前の日から引き続き九月以上その居住の用に供していた者又はこれに準ずる者として自治省令で定める者をいう。以下本項及び次項において同じ。)であり、かつ、当該取得の日から六月以内に当該特定住宅を当該特定居住者以外の個人にその居住の用に供するために譲渡したときは、当該宅地建物取引業者による当該特定住宅の取得に対して課する不動産取得税については、第七十三条の十四第三項の規定の適用がある場合を除き、当該取得が平成十年七月一日から平成十二年六月三十日までの間に行われたときに限り、一戸につき、当該税額から当該特定住宅が新築された時において施行されていた地方税法第七十三条の十四第一項の規定により価格から控除するものとされていた額に税率を乗じて得た額を減額するものとする。
14 道府県は、宅地建物取引業者が特定住宅の用に供する土地を当該特定住宅に係る特定居住者から当該特定住宅とともに取得し、当該特定住宅の取得の日から六月以内に当該土地を当該特定住宅とともに当該特定居住者以外の個人に譲渡した場合において、当該宅地建物取引業者による当該特定住宅の取得に対して課する不動産取得税について前項の規定の適用があるときは、当該宅地建物取引業者による当該土地の取得に対して課する不動産取得税については、第七十三条の二十四第二項の規定の適用がある場合を除き、当該取得が平成十年七月一日から平成十二年六月三十日までの間に行われたときに限り、当該税額から百五十万円(当該土地に係る不動産取得税の課税標準となるべき価格を当該土地の面積の平方メートルで表した数値で除して得た額に当該土地の上にある特定住宅一戸についてその床面積の二倍の面積の平方メートルで表した数値(当該数値が二百を超える場合においては、二百とする。)を乗じて得た金額が百五十万円を超えるときは、当該乗じて得た金額)に税率を乗じて得た額を減額するものとする。
15 前二項の規定は、第十三項の宅地建物取引業者による特定住宅の取得又は前項の宅地建物取引業者による特定住宅の用に供する土地の取得に対して課する不動産取得税につき次項の規定により準用する第七十三条の二十五第一項の規定により徴収猶予がなされた場合を除き、当該特定住宅又は当該土地を取得した宅地建物取引業者から、当該道府県の条例で定めるところにより、当該特定住宅又は当該土地の取得につき前二項の規定の適用があるべき旨の申告がなされた場合に限り適用するものとする。
16 第七十三条の二十五から第七十三条の二十七までの規定は、第十三項の宅地建物取引業者による特定住宅の取得又は第十四項の宅地建物取引業者による特定住宅の用に供する土地の取得に対して課する不動産取得税の税額の徴収猶予及びその取消し並びに当該不動産取得税に係る地方団体の徴収金の還付について準用する。この場合において、第七十三条の二十五第一項中「、土地の取得」とあるのは「、附則第十一条の四第十三項の同項に規定する宅地建物取引業者(以下本項において「宅地建物取引業者」という。)による同条第十三項に規定する特定住宅(以下本条及び第七十三条の二十七において「特定住宅」という。)の取得又は附則第十一条の四第十四項の宅地建物取引業者による特定住宅の用に供する土地の取得」と、「当該土地の取得者」とあるのは「当該特定住宅又は当該土地を取得した宅地建物取引業者」と、「前条第一項第一号又は第二項第一号」とあるのは「同条第十三項又は第十四項」と、「同条第一項第一号の規定の適用を受ける土地の取得にあつては当該取得の日から二年以内、同条第二項第一号の規定の適用を受ける土地の取得にあつては当該取得の日から一年以内」とあるのは「当該特定住宅の取得の日から六月以内」と、「当該土地に係る」とあるのは「当該特定住宅又は当該土地に係る」と、同条第二項中「当該土地」とあるのは「当該特定住宅又は当該土地」と、第七十三条の二十六第一項中「第七十三条の二十四第一項第一号又は第二項第一号」とあるのは「附則第十一条の四第十三項又は第十四項」と、第七十三条の二十七第一項中「土地」とあるのは「特定住宅又は特定住宅の用に供する土地」と、「第七十三条の二十四第一項第一号又は第二項第一号」とあるのは「附則第十一条の四第十三項又は第十四項」と読み替えるものとする。
附則第十一条の五第二項中「第七十三条の二十四第一項又は第二項」を「第七十三条の二十四第一項若しくは第二項又は前条第十四項」に改める。
(地方財政法の一部改正)
第二条 地方財政法(昭和二十三年法律第百九号)の一部を次のように改正する。
第三十三条の五の見出し中「特別減税」を「特別減税等」に改め、同条第一項中「平成十年度」の下に「及び平成十一年度」を加え、「地方税法及び地方財政法の一部を改正する法律(平成十年法律第二号)第一条」を「地方税法及び地方財政法の一部を改正する法律(平成十年法律第八十五号)第一条」に、「次項」を「以下この条」に、「同年度の減収額」を「当該各年度の減収額及び平成十年改正後の地方税法附則第十一条の四第十三項及び第十四項の規定による不動産取得税の減額に係る平成十年度の減収額」に改め、同条第二項を次のように改める。
2 前項の規定により起こすことができる平成十年度及び平成十一年度の地方債の額は、都道府県にあつては第一号に掲げる額とし、市町村にあつては第二号に掲げる額とする。
一 イ及びロに掲げる額の合算額(平成十一年度にあつては、イに掲げる額)
イ 平成十年改正後の地方税法附則第三条の四の規定の適用がないものとした場合における当該都道府県の当該各年度の個人の道府県民税の所得割の収入見込額から当該都道府県の当該各年度の個人の道府県民税の所得割の収入見込額を控除した額として自治省令で定めるところにより算定した額
ロ 平成十年改正後の地方税法附則第十一条の四第十三項及び第十四項の規定の適用がないものとした場合における当該都道府県の平成十年度の不動産取得税の収入見込額から当該都道府県の同年度の不動産取得税の収入見込額を控除した額として自治省令で定めるところにより算定した額
二 平成十年改正後の地方税法附則第三条の四の規定の適用がないものとした場合における当該市町村の当該各年度の個人の市町村民税の所得割の収入見込額から当該市町村の当該各年度の個人の市町村民税の所得割の収入見込額を控除した額として自治省令で定めるところにより算定した額
附 則
この法律は、平成十年五月三十一日から施行する。
大蔵大臣 松永光
自治大臣 上杉光弘
内閣総理大臣 橋本龍太郎