廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律
法令番号: 法律第百五号
公布年月日: 平成4年12月16日
法令の形式: 法律
廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成四年十二月十六日
内閣総理大臣 宮澤喜一
法律第百五号
廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)の一部を次のように改正する。
目次中「第九条の五」を「第九条の六」に、「第十五条の四」を「第十五条の四の四」に、「第二十四条の二」を「第二十四条の三」に、「第三十条」を「第三十一条」に改める。
第二条第一項中「燃えがら、汚でい」を「燃え殻、汚泥」に改め、同条第四項を次のように改める。
4 この法律において「産業廃棄物」とは、次に掲げる廃棄物をいう。
一 事業活動に伴つて生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物
二 輸入された廃棄物(前号に掲げる廃棄物、船舶及び航空機の航行に伴い生ずる廃棄物(政令で定めるものに限る。第十五条の四の二第一項において「航行廃棄物」という。)並びに本邦に入国する者が携帯する廃棄物(政令で定めるものに限る。第十五条の四の二第一項において「携帯廃棄物」という。)を除く。)
第二条の二を第二条の三とし、第二条の次に次の一条を加える。
(国内の処理等の原則)
第二条の二 国内において生じた廃棄物は、なるべく国内において適正に処理されなければならない。
2 国外において生じた廃棄物は、その輸入により国内における廃棄物の適正な処理に支障が生じないよう、その輸入が抑制されなければならない。
第四条第三項中「図る」を「図り、並びに国内における廃棄物の適正な処理に支障が生じないよう適切な措置を講ずる」に改める。
第二章中第九条の五の次に次の一条を加える。
(輸出の確認)
第九条の六 一般廃棄物を輸出しようとする者は、その一般廃棄物の輸出が次の各号に該当するものであることについて、厚生大臣の確認を受けなければならない。
一 国内におけるその一般廃棄物の処理に関する設備及び技術に照らし、国内においては適正に処理されることが困難であると認められる一般廃棄物の輸出であること。
二 前号に規定する一般廃棄物以外の一般廃棄物にあつては、国内における一般廃棄物の適正な処理に支障を及ぼさないものとして厚生省令で定める基準に適合する一般廃棄物の輸出であること。
三 その輸出に係る一般廃棄物が一般廃棄物処理基準(特別管理一般廃棄物にあつては、特別管理一般廃棄物処理基準)を下回らない方法により処理されることが確実であると認められること。
四 申請者が次のいずれかに該当する者であること。
イ 市町村
ロ その他厚生省令で定める者
2 前項の規定は、次に掲げる者には、適用しない。
一 本邦から出国する者のうち、一般廃棄物を携帯して輸出する者であつて厚生省令で定めるもの
二 国その他の厚生省令で定める者
第十四条第三項中「前項」を「第一項」に改める。
第三章中第十五条の四の次に次の三条を加える。
(輸入の許可)
第十五条の四の二 廃棄物(航行廃棄物及び携帯廃棄物を除く。第三項において同じ。)を輸入しようとする者は、厚生大臣の許可を受けなければならない。
2 前項の規定は、国その他の厚生省令で定める者には、適用しない。
3 厚生大臣は、第一項の許可の申請が次の各号に適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
一 その輸入に係る廃棄物(以下「国外廃棄物」という。)が国内におけるその国外廃棄物の処理に関する設備及び技術に照らし、国内において適正に処理されると認められるものであること。
二 申請者が次のいずれかに該当する者であること。
イ 産業廃棄物処分業者又は特別管理産業廃棄物処分業者であつて、その国外廃棄物の処分をその事業の範囲に含むもの
ロ 産業廃棄物処理施設であつて、その国外廃棄物を処分することができるものを有する者(イに掲げるものを除く。)
ハ その他厚生省令で定める者
4 第一項の許可には、生活環境の保全上必要な条件を付することができる。
(国外廃棄物を輸入した者の特例)
第十五条の四の三 国外廃棄物を輸入した者(事業者であるものを除く。)は、第十条第一項、第十二条第一項から第三項まで及び第十二条の二第一項から第三項までの規定の適用については、事業者とみなす。
(準用)
第十五条の四の四 第九条の六の規定は、産業廃棄物を輸出しようとする者について準用する。この場合において、同条第一項第四号中「市町村」とあるのは、「事業者(自らその産業廃棄物を輸出するものに限る。)」と読み替えるほか、同条の規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
2 第十二条の三第一項の規定は、特別管理産業廃棄物に該当する国外廃棄物を輸入した者(その事業活動に伴い特別管理産業廃棄物を生ずる事業者であるものを除く。)について準用する。
第十八条に次の一項を加える。
2 厚生大臣は、この法律の施行に必要な限度において、国外廃棄物を輸入しようとする者若しくは輸入した者又は廃棄物を輸出しようとする者に対し、国外廃棄物の輸入又は廃棄物の輸出に関し、必要な報告を求めることができる。
第十九条第一項中「事業場又は」を「事業場若しくは」に、「処分又は」を「処分若しくは」に、「検査させる」を「検査させ、又は試験の用に供するのに必要な限度において廃棄物を無償で収去させる」に改め、同条第三項中「第一項」の下に「及び第二項」を加え、同項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 厚生大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、国外廃棄物を輸入しようとする者若しくは輸入した者若しくは廃棄物を輸出しようとする者の事務所、事業場その他の場所に立ち入り、国外廃棄物の輸入若しくは廃棄物の輸出に関し、帳簿書類その他の物件を検査させ、又は試験の用に供するのに必要な限度において廃棄物を無償で収去させることができる。
第十九条の三中「特別管理産業廃棄物処分業者」の下に「(以下この条において「事業者等」という。)並びに国外廃棄物を輸入した者(事業者等を除く。)」を加える。
第十九条の四第一項中「都道府県知事」の下に「(当該処分を行つた者が当該産業廃棄物を輸入した者である場合にあつては、厚生大臣又は都道府県知事)」を加え、同条第二項中「都道府県知事」を「厚生大臣、都道府県知事」に改める。
第四章中第二十四条の二を第二十四条の三とし、第二十四条の次に次の一条を加える。
(手数料)
第二十四条の二 第九条の六第一項(第十五条の四の四第一項において準用する場合を含む。)の確認又は第十五条の四の二第一項の許可を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納付しなければならない。
第二十六条中第三号を第五号とし、第二号の次に次の二号を加える。
三 第十五条の四の二第一項の規定に違反して、国外廃棄物を輸入した者
四 第十五条の四の二第四項の規定により許可に付せられた条件に違反した者
第三十条を第三十一条とし、第二十九条を第三十条とし、第二十八条第五号中「第十五条の十三第一項」の下に「の規定による検査」を、「第十九条第一項」の下に「若しくは第二項」を、「検査」の下に「若しくは収去」を加え、同条を第二十九条とする。
第二十七条の次に次の一条を加える。
第二十八条 第九条の六第一項(第十五条の四の四第一項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、一般廃棄物又は産業廃棄物を輸出した者は、五十万円以下の罰金に処する。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過措置)
第二条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(厚生省設置法の一部改正)
第三条 厚生省設置法(昭和二十四年法律第百五十一号)の一部を次のように改正する。
第六条第二十七号の二中「基づき」の下に「、廃棄物の輸入の許可及び輸出の確認を行い、並びに」を加える。
厚生大臣 丹羽雄哉
内閣総理大臣 宮澤喜一
廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成四年十二月十六日
内閣総理大臣 宮沢喜一
法律第百五号
廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律
廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和四十五年法律第百三十七号)の一部を次のように改正する。
目次中「第九条の五」を「第九条の六」に、「第十五条の四」を「第十五条の四の四」に、「第二十四条の二」を「第二十四条の三」に、「第三十条」を「第三十一条」に改める。
第二条第一項中「燃えがら、汚でい」を「燃え殻、汚泥」に改め、同条第四項を次のように改める。
4 この法律において「産業廃棄物」とは、次に掲げる廃棄物をいう。
一 事業活動に伴つて生じた廃棄物のうち、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める廃棄物
二 輸入された廃棄物(前号に掲げる廃棄物、船舶及び航空機の航行に伴い生ずる廃棄物(政令で定めるものに限る。第十五条の四の二第一項において「航行廃棄物」という。)並びに本邦に入国する者が携帯する廃棄物(政令で定めるものに限る。第十五条の四の二第一項において「携帯廃棄物」という。)を除く。)
第二条の二を第二条の三とし、第二条の次に次の一条を加える。
(国内の処理等の原則)
第二条の二 国内において生じた廃棄物は、なるべく国内において適正に処理されなければならない。
2 国外において生じた廃棄物は、その輸入により国内における廃棄物の適正な処理に支障が生じないよう、その輸入が抑制されなければならない。
第四条第三項中「図る」を「図り、並びに国内における廃棄物の適正な処理に支障が生じないよう適切な措置を講ずる」に改める。
第二章中第九条の五の次に次の一条を加える。
(輸出の確認)
第九条の六 一般廃棄物を輸出しようとする者は、その一般廃棄物の輸出が次の各号に該当するものであることについて、厚生大臣の確認を受けなければならない。
一 国内におけるその一般廃棄物の処理に関する設備及び技術に照らし、国内においては適正に処理されることが困難であると認められる一般廃棄物の輸出であること。
二 前号に規定する一般廃棄物以外の一般廃棄物にあつては、国内における一般廃棄物の適正な処理に支障を及ぼさないものとして厚生省令で定める基準に適合する一般廃棄物の輸出であること。
三 その輸出に係る一般廃棄物が一般廃棄物処理基準(特別管理一般廃棄物にあつては、特別管理一般廃棄物処理基準)を下回らない方法により処理されることが確実であると認められること。
四 申請者が次のいずれかに該当する者であること。
イ 市町村
ロ その他厚生省令で定める者
2 前項の規定は、次に掲げる者には、適用しない。
一 本邦から出国する者のうち、一般廃棄物を携帯して輸出する者であつて厚生省令で定めるもの
二 国その他の厚生省令で定める者
第十四条第三項中「前項」を「第一項」に改める。
第三章中第十五条の四の次に次の三条を加える。
(輸入の許可)
第十五条の四の二 廃棄物(航行廃棄物及び携帯廃棄物を除く。第三項において同じ。)を輸入しようとする者は、厚生大臣の許可を受けなければならない。
2 前項の規定は、国その他の厚生省令で定める者には、適用しない。
3 厚生大臣は、第一項の許可の申請が次の各号に適合していると認めるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
一 その輸入に係る廃棄物(以下「国外廃棄物」という。)が国内におけるその国外廃棄物の処理に関する設備及び技術に照らし、国内において適正に処理されると認められるものであること。
二 申請者が次のいずれかに該当する者であること。
イ 産業廃棄物処分業者又は特別管理産業廃棄物処分業者であつて、その国外廃棄物の処分をその事業の範囲に含むもの
ロ 産業廃棄物処理施設であつて、その国外廃棄物を処分することができるものを有する者(イに掲げるものを除く。)
ハ その他厚生省令で定める者
4 第一項の許可には、生活環境の保全上必要な条件を付することができる。
(国外廃棄物を輸入した者の特例)
第十五条の四の三 国外廃棄物を輸入した者(事業者であるものを除く。)は、第十条第一項、第十二条第一項から第三項まで及び第十二条の二第一項から第三項までの規定の適用については、事業者とみなす。
(準用)
第十五条の四の四 第九条の六の規定は、産業廃棄物を輸出しようとする者について準用する。この場合において、同条第一項第四号中「市町村」とあるのは、「事業者(自らその産業廃棄物を輸出するものに限る。)」と読み替えるほか、同条の規定に関し必要な技術的読替えは、政令で定める。
2 第十二条の三第一項の規定は、特別管理産業廃棄物に該当する国外廃棄物を輸入した者(その事業活動に伴い特別管理産業廃棄物を生ずる事業者であるものを除く。)について準用する。
第十八条に次の一項を加える。
2 厚生大臣は、この法律の施行に必要な限度において、国外廃棄物を輸入しようとする者若しくは輸入した者又は廃棄物を輸出しようとする者に対し、国外廃棄物の輸入又は廃棄物の輸出に関し、必要な報告を求めることができる。
第十九条第一項中「事業場又は」を「事業場若しくは」に、「処分又は」を「処分若しくは」に、「検査させる」を「検査させ、又は試験の用に供するのに必要な限度において廃棄物を無償で収去させる」に改め、同条第三項中「第一項」の下に「及び第二項」を加え、同項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 厚生大臣は、この法律の施行に必要な限度において、その職員に、国外廃棄物を輸入しようとする者若しくは輸入した者若しくは廃棄物を輸出しようとする者の事務所、事業場その他の場所に立ち入り、国外廃棄物の輸入若しくは廃棄物の輸出に関し、帳簿書類その他の物件を検査させ、又は試験の用に供するのに必要な限度において廃棄物を無償で収去させることができる。
第十九条の三中「特別管理産業廃棄物処分業者」の下に「(以下この条において「事業者等」という。)並びに国外廃棄物を輸入した者(事業者等を除く。)」を加える。
第十九条の四第一項中「都道府県知事」の下に「(当該処分を行つた者が当該産業廃棄物を輸入した者である場合にあつては、厚生大臣又は都道府県知事)」を加え、同条第二項中「都道府県知事」を「厚生大臣、都道府県知事」に改める。
第四章中第二十四条の二を第二十四条の三とし、第二十四条の次に次の一条を加える。
(手数料)
第二十四条の二 第九条の六第一項(第十五条の四の四第一項において準用する場合を含む。)の確認又は第十五条の四の二第一項の許可を受けようとする者は、実費を勘案して政令で定める額の手数料を納付しなければならない。
第二十六条中第三号を第五号とし、第二号の次に次の二号を加える。
三 第十五条の四の二第一項の規定に違反して、国外廃棄物を輸入した者
四 第十五条の四の二第四項の規定により許可に付せられた条件に違反した者
第三十条を第三十一条とし、第二十九条を第三十条とし、第二十八条第五号中「第十五条の十三第一項」の下に「の規定による検査」を、「第十九条第一項」の下に「若しくは第二項」を、「検査」の下に「若しくは収去」を加え、同条を第二十九条とする。
第二十七条の次に次の一条を加える。
第二十八条 第九条の六第一項(第十五条の四の四第一項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、一般廃棄物又は産業廃棄物を輸出した者は、五十万円以下の罰金に処する。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過措置)
第二条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(厚生省設置法の一部改正)
第三条 厚生省設置法(昭和二十四年法律第百五十一号)の一部を次のように改正する。
第六条第二十七号の二中「基づき」の下に「、廃棄物の輸入の許可及び輸出の確認を行い、並びに」を加える。
厚生大臣 丹羽雄哉
内閣総理大臣 宮沢喜一