水産業協同組合法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第六十七号
公布年月日: 平成2年6月29日
法令の形式: 法律
水産業協同組合法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成二年六月二十九日
内閣総理大臣 海部俊樹
法律第六十七号
水産業協同組合法の一部を改正する法律
水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)の一部を次のように改正する。
目次中「第百三十一条」を「第百三十二条」に改める。
第七条中「法律第五十四号」の下に「。以下「私的独占禁止法」という。」を加え、「同法」を「私的独占禁止法」に改める。
第十一条第一項第六号中「施設」の下に「(漁場の安定的な利用関係の確保のための組合員の労働力を利用して行う漁場の総合的な利用を促進するものを含む。)」を加え、同項第八号中「若しくは」を「又は」に改め、「又は漁船保険のあつせん」を削り、同項第十一号の次に次の一号を加える。
十一の二 漁船保険組合が行う保険又は漁業共済組合が行う共済のあつせん
第十一条第四項及び第五項を削り、同条第三項中「その施設」の下に「(第七項の規定によるものを除く。)」を加え、「第六項」を「第三項第三号及び第六号」に、「総額を」を「総額(政令で定める事業については、政令で定める額)を」に改め、同項を同条第五項とし、同条第二項の次に次の二項を加える。
3 第一項第二号の事業を行う組合は、組合員のために、次の事業の全部又は一部を行うことができる。
一 手形の割引
二 国、地方公共団体若しくは定款で定める金融機関に対して組合員の負担する債務の保証又は当該金融機関の委任を受けてするその債権の取立て
三 内国為替取引
四 金融先物取引法(昭和六十三年法律第七十七号)第二条第八項に規定する金融先物取引等の受託等
五 有価証券の払込金の受入れ又はその元利金若しくは配当金の支払の取扱い
六 農林中央金庫その他主務大臣の指定する金融機関又はこれに準ずる者の業務の代理
4 組合は、前項第五号の事業を行う場合には、商法(明治三十二年法律第四十八号)第百七十五条第二項第十号、同条第四項(同法第二百八十条ノ十四において準用する場合を含む。)、第百七十八条及び第百八十九条(これらの規定を同法第二百八十条ノ十四第一項及び第三百四十一条ノ十六第三項において準用する場合を含む。)、第三百四十一条ノ十二第四号並びに第三百四十一条ノ十六第二項並びに商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第八十条第十号及び第八十二条第四号の規定の適用については、銀行とみなす。
第十一条第六項及び第七項を次のように改める。
6 次の各号に掲げる事業の利用に関する前項ただし書の規定の適用については、当該各号に定める者を組合員とみなす。
一 第一項第一号の事業 組合員と世帯を同じくする者又は営利を目的としない法人に対して、その貯金又は定期積金を担保として貸し付ける場合におけるこれらの者
二 第一項第二号の事業 組合員と世帯を同じくする者及び営利を目的としない法人
三 第一項第八号の二の事業 組合員と世帯を同じくする者
7 組合は、組合員のためにする事業の遂行を妨げない限度において、定款の定めるところにより、次に掲げる資金の貸付けをすることができる。
一 地方公共団体に対する資金の貸付けで政令で定めるもの
二 営利を目的としない法人であつて、地方公共団体が主たる出資者若しくは構成員となつているもの又は地方公共団体がその基本財産の額の過半を拠出しているものに対する資金の貸付けで政令で定めるもの
三 漁港法(昭和二十五年法律第百三十七号)第五条第一項の規定により農林水産大臣が指定した漁港の区域(以下「漁港区域」という。)における産業基盤又は生活環境の整備のために必要な資金で政令で定めるものの貸付け(前二号に掲げるものを除く。)
四 銀行その他の金融機関に対する資金の貸付け
第十二条第三項中「(明治三十二年法律第四十八号)」を削る。
第十六条の二第一項中「組合が、第十一条第六項」を「組合は、第十一条第三項第三号」に、「行なおう」を「行おう」に改め、同条の次に次の一条を加える。
(地方公共団体等に対する貸付けの最高限度)
第十六条の三 組合は、第十一条第七項の規定により貸付けを行う場合において、一事業年度における組合員及び他の組合の組合員以外の者に対する貸付けについてその総額が当該事業年度における組合員及び他の組合の組合員に対する貸付けの総額に政令で定める割合を乗じて得た額を超えることとなるときは、毎事業年度、当該事業年度における組合員及び他の組合の組合員以外の者に対する貸付けの総額の最高限度について、行政庁の認可を受けなければならない。
第十八条第一項第一号中「組合」を「当該組合」に、「こえる」を「超える」に改め、同項第二号中「組合の」を「当該組合の」に改め、同項第三号中「組合の」を「当該組合の」に改め、「千五百トン」の下に「から三千トンまでの間で定款で定めるトン数」を加え、同条第五項中「前四項」を「前各項」に改め、同項第一号の次に次の一号を加える。
一の二 前各項又は前号の規定による組合員と世帯を同じくする者その他当該組合の施設を利用することを相当とする者として政令で定める個人
第十八条第五項第二号中「組合の地区内」を「当該組合の地区内」に改め、同項第三号中「組合」を「当該組合」に、「百人」を「三百人」に改め、同号の次に次の一号を加える。
三の二 当該組合の地区内に住所又は事業場を有する遊漁船業(遊漁船業の適正化に関する法律(昭和六十三年法律第九十九号)第二条第一項に規定する遊漁船業をいう。)を営む者であつて、その常時使用する従業者の数が五十人以下であるもの
第十八条第五項第四号中「組合の」を「当該組合の」に改める。
第十九条の次に次の一条を加える。
(回転出資金)
第十九条の二 出資組合は、前条の規定による出資のほか、定款の定めるところにより、組合員に対し組合の事業を利用した割合に応じて配当した剰余金の全部又は一部を、五年を限り、その者に出資させることができる。
2 組合員は、前項の規定による出資(以下「回転出資金」という。)の払込みについて、相殺をもつて出資組合に対抗することができない。
第四十二条第三項中「左の」を「次の」に、「但し」を「ただし」に改め、同項第四号中「払込済出資額」の下に「(回転出資金に係る額を除く。以下同じ。)」を加え、「払込の」を「払込みの」に改める。
第五十条中「左の」を「次の」に改め、同条第三号の次に次の一号を加える。
三の二 第五十四条の二第一項の規定による信用事業の全部の譲渡
第五十二条第七項中「第五十条第二号」の下に「、第三号の二」を加え、同条第八項中「第五十条第二号」の下に「若しくは第三号の二」を加える。
第五十四条の次に次の一条を加える。
(信用事業の全部の譲渡)
第五十四条の二 第十一条第一項第二号の事業を行う組合が信用事業(同項第一号及び第二号の事業(これらの事業に附帯する事業を含む。)並びに同条第三項の事業をいう。以下この条及び第百三十条第一項第十号において同じ。)の全部を譲渡するには、総会の議決によらなければならない。
2 前項に規定する組合がその信用事業の全部を譲渡したときは、遅滞なく、その旨を公告しなければならない。
3 前項の規定による公告がされたときは、同項の組合の債務者に対して民法第四百六十七条の規定による確定日付のある証書による通知があつたものとみなす。この場合においては、その公告の日付をもつて確定日付とする。
4 第一項に規定する信用事業の全部の譲渡については、前二条の規定を準用する。
5 第一項の規定により組合がその信用事業の全部の譲渡をしたときは、遅滞なく、その旨を行政庁に届け出るとともに、信用事業を廃止するため必要な定款の変更をしなければならない。
第五十六条第二項中「こえない」を「超えない」に、「払い込んだ出資額」を「払込済出資額」に改める。
第五十七条の二中「前三条」を「第五十五条から前条まで」に改め、同条を第五十七条の三とし、第五十七条の次に次の一条を加える。
(回転出資金による損失のてん補及びその払戻し)
第五十七条の二 出資組合は、回転出資金を損失のてん補に充てることができる。
2 出資組合は、回転出資金を損失のてん補に充ててなお残額がある場合には、その払込みに充てた剰余金を生じた事業年度の次の事業年度の開始の日から起算して五年を経過した時にこれを払い戻さなければならない。ただし、当該期間内に、総会において払い戻すべき旨の議決をしたとき又は組合員が脱退したときは、当該議決又は脱退に係る事業年度末にこれを組合員又は脱退した者に払い戻さなければならない。
第八十七条第一項中「本章」を「この章」に、「行なう」を「行う」に改め、同項第七号中「船だまり」を「船だまり」に改め、同項第九号中「若しくは」を「又は」に改め、「又は漁船保険のあつ旋」を削り、同項第十二号の次に次の一号を加える。
十二の二 漁船保険組合が行う保険又は漁業共済組合が行う共済のあつせん
第八十七条第四項から第六項までを削り、同条第三項中「その施設」の下に「(第八項の規定によるものを除く。)」を加え、「第七項」を「第四項第三号、第五号及び第六号」に改め、「による施設」の下に「(同項第五号の規定による施設については、地方債証券その他主務大臣の指定する有価証券に係るものに限る。)」を加え、同項を同条第六項とし、同条第二項の次に次の三項を加える。
3 第一項第一号又は第二号の事業を行う連合会は、同項の規定にかかわらず、これらの事業に附帯する事業又は次項の事業のほか、他の事業を行うことができない。
4 第一項第二号の事業を行う連合会は、第一号から第五号までの事業にあつては会員等のために、第六号の事業にあつては所属員のために、次の事業の全部又は一部を行うことができる。
一 手形の割引
二 国、地方公共団体若しくは定款で定める金融機関に対して会員等の負担する債務の保証又は当該金融機関の委任を受けてするその債権の取立て
三 内国為替取引
四 金融先物取引法第二条第八項に規定する金融先物取引等の受託等
五 有価証券の払込金の受入れ又はその元利金若しくは配当金の支払の取扱い
六 農林中央金庫その他主務大臣の指定する金融機関又はこれに準ずる者の業務の代理
5 連合会が前項第五号の事業を行う場合には、第十一条第四項の規定を準用する。
第八十七条第七項及び第八項を次のように改める。
7 次の各号に掲げる事業の利用に関する前項ただし書の規定の適用については、当該各号に定める者を所属員とみなす。
一 第一項第一号の事業 会員等と世帯を同じくする者又は営利を目的としない法人に対して、その貯金又は定期積金を担保として貸し付ける場合におけるこれらの者
二 第一項第二号の事業 会員等と世帯を同じくする者及び営利を目的としない法人
8 連合会は、会員等のためにする事業又は所属員のためにする事業の遂行を妨げない限度において、定款の定めるところにより、次に掲げる資金の貸付けをすることができる。
一 地方公共団体に対する資金の貸付けで政令で定めるもの
二 営利を目的としない法人であつて、地方公共団体が主たる出資者若しくは構成員となつているもの又は地方公共団体がその基本財産の額の過半を拠出しているものに対する資金の貸付けで政令で定めるもの
三 漁港区域における産業基盤又は生活環境の整備のために必要な資金で政令で定めるものの貸付け(前二号に掲げるものを除く。)
四 銀行その他の金融機関に対する資金の貸付け
第八十八条中「左の」を「次の」に改め、同条第一号及び第二号中「連合会の」を「当該連合会の」に改め、同条第三号中「連合会」を「当該連合会」に、「且つ」を「かつ」に、「基いて」を「基づいて」に改める。
第九十一条の次に次の二条を加える。
(解散事由)
第九十一条の二 連合合は、次の事由によつて解散する。
一 総会の決議
二 連合会の合併
三 連合会の破産
四 存立時期の満了
五 第百二十四条の二第一項の規定による解散の命令
六 会員(准会員を除く。以下この条及び次条(同条第一項第一号を除く。)において同じ。)がいなくなつたこと。
2 解散の決議は、行政庁の認可を受けなければ、その効力を生じない。
3 前項の申請があつた場合には、第六十三条第二項、第六十四条第一号及び第六十五条の規定を準用する。
4 会員が一人になつた連合会は、第一項の事由によるほか、次の事由により解散する。
一 次条の規定による権利義務の承継があつたこと。
二 次条第二項において準用する第六十九条第二項の認可の申請につき不認可の処分があつたこと。
三 次条第三項の期間内に同条第二項において準用する第六十九条第二項の認可の申請がなかつたこと。
5 連合会は、会員がいなくなつたこと又は前項第三号に掲げる事由によつて解散したときは、遅滞なく、その旨を行政庁に届け出なければならない。
(連合会の権利義務の包括承継)
第九十一条の三 会員が一人になつた連合会の会員たる組合、漁業生産組合又は連合会(以下この条において「組合等」という。)は、会員が一人になつた連合会の権利義務(当該連合会がその行う事業に関し、行政庁の許可、認可その他の処分に基づいて有する権利義務を含む。)を承継することができる。ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
一 当該連合会が会員に出資をさせる連合会である場合において、その会員に准会員があるとき。
二 当該組合等の当該連合会に対して有する持分が第三者の権利の目的となつているとき。
2 前項の規定による権利義務の承継については、第五十条、第六十九条及び第七十一条の規定を準用する。この場合において、第六十九条第三項中「第六十五条」とあるのは、「第六十五条第一項から第四項まで」と読み替えるものとする。
3 前項において準用する第六十九条第二項の認可の申請は、当該連合会の会員が一人になつた日から六月以内にしなければならない。
4 第一項の規定による権利義務の承継があつたときは、被承継人たる連合会は、その時に消滅する。
第九十二条第一項中「及び第十六条の二」を「から第十六条の三まで」に、「第十一条第六項」を「第十一条第三項第三号」に、「「第八十七条第七項」」を「「第八十七条第四項第三号」と、第十六条の三中「第十一条第七項」とあるのは「第八十七条第八項」と、「組合員及び他の組合の組合員」とあるのは「所属員及び他の連合会の所属員」」に改め、同条第二項中「、第二十条」を「から第二十条まで」に改め、同条第三項中「一会員等」と」の下に「、第五十二条第七項及び第八項中「事項」とあるのは「事項若しくは第九十一条の三の規定による権利義務の承継」と、第五十四条の二第一項中「第十一条第一項第二号」とあるのは「第八十七条第一項第二号」と、「同条第三項」とあるのは「同条第四項」と」を加え、同条第四項中「前条」を「第九十一条」に改め、同条第五項中「第六十八条から」を「前二条に規定するもののほか、第六十九条から」に改め、「、第六十八条第四項中「二十人(業種別組合にあつては、十五人)未満」とあるのは「一人」と」を削り、「を除く。)」と」の下に「、第七十三条中「及び破産」とあるのは「、破産及び第九十一条の二第四項第一号に掲げる事由」と」を加える。
第九十三条第三項及び第四項を削り、同条第二項中「その施設」の下に「(第六項の規定によるものを除く。)」を加え、「第五項」を「第二項第三号及び第六号」に改め、「五分の一「の下に「(政令で定める事業については、政令で定める割合)」を加え、同項を同条第四項とし、同条第一項の次に次の二項を加える。
2 前項第二号の事業を行う組合は、組合員のために、次の事業の全部又は一部を行うことができる。
一 手形の割引
二 国、地方公共団体若しくは定款で定める金融機関に対して組合員の負担する債務の保証又は当該金融機関の委任を受けてするその債権の取立て
三 内国為替取引
四 金融先物取引法第二条第八項に規定する金融先物取引等の受託等
五 有価証券の払込金の受入れ又はその元利金若しくは配当金の支払の取扱い
六 農林中央金庫その他主務大臣の指定する金融機関又はこれに準ずる者の業務の代理
3 組合が前項第五号の事業を行う場合には、第十一条第四項の規定を準用する。
第九十三条第五項及び第六項を次のように改める。
5 次の各号に掲げる事業の利用に関する前項ただし書の規定の適用については、当該各号に定める者を組合員とみなす。
一 第一項第一号の事業 組合員と世帯を同じくする者又は営利を目的としない法人に対して、その貯金又は定期積金を担保として貸し付ける場合におけるこれらの者
二 第一項第二号の事業 組合員と世帯を同じくする者及び営利を目的としない法人
三 第一項第六号の二の事業 組合員と世帯を同じくする者
6 組合は、組合員のためにする事業の遂行を妨げない限度において、定款の定めるところにより、次に掲げる資金の貸付けをすることができる。
一 地方公共団体に対する資金の貸付けで政令で定めるもの
二 営利を目的としない法人であつて、地方公共団体が主たる出資者若しくは構成員となつているもの又は地方公共団体がその基本財産の額の過半を拠出しているものに対する資金の貸付けで政令で定めるもの
三 漁港区域における産業基盤又は生活環境の整備のために必要な資金で政令で定めるものの貸付け(前二号に掲げるものを除く。)
四 銀行その他の金融機関に対する資金の貸付け
第九十四条第一号中「組合」を「当該組合」に改め、同条第二号中「組合」を「当該組合」に、「百人」を「三百人以下であるもの又はその資本の額若しくは出資の総額が一億円」に改める。
第九十五条の次に次の四条を加える。
(公正取引委員会の審決による脱退)
第九十五条の二 組合員は、第九十六条第二項で準用する第二十七条第一項各号に掲げる事由によるほか、次条から第九十五条の五までの規定による公正取引委員会の審決によつて脱退する。
(排除措置)
第九十五条の三 公正取引委員会は、第九十四条第二号の規定による組合員たる法人でその常時使用する従業者の数が百人を超えるものが実質的に小規模の法人でないと認めるときは、この法律の目的を達成するために、次条に規定する手続に従い、その法人を組合から脱退させることができる。
第九十五条の四 前条の場合については、私的独占禁止法第四十条から第四十二条まで、第四十五条、第四十六条、第四十七条、第四十八条第一項、第三項及び第四項、第四十九条第一項、第五十条から第五十三条の三まで、第五十四条第一項及び第三項、第五十四条の三、第五十五条第一項及び第二項、第五十六条、第五十七条、第五十八条第一項、第五十九条から第六十一条まで、第六十四条、第六十六条第二項、第六十九条、第七十条、第七十条の二、第七十五条から第七十八条まで、第八十条から第八十三条まで並びに第八十八条の二の規定を準用する。
(東京高等裁判所の管轄権)
第九十五条の五 前条の規定による公正取引委員会の審決に係る訴訟については、第一審の裁判権は、東京高等裁判所に属する。
2 前項に掲げる訴訟事件は、私的独占禁止法第八十七条第一項の規定により東京高等裁判所に設けられた裁判官の合議体が取り扱うものとする。
第九十六条第一項中「第十六条の二まで」を「第十六条の三まで」に、「第十一条第六項」を「第十一条第三項第三号」に、「「第九十三条第五項」」を「「第九十三条第二項第三号」と、第十六条の三中「第十一条第七項」とあるのは「第九十三条第六項」と、「組合員及び他の組合の組合員」とあるのは「組合員」」に改め、同条第二項中「前二条」を「第九十四条から前条まで」に、「外」を「ほか」に、「第二十条」を「第十九条の二、第二十条」に改め、同条第三項中「第九十三条第一項第六号の二」と」の下に「、第五十四条の二第一項中「第十一条第一項第二号」とあるのは「第九十三条第一項第二号」と、「同条第三項」とあるのは「同条第二項」と」を加える。
第九十七条第三項から第五項までを削り、同条第二項中「その施設」の下に「(第七項の規定によるものを除く。)」を加え、「第五項」を「第三項第三号、第五号及び第六号」に改め、「による施設」の下に「(同項第五号の規定による施設については、地方債証券その他主務大臣の指定する有価証券に係るものに限る。)」を加え、同項を同条第五項とし、同条第一項の次に次の三項を加える。
2 前項第一号又は第二号の事業を行う連合会は、同項の規定にかかわらず、これらの事業に附帯する事業又は次項の事業のほか、他の事業を行うことができない。
3 第一項第二号の事業を行う連合会は、会員のために、次の事業の全部又は一部を行うことができる。
一 手形の割引
二 国、地方公共団体若しくは定款で定める金融機関に対して会員の負担する債務の保証又は当該金融機関の委任を受けてするその債権の取立て
三 内国為替取引
四 金融先物取引法第二条第八項に規定する金融先物取引等の受託等
五 有価証券の払込金の受入れ又はその元利金若しくは配当金の支払の取扱い
六 農林中央金庫その他主務大臣の指定する金融機関又はこれに準ずる者の業務の代理
4 連合会が前項第五号の事業を行う場合には、第十一条第四項の規定を準用する。
第九十七条第六項を次のように改める。
6 次の各号に掲げる事業の利用に関する前項ただし書の規定の適用については、当該各号に定める者を会員とみなす。
一 第一項第一号の事業 営利を目的としない法人に対して、その貯金又は定期積金を担保として貸し付ける場合におけるその者
二 第一項第二号の事業 営利を目的としない法人
第九十七条に次の一項を加える。
7 連合会は、会員のためにする事業又は所属員のためにする事業の遂行を妨げない限度において、定款の定めるところにより、次に掲げる資金の貸付けをすることができる。
一 地方公共団体に対する資金の貸付けで政令で定めるもの
二 営利を目的としない法人であつて、地方公共団体が主たる出資者若しくは構成員となつているもの又は地方公共団体がその基本財産の額の過半を拠出しているものに対する資金の貸付けで政令で定めるもの
三 漁港区域における産業基盤又は生活環境の整備のために必要な資金で政令で定めるものの貸付け(前二号に掲げるものを除く。)
四 銀行その他の金融機関に対する資金の貸付け
第九十八条中「左に」を「次に」に改め、同条第一号中「連合会の」を「当該連合会の」に改め、同条第二号中「連合会」を「当該連合会」に、「且つ」を「かつ」に、「基いて」を「基づいて」に改める。
第百条第一項中「、第十六条の二及び」を「から第十六条の三まで及び」に、「第十一条第六項」を「第十一条第三項第三号」に、「「第九十七条第五項」」を「「第九十七条第三項第三号」と、第十六条の三中「第十一条第七項」とあるのは「第九十七条第七項」と、「組合員及び他の組合の組合員」とあるのは「所属員」」に改め、同条第二項中「第五項まで」の下に「、第十九条の二」を加え、同条第三項中「一会員」と」の下に「、第五十二条第七項中「事項」とあるのは「事項若しくは第百条第五項において準用する第九十一条の三の規定による権利義務の承継」と、第五十四条の二第一項中「第十一条第一項第二号」とあるのは「第九十七条第一項第二号」と」を加え、同条第五項中「第六十八条から第七十七条まで」を「第六十九条から第七十七条まで、第九十一条の二及び第九十一条の三」に改め、「、第六十八条第四項中「二十人(業種別組合にあつては、十五人)未満」とあるのは「一人」と」を削り、「を除く。)」と」の下に「、第七十三条中「及び破産」とあるのは「、破産及び第百条第五項において準用する第九十一条の二第四項の規定に基づく同項第一号に掲げる事由」と、第九十一条の三第一項中「組合、漁業生産組合又は連合会」とあるのは「組合又は連合会」と」を加える。
第百条の三第一号から第三号までの規定中「連合会の」を「当該連合会の」に改める。
第百条の六第二項中「第五項まで」の下に「、第十九条の二」を加える。
第百一条第二項中「左の」を「次の」に、「但し」を「ただし」に改め、同項第五号中「払込」を「払込み」に、「払い込んだ出資」を「払込済出資額」に改める。
第百四条第二項中「払い込んだ出資」を「払込済出資額」に改める。
第百六条中「及び破産」を「、破産、第九十一条の二第四項第一号に掲げる事由及び第百条第五項において準用する第九十一条の二第四項の規定に基づく同項第一号に掲げる事由による解散」に改める。
第百七条中「合併するときは、合併」を「合併又は第九十一条の三(第百条第五項において準用する場合を含む。)の規定による権利義務の承継(以下この条、第百十三条第二項及び第三項並びに第百三十条第一項第十号において単に「承継」という。)をするときは、合併又は承継」に、「合併後」を「合併又は承継後」に、「合併に因つて消滅する」を「合併又は承継によつて消滅する」に、「因つて成立する」を「よつて成立する」に改める。
第百十三条第二項中「合併」の下に「若しくは承継」を、「第八十六条第四項」の下に「、第九十一条の三第二項(第百条第五項において準用する場合を含む。)」を加え、同条第三項中「合併に因る」を「合併又は承継による」に改める。
第百二十一条中「(昭和三十八年法律第百二十五号)」を削り、「規定による」と」の下に「、同法第六十六条中「合併による」とあるのは「合併又は水産業協同組合法第九十一条の三第一項(同法第百条第五項において準用する場合を含む。)の規定による権利義務の承継(以下単に「承継」という。)による」と、「合併により」とあるのは「合併又は承継により」と、「合併した」とあるのは「合併又は承継をした」と、同法第六十九条第一項中「合併による」とあるのは「合併又は承継による」と、「合併後」とあるのは「合併若しくは承継後」と、同法第七十条第二項中「合併」とあるのは「合併又は承継」と」を加える。
第百二十七条第一項中「を含む。)」の下に「及び第九十一条の三第一項(第百条第五項において準用する場合を含む。)」を加える。
第百三十条第一項中「十万円」を「二十万円」に改め、同項第二号中「第十一条第三項ただし書、第八十七条第三項ただし書、第九十三条第二項ただし書、第九十七条第二項ただし書」を「第十一条第五項ただし書、第八十七条第六項ただし書、第九十三条第四項ただし書、第九十七条第五項ただし書」に改め、同項第二号の三の次に次の一号を加える。
二の四 第十六条の三(第九十二条第一項、第九十六条第一項及び第百条第一項において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。
第百三十条第一項第十号中「又は」を「第五十四条の二第四項(第九十二条第三項、第九十六条第三項及び第百条第三項において準用する場合を含む。)において準用する第五十三条若しくは第五十四条第二項の規定に違反して信用事業の全部の譲渡をし、」に改め、「合併をし」の下に「、又は第九十一条の三第二項(第百条第五項において準用する場合を含む。)において準用する第六十九条第四項において準用する第五十三条若しくは第五十四条第二項の規定に違反して出資組合に係る承継をし」を加え、同号の次に次の一号を加える。
十の二 第五十四条の二第五項(第九十二条第三項、第九十六条第三項及び第百条第三項において準用する場合を含む。)の規定に違反したとき。
第百三十条第一項第十三号中「、第九十二条第五項」及び「、第百条第五項」を削り、「を含む。)」の下に「又は第九十一条の二第五項(第百条第五項において準用する場合を含む。)」を加え、同条第二項中「十万円」を「二十万円」に改める。
第百三十一条中「五万円」を「十万円」に改め、同条の次に次の一条を加える。
第百三十二条 第九十五条の四において私的独占禁止法第四十条、第四十六条、第五十一条の二及び第五十三条の二の規定を準用する場合の違反については、同法第九十二条の二、第九十四条及び第九十四条の二の規定を準用する。
附則に見出しとして「(施行期日)」を付し、附則を附則第一項とし、附則に次の三項を加える。
(信用事業譲受組合の組合員たる資格の特例)
2 第五十四条の二第一項の規定により同項に規定する信用事業(以下「信用事業」という。)の全部を譲り受けた漁業協同組合(以下「信用事業譲受組合」という。)は、当分の間、第十八条に規定する者のほか、定款で定めるところにより、その組合員以外のものであつて、信用事業の全部の譲渡の際現にその譲渡をした漁業協同組合(以下「信用事業譲渡組合」という。)の組合員であつたものを組合員たる資格を有する者とすることができる。
3 前項の規定により信用事業譲受組合の組合員となつた者については、その者を第十八条第五項の規定による組合員とみなして、この法律の規定を適用する。
(信用事業譲渡組合の信用事業に係る事務の受託)
4 信用事業譲渡組合は、当分の間、第十一条の規定にかかわらず、主務大臣が定める基準に該当する場合に限り、定款の定めるところにより、信用事業譲受組合又は第五十四条の二第一項の規定により信用事業の全部を譲り受けた漁業協同組合連合会の委託を受けて、信用事業に係る事務(主務大臣の定めるものに限る。)を行うことができる。
附 則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を超え六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過措置)
第二条 この法律による改正後の水産業協同組合法(以下「新法」という。)第十一条第一項第二号、第八十七条第一項第二号又は第九十七条第一項第二号の事業を行っていない漁業協同組合、漁業協同組合連合会又は水産加工業協同組合連合会が、この法律の施行前に行ったこの法律による改正前の水産業協同組合法(以下「旧法」という。)第十一条第五項、第八十七条第六項又は第九十七条第四項の規定による債務の保証については、新法第十一条第三項、第八十七条第四項又は第九十七条第三項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
第三条 新法第十一条第一項第二号の事業を行う漁業協同組合が、この法律の施行前に行った旧法第五十条で定める議決に基づいてこの法律の施行後に行う信用事業(新法第五十四条の二第一項に規定する信用事業をいう。)の全部の譲渡についての新法第五十四条の二の規定の適用については、同条第四項において準用する新法第五十三条第一項中「その議決の日」とあるのは、「この法律の施行の日」とする。
2 前項の規定は、新法第九十三条第一項第二号の事業を行う水産加工業協同組合が、この法律の施行前に行った旧法第九十六条第三項において準用する旧法第五十条で定める議決に基づいてこの法律の施行後に行う信用事業(新法第九十三条第一項第一号及び第二号の事業(これらの事業に附帯する事業を含む。)並びに同条第二項の事業をいう。)の全部の譲渡について新法第九十六条第三項において準用する新法第五十四条の二の規定を適用する場合について準用する。
第四条 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
第五条 前三条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。
(農水産業協同組合貯金保険法の一部改正)
第六条 農水産業協同組合貯金保険法(昭和四十八年法律第五十三号)の一部を次のように改正する。
第二条第四項第二号中「同条第五項及び第六項」を「同条第三項」に改め、同項第三号中「同条第四項及び第五項」を「同条第二項」に改める。
内閣総理大臣 海部俊樹
農林水産大臣 山本富雄