出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第七十九号
公布年月日: 平成元年12月15日
法令の形式: 法律
出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
平成元年十二月十五日
内閣総理大臣 海部俊樹
法律第七十九号
出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律
出入国管理及び難民認定法(昭和二十六年政令第三百十九号)の一部を次のように改正する。
目次中「第一条・第二条」を「第一条―第二条の二」に、「仮上陸(第十三条)」を「仮上陸等(第十三条・第十三条の二)」に改める。
第一章中第二条の次に次の一条を加える。
(在留資格及び在留期間)
第二条の二 本邦に在留する外国人は、出入国管理及び難民認定法及び他の法律に特別の規定がある場合を除き、それぞれ、当該外国人に対する上陸許可若しくは当該外国人の取得に係る在留資格又はそれらの変更に係る在留資格をもつて在留するものとする。
2 在留資格は、別表第一又は別表第二の上欄に掲げるとおりとし、別表第一の上欄の在留資格をもつて在留する者は当該在留資格に応じそれぞれ本邦において同表の下欄に掲げる活動を行うことができ、別表第二の上欄の在留資格をもつて在留する者は当該在留資格に応じそれぞれ本邦において同表の下欄に掲げる身分若しくは地位を有する者としての活動を行うことができる。
3 第一項の外国人が在留することのできる期間(以下「在留期間」という。)は、各在留資格について、法務省令で定める。この場合において、外交、公用及び永住者の在留資格以外の在留資格に伴う在留期間は、三年を超えることができない。
第四条を次のように改める。
第四条 削除
第六条第一項ただし書中「日本人の旅券に当該国官憲の査証を必要としない国の国籍若しくは市民権を有する」を「国際約束若しくは日本国政府が外国政府に対して行つた通告により日本国領事官等の査証を必要としないこととされている」に、「必要としない。」を「要しない。」に改める。
第七条第一項中「左に」を「次の各号(第二十六条第一項の規定により再入国の許可を受け又は第六十一条の二の六第一項の規定により交付を受けた難民旅行証明書を所持して上陸する外国人については、第一号及び第四号)に」に改め、同項第二号を次のように改める。
二 申請に係る本邦において行おうとする活動が虚偽のものでなく、別表第一の下欄に掲げる活動(五の表の下欄に掲げる活動については、法務大臣があらかじめ告示をもつて定める活動に限る。)又は別表第二の下欄に掲げる身分若しくは地位(永住者の項及び平和条約関連国籍離脱者の子の項の下欄に掲げる身分若しくは地位を除き、定住者の項の下欄に掲げる地位については法務大臣があらかじめ告示をもつて定めるものに限る。)を有する者としての活動のいずれかに該当し、かつ、別表第一の二の表及び四の表の下欄に掲げる活動を行おうとする者については我が国の産業及び国民生活に与える影響その他の事情を勘案して法務省令で定める基準に適合すること。
第七条第一項第三号中「第四条第二項の規定に基く」を「第二条の二第三項の規定に基づく」に改め、同条第二項中「同項各号に掲げる」を「同項に規定する」に改め、同条に次の一項を加える。
3 法務大臣は、第一項第二号の法務省令を定めようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長と協議するものとする。
第七条の次に次の一条を加える。
(在留資格認定証明書)
第七条の二 法務大臣は、法務省令で定めるところにより、本邦に上陸しようとする外国人(本邦において別表第一の三の表の短期滞在の項の下欄に掲げる活動を行おうとする者を除く。)から、あらかじめ申請があつたときは、当該外国人が前条第一項第二号に掲げる条件に適合している旨の証明書を交付することができる。
2 前項の申請は、当該外国人を受け入れようとする機関の職員その他の法務省令で定める者を代理人としてこれをすることができる。
第九条第一項中「第七条第一項各号」を「第七条第一項」に改め、同条第四項中「除く外」を「除き」に、「第十条」を「次条」に改め、同条第五項中「旅券に第一項」を「第四節に特別の規定がある場合を除き、第一項、次条第六項又は第十一条第四項」に改める。
第十条第八項を同条第九項とし、同条第七項中「第七条第一項各号」を「第七条第一項」に、「すみやかに」を「速やかに」に、「第十一条」を「次条」に改め、同項を同条第八項とし、同条第六項中「第七条第一項各号」を「第七条第一項」に改め、同項の次に次の一項を加える。
7 前条第三項の規定は、前項の証印をする場合に準用する。
第十一条第一項中「前条第七項」を「前条第八項」に改め、同条第五項中「すみやかに」を「速やかに」に改め、同項を同条第六項とし、同条第四項の次に次の一項を加える。
5 第九条第三項の規定は、前項の証印をする場合に準用する。
第十二条第一項中「当つて」を「当たつて」に、「左の各号の一に該当するときは」を「再入国の許可を受けているときその他法務大臣が特別に上陸を許可すべき事情があると認めるときは」に改め、同項各号を削る。
「第三節 仮上陸」を「第三節 仮上陸等」に改める。
第十三条第四項中「第十条第八項」を「第十条第九項」に、「第十一条第五項」を「第十一条第六項」に改める。
第三章第三節中第十三条の次に次の一条を加える。
(退去命令を受けた者がとどまることができる場所)
第十三条の二 特別審理官又は主任審査官は、それぞれ第十条第九項又は第十一条第六項の規定により退去を命ずる場合において、当該外国人が船舶等の運航の都合その他その者の責めに帰することができない事由により直ちに本邦から退去することができないと認めるときは、法務省令で定めるところにより、当該外国人に対して、その指定する期間内に限り、出入国港の近傍にあるその指定する施設にとどまることを許すことができる。
2 特別審理官又は主任審査官は、前項の指定をしたときは、当該外国人及びその者が乗つてきた船舶等の長又はその船舶等を運航する運送業者に対しその旨を通知しなければならない。
第十六条第四項中「第一項の場合」を「第一項及び第二項の場合」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項を同条第四項とし、同条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 入国審査官は、次の各号の一に該当する場合において相当と認めるときは、当該各号に規定する乗員に対し、その旨の乗員上陸の許可をすることができる。
一 本邦と本邦外の地域との間の航路に定期に就航する船舶その他頻繁に本邦の出入国港に入港する船舶の外国人である乗員が、許可を受けた日から一年間、数次にわたり、休養、買物その他これらに類似する目的をもつて当該船舶が本邦にある間上陸することを希望する場合であつて、法務省令で定める手続により、その者につき、その者が乗り組んでいる船舶の長又はその船舶を運航する運送業者から申請があつたとき。
二 本邦と本邦外の地域との間の航空路に定期に航空機を就航させている運送業者に所属する外国人である乗員が、許可を受けた日から一年間、数次にわたり、その都度、同一の運送業者の運航する航空機の乗員として同一の出入国港から出国することを条件として休養、買物その他これらに類似する目的をもつて本邦に到着した日から十五日を超えない範囲内で上陸することを希望する場合であつて、法務省令で定める手続により、その者につき、当該運送業者から申請があつたとき。
第十六条に次の二項を加える。
6 入国審査官は、第二項の許可を受けている乗員が、当該許可に基づいて上陸しようとする場合において、当該乗員が第五条第一項各号の一に該当することを知つたときは、直ちに当該許可を取り消すものとする。
7 前項に定める場合を除き、入国審査官は、第二項の許可を受けている乗員に対し、引き続き当該許可を与えておくことが適当でないと認める場合には、法務省令で定める手続により、当該許可を取り消すことができる。この場合において、その乗員が本邦にあるときは、当該乗員が帰船又は出国するために必要な期間を指定するものとする。
第十九条第一項及び第二項を次のように改める。
別表第一の上欄の在留資格をもつて在留する者は、次項の許可を受けて行う場合を除き、次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に掲げる活動を行つてはならない。
一 別表第一の一の表、二の表及び五の表の上欄の在留資格をもつて在留する者 当該在留資格に応じこれらの表の下欄に掲げる活動に属しない収入を伴う事業を運営する活動又は報酬(業として行うものではない講演に対する謝金、日常生活に伴う臨時の報酬その他の法務省令で定めるものを除く。以下同じ。)を受ける活動
二 別表第一の三の表及び四の表の上欄の在留資格をもつて在留する者 収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動
2 法務大臣は、別表第一の上欄の在留資格をもつて在留する者から、法務省令で定める手続により、当該在留資格に応じ同表の下欄に掲げる活動の遂行を阻害しない範囲内で当該活動に属しない収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を行うことを希望する旨の申請があつた場合において、相当と認めるときは、これを許可することができる。
第十九条の次に次の一条を加える。
(就労資格証明書)
第十九条の二 法務大臣は、本邦に在留する外国人から申請があつたときは、法務省令で定めるところにより、その者が行うことができる収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を証明する文書を交付することができる。
2 何人も、外国人を雇用する等に際し、その者が行うことができる収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動が明らかな場合に、当該外国人が前項の文書を提示し又は提出しないことを理由として、不利益な取扱いをしてはならない。
第二十条第一項中「変更」の下に「(特定活動の在留資格を有する者については、法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動の変更を含む。)」を加え、同条第二項中「但し、第四条第一項第十四号に該当する者としての」を「ただし、永住者の」に改め、同条第三項中「理由があり、かつ、第四条第一項第六号、第七号、第十二号又は第十三号に該当する者としての在留資格への変更の申請については、当該在留資格に属する者の行うべき活動に係る行政の所管大臣と協議し、当該外国人がその在留資格に該当すると認めたとき」を「理由があるとき」に、「第四条第一項第四号に該当する者としての在留資格を有する者」を「短期滞在の在留資格をもつて在留する者」に改める。
第二十二条第一項中「第四条第一項第十四号に該当する者としての」を「永住者の」に改め、同条第二項中「(昭和二十七年法律第百二十六号)」の下に「(以下「昭和二十七年法律第百二十六号」という。)」を加える。
第二十二条の二第一項中「因り第三章」を「より前章」に、「第十九条第一項」を「第二条の二第一項」に改め、同条第三項中「第四条第一項第十四号に該当する者としての」を「永住者の」に改め、「「在留資格への変更」とあり、及び」を削り、同条第四項中「第四条第一項第十四号に該当する者としての」を「永住者の」に改める。
第二十二条の三中「第四条第一項各号の一に該当する者としての在留資格」を「別表第一又は別表第二の上欄の在留資格のいずれか」に改める。
第二十四条中「第五章」を「次章」に改め、同条第四号イ中「旅券又は在留資格証明書に記載された在留資格の変更を受けないで当該在留資格以外の在留資格に属する者の行うべき活動」を「第十九条第一項の規定に違反して収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動」に改め、同号ロ中「旅券又は在留資格証明書に記載された」を「在留期間の更新又は変更を受けないで」に改め、同条第五号の次に次の一号を加える。
五の二 第十条第九項又は第十一条第六項の規定により退去を命ぜられた者で、遅滞なく本邦から退去しないもの
第二十四条第六号の次に次の一号を加える。
六の二 第十六条第七項の規定により期間の指定を受けた者で、当該期間内に帰船し又は出国しないもの
第五十七条第三項を同条第四項とし、同条第二項の次に次の一項を加える。
3 本邦に入る船舶等の長は、当該般舶等に第十六条第二項の許可を受けている乗員が乗り組んでいるときは、当該船舶等が出入国港に到着する都度、直ちに、当該乗員の氏名その他法務省令で定める事項をその出入国港の入国審査官に報告しなければならない。
第五十九条第一項中「左の」を「次の」に、「すみやかに」を「速やかに」に改め、同項第二号中「又は第六号」を「から第六号の二までのいずれか」に改め、同項第三号中「除く外」を「除き」に改め、同条に次の一項を加える。
3 主任審査官は、前二項の規定にかかわらず、これらの規定により船舶等の長又はその船舶等を運航する運送業者が負うべき責任と費用の負担のうち、第十三条の二第一項の規定によりとどまることができる場所として法務省令で定める施設の指定を受けている第一項第一号に該当する外国人を当該指定に係る施設にとどめておくことに伴うものについては、有効な旅券で日本国領事官等の査証を受けたものを所持する外国人に係るものに限り、その全部又は一部を免除することができる。
第六十一条の八第一項中「税関」の下に「、公共職業安定所」を加え、同条の次に次の二条を加える。
(出入国管理基本計画)
第六十一条の九 法務大臣は、出入国の公正な管理を図るため、外国人の入国及び在留の管理に関する施策の基本となるべき計画(以下「出入国管理基本計画」という。)を定めるものとする。
2 出入国管理基本計画に定める事項は、次のとおりとする。
一 本邦に入国し、在留する外国人の状況に関する事項
二 外国人の入国及び在留の管理の指針となるべき事項
三 前二号に掲げるもののほか、外国人の入国及び在留の管理に関する施策に関し必要な事項
3 法務大臣は、出入国管理基本計画を定めるに当たつては、あらかじめ、関係行政機関の長と協議するものとする。
4 法務大臣は、出入国管理基本計画を定めたときは、遅滞なく、その概要を公表するものとする。
5 前二項の規定は、出入国管理基本計画の変更について準用する。
第六十一条の十 法務大臣は、出入国管理基本計画に基づいて、外国人の出入国を公正に管理するよう努めなければならない。
第六十七条の次に次の一条を加える。
第六十七条の二 外国人は、第十九条の二第一項の規定により就労資格証明書の交付を受けるときは、実費を勘案して別に政令で定める額の手数料を納付しなければならない。
第七十条第四号中「旅券又は在留資格証明書に記載された在留資格の変更を受けないで当該在留資格以外の在留資格に属する者の行うべき活動」を「第十九条第一項の規定に違反して収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動」に改め、同条第五号中「旅券又は在留資格証明書に記載された」を「在留期間の更新又は変更を受けないで」に改め、同条第七号の次に次の一号を加える。
七の二 第十六条第七項の規定により期間の指定を受けた者で当該期間内に帰船し又は出国しないもの
第七十三条を次のように改める。
第七十三条 第七十条第四号に該当する場合を除き、第十九条第一項の規定に違反して収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を行つた者は、一年以下の懲役若しくは禁 錮又は二十万円以下の罰金に処する。
第七十三条の次に次の一条を加える。
第七十三条の二 次の各号の一に該当する者は、三年以下の懲役又は二百万円以下の罰金に処する。
一 事業活動に関し、外国人に不法就労活動をさせた者
二 外国人に不法就労活動をさせるためにこれを自己の支配下に置いた者
三 業として、外国人に不法就労活動をさせる行為又は前号の行為に関しあつせんした者
2 前項第二号及び第三号の罪は、刑法第二条の例に従う。
3 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して第一項の罪を犯したときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、同項の罰金刑を科する。
4 第一項において、不法就労活動とは、第十九条第一項の規定に違反する活動又は第七十条第一号から第三号まで、第五号、第七号若しくは第七号の二に掲げる者が行う活動であつて報酬その他の収入を伴うものをいう。
第七十七条第二号中「同条第二項」の下に「若しくは第三項」を加え、「同条第三項」を「同条第四項」に改める。
附則第七項中「第四条第一項第十四号に該当する者としての」を「永住者の」に改め、同項第一号中「ポツダム宣言の受諾に伴い発する命令に関する件に基く外務省関係諸命令の措置に関する法律(昭和二十七年法律第百二十六号)」を「昭和二十七年法律第百二十六号」に改め、「(以下「法律第百二十六号第二条第六項該当者」という。)」を削り、同項第二号中「法律第百二十六号第二条第六項該当者」を「昭和二十七年法律第百二十六号第二条第六項に規定する者」に改める。
附則第九項中「法律第百二十六号第二条第六項該当者」を「昭和二十七年法律第百二十六号第二条第六項に規定する者」に、「第四条第一項第十四号に該当する者としての」を「永住者の」に改める。
附則の次に別表として次の二表を加える。
別表第一(第二条の二、第十九条関係)
一 
在留資格
本邦において行うことができる活動
外交
日本国政府が接受する外国政府の外交使節団若しくは領事機関の構成員、条約若しくは国際慣行により外交使節と同様の特権及び免除を受ける者又はこれらの者と同一の世帯に属する家族の構成員としての活動
公用
日本国政府の承認した外国政府若しくは国際機関の公務に従事する者又はその者と同一の世帯に属する家族の構成員としての活動(この表の外交の項の下欄に掲げる活動を除く。)
教授
本邦の大学若しくはこれに準ずる機関又は高等専門学校において研究、研究の指導又は教育をする活動
芸術
収入を伴う音楽、美術、文学その他の芸術上の活動(二の表の興行の項の下欄に掲げる活動を除く。)
宗教
外国の宗教団体により本邦に派遣された宗教家の行う布教その他の宗教上の活動
報道
外国の報道機関との契約に基づいて行う取材その他の報道上の活動
二 
在留資格
本邦において行うことができる活動
投資・経営
本邦において貿易その他の事業の経営を開始し若しくは本邦におけるこれらの事業に投資してその経営を行い若しくは当該事業の管理に従事し又は本邦においてこれらの事業の経営を開始した外国人(外国法人を含む。以下この項において同じ。)若しくは本邦におけるこれらの事業に投資している外国人に代わつてその経営を行い若しくは当該事業の管理に従事する活動(この表の法律・会計業務の項の下欄に掲げる資格を有しなければ法律上行うことができないこととされている事業の経営若しくは管理に従事する活動を除く。)
法律・会計業務
外国法事務弁護士、外国公認会計士その他法律上資格を有する者が行うこととされている法律又は会計に係る業務に従事する活動
医療
医師、歯科医師その他法律上資格を有する者が行うこととされている医療に係る業務に従事する活動
研究
本邦の公私の機関との契約に基づいて研究を行う業務に従事する活動(一の表の教授の項の下欄に掲げる活動を除く。)
教育
本邦の小学校、中学校、高等学校、盲学校、聾学校、養護学校、専修学校又は各種学校若しくは設備及び編制に関してこれに準ずる教育機関において語学教育その他の教育をする活動
技術
本邦の公私の機関との契約に基づいて行う理学、工学その他の自然科学の分野に属する技術又は知識を要する業務に従事する活動(一の表の教授の項の下欄に掲げる活動並びにこの表の投資・経営の項、医療の項から教育の項まで、企業内転勤の項及び興行の項の下欄に掲げる活動を除く。)
人文知識・国際業務
本邦の公私の機関との契約に基づいて行う法律学、経済学、社会学その他の人文科学の分野に属する知識を必要とする業務又は外国の文化に基盤を有する思考若しくは感受性を必要とする業務に従事する活動(一の表の教授の項、芸術の項及び報道の項の下欄に掲げる活動並びにこの表の投資・経営の項から教育の項まで、企業内転勤の項及び興行の項の下欄に掲げる活動を除く。)
企業内転勤
本邦に本店、支店その他の事業所のある公私の機関の外国にある事業所の職員が本邦にある事業所に期間を定めて転勤して当該事業所において行うこの表の技術の項又は人文知識・国際業務の項の下欄に掲げる活動
興行
演劇、演芸、演奏、スポーツ等の興行に係る活動又はその他の芸能活動(この表の投資・経営の項の下欄に掲げる活動を除く。)
技能
本邦の公私の機関との契約に基づいて行う産業上の特殊な分野に属する熟練した技能を要する業務に従事する活動
三 
在留資格
本邦において行うことができる活動
文化活動
収入を伴わない学術上若しくは芸術上の活動又は我が国特有の文化若しくは技芸について専門的な研究を行い若しくは専門家の指導を受けてこれを修得する活動(四の表の留学の項から研修の項までの下欄に掲げる活動を除く。)
短期滞在
本邦に短期間滞在して行う観光、保養、スポーツ、親族の訪問、見学、講習又は会合への参加、業務連絡その他これらに類似する活動
四 
在留資格
本邦において行うことができる活動
留学
本邦の大学若しくはこれに準ずる機関、専修学校の専門課程、外国において十二年の学校教育を修了した者に対して本邦の大学に入学するための教育を行う機関又は高等専門学校において教育を受ける活動
就学
本邦の高等学校若しくは盲学校、聾学校若しくは養護学校の高等部、専修学校の高等課程若しくは一般課程又は各種学校(この表の留学の項の下欄に規定する機関を除く。)若しくは設備及び編制に関してこれに準ずる教育機関において教育を受ける活動
研修
本邦の公私の機関により受け入れられて行う技術、技能又は知識の修得をする活動(この表の留学の項及び就学の項の下欄に掲げる活動を除く。)
家族滞在
一の表、二の表又は三の表の上欄の在留資格(外交、公用及び短期滞在を除く。)をもつて在留する者又はこの表の留学、就学若しくは研修の在留資格をもつて在留する者の扶養を受ける配偶者又は子として行う日常的な活動
五 
在留資格
本邦において行うことができる活動
特定活動
法務大臣が個々の外国人について特に指定する活動
別表第二(第二条の二、第十九条関係)
在留資格
本邦において有する身分又は地位
永住者
法務大臣が永住を認める者
日本人の配偶者等
日本人の配偶者若しくは民法(明治二十九年法律第八十九号)第八百十七条の二の規定による特別養子又は日本人の子として出生した者
永住者の配偶者等
永住者の在留資格をもつて在留する者、平和条約関連国籍離脱者の子の在留資格をもつて在留する者若しくは日本国に居住する大韓民国国民の法的地位及び待遇に関する日本国と大韓民国との間の協定の実施に伴う出入国管理特別法(昭和四十年法律第百四十六号)に基づく永住の許可を受けている者(以下「永住者等」と総称する。)の配偶者若しくは永住者等の子として本邦で出生しその後引き続き本邦に在留している者又は昭和二十七年法律第百二十六号第二条第六項の規定により本邦に在留する者の配偶者
平和条約関連国籍離脱者の子
昭和二十七年法律第百二十六号第二条第六項の規定により本邦に在留する者の子として同法施行の日以後本邦で出生し、引き続き本邦に在留している者
定住者
法務大臣が特別な理由を考慮し一定の在留期間を指定して居住を認める者
附 則
(施行期日)
1 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。
(経過措置)
2 この法律の施行の際に、次の表の上欄に掲げる改正前の出入国管理及び難民認定法(以下「旧法」という。)第四条第一項各号の一に該当する者としての在留資格(以下「旧法の在留資格」という。)をもって在留する者は、それぞれ同表の下欄に掲げる改正後の出入国管理及び難民認定法(以下「新法」という。)別表第一又は別表第二の上欄の在留資格(以下「新法の在留資格」という。)をもって在留するものとみなす。この場合において、当該在留資格に伴う在留期間は、それぞれ旧法の在留資格に伴う在留期間が満了する日に応当する日までの期間とする。
旧法の在留資格
新法の在留資格
第四条第一項第一号に該当する者としての在留資格
外交
第四条第一項第二号に該当する者としての在留資格
公用
第四条第一項第四号に該当する者としての在留資格
短期滞在
第四条第一項第五号に該当する者としての在留資格
投資・経営
第四条第一項第六号に該当する者としての在留資格
留学
第四条第一項第六号の二に該当する者としての在留資格
研修
第四条第一項第七号に該当する者としての在留資格
教授
第四条第一項第八号に該当する者としての在留資格
芸術
第四条第一項第九号に該当する者としての在留資格
興行
第四条第一項第十号に該当する者としての在留資格
宗教
第四条第一項第十一号に該当する者としての在留資格
報道
第四条第一項第十二号に該当する者としての在留資格
技術
第四条第一項第十三号に該当する者としての在留資格
技能
第四条第一項第十四号に該当する者としての在留資格
永住者
第四条第一項第十五号に該当する者としての在留資格
家族滞在
第四条第一項第十六号に該当する者としての在留資格
別表第一又は別表第二の上欄の在留資格で法務省令で定めるもの
3 この法律の施行の際に、旧法の在留資格をもって在留する者が旧法第十九条第二項の許可を受けているときは、当該許可は、前項の規定によりみなされる新法の在留資格について受けた新法第十九条第二項の許可とみなす。
4 附則第二項の規定により留学の在留資格をもって在留するとみなされる者は、同項後段に規定する期間が満了するまでの間に限り、新法別表第一の四の表の留学の項の下欄に掲げる活動のほか、新法別表第一の二の表の研究の項の下欄に掲げる活動、新法別表第一の三の表の文化活動の項の下欄に掲げる活動並びにこれらの活動の遂行を阻害しない範囲内の収入を伴う事業を運営する活動及び報酬を受ける活動を行うことができる。
5 附則第二項の規定により教授の在留資格をもって在留するとみなされる者は、同項後段に規定する期間が満了するまでの間に限り、新法別表第一の一の表の教授の項の下欄に掲げる活動のほか、新法別表第一の二の表の研究の項及び教育の項の下欄に掲げる活動を行うことができる。
6 附則第二項の規定により芸術の在留資格をもって在留するとみなされる者は、同項後段に規定する期間が満了するまでの間に限り、新法別表第一の一の表の芸術の項の下欄に掲げる活動のほか、新法別表第一の二の表の研究の項の下欄に掲げる活動及び新法別表第一の三の表の文化活動の項の下欄に掲げる活動を行うことができる。
7 この法律の施行前にした旧法第二十条第二項又は第二十二条の二第二項の規定による申請は、それぞれ、当該在留資格に応ずる附則第二項の表の下欄に掲げる新法の在留資格に係る新法第二十条第二項又は第二十二条の二第二項の規定による申請とみなす。
8 この法律の施行前にした旧法の在留資格に伴う在留期間に係る旧法第二十一条第二項の規定による申請は、附則第二項の規定によりみなされる新法の在留資格に伴う在留期間に係る新法第二十一条第二項の規定による申請とみなす。
9 この法律の施行前にした旧法第二十二条第一項又は旧法附則第九項の規定による申請は、それぞれ新法第二十二条第一項又は新法附則第九項の規定による申請とみなす。
10 この法律の施行前に旧法第二十四条第四号イ又はロに該当した者は、新法第二十四条の規定の適用については、それぞれ同条第四号イ又はロに該当する者とみなす。
11 新法第七十三条の二第一項の罪については、同項各号の一に該当する者の当該行為がこの法律の施行の際本邦に在留しその施行後引き続き本邦に在留する外国人に係るものであるときは、これを罰しない。同条第一項各号の一に該当する者において、当該行為に係る外国人がこの法律の施行の際本邦に在留しその施行後引き続き本邦に在留するものであると信じ、かつ、それについて過失がないときも、同様である。
12 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
(職業安定法の一部改正)
13 職業安定法(昭和二十二年法律第百四十一号)の一部を次のように改正する。
第五十三条の次に次の一条を加える。
(法務大臣の連絡又は協力)
第五十三条の二 労働大臣は、国民の労働力の需要供給の適正な調整等を図るため、法務大臣に対し、労働に従事することを目的として在留する外国人の出入国に関する必要な連絡又は協力を求めることができる。
2 法務大臣は、前項の規定による連絡又は協力を求められたときは、本来の任務の遂行を妨げない範囲において、できるだけその求めに応じなければならない。
(地方税法の一部改正)
14 地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)の一部を次のように改正する。
第七十三条の二十七の八第一項中「第四条第一項第六号に該当する者としての」を「別表第一の四の表の留学の」に改める。
附則第三十七条第六項中「第四条第一項各号(第十四号を除く。)に掲げる者のいずれか一に該当する者(同項第十六号に該当する者については、自治省令で定める者を除く。)としての在留資格」を「別表第一又は別表第二の在留資格(永住者及び平和条約関連国籍離脱者の子を除く。)」に改める。
法務大臣 後藤正夫
労働大臣 福島譲二
自治大臣 渡部恒三
内閣総理大臣 海部俊樹