国家公務員の寒冷地手当に関する法律の一部を改正する法律
法令番号: 法律第九十九号
公布年月日: 昭和55年11月29日
法令の形式: 法律
国家公務員の寒冷地手当に関する法律の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和五十五年十一月二十九日
内閣総理大臣 鈴木善幸
法律第九十九号
国家公務員の寒冷地手当に関する法律の一部を改正する法律
国家公務員の寒冷地手当に関する法律(昭和二十四年法律第二百号)の一部を次のように改正する。
第一条中「在勤し、常時勤務に服する職員(内閣総理大臣が定める職員を除く。)」を「在勤する職員(常時勤務に服する職員をいい、一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号。以下「一般職給与法」という。)第二十三条第一項から第三項まで及び第五項の規定により給与の支給を受けている職員並びに内閣総理大臣が定める職員を除く。以下この条及び次条において同じ。)」に、「一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号。以下「一般職給与法」という。)」を「一般職給与法」に、「外」を「ほか」に、「基準日から引き続き在職する職員で内閣総理大臣が定める期間内に寒冷地以外の地域から異動して寒冷地に在勤することとなつたもの(内閣総理大臣が定める職員を除く。)」を「基準日の翌日から内閣総理大臣が定める日までの間に採用、異動等の事由により職員として寒冷地に在勤することとなつた者(この条及び第二条の二の規定により寒冷地手当の支給を受けていた者並びに内閣総理大臣が定める者を除く。)」に改める。
第二条第一項中「基準日」の下に「(基準日の翌日から前条後段の内閣総理大臣が定める日までの間に新たに職員となつた者にあつては、職員となつた日。以下同じ。)」を加え、同項の表中
甲地
六〇、二〇〇円
四〇、一五〇円
二〇、一〇〇円
乙地
四九、二〇〇円
三二、八〇〇円
一六、四〇〇円
丙地
三九、七〇〇円
二六、五〇〇円
一三、二五〇円
甲地
一〇五、三〇〇円
七〇、二〇〇円
三五、一〇〇円
乙地
八一、六〇〇円
五四、四〇〇円
二七、二〇〇円
丙地
六一、〇〇〇円
四〇、六〇〇円
二〇、三〇〇円
に改め、同条第二項中「一万七千円」を「二万六千百円」に、「一万千三百五十円」を「一万七千四百円」に、「五千七百円」を「八千七百円」に改め、同条第四項中「百分の四十五」を「百分の三十」に、「二万六千八百円」を「六万三千百円」に、「一万七千八百七十円」を「四万二千円」に、「八千九百三十円をこえない」を「二万千円を超えない」に改める。
第二条第五項及び第六項を次のように改め、同条第七項を削り、同条第八項を同条第七項とする。
5 第一項から第三項までの規定による寒冷地手当の額が、当該職員が基準日において指定職俸給表(一般職給与法別表第八をいう。)一号俸の俸給月額を受けたとした場合に算出されるこれらの規定による寒冷地手当の額(以下「最高限度額」という。)を超えることとなるときは、当該職員の寒冷地手当の額は、これらの規定にかかわらず、最高限度額とする。
6 前条後段の規定により寒冷地手当の支給を受ける職員の寒冷地手当の額は、第一項から第三項まで及び前項の規定にかかわらず、寒冷地手当の支給を受けることとなつた日における当該職員の世帯等の区分をもつて基準日における当該職員の世帯等の区分とした場合に算出されるこれらの規定による寒冷地手当の額の範囲内で、当該職員が当該寒冷地に在勤することとなつた日その他の事情を考慮して内閣総理大臣が定める額とする。
第二条の二第一項中「一般職給与法」を「基準日において寒冷地に在勤する一般職給与法」に、「規定による」を「規定により」に改め、「職員」の下に「(内閣総理大臣が定める職員を除く。以下この項において「有給休職者」という。)」を加え、同項に後段として次のように加える。
基準日の翌日から内閣総理大臣が定める日までの間に有給休職者として寒冷地に在勤することとなつた者(第一条及びこの条の規定により寒冷地手当の支給を受けていた者並びに内閣総理大臣が定める者を除く。)に対しても、同様とする。
第二条の二第二項を次のように改める。
2 一般職給与法第二十三条第一項の規定により給与の支給を受ける職員の寒冷地手当の額は、前条第一項から第六項までの規定に準じて算出した額とし、一般職給与法第二十三条第二項、第三項及び第五項の規定により給与の支給を受ける職員の寒冷地手当の額は、前条第一項から第六項までの規定に準じて算出した額に、その者の俸給の支給について用いられた一般職給与法第二十三条第二項、第三項及び第五項の規定による割合を乗じて得た額とする。
第五条を削り、第四条を第六条とし、第三条第一項中「前二条」を「第二条から前条まで」に、「外」を「ほか」に改め、同条第二項中「及び第四項から第七項まで」を「、第四項及び第六項、第二条の二第一項、第三条、前条」に改め、同条を第五条とし、第二条の二の次に次の二条を加える。
第三条 第一条又は前条の規定により寒冷地手当の支給を受けた職員につき、内閣総理大臣が定める期間内に、次に掲げる事由が生じた場合(内閣総理大臣が定める場合を除く。)には、当該職員に、その事由が生じた日における当該職員の支給地域の区分、世帯等の区分等の寒冷地手当の額の算出の基礎となるべき事項をもつて基準日における算出の基礎とした場合に算出される寒冷地手当の額等を考慮して内閣総理大臣が定める額を追給し、又は返納させるものとする。
一 寒冷地手当の額の異なる地域又は寒冷地以外の地域への異動
二 世帯等の区分の変更
三 職員でなくなること。
四 前三号に掲げるもののほか、内閣総理大臣が定める事由
第四条 北海道及び第二条第二項の規定により内閣総理大臣が定める地域以外の寒冷地に豪雪があつた場合においては、内閣総理大臣が定める当該豪雪に係る地域に内閣総理大臣が定める期間内に在勤する職員(内閣総理大臣が定める職員を除く。)で第一条又は第二条の二の規定により寒冷地手当の支給を受けたものに、当該支給額のほか、七千五百円を超えない範囲内で内閣総理大臣が定める額を寒冷地手当として支給する。
本則に次の一条を加える。
第七条 この法律の規定は、国家公務員法第二条第三項第十六号に規定する職員について準用する。この場合において、第一条中「一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号。以下「一般職給与法」という。)第二十三条第一項から第三項まで及び第五項」とあるのは「防衛庁職員給与法(昭和二十七年法律第二百六十六号)第二十三条第一項から第三項まで及び第五項」と、「一般職給与法に」とあるのは「防衛庁職員給与法に」と、第二条第四項中「一般職給与法第十一条第三項及び第四項」とあるのは「防衛庁職員給与法第十二条第一項においてその例によることとされる一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)第十一条第三項及び第四項」と、第二条の二第一項中「一般職給与法第二十三条第一項から第三項まで及び第五項」とあるのは「防衛庁職員給与法第二十三条第一項から第三項まで及び第五項」と、同条第二項中「一般職給与法第二十三条第一項」とあるのは「防衛庁職員給与法第二十三条第一項」と、「一般職給与法第二十三条第二項、第三項及び第五項」とあるのは「防衛庁職員給与法第二十三条第二項、第三項及び第五項」と、第五条第二項中「人事院の勧告に基づいて」とあるのは「一般職に属する国家公務員との均衡を考慮して」と読み替えるものとする。
2 自衛官については、前項前段の規定にかかわらず、第一条後段、第二条第六項、第二条の二第一項後段及び第三条の規定以外のこの法律の規定を準用するものとし、この場合における読替えは、前項後段に定めるもののほか、次の各号に定めるところによる。
一 第一条前段中「内閣総理大臣が定める日(以下「基準日」という。)」とあるのは「内閣総理大臣が定める期間内」と、「に対しては」とあるのは「及び当該寒冷地に防衛庁長官の定める定けい港を有する船舶に乗り組む職員(以下「乗組員」という。)に対しては」と読み替えるものとする。
二 第二条第一項及び第二項並びに第四条中「在勤する職員」とあるのは、「在勤する職員及び乗組員で政令で定める自衛官以外のもの」と読み替えるものとする。
三 第二条第一項中「基準日(基準日の翌日から前条後段の内閣総理大臣が定める日までの間に新たに職員となつた者にあつては、職員となつた日。以下同じ。)」とあり、並びに同条第二項、第四項及び第五項並びに第二条の二第一項前段中「基準日」とあるのは、「内閣総理大臣が定める日」と読み替えるものとする。
四 第二条第一項中「次の表に掲げる額」とあるのは、「次の表に掲げる額(内閣総理大臣が定める期間を通じて同一の条件で在勤する職員(当該期間を通じて同一の条件で船舶に乗り組む乗組員を含む。次項及び第四項において同じ。)で内閣総理大臣が定めるもの以外の職員にあつては、寒冷地に在勤する日数、支給地域又は世帯等の区分の変更その他の事情に応じ、内閣総理大臣が定めるところにより算定した額)」と読み替えるものとする。
五 第二条第二項中「内閣総理大臣が定める額」とあるのは、「内閣総理大臣が定める額(内閣総理大臣が定める期間を通じて同一の条件で在勤する職員で内閣総理大臣が定めるもの以外の職員にあつては、寒冷地に在勤する日数、世帯等の区分の変更その他の事情に応じ、内閣総理大臣が定めるところにより算定した額)」と読み替えるものとする。
六 第二条第三項中「在勤する職員」とあるのは、「在勤する職員及び乗組員並びに前二項の政令で定める自衛官」と読み替えるものとする。
七 第二条第四項中「俸給の月額」とあるのは「俸給、航空手当、乗組手当、落下さん隊員手当及び営外手当のそれぞれの月額(航空手当、乗組手当及び落下さん隊員手当については、それぞれの月額に政令で定める割合を乗じて得た額)の合計額」と、「割合を乗じて得た額」とあるのは「割合を乗じて得た額(内閣総理大臣が定める期間を通じて同一の条件で在勤する職員で内閣総理大臣が定めるもの以外の職員にあつては、寒冷地に在勤する日数、扶養親族の数の変更その他の事情に応じ、内閣総理大臣が定めるところにより算定した額)」と、「内閣総理大臣が定める額」とあるのは「内閣総理大臣が定める額(内閣総理大臣が定める期間を通じて同一の条件で在勤する職員で内閣総理大臣が定めるもの以外の職員にあつては、寒冷地に在勤する日数、世帯等の区分の変更その他の事情に応じ、内閣総理大臣が定めるところにより算定した額)」と読み替えるものとする。
八 第二条の二中「給与の支給を受ける職員」とあるのは、「給与の支給を受ける職員及び乗組員」と読み替えるものとする。
3 自衛官に対する寒冷地手当は、第四条の規定による額を除き、内閣総理大臣が定める期間内の各月に分割して支給する。
附 則
(施行期日等)
1 この法律は、公布の日から施行し、改正後の国家公務員の寒冷地手当に関する法律(以下「改正後の法」という。)の規定及び改正後の裁判所職員臨時措置法(昭和二十六年法律第二百九十九号)の規定は、昭和五十五年八月三十日から適用する。
(基準額等に関する経過措置)
2 改正後の法の規定の適用を受ける職員で、改正後の法第二条第四項の規定により算出した場合における基準額が、次の各号に掲げる職員の区分に応じ当該各号に掲げる額を改正前の国家公務員の寒冷地手当に関する法律(以下「改正前の法」という。)第二条第四項に規定する内閣総理大臣が定める割合を乗ずべき額とみなして、同項の規定により算出するものとした場合に得られる額(以下「暫定基準額」という。)に達しないこととなるものについては、改正後の法第二条第四項の規定にかかわらず、当分の間、暫定基準額をもつて当該職員に係る同項の基準額とする。ただし、同条第五項に規定する最高限度額の算出については、この限りでない。
一 指定職俸給表の適用を受ける職員 基準日(基準日の翌日から改正後の法第一条後段の内閣総理大臣が定める日までの間に新たに職員となつた者にあつては、職員となつた日。次号において同じ。)において当該職員の受ける号俸の昭和五十五年八月三十日において適用される額
二 その他の一般職に属する職員 基準日において当該職員の受ける職務の等級の号俸の昭和五十五年八月三十日において適用される額(基準日において当該職員が職務の等級の最高の号俸を超える俸給月額を受ける場合その他内閣総理大臣が定める場合にあつては、その定める額)に七千八百円を加算した額
3 昭和五十五年八月三十日から内閣総理大臣が定める日までの間(前項の規定の適用のある期間に限る。)の日を支給日とする寒冷地手当については、改正後の法第二条第四項の規定により算出した場合における基準額(前項本文の規定の適用を受ける職員に係るものにあつては、暫定基準額)が、改正前の法第二条第四項の規定により算出するものとした場合における基準額(以下「旧基準額」という。)に達しないこととなるときは、改正後の法第二条第四項及び前項本文の規定にかかわらず、当該旧基準額をもつて当該職員に係る同条第四項の基準額とする。
4 昭和五十五年八月三十日以前から引き続き在職する職員のうち、暫定基準額を改正前の法第二条第四項の基準額とみなして、同条第一項から第三項まで又は第五項の規定(休職者にあつては、改正前の法第二条の二第二項の規定)により算出するものとした場合における寒冷地手当の額(前項の規定の適用を受ける寒冷地手当については、旧基準額を用いてこれらの規定により算出した場合における寒冷地手当の額)(以下「改正前の法の例による額」という。)が改正後の法第二条第五項に規定する最高限度額(休職者にあつては、その額に、その者の俸給の支給について用いられた一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)第二十三条第二項、第三項又は第五項の規定による割合を乗じて得た額)を超えることとなる職員(内閣総理大臣が定める職員を除く。)の寒冷地手当の額は、当分の間、改正後の法第二条第五項及び第六項並びに第二条の二第二項の規定にかかわらず、改正前の法の例による額を超えない範囲内で内閣総理大臣が定める額とする。
5 改正後の法第三条の規定は、同条の規定により返納させるべき事由(改正前の法第二条第七項の規定により返納させることとされていた事由と同一の事由を除く。)で昭和五十五年八月三十日からこの法律の施行の日の前日までの間に生じたものについては、適用しない。
6 内閣総理大臣は、附則第二項から第四項までの規定による定めをするときは、人事院の勧告に基づいてしなければならない。
(防衛庁職員給与法第一条の職員への準用)
7 附則第二項から前項までの規定は、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第二条第三項第十六号に規定する職員について準用する。この場合において、附則第二項第一号中「指定職俸給表の適用を受ける職員」とあるのは「防衛庁職員給与法(昭和二十七年法律第二百六十六号)第六条の規定の適用を受ける職員」と、「新たに職員」とあるのは「新たに自衛官以外の職員」と、「、職員となつた日」とあるのは「職員となつた日、自衛官にあつては内閣総理大臣が定める日」と、同項第二号中「一般職に属する職員」とあるのは「防衛庁職員給与法第一条の職員」と、「職務の等級の」とあるのは「職務の等級(自衛官にあつては、階級)における」と、附則第四項中「一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)第二十三条第二項、第三項又は第五項」とあるのは「防衛庁職員給与法第二十三条第二項、第三項又は第五項」と、前項中「人事院の勧告に基づいて」とあるのは「一般職に属する国家公務員との均衡を考慮して」と読み替えるものとする。
(寒冷地手当の内払)
8 改正前の法の規定に基づいて昭和五十五年八月三十日からこの法律の施行の日の前日までの間に職員に支払われた寒冷地手当は、改正後の法の規定による寒冷地手当の内払とみなす。
(裁判所職員臨時措置法の一部改正)
9 裁判所職員臨時措置法の一部を次のように改正する。
本則第四号中「第三条第二項及び第四条」を「第五条第二項及び第六条」に改める。
内閣総理大臣 鈴木善幸