(特別会計)
第十九条の五 都道府県は、母子福祉資金貸付金及び寡婦福祉資金貸付金(以下「福祉資金貸付金」と総称する。)の貸付けを行うについては、特別会計を設けなければならない。
2 前項の特別会計においては、一般会計からの繰入金、次条第一項の規定による国からの借入金(以下「国からの借入金」という。)、福祉資金貸付金の償還金(当該福祉資金貸付金に係る政令で定める収入を含む。以下同じ。)及び附属雑収入をもつてその歳入とし、福祉資金貸付金、同条第二項及び第四項の規定による国への償還金、同条第五項の規定による一般会計への繰入金並びに貸付けに関する事務に要する費用をもつてその歳出とする。
3 都道府県は、毎年度の特別会計の決算上剰余金を生じたときは、これを当該年度の翌年度の特別会計の歳入に繰り入れなければならない。
4 第二項に規定する貸付けに関する事務に要する費用の額は、同項の規定に基づく政令で定める収入のうち収納済となつたものの額に政令で定める剰合を乗じて得た額と、当該経費に充てるための一般会計からの繰入金の額との合計額を超えてはならない。
(国の貸付け等)
第十九条の六 国は、都道府県が福祉資金貸付金の財源として特別会計に繰り入れる金額の二倍に相当する金額を、当該繰入れが行われる年度において、無利子で、当該都道府県に貸し付けるものとする。
2 都道府県は、毎年度、当該年度の前々年度の特別会計の決算上の剰余金の額が、政令で定める額を超えるときは、その超える額に第一号に掲げる金額の第二号に掲げる金額に対する割合を乗じて得た額に相当する金額を、政令で定めるところにより国に償還しなければならない。
一 当該年度の前々年度までの国からの借入金の総額(この項及び第四項の規定により国に償還した金額を除く。)
二 前号に掲げる額と当該都道府県が当該年度の前々年度までに福祉資金貸付金の財源として特別会計に繰り入れた金額の総額(第五項の規定により一般会計に繰り入れた金額を除く。)との合計額
3 前項の政令で定める額は、当該都道府県の福祉資金貸付金の貸付けの需要等の見通しからみて、同項の剰余金の額が著しく多額である都道府県について同項の規定が適用されるように定めるものとする。
4 都道府県は、第二項に規定するもののほか、毎年度、福祉資金貸付金の貸付業務に支障が生じない限りにおいて、国からの借入金の総額の一部に相当する金額を国に償還することができる。
5 都道府県は、毎年度、第二項又は前項の規定により国への償還を行つた場合に限り、政令で定める額を限度として、福祉資金貸付金の財源として特別会計に繰り入れた金額の総額の一部に相当する金額を、政令で定めるところにより一般会計に繰り入れることができる。
6 都道府県は、福祉資金貸付金の貸付業務を廃止したときは、その際における福祉資金貸付金の未貸付額及びその後において支払を受けた福祉資金貸付金の償還金の額に、それぞれ第一号に掲げる金額の第二号に掲げる金額に対する割合を乗じて得た額の合計額を、政令で定めるところにより国に償還しなければならない。
一 国からの借入金の総額(第二項及び第四項の規定により国に償還した金額を除く。)
二 前号に掲げる額と当該都道府県が福祉資金貸付金の財源として特別会計に繰り入れた金額の総額(前項の規定により一般会計に繰り入れた金額を除く。)との合計額
7 第一項の規定による国の貸付け並びに第二項、第四項及び前項の規定による国への償還の手続に関し必要な事項は、厚生省令で定める。