畜産物の価格安定等に関する法律の一部を改正する法律
法令番号: 法律第26号
公布年月日: 昭和50年4月18日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

牛肉需要の伸展に国内生産が十分対応できず輸入量が増加する中、1972年夏から73年秋にかけての価格高騰と、その後の石油ショックによる需要停滞で価格が暴落した。さらに飼料穀物価格の高騰により、肉用牛経営が困難な状況に陥った。政府は緊急措置を講じてきたが、長期的な肉用牛経営の安定と牛肉生産の振興、消費の安定を図るため、牛肉を畜産振興事業団の価格安定措置の対象となる指定食肉に追加し、恒久的な制度を確立する必要があることから、本法律案を提出するものである。

参照した発言:
第75回国会 衆議院 農林水産委員会 第5号

審議経過

第75回国会

衆議院
(昭和50年2月18日)
(昭和50年2月26日)
(昭和50年3月4日)
(昭和50年3月13日)
(昭和50年3月14日)
参議院
(昭和50年3月18日)
(昭和50年3月20日)
(昭和50年3月25日)
(昭和50年3月27日)
(昭和50年3月31日)
衆議院
(昭和50年4月15日)
畜産物の価格安定等に関する法律の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和五十年四月十八日
内閣総理大臣 三木武夫
法律第二十六号
畜産物の価格安定等に関する法律の一部を改正する法律
畜産物の価格安定等に関する法律(昭和三十六年法律第百八十三号)の一部を次のように改正する。
目次中「第六条」を「第七条」に改める。
第二条第三項中「豚肉」の下に「、牛肉」を加え、「(牛肉を除く。)」を削る。
第三章中「第七条から第十一条まで」を「第八条から第十一条まで」に改める。
第二章中第六条の次に次の一条を加える。
(牛肉の輸入)
第七条 政府は、牛肉の輸入については、この法律の規定による牛肉の価格の安定を図るため、畜産振興事業団がその目的に従つて一元的な運営機能を有効に発揮することができるよう措置するものとする。
第四十条中「又は指定食肉」の下に「(牛肉を除く。)」を加え、「こえて」を「超えて」に、「代る」を「代わる」に改める。
第四十一条中「こえて」を「超えて」に改め、「政令で定める食肉」の下に「及び輸入に係る牛肉」を加え、「次条まで」を「この項、次条」に改め、同条に次の一項を加える。
2 事業団は、前項本文に規定する場合のほか、その保管する牛肉を、指定食肉たる牛肉(当該家畜を含む。)の生産条件及び需給事情その他の経済事情を考慮し、当該家畜の生産及び当該牛肉の消費の安定を図ることを旨として農林大臣が指示する方針に従つて、政令で定めるところにより中央卸売市場において売り渡すことができる。ただし、中央卸売市場において売り渡すことが著しく不適当であると認められる場合においては、政令で定めるところにより、農林大臣の承認を受けて、随意契約その他の方法で売り渡すことができる。
第四十二条の二を削る。
第四十三条中「若しくは前条第一項」を削り、同条第三号中「又は前条第一項」を削り、同条第四号中「又は前条第一項」を削り、「行なわれた」を「行われた」に改める。
第四十四条中「、指定食肉又は輸入に係る牛肉」を「又は指定食肉」に改める。
附則第十条中「、第四十一条並びに第四十二条の二第一項」を「並びに第四十一条」に改める。
附 則
1 この法律は、公布の日から起算して三十日を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。ただし、次項の規定は、公布の日から施行する。
2 この法律の施行に伴う安定価格の決定に関する手続は、この法律の施行前においても行うことができる。
3 この法律の施行の日の属する会計年度の指定食肉たる牛肉の安定価格の決定については、第三条第一項中「毎会計年度、当該年度の開始前に」とあるのは、「畜産物の価格安定等に関する法律の一部を改正する法律(昭和五十年法律第二十六号)の施行後速やかに」とする。
4 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
5 加工原料乳生産者補給金等暫定措置法(昭和四十年法律第百十二号)の一部を次のように改正する。
第二十条第一項中「第四十一条、第四十二条、第四十三条、第四十四条」を「第四十一条第一項、第四十二条から第四十四条まで」に改める。
大蔵大臣 大平正芳
農林大臣 安倍晋太郎
内閣総理大臣 三木武夫