特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律
法令番号: 法律第八号
公布年月日: 平成3年3月30日
法令の形式: 法律
特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成三年三月三十日
内閣総理大臣 海部俊樹
法律第八号
特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律
第一条 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律(昭和六十三年法律第五十三号)の一部を次のように改正する。
第三条第一項第一号中「第二条1本文、2本文、3本文及び4本文」を削る。
第四条第一項中「第二条1、3及び4」を削る。
第七条中「第二条」を「の規定」に改める。
第十六条第一項中「第二条2」を削る。
第二条 特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を次のように改正する。
目次を次のように改める。
目次
第一章
総則(第一条―第三条)
第二章
特定物質の製造等の規制(第四条―第十六条)
第三章
特定物質及び指定物質に関する届出(第十七条・第十八条)
第四章
特定物質及び指定物質の排出の抑制及び使用の合理化(第十九条・第二十条)
第五章
雑則(第二十一条―第二十九条)
第六章
罰則(第三十条―第三十三条)
附則
第二条第一項及び第二項を削り、同条第三項中「特定フロン及び特定ハロン」を「議定書附属書A及び附属書Bに掲げる物質」に改め、同項を同条第一項とし、同項の次に次の一項を加える。
2 この法律において「指定物質」とは、議定書附属書Cに掲げる物質をいう。
第二条中第四項を第三項とし、第五項を第四項とし、同項の次に次の一項を加える。
5 この法律における特定物質の種類は、議定書附属書A及び附属書Bに掲げるグループの別とする。
第二条第六項を次のように改める。
6 この法律における特定物質の数量は、その種類ごとに算定するものとし、各物質の量に議定書附属書A又は附属書Bに掲げる当該物質のオゾン破壊係数を乗じて得られる値を合計した数量とする。
第三条第一項第一号中「特定フロン又は特定ハロン」を「特定物質の種類ごと」に改め、同条第二項中「特定フロン又は特定ハロン」を「特定物質」に、「次条第一項のフロン年度又は第十六条第一項のハロン年度」を「その種類及び次条第一項の規制年度」に改め、同条に次の一項を加える。
3 通商産業大臣は、指定物質について、毎年、その製造数量その他通商産業省令で定める数量の実績を公表するものとする。
「第一節 特定フロンの製造等の規制」を削る。
第四条第一項中「特定フロン」を「特定物質」に、「、フロン年度」を「、その種類及び規制年度」に改め、「即して」の下に「特定物質の種類ごとに」を加え、「当該フロン年度」を「当該規制年度」に、「第十一条第一項の確認を受けた者が」を「第十一条第一項若しくは第十二条第一項の確認を受けた者(以下「確認製造者」という。)が当該確認に係る種類の」に改め、同条第二項中「通商産業大臣が」の下に「特定物質の種類ごとに」を加え、同項第五号中「特定フロンの」を「特定物質の」に、「フロン年度」を「規制年度」に、「特定フロン輸出予定数量」を「輸出予定数量」に改め、同条第三項中「特定フロン」を「特定物質」に、「その」を「その種類ごとに」に改める。
第五条中「特定フロン許可製造数量」を「許可製造数量」に、「特定フロン許可製造者」を「許可製造者」に、「特定フロン確定輸出数量」を「確定輸出数量」に、「特定フロンで」を「特定物質で」に、「フロン年度」を「規制年度」に改める。
第六条中「特定フロン」を「特定物質」に改める。
第七条中「の特定フロン」を「の特定物質の種類ごと」に改め、「特定フロンの生産量及び消費量の」を削り、「、特定フロン」を「、当該種類の特定物質」に改める。
第八条の見出しを「(許可製造数量の増加の許可等)」に改め、同条第一項中「特定フロン許可製造者」を「許可製造者」に、「フロン年度」を「規制年度」に改め、「通商産業大臣が」の下に「特定物質の種類ごとに」を加え、「特定フロン許可製造数量」を「許可製造数量」に、「特定フロン輸出用製造数量」を「輸出用製造数量」に改め、同条第二項第二号中「特定フロン許可製造数量」を「許可製造数量」に、「特定フロン輸出用製造数量」を「輸出用製造数量」に改め、同項第三号中「特定フロン輸出予定数量」を「輸出予定数量」に改める。
第九条の見出し及び同条第一項中「特定フロン許可製造者」を「許可製造者」に改め、同条第二項中「特定フロン許可製造者」を「許可製造者」に、「フロン年度」を「規制年度」に、「特定フロンの」を「特定物質の」に、「特定フロン製造予定数量」を「製造予定数量」に、「特定フロン許可製造数量」を「許可製造数量」に、「第十五条第一項」を「第十六条第一項」に改め、同条第三項中「特定フロン許可製造数量」を「許可製造数量」に、「特定フロン製造予定数量」を「製造予定数量」に、「特定フロン輸出用製造数量」を「輸出用製造数量」に改める。
第十一条の見出しを削り、同条の前に見出しとして「(製造数量の確認)」を付し、同条第一項中「特定フロン」を「特定物質」に、「フロン年度」を「その種類及び規制年度」に、「通商産業省令で定める期間」を「当該規制年度」に改め、「破壊されたこと」の下に「又は破壊されることが確実であること」を加え、「を製造する」を「(当該証明に係る種類のものに限る。)を製造する」に改め、同条第二項中「する者は」の下に「、特定物質の種類ごとに」を加え、同項第二号中「行つた者」の下に「又は行うことが確実である者」を加え、同項第三号中「数量」の下に「又は破壊されることが確実である数量」を加え、同項第四号中「特定フロン」を「特定物質」に改める。
第二章第二節を削る。
第十五条第一項中「特定フロン許可製造者」を「許可製造者」に、「特定フロン許可製造数量」を「許可製造数量」に改め、同項第三号中「第十三条第一項」を「第十四条第一項」に、「特定フロン」を「特定物質」に改め、同条第二項中「特定フロン許可製造者」を「許可製造者」に、「特定フロン製造予定数量」を「製造予定数量」に、「特定フロン許可製造数量」を「許可製造数量」に改め、同条第三項中「特定フロン確認製造者」を「確認製造者」に改め、「第十一条第一項」の下に「又は第十二条第一項」を加え、「、確認」を「、当該確認」に、「同項の」を「当該」に改め、第二章中同条を第十六条とする。
第十四条第一項中「特定フロン許可製造者」を「許可製造者」に、「特定フロン確認製造者」を「確認製造者」に、「特定フロンの」を「当該許可若しくは確認に係る種類の特定物質の」に改め、同条第二項中「特定フロン許可製造者又は特定フロン確認製造者」を「許可製造者又は確認製造者」に改め、同条を第十五条とする。
第十三条第一項中「特定フロン許可製造者」を「許可製造者」に、「特定フロンの」を「当該許可に係る種類の特定物質の」に、「フロン年度」を「規制年度」に改め、同項第一号中「特定フロン許可製造数量」を「許可製造数量」に、「第十五条第一項」を「第十六条第一項」に、「特定フロン輸出用製造数量」を「輸出用製造数量」に、「第十五条第四項」を「第十六条第四項」に改め、同項第二号中「第十五条第三項」を「第十六条第三項」に改め、同項第三号中「特定フロン確定輸出数量」を「確定輸出数量」に改め、同号を同項第四号とし、同項第二号の次に次の一号を加える。
三 第十二条第一項の確認を受けた数量(第十六条第三項の規定による削減があつたときは、当該削減による変更後のもの。次項及び第三項において同じ。)
第十三条第二項中「特定フロン確認製造者」を「第十一条第一項の確認を受けた者」に、「特定フロン許可製造者」を「当該確認に係る種類の特定物質について許可製造者」に、「フロン年度」を「規制年度」に、「第十一条第一項」を「同項」に改め、「数量」の下に「(当該確認に係る種類の特定物質について第十二条第一項の確認を受けている場合にあつては、同項の確認を受けた数量を加算した数量)」を加え、「特定フロンの」を「当該確認に係る種類の特定物質の」に改め、同条に次の一項を加える。
3 第十二条第一項の確認を受けた者(当該確認に係る種類の特定物質について許可製造者又は第十一条第一項の確認を受けた者であるものを除く。)は、当該確認に係る規制年度において、第十二条第一項の確認を受けた数量を超えて当該確認に係る種類の特定物質の製造を行つてはならない。
第十三条を第十四条とする。
第十二条の見出しを「(確認製造者の変更の届出)」に改め、同条中「前条第一項」を「第十一条第一項」に改め、「(以下「特定フロン確認製造者」という。)」を削り、同条に次の一項を加える。
2 前項の規定は、前条第一項の確認を受けた者について準用する。
第十二条を第十三条とし、第十一条の次に次の一条を加える。
第十二条 特定物質を製造しようとする者は、その種類及び規制年度ごとに、特定物質が当該規制年度内に当該特定物質以外の物質(当該特定物質と当該特定物質以外の物質の混合物を除く。)の製造工程において原料として使用されたこと又は使用されることが確実であることを通商産業省令で定めるところにより証明して、当該証明に係る数量の特定物質(当該証明に係る種類のものに限る。)を製造することができる旨の通商産業大臣の確認を受けることができる。
2 前項の確認を受けようとする者は、特定物質の種類ごとに、次の事項を記載した申請書に同項の規定による証明に係る書面を添付して、通商産業大臣に提出しなければならない。
一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
二 原料として使用した者又は使用することが確実である者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあつては、その代表者の氏名
三 原料として使用された数量又は使用されることが確実である数量並びに原料としての使用の場所及び年月日
四 製造しようとする特定物質の製造及び貯蔵の場所
五 その他通商産業省令で定める事項
第三章の章名中「特定物質」の下に「及び指定物質」を加える。
第二十二条の見出しを「(使用事業者の努力)」に改め、同条中「特定物質」の下に「又は指定物質」を加え、第三章中同条を第十九条とする。
第二十三条第一項及び第二項中「特定物質」の下に「又は指定物質」を加え、同条を第二十条とする。
第二十四条中「特定物質」の下に「又は指定物質」を加え、第四章中同条を第二十一条とする。
第二十五条第一項及び第二項中「及び」を「並びに」に改め、「特定物質」の下に「及び指定物質」を加え、同条を第二十二条とする。
第二十六条中「特定物質」の下に「及び指定物質」を加え、同条を第二十三条とする。
第二十七条第一項中「特定フロン許可製造者」を「許可製造者」に、「フロン年度」を「規制年度」に、「特定フロンの」を「当該許可に係る種類の特定物質の」に改め、同条を第二十四条とする。
第二十八条中「特定フロン許可製造者又は特定フロン確認製造者」を「許可製造者又は確認製造者」に改め、同条を第二十五条とする。
第二十九条第一項中「特定フロン許可製造者又は特定フロン確認製造者」を「許可製造者又は確認製造者」に、「特定フロンを」を「特定物質を」に改め、同条を第二十六条とする。
第三十条第一項中「第十五条」を「第十六条」に改め、同条を第二十七条とする。
第三十一条を削る。
第三十二条中「第三十条」を「前条」に改め、同条を第二十八条とする。
第三十三条の見出しを「(経過措置等)」に改め、同条に次の一項を加える。
2 この法律に定めるもののほか、議定書附属書A及び附属書Bに掲げるオゾン破壊係数が議定書の定める手続により変更された場合の経過措置その他の議定書の実施に伴い必要とされる事項については、政令で必要な規定(罰則に関する経過措置を含む。)を設けることができる。
第三十三条を第二十九条とする。
第三十四条中「次の各号の一に該当する者」を「第四条第一項又は第十四条の規定に違反して特定物質を製造した者」に改め、同条各号を削り、第五章中同条を第三十条とする。
第三十五条第二号を削り、同条第一号中「第二十七条第一項」を「第二十四条第一項」に改め、同号を同条第二号とし、同条に第一号として次の一号を加える。
一 第十七条又は第十八条の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者
第三十五条第三号中「第二十八条」を「第二十五条」に改め、同条第四号を削り、同条第五号中「第二十九条第一項」を「第二十六条第一項」に改め、同号を同条第四号とし、同条第六号を削り、同条を第三十一条とし、第三十六条を第三十二条とする。
第三十七条中「次の各号の一に該当する者」を「第四条第三項、第九条第一項、第十三条第一項(同条第二項において準用する場合を含む。)又は第十五条第二項による届出をせず、又は虚偽の届出をした者」に改め、同条各号を削り、同条を第三十三条とする。
第五章を第六章とし、第四章を第五章とし、第三章を第四章とし、第二章の次に次の一章を加える。
第三章 特定物質及び指定物質に関する届出
(特定物質の輸出に関する届出)
第十七条 特定物質の輸出を行つた者は、その種類ごとに、通商産業省令で定めるところにより、毎年、前年の輸出数量その他通商産業省令で定める事項を通商産業大臣に届け出なければならない。
(指定物質に関する届出)
第十八条 指定物質の製造、輸出又は輸入を行つた者は、通商産業省令で定めるところにより、毎年、前年の製造数量、輸出数量又は輸入数量その他通商産業省令で定める事項を通商産業大臣に届け出なければならない。
附則第二条中「特定フロン又は特定ハロン」を「議定書附属書Aに掲げる物質」に改める。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、平成二年六月二十九日に採択されたオゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書(以下「議定書」という。)の改正が日本国について効力を生ずる日(以下「議定書改正発効日」という。)(議定書改正発効日が平成四年七月一日後となる場合には、政令で定める日)から施行する。ただし、第一条の規定は、公布の日から施行する。
(経過措置)
第二条 第二条の規定による改正前の特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の規定によってした処分、手続その他の行為は、同条の規定による改正後の特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律(以下「新法」という。)の相当規定によってしたものとみなす。
第三条 新法第四条第一項及び第三項、第十一条第一項並びに第十二条第一項の規定は、議定書附属書Bに掲げる物質(以下「新規特定物質」という。)の製造であって、議定書の規定に即して新法第二条第五項の種類(次項において「種類」という。)ごとに政令で定める日前に行われるものについては、適用しない。
2 議定書改正発効日が属する年の一月一日から前項の政令で定める日の前日までに新規特定物質の製造又は輸入を行った者は、その種類ごとに、通商産業省令で定めるところにより、毎年、新法第二条第六項に定めるところにより算定した前年の製造数量又は輸入数量その他通商産業省令で定める事項を通商産業大臣に届け出なければならない。
3 前項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、二十万円以下の罰金に処する。
4 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の刑を科する。
第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(報告)
第五条 通商産業大臣は、新法第三条第一項第一号に規定する生産量及び消費量の算定を行うため、平成元年(昭和六十四年一月一日から平成元年十二月三十一日までの期間をいう。次項において同じ。)に新規特定物質の製造、輸出又は輸入を行った者に対し、新法第二条第六項に定めるところにより算定したその数量の報告を求めることができる。
2 通商産業大臣は、平成元年に議定書附属書Cに掲げる物質の製造、輸出又は輸入を行った者に対し、その数量の報告を求めることができる。
(地方税法の一部改正)
第六条 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
附則第十五条第三十項中「特定フロンを」を「特定物質のうちオゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書附属書AのグループIに属する物質(以下本項において「特定フロン」という。)を」に、「同法第三章の規定の施行の日」を「昭和六十三年十二月二十九日」に改める。
内閣総理大臣 海部俊樹
通商産業大臣 中尾栄一
運輸大臣 村岡兼造