雇用対策法及び雇用促進事業団法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第百七号
公布年月日: 昭和48年10月1日
法令の形式: 法律
雇用対策法及び雇用促進事業団法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和四十八年十月一日
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 三木武夫
法律第百七号
雇用対策法及び雇用促進事業団法の一部を改正する法律
(雇用対策法の一部改正)
第一条 雇用対策法(昭和四十一年法律第百三十二号)の一部を次のように改正する。
目次中「中高年齢者等の雇用の促進(第十九条・第二十条)」を「中高年齢者等の職業の安定(第十九条―第二十条の四)」に改める。
第三条第一項第四号の次に次の一号を加える。
四の二 高年齢者の職業の安定を図るため、定年の引上げの円滑な実施を促進するために必要な施策を充実すること。
第六章の章名中「雇用の促進」を「職業の安定」に改める。
第十九条の見出しを「(雇用率)」に改め、同条第二項を削る。
第六章中第二十条の次に次の三条を加える。
(資料の提供等)
第二十条の二 国は、事業主その他の関係者に対して、中高年齢者又は身体に障害のある者の雇用を促進し、及び定年の引上げを促進するため、資料の提供その他の援助を行なうようにしなければならない。
(再就職援助計画の作成等)
第二十条の三 公共職業安定所長は、労働省令で定めるところにより、定年に達する労働者の職業の安定を図るため必要があると認めるときは、当該労働者を雇用する事業主に対して、当該労働者の再就職の援助等に関する計画(以下この条において「再就職援助計画」という。)の作成を要請することができる。
2 前項の要請があつた場合には、同項の事業主は、労働省令で定めるところにより、再就職援助計画を作成し、これを公共職業安定所長に提出するものとする。
3 前項の規定により再就職援助計画を作成した事業主は、その雇用する者のうちから、再就職援助担当者を選任し、その者に、当該計画に基づいて、労働省令で定めるところにより、公共職業安定所と協力して、定年に達する労働者の再就職の援助のための業務を行なわせるものとする。
4 公共職業安定所長は、再就職援助計画を提出した事業主に対して、当該計画の円滑な実施のため必要な助言その他の援助を行なうものとする。
(国の行なう再就職促進措置)
第二十条の四 国は、定年に達する労働者について職業指導、職業紹介、職業訓練その他の措置が効果的に関連して実施されるように配慮し、当該労働者の再就職を促進するように努めるものとする。
第二十一条第一項中「労働省令で定めるところにより」を「雇入れに係るものにあつては労働省令で定めるところにより、離職に係るものにあつては当該雇用量の変動の前に労働省令で定めるところにより」に改め、同条第二項中「政令で定めるところにより」を「雇入れに係るものにあつては政令で定めるところにより、離職に係るものにあつては当該雇用量の変動の前に政令で定めるところにより」に改め、同条第三項中「職業安定機関は、」を「国は、職業安定機関が」に改め、「行なうこと」の下に「、公共の職業訓練機関が職業訓練を行なうこと」を加える。
(雇用促進事業団法の一部改正)
第二条 雇用促進事業団法(昭和三十六年法律第百十六号)の一部を次のように改正する。
第十九条第三項に次の一号を加える。
四 心身障害者を多数雇用するものとして政令で定める事業所の事業主に対して、当該事業所の事業の用に供する施設又は設備の設置又は整備に要する資金の貸付けを行なうこと。
第十九条に次の一項を加える。
5 事業団は、第一項第四号の業務を行なう場合においては、同号に規定する移転就職者のための宿舎を、移転就職者以外の労働者で、住居の移転を余儀なくされたこと等に伴い職業の安定を図るために宿舎の確保を図ることが必要であると公共職業安定所長が認めるものに、移転就職者の利用に支障がない限り、貸与することができる。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第一条中雇用対策法第二十一条の改正規定は、公布の日から起算して六月を経過した日から施行する。
2 この法律による改正後の雇用対策法第二十一条の規定(離職に係る雇用量の変動に関する部分に限る。)は、同条に規定する雇用量の変動であつて、当該雇用量の変動に係る離職の全部がこの法律の施行(前項ただし書の規定による施行をいう。以下同じ。)の日以後であるものについて適用し、当該雇用量の変動に係る離職の全部又は一部が同日前であるものについては、なお従前の例による。
3 この法律の施行前にした行為及び前項の規定により従前の例によることとされる雇用量の変動についての届出に係るこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
労働大臣 加藤常太郎
内閣総理大臣臨時代理 国務大臣 三木武夫