道路交通法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第九十一号
公布年月日: 昭和39年6月1日
法令の形式: 法律
道路交通法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和三十九年六月一日
内閣総理大臣 池田勇人
法律第九十一号
道路交通法の一部を改正する法律
道路交通法(昭和三十五年法律第百五号)の一部を次のように改正する。
目次中「第三節 横断等の禁止(第二十五条)」を「第三節 横断等(第二十五条・第二十五条の二)」に、「第百一条・第百二条」を「第百一条―第百二条」に、「第六節 免許の取消し、停止等(第百三条―第百七条)」を
第六節
免許の取消し、停止等(第百三条―第百七条)
第七節
国際運転免許証及び国外運転免許証(第百七条の二―第百七条の十)
に改める。
「車両通行区分帯」を「車両通行帯」に改める。
第二条第七号中「定められた通行の区分に従い」を削る。
第三条第一項中「特殊自動車」を「大型特殊自動車」に、「及び軽自動車」を「、軽自動車及び小型特殊自動車」に改める。
第十七条第三項中「中央(軌道が道路の側端に寄つて設けられている場合においては、当該道路の軌道敷を除いた部分の中央。以下この章において同じ。)」を「中央(軌道が道路の側端に寄つて設けられている場合においては当該道路の軌道敷を除いた部分の中央とし、公安委員会が道路又は交通の状況により特に必要があると認めて道路の中央以外の部分を指定した場合においてはその指定した道路の部分を中央とする。以下同じ。)」に改め、同条第四項第四号中「三メートル」を「六メートル」に改め、同条に次の一項を加える。
6 公安委員会は、道路法による道路について、第三項の規定により中央以外の部分を指定しようとするときは、当該道路の管理者の意見をきかなければならない。
第十七条の付記中「第百二十条第一項第二号」を「第百十九条第一項第二号の二」に改める。
第十八条を削り、第十九条の見出しを削り、同条中「当該道路の左側部分の幅員が三メートルをこえる道路(高速自動車国道にあつては、高速通行路を除く。)においては、自動車(自動二輪車及び軽自動車を除く。)及びトロリーバスは当該道路の中央寄り又は左側部分の中央を、自動二輪車、軽自動車及び原動機付自転車は当該道路の左側部分の中央を、軽車両は当該道路の左側端寄りを」を「車両(トロリーバスを除く。次項において同じ。)は、車両通行帯の設けらた道路を通行する場合を除き、自動車及び原動機付自転車にあつては道路の左側に寄つて、軽車両にあつては道路の左側端に寄つて」に改め、「それぞれ」の下に「当該道路を」を加え、「第二十七条若しくは第四十条第二項の規定により一時進路を譲るとき、」を削り、「第三十四条第一項、第二項若しくは第三項」を「第二十五条第一項若しくは第三十四条第二項」に改め、「左側若しくは」を削り、「又は第四十条第一項の規定により道路の左側に寄るとき」を「若くは同条第四項の規定により道路の右側端に寄るとき、又は道路の状況その他の事情によりやむを得ないとき」に改め、同条に次の一項を加え、同条を第十八条とする。
2 車両は、前項の規定により歩道と車道の区別のない道路を通行するときは、歩行者の通行を妨げないようにしなければならない。
第十八条の次に次の一条を加える。
第十九条 軽車両は、軽車両が並進することとなる場合においては、他の軽車両と並進してはならない。
2 二輪の自転車は、公安委員会が道路又は交通の状況により支障がないと認めて指定した道路の区間においては、前項の規定にかかわらず、他の二輪の自転車と並進することができる。ただし、二輪の自転車が三台以上並進することとなる場合においては、この限りでない。
(罰則 第一項については第百二十一条第一項第五号、第百二十二条)
第二十条第一項中「高速通行路を除く。)に」を「高速通行路を除く。)の左側部分に二以上の」に改め、同項に後段として次のように加える。
この場合において、道路法による道路について車両通行帯を設けようとするときは、公安委員会は、当該道路の管理者の意見をきかなければならない。
第二十条第二項中「前条の規定にかかわらず、同項の車両通行区分帯について政令で定める区分に従い、当該」を「道路の左側端から数えて一番目の」に改め、同条第三項中「前項の政令で定める」を「、政令で定める基準により、前項の規定による」に改め、同条第四項中「第三十四条第一項、第二項若しくは第三項」を「第二十五条第一項若しくは第三十四条第二項」に改め、「左側若しくは」を削り、「中央に寄るとき」の下に「、同条第一項、第三項若しくは第四項の規定により道路の左側若しくは右側端に寄るとき」を加え、同項に後段として次のように加える。
この場合において、追越しをするときは、その通行している車両通行帯の直近の右側の車両通行帯を通行しなければならない。
第二十条の付記中「及び第三項」を「、第三項及び第四項」に改める。
第二十三条中「軌道法」の下に「(大正十年法律第七十六号)」を、「第十四条」の下に「(同法第三十一条において準用する場合を含む。以下同じ。)」を加える。
「第三節 横断等の禁止」を「第三節 横断等」に改める。
第二十五条の付記中「第百二十条第一項第二号」を「第百十九条第一項第二号の二」に改める。
第三節中第二十五条を第二十五条の二とし、同条の前に次の一条を加える。
(横断の方法)
第二十五条 車両(軽車両及びトロリーバスを除く。)は、右に横断するときは、あらかじめその前からできる限り道路の中央に寄り、かつ、徐行しなければならない。
2 右に横断しようとする車両(軽車両及びトロリーバスを除く。)が、前項の規定により、道路の中央に寄ろうとして手又は方向指示器による合図をしたときは、その後方にある車両は、当該合図をした車両(軽車両及びトロリーバスを除く。)の進行を妨げてはならない。
(罰則 第一項については第百二十一条第一項第五号、第百二十二条 第二項については第百二十条第一項第二号、第百二十二条)
第二十六条に次の一項を加える。
2 車両は、進路を変更した場合にその変更した進路と同一の進路を後方から進行してくる車両等(以下この項において「後車」という。)との間に当該車両が急に停止したときにおいても後車がこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を保つことができないこととなるときは、進路を変更してはならない。
第二十六条の付記中「第百二十一条第一項第五号」を「第百二十条第一項第二号」に改める。
第二十七条の見出し中「進路を譲る」を「他の車両に追いつかれた車両の」に改め、同条前段中「(道路運送法第三条第二項第一号に掲げる一般乗合旅客自動車運送事業又は同条第三項第一号に掲げる特定旅客自動車運送事業の用に供する自動車(以下「乗合自動車」という。)及びトロリーバスを除く。)」を削り、「第十八条に規定する通行の優先順位(以下「優先順位」という。)が先である車両に追いつかれ、かつ、道路の中央」を「最高速度が高い車両に追いつかれ、かつ、道路の中央(当該道路が一方通行となつているときは、当該道路の右側端。以下この項において同じ。)」に改め、「おいては、」の下に「第十八条第一項の規定にかかわらず、できる限り」を加え、「左側」を「左側端」に改め、同条後段中「優先順位」を「最高速度」に、「後である」を「低い」に改め、同条を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。
車両(道路運送法第三条第二項第一号に掲げる一般乗合旅客自動車運送事業又は同条第三項第一号に掲げる特定旅客自動車運送事業の用に供する自動車(以下「乗合自動車」という。)及びトロリーバスを除く。以下この条において同じ。)は、第二十二条第一項の規定に基づく政令で定める最高速度(以下この条において「最高速度」という。)が高い車両に追いつかれたときは、その追いついた車両が当該車両の追越しを終わるまで速度を増してはならない。最高速度が同じであるか又は低い車両に追いつかれ、かつ、その追いついた車両の速度よりもおそい速度で引き続き進行しようとするときも、同様とする。
第二十八条第一項に次のただし書を加える。
ただし、前車が第二十五条第一項若しくは第三十四条第二項の規定により道路の中央に寄つて通行しているとき、又は同条第四項の規定により道路の右側端に寄つて通行しているときは、この限りでない。
第二十八条の付記中「第百二十条第一項第二号」を「第百十九条第一項第二号の二」に改める。
第二十九条第一項を削り、同条第二項中「自動車等」を「自動車又はトロリーバス」に改め、同項を同条とする。
第二十九条の付記中「第百二十条第一項第二号」を「第百十九条第一項第二号の二」に改める。
第三十条を次のように改める。
(追越しを禁止する場所)
第三十条 車両は、次に掲げる道路の部分においては、他の車両(軽車両を除く。)を追い越してはならない。
一 交差点、踏切、道路のまがりかど附近、上り坂の頂上附近又は勾配の急な下り坂
二 トンネル(車両通行帯の設けられた道路以外の道路の部分に限る。)
三 横断歩道の手前の側端から前に三十メートル以内の部分
四 前三号に掲げるもののほか、公安委員会が道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要があると認めて指定した場所
(罰則 第百十九条第一項第二号、同条第二項、第百二十二条)
第三十一条の付記中「第百二十条第一項第二号」を「第百十九条第一項第二号の二」に改める。
第三十三条に次の一項を加える。
3 車両等の運転者は、故障その他の理由により踏切において当該車両等を運転することができなくなつたときは、直ちに非常信号を行なう等踏切に故障その他の理由により停止している車両等があることを鉄道若しくは軌道の係員又は警察官に知らせるための措置を講ずるとともに、当該車両等を踏切以外の場所に移動するため必要な措置を講じなければならない。
第三十三条の付記中「第百十九条」を「第一項及び第二項については第百十九条」に改める。
第三十四条第二項中「第二種原動機付自転車」を「原動機付自転車」に改め、同条第三項中「第一種原動機付自転車又は」を削り、同条第四項中「前三項」を「前各項」に、「又は中央」を「、中央又は右側端」に改め、同項を同条第五項とし、同条第三項の次に次の一項を加える。
4 自動車、原動機付自転車又はトロリーバスは、一方通行といつている道路において右折するときは、第二項の規定にかかわらず、あらかじめその前からできる限り道路の右側端に寄り、かつ、交差点の中心の内側を徐行しなければならない。
第三十四条の付記中「第三項」を「第四項」に、「第四項」を「第五項」に改める。
第三十五条の見出し中「、先順位」を削り、同条第二項中「又は優先順位が先である車両」を削り、「当該車両等」を「当該路面電車」に改め、同条第三項中「優先順位が同じである」を削る。
第三十六条の見出し中「広い道路」を「優先道路等」に改め、同条第三項中「幅員が広い道路」を「優先道路又は幅員が広い道路」に改め、同項を同条第四項とし、同条第二項中「幅員が広い道路」を「優先道路又は幅員が広い道路」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項中「その通行している道路」の下に「(優先道路を除く。)と交差する道路が優先道路であるとき、又はその通行している道路(優先道路を除く。)」を加え、同項を同条第二項とし、同条に第一項として次の一項を加える。
公安委員会は、交通の円滑を図るため特に必要があると認めるときは、道路の区間を限り、当該道路の区間について優先道路の指定をすることができる。
第三十六条の付記中「第一項及び第二項」を「第二項及び第三項」に、「第百二十条第一項第二号」を「第百十九条第一項第二号の二」に改める。
第三十七条第一項中「又は第二項」を削る。
第三十八条の付記中「第百二十条第一項第二号」を「第百十九条第一項第二号の二」に改める。
第三十九条中第二項を削り、第三項を第二項とする。
第四十一条第一項中「緊急自動車については」の下に「、第十八条、第二十条第二項及び第三項、第二十五条第一項」を加え、「第三十条第一項」を「第三十条」に、「及び第二項」を「、第二項及び第四項」に改め、同条第三項及び第四項中「第十九条」を「第十八条」に改める。
第四十一条の二第三項中「第一項及び第三項」を削り、同条第四項中「第十九条」を「第十八条」に改め、「及び第三項」の下に「、第二十五条第一項」を加え、「第三十条第二項」を「第三十条」に、「第一項から第三項」を「第一項から第四項」に改める。
第四十二条及び第四十三条の付記中「第百二十条第一項第三号」を「第百十九条第一項第二号」に改める。
第四十四条第一号中「又は軌道敷内」を「、軌道敷内、坂の頂上附近、勾配の急な坂又はトンネル」に改め、同条中第六号を第七号とし、第三号から第五号までを一号ずつ繰り下げ、第二号の次に次の一号を加える。
三 横断歩道の手前の側端から前に五メートル以内の部分
第四十六条中「第一号及び第六号」を「第一号及び第七号」に改める。
第五十条第一項中「第四十四条第六号」を「第四十四条第七号」に改める。
第五十九条第二項中「又は軽自動車」を「、軽自動車又は小型特殊自動車」に改める。
第六十四条中「第百三条第二項」を「第九十条第三項又は第百三条第二項若しくは第四項」に改める。
第六十五条の付記を次のように改める。
(罰則 第百十七条の二第一号)
第六十七条第一項中「運転免許証」の下に「又は第百七条の二の国際運転免許証」を加える。
第七十一条の付記を次のように改める。
(罰則 第一号及び第五号から第七号までについては第百二十条第一項第九号 第二号から第四号までについては第百十九条第一項第九号の二)
第七十二条の付記中「第一項については第百十七条、」を「第一項前段については第百十七条、第百十七条の二第二号 第一項後段については」に改める。
第七十五条第一項中「受けなければ」を「受けている者(第百七条の二の規定により国際運転免許証で自動車又は原動機付自転車を運転することができることとされている者を含む。以下この項において同じ。)でなければ」に、「受けていない者」を「受けている者以外の者」に改める。
第七十五条の六の付記中「第百二十条第一項第二号」を「第百十九条第一項第二号の二」に改める。
第八十四条第三項中「特殊自動車」を「大型特殊自動車」に、「特殊免許」を「大型特殊免許」に改め、「(以下「軽免許」という。)」の下に「、小型特殊自動車免許(以下「小型特殊免許」という。)」を加え、「八種類」を「九種類」に改め、同条第四項中「特殊自動車」を「大型特殊自動車」に、「特殊第二種免許」を「大型特殊第二種免許」に改める。
第八十五条第一項の表中
特殊自動車
特殊免許
大型特殊自動車
大型特殊免許
に、
軽自動車
軽免許
軽自動車
軽免許
小型特殊自動車
小型特殊免許
に改める。
第八十五条第二項の表を次のように改める。
第一種免許の種類
運転することができる自動車等の種類
大型免許
普通自動車、自動三輪車、軽自動車、小型特殊自動車及び原動機付自転車
普通免許
自動三輪車、軽自動車、小型特殊自動車及び原動機付自転車
大型特殊免許
軽自動車、小型特殊自動車及び原動機付自転車
三輪免許
軽自動車、小型特殊自動車及び原動機付自転車
二輪免許
軽自動車、小型特殊自動車及び原動機付自転車
軽免許
小型特殊自動車及び原動機付自転車
第二種原付免許
第一種原動機付自転車
第八十五条第三項中「特殊免許」を「大型特殊免許」に改める。
第八十六条第一項の表中
特殊自動車
特殊第二種免許
大型特殊自動車
大型特殊第二種免許
に改める。
第八十八条第一項第一号中「特殊免許」を「大型特殊免許」に改め、「軽免許」の下に「、小型特殊免許」を加え、同項第五号中「又は第三号」を「若しくは第三号又は同条第四項」に改め、同号を同項第六号とし、同項第四号の次に次の一号を加える。
五 第九十条第一項ただし書の規定により免許を拒否された日から起算して一年を経過していない者若しくは免許を保留されている者又は同条第三項の規定により免許を取り消された日から起算して一年を経過していない者若しくは免許の効力を停止されている者
第八十八条第一項に次の一号を加える。
七 第百七条の五第一項の規定により、又は同条第八項において準用する第百三条第四項の規定により自動車等の運転を禁止されている者
第九十条第一項ただし書中「認めるものについては」の下に「、政令で定める基準に従い」を加え、「一年」を「六月」に改め、同条に次の四項を加える。
3 公安委員会は、免許を与えた後において、当該免許を受けた者が当該免許を受ける前に自動車等の運転に関しこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律の規定に基づく処分に違反したことが判明し、かつ、その者が自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあると認められるときは、政令で定める基準に従い、その者の免許を取り消し、又は六月をこえない範囲内で期間を定めて免許の効力を停止することができる。前項の規定は、この場合について準用する。
4 前項の規定により免許を取り消され、又は免許の効力の停止を受けた時におけるその者の住所が当該処分をした公安委員会以外の公安委員会の管轄区域内にあるときは、当該処分をした公安委員会は、すみやかに当該処分をした旨をその者の住所地を管轄する公安委員会に通知しなければならない。
5 前項の通知を受けた公安委員会は、第三項の規定により免許の効力の停止を受けた者の免許証に当該処分に係る事項を記載しなければならない。
6 第百三条第八項の規定は、第一項ただし書の規定により免許を保留され、又は第三項の規定により免許の効力の停止を受けた者について準用する。この場合において、同条第八項後段中「その者の免許の効力の停止の期間」とあるのは、「その者の免許の保留の期間又は効力の停止の期間」と読み替えるものとする。
第九十二条第三項中「第百一条第二項」の下に「又は第百一条の二第三項」を加える。
第九十三条第二項中「第百二条第三項」を「第百一条の二第三項及び第百二条第三項」に、「又は第百三条の規定により免許の効力を停止し、若しくはその」を「第九十条第三項若しくは第百三条第二項若しくは第四項の規定により免許の効力を停止(第九十条第四項及び第百三条第六項の規定による通知に係る停止を除く。)し、又は同条第八項後段(第九十条第六項において準用する場合を含む。)の規定により免許の効力の停止の」に改める。
第九十六条第二項中「特殊免許」を「大型特殊免許」に、「第百三条第二項第二号又は第三号」を「第九十条第三項又は第百三条第二項第二号、第三号若しくは第四項」に改める。
第九十七条第一項中「第三条まで」の下に「小型特殊免許及び」を加える。
第百一条第一項中「満了する日までの間」の下に「(以下「更新期間」という。)」を加え、同条の次に次の一条を加える。
(免許証の更新の特例)
第百一条の二 海外旅行その他政令で定めるやむを得ない理由のため更新期間内に適性検査を受けることが困難であると予想される者は、その者の住所地を管轄する公安委員会に当該更新期間前における免許証の更新を申請することができる。
2 前項の申請があつたときは、当該公安委員会は、その者について、すみやかに適性検査を行なわなければならない。
3 前項の適性検査の結果、当該免許証の更新を受けようとする者が自動車等を運転することが支障がないと認めたときは、当該公安委員会は、すみやかに当該免許証の更新をしなければならない。前条第二項後段の規定は、この場合について準用する。
4 前三項に定めるもののほか、更新期間前における免許証の更新の申請及び適性検査について必要な事項は、総理府令で定める。
(罰則 第三項については第百十九条第一項第十五号、第百二十二条)
第百二条第三項中「前条第二項後段」を「第百一条第二項後段」に改める。
第百三条第一項中「なつたときは、」の下に「その者が同項第二号、第三号又は第四号のいずれかに該当する者となつた時における」を加え、同条第二項中「なつたときは、」の下に「その者が当該各号のいずれかに該当することとなつた時における」を加え、同条第三項中「公安委員会は、前項」を「第二項又は第四項」に、「同項第一号に係る者」を「第八十八条第一項第三号に該当するに至らない程度の身体の障害で自動車等の運転に支障を及ぼすおそれのあるものが生じた者」に改め、「あつたときは」の下に「、その者の住所地を管轄する公安委員会は」を加え、同項を同条第八項とし、同条第二項の次に次の五項を加える。
3 公安委員会は、前二項の規定により免許を取り消し、又は免許の効力を九十日(公安委員会が九十日をこえない範囲内で期間を定めたときは、その期間)以上停止しようとする場合において、当該処分に係る者がその住所を他の公安委員会の管轄区域内に変更していたときは、当該処分に係る事案に関する次条第一項の聴聞を終了している場合を除き、すみやかに現にその者の住所地を管轄する公安委員会に総理府令で定める処分移送通知書を送付しなければならない。
4 前項の処分移送通知書が当該公安委員会に送付されたときは、当該公安委員会は、その者が第八十八条第一項第二号、第三号又は第四号のいずれかに該当する場合にあつては、その者の免許を取り消さなければならず、その者が第二項各号のいずれかに該当する場合にあつては、同項の政令で定める基準に従い、その者の免許を取り消し、又は六月をこえない範囲内において期間を定めて免許の効力を停止することができるものとし、処分移送通知書を送付した公安委員会は、第一項及び第二項の規定にかかわらず、当該事案について、その者の免許を取り消し、又は免許の効力を停止することができないものとする。
5 第三項の規定は、公安委員会が前項の規定により免許を取り消し、又は免許の効力を停止しようとする場合について準用する。
6 第一項、第二項又は第四項の規定により免許を取り消され、又は免許の効力の停止を受けた時におけるその者の住所が当該処分をした公安委員会以外の公安委員会の管轄区域内にあるときは、当該処分をした公安委員会は、すみやかに当該処分をした旨をその者の住所地を管轄する公安委員会に通知しなければならない。
7 前項の通知を受けた公安委員会は、第二項又は第四項の規定により免許の効力の停止を受けた者の免許証に当該処分に係る事項を記載しなければならない。
第百四条第一項前段中「停止しようとするとき」の下に「、又は同条第三項(同条第五項において準用する場合を含む。)の処分移送通知書の送付を受けたとき」を加え、同条第四項中「出頭しないときは、第一項」を「出頭しないとき、又は当該処分に係る者の所在が不明であるため第一項の通知をすることができず、かつ、同項後段の規定による公示をした日から三十日を経過してもその者の所在が判明しないときは、同項」に、「又は第二項」を「、第二項又は第四項」に改める。
第百六条中「第百三条第一項若しくは第二項」を「第九十条第三項若しくは第百三条第一項、第二項若しくは第四項」に改める。
第百七条第二項を次のように改める。
2 免許を受けた者は、免許の効力が停止されたときは、すみやかに、免許証をその者の住所地を管轄する公安委員会に提出しなければならない。
第百七条に次の一項を加える。
3 前項の規定により免許証の提出を受けた公安委員会は、当該免許証に係る免許の効力の停止の期間が満了した場合においてその提出者から返還の請求があつたときは、直ちに当該免許証を返還しなければならない。
第百七条の付記中「第一項」の下に「及び第二項」を加える。
第六章中第六節の次に次の一節を加える。
第七節 国際運転免許証及び国外運転免許証
(国際運転免許証を所持する者の自動車等の運転)
第百七条の二 道路交通に関する条約(以下「条約」という。)第二十四条第一項の運転免許証(第百七条の七第一項の国外運転免許証を除く。)で条約附属書九又は条約附属書十に定める様式に合致したもの(以下「国際運転免許証」という。)を所持する者(第百七条の五第一項の規定により、又は同条第八項において準用する第百三条第四項の規定により自動車等の運転を禁止されている者を除く。)は、第六十四条の規定にかかわらず、本邦(出入国管理令(昭和二十六年政令第三百十九号)第二条第一号に規定する本邦をいう。以下同じ。)に上陸した日から起算して一年間、当該国際運転免許証で運転することができることとされている自動車等を運転することができる。ただし、旅客自動車を当該旅客自動車運送事業に係る旅客を運送する目的で運転する場合は、この限りでない。
(国際運転免許証の携帯及び提示義務)
第百七条の三 国際運転免許証を所持する者は、自動車等を運転するときは、当該自動車等に係る国際運転免許証を携帯していなければならない。第九十五条第二項の規定は、この場合について準用する。
(罰則 前段については第百二十一条第一項第十号、同条第二項 後段については第百二十条第一項第九号)
(臨時適性検査)
第百七条の四 公安委員会は、国際運転免許証を所持する者について、当該国際運転免許証に係る発給の条件が満たされなくなつたと疑う理由があるとき(その者が第八十八条第一項第二号、第三号若しくは第四号のいずれかに該当する者となり、又は第百三条第二項第一号に該当することとなつたと疑う理由があるときに限る。)は、臨時に適性検査を行なうことができる。この場合において、公安委員会は、あらかじめ、適性検査を行なう期日、場所その他必要な事項をその者に通知しなければならない。
2 前項後段の規定による通知を受けた者は、通知された期日に通知された場所に出頭して適性検査を受けなければならない。
3 第百一条第二項後段の規定は、第一項の規定により適性検査を行なつた場合について準用する。
(罰則 第三項については第百十九条第一項第十五号、第百二十二条)
(自動車等の運転禁止等)
第百七条の五 国際運転免許証を所持する者が次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、その者が当該各号のいずれかに該当することとなつた時におけるその者の住所地を管轄する公安委員会は、政令で定める基準に従い、一年をこえない範囲内で期間を定めてその者に対し、当該国際運転免許証に係る自動車等の運転を禁止することができる。
一 国際運転免許証の発給の条件が満たされなくなつたことが明らかになつたとき(その者が第八十八条第一項第二号、第三号若しくは第四号のいずれかに該当する者になつたとき、又は同項第三号に該当するに至らない程度の身体の障害で自動車等の運転に支障を及ぼすおそれのあるものが生じたときに限る。)。
二 自動車等の運転に関しこの法律若しくはこの法律に基づく命令の規定又はこの法律の規定に基づく処分に違反したとき。
2 第百三条第八項の規定は、前項の規定又は第八項において準用する第百三条第四項の規定による自動車等の運転の禁止を受けた者について準用する。この場合において、同条第八項後段中「その者の免許の効力の停止の期間」とあるのは、「その者の自動車等の運転の禁止の期間」と読み替えるものとする。
3 第百四条の規定は、公安委員会が、第一項の規定により自動車等の運転を九十日(公安委員会が九十日をこえない範囲内においてこれと異なる期間を定めたときは、その期間)以上禁止しようとする場合及び第八項において準用する第百三条第三項(同条第五項において準用する場合を含む。)の処分移送通知書の送付を受けた場合について準用する。この場合において、第百四条第四項中「前条第一項、第二項又は第四項の規定により免許を取り消し、又は免許の効力を停止する」とあるのは、「第百七条の五第一項の規定により、又は同条第八項において準用する第百三条第四項の規定により自動車等の運転を禁止する」と読み替えるものとする。
4 国際運転免許証を所持する者は、第一項の規定により、又は第八項において準用する第百三条第四項の規定により自動車等の運転を禁止されたときは、すみやかに、国際運転免許証をその者の住所地を管轄する公安委員会に提出しなければならない。
5 前項の規定により国際運転免許証の提出を受けた公安委員会は、当該処分の期間が満了する時又は当該処分に係る者が本邦から出国する時のいずれか早い時においてその提出者から返還の請求があつたときは、直ちに当該国際運転免許証を返還しなければならない。
6 第一項の規定により、又は第八項において準用する第百三条第四項の規定により自動車等の運転を禁止された者は、当該処分の期間中に本邦から出国した後に再び本邦に上陸したときは、すみやかに、国際運転免許証をその者の住所地を管轄する公安委員会に提出しなければならない。前項の規定は、この場合について準用する。
7 公安委員会は、第一項の規定により、若しくは次項において準用する第百三条第四項の規定により自動車等の運転を禁止し、又は第二項において準用する第百三条第八項の規定により期間を短縮したときは、総理府令で定めるところにより、当該処分に係る者の国際運転免許証に当該処分に係る事項を記載しなければならない。
8 第百三条第三項から第七項までの規定は、第一項の規定により自動車等の運転を禁止する場合について準用する。この場合において、同条第四項中「第八十八条第一項第二号、第三号又は第四号のいずれかに該当する場合にあつては、その者の免許を取り消さなければならず、その者が第二項各号のいずれかに該当する場合にあつては、同項の政令で定める基準に従い、その者の免許を取り消し、又は六月をこえない範囲内において期間を定めて免許の効力を停止することができる」とあるのは「第百七条の五第一項各号のいずれかに該当するものであるときは、同項の政令で定める基準に従い、一年をこえない範囲内で期間を定めて、その者に対し、当該国際運転免許証に係る自動車等の運転を禁止することができる」と、「第一項及び第二項の規定」とあるのは「第百七条の五第一項の規定」と読み替えるものとする。
(罰則 第四項及び第六項については第百二十一条第一項第九号)
(自動車等の運転禁止の報告)
第百七条の六 公安委員会は、前条第一項の規定により、又は同条第八項において準用する第百三条第四項の規定により自動車等の運転を禁止したときは、総理府令で定める事項を国家公安委員会に報告しなければならない。
(国外運転免許証の交付)
第百七条の七 免許(三輪免許、軽免許、小型特殊免許、第一種原付免許、第二種原付免許及び仮免許を除く。)を現に受けている者(第九十条第三項又は第百三条第二項若しくは第四項の規定により免許の効力が停止されている者を除く。)は、総理府令で定める区分に従い、当該免許で運転することができることとされている自動車等に対応する条約附属書十に規定する自動車等に係る条約第二十四条第一項の運転免許証で公安委員会が発給するもの(以下「国外運転免許証」という。)の交付を受けることができる。
2 国外運転免許証の交付を受けようとする者は、その者の住所地を管轄する公安委員会に、その者が外国に渡航するものであることを証する書面を添えて、総理府令で定める様式の交付申請書を提出しなければならない。
3 公安委員会は、前項の申請があつたときは、運転することができる自動車等の種類を指定し、かつ、その旨を記載して当該国外運転免許証を交付するものとする。
4 前三項に規定するもののほか、国外運転免許証の様式その他国外運転免許証の交付について必要な事項は、総理府令で定める。
(国外運転免許証の有効期間)
第百七条の八 国外運転免許証の有効期間は、当該国外運転免許証の発給の日から起算して一年とする。
(国外運転免許証の失効)
第百七条の九 国外運転免許証は、当該国外運転免許証に係る免許が失効し、又は取り消されたときは、その効力を失う。
2 国外運転免許証は、当該国外運転免許証に係る免許の効力が停止されたときは、当該停止の期間、その効力が停止されるものとする。
(国外運転免許証の返納等)
第百七条の十 国外運転免許証の交付を受けた者は、当該国外運転免許証の有効期間が満了し、又は当該国外運転免許証が失効したとき(当該国外運転免許証の有効期間が満了した時又は当該国外運転免許証が失効した時に本邦外の地域にある者については、本邦に帰国したとき。)は、すみやかに、当該国外運転免許証をその住所地を管轄する公安委員会に返納しなければならない。
2 国外運転免許証の交付を受けた者は、当該国外運転免許証の効力が停止されたとき(当該国外運転免許証の効力が停止された時に本邦外の地域にあり、かつ、当該国外運転免許証の効力の停止の期間中に本邦に帰国した者については、帰国したとき。)は、すみやかに、当該国外運転免許証をその者の住所地を管轄する公安委員会に提出しなければならない。
3 前項の規定により国外運転免許証の提出を受けた公安委員会は、当該国運転免許証の効力の停止の期間が満了した場合においてその提出者から返還の請求があつたときは、直ちに当該国外運転免許証を返還しなければならない。
(罰則 第一項及び第二項については第百二十一条第一項第九号)
第百九条(見出しを含む。)中「免許証」を「免許証又は国際運転免許証」に改め、同条第二項中「第九十五条」を「第九十五条(第百七条の三後段において準用する場合を含む。)及び第百七条の三前段」に改める。
第百十二条の見出し中「免許」を「免許等」に改め、同条第一項中「第百一条第一項」の下に「若しくは第百一条の二第一項」を加え、同条第二項中「前項」を「前二項」に改め、同項を同条第三項とし、同条第一項の次に次の一項を加える。
2 第百七条の七第一項の規定による国外運転免許証の交付を受けようとする者は、国外運転免許証交付手数料を当該都道府県に納めなければならない。
第百十七条中「第七十二条」を「車両等(軽車両を除く。以下この条において同じ。)の運転者が、当該車両等の交通による人の死傷があつた場合において、第七十二条」に、「違反した者」を「違反したとき」に、「一年」を「三年」に、「五万円」を「十万円」に改め、同条の次に次の一条を加える。
第百十七条の二 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五万円以下の罰金に処する。
一 第六十五条(酒気帯び運転の禁止)の規定に違反した者で酒に酔い(アルコールの影響により車両等の正常な運転ができないおそれがある状態にあることをいう。)車両等を運転したもの
二 第七十二条(交通事故の場合の措置)第一項前段の規定に違反した者(前条の規定に該当する者を除く。)
三 偽りその他不正の手段により免許証又は国外運転免許証の交付を受けた者
第百十八条第一項第一号中「受けなければ」を「受けている者(第百七条の二の規定により国際運転免許証で自動車等を運転することができることとされている者を含む。)でなければ」に改め、「いる場合を含む。)」の下に「又は国際運転免許証を所持しないで(第百七条の五第一項の規定により、若しくは同条第八項において準用する第百三条第四項の規定により自動車等の運転を禁止されている場合、又は本邦に上陸した日から起算して滞在期間が一年をこえている場合を含む。)」を加え、同項第二号中「第六十五条(酒気帯び運転の禁止)の規定に違反した者で酒に酔い(アルコールの影響により車両等の正常な運転ができないおそれがある状態にあることをいう。)、車両等を運転したもの又は」を削る。
第百十九条第一項第二号中「第三十三条(踏切の通過)」を「第三十条(追越しを禁止する場所)、第三十三条(踏切の通過)第一項若しくは第二項、第四十二条(徐行すべき場所)又は第四十三条(指定場所における一時停止)」に改め、同号の次に次の一号を加える。
二の二 第十七条(通行区分)第一項、第二項、第三項若しくは第五項、第二十五条の二(横断等の禁止)第一項、第二十八条(追越しの方法)、第二十九条(追越しを禁止する場合)、第三十一条(停車中の路面電車がある場合の停止又は徐行)、第三十六条(優先道路等にある車両等の優先)第二項若しくは第三項、第三十八条(歩行者の保護)又は第七十五条の六(横断等の禁止)の規定の違反となるような行為をした者
第百十九条第一項第九号の次に次の一号を加える。
九の二 第七十一条(運転者の遵守事項)第二号、第三号又は第四号の規定に違反した者
第百十九条第一項第十五号中「第百二条(臨時適性検査)第三項」を「第百一条の二(免許証の更新の特例)第三項、第百二条(臨時適性検査)第三項又は第百七条の四(臨時適性検査)第三項」に改める。
第百二十条第一項第二号中「第十七条(通行区分)第一項、第二項、第三項若しくは第五項、第二十五条(横断等の禁止)第一項」を「第二十五条(横断の方法)第二項、第二十六条(車間距離の保持)」に、「(進路を譲る義務)」を「(他の車両に追いつかれた車両の義務)」に改め、「、第二十八条(追越しの方法)、第二十九条(追越しを禁止する場合)、第三十一条(停車中の路面電車がある場合の停止又は徐行)」を削り、「第四項」を「第五項」に改め、「、先順位」、「、第三十六条(広い道路にある車両等の優先)第一項若しくは第二項」、「、第三十八条(歩行者の保護)」及び「、第七十五条の六(横断等の禁止)」を削り、同項第三号中「若しくは第三項、第三十条(追越しを禁止する場所)、第四十二条(徐行すべき場所)、第四十三条(指定場所における一時停止)」を「、第三項若しくは第四項」に改め、同項第四号中「第二十五条」を「第二十五条の二」に改め、同項第九号中「、第七十三条」を「第一号、第五号、第六号若しくは第七号、第七十三条」に改め、「第二項」の下に「(第百七条の三(国際運転免許証の携帯及び提示義務)後段において準用する場合を含む。)」を加え、同項第十五号中「偽りその他不正の手段により免許証の交付を受け、又は」を削り、「免許証」を「免許証、国外運転免許証又は国際運転免許証を」に、「若しくは」を「又は」に改める。
第百二十一条第一項第五号中「第二十一条」を「第十九条(通行区分)第一項、第二十一条」に、「第二十六条(車間距離の保持)」を「第二十五条(横断の方法)第一項」に、「第二項若しくは第三項」を「第二項、第三項若しくは第四項」に改め、同項第九号中「又は第百七条」を「、第百七条」に改め、「(免許証の返納等)第一項」の下に「若しくは第二項、第百七条の五(自動車等の運転禁止等)第四項若しくは第六項又は第百七条の十(国外運転免許証の返納等)第一項若しくは第二項」を加え、同項第十号中「第一項」の下に「又は第百七条の三(国際運転免許証の携帯及び提示義務)前段」を加える。
第百二十二条第一項中「第二号、第五号」を「第二号、第二号の二、第五号」に改める。
附 則
1 この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。ただし、この法律の施行の際に条約が日本国について効力を生じていない場合には、目次の改正規定(第六節を改める部分に限る。)、第六十七条第一項の改正規定、第七十五条第一項の改正規定、第八十八条第一項に第七号を加える改正規定、第六章第六節の次に一節を加える改正規定、第百九条の改正規定、第百十二条の改正規定(「若しくは第百一条の二第一項」を加える部分を除く。)、第百十八条第一項第一号の改正規定、第百二十条第一項の改正規定(同項第九号中「(第百七条の三(国際運転免許証の携帯及び提示義務)後段において準用する場合を含む。)」を加える部分及び同項第十五号中「免許証、国外運転免許証又は国際運転免許証を」に改める部分に限る。)及び第百二十一条第一項第十号の改正規定は、条約が日本国について効力を生ずる日から施行する。
2 この法律の施行の日から条約が日本国について効力を生ずるまでの間は、改正後の道路交通法(以下「新法」という。)第百十七条の二第三号中「偽りその他不正の手段により免許証又は国外運転免許証の交付を受けた者」とあるのは「偽りその他不正の手段により免許証の交付を受けた者」と、新法第百十九条第一項第十五号中「、第百二条(臨時適性検査)第三項又は第百七条の四(臨時適性検査)第三項において準用する場合を含む。」とあるのは「又は第百二条(臨時適性検査)第三項において準用する場合を含む。」と、新法第百二十一条第一項第九号中「、第百七条(免許証の返納等)第一項若しくは第二項、第百七条の五(自動車等の運転の禁止等)第四項若しくは第六項又は第百七条の十(国外運転免許証の返納等)第一項若しくは第二項」とあるのは「又は第百七条(免許証の返納等)第一項若しくは第二項」とする。
3 この法律の施行の際現に改正前の道路交通法(以下「旧法」という。)の規定により特殊自動車免許、軽自動車免許又は特殊自動車第二種免許を受けている者は、それぞれ次の各号に定める区分により、新法の相当規定による大型特殊自動車免許、軽自動車免許、小型特殊自動車免許、第一種原動機付自転車免許、第二種原動機付自転車免許又は大型特殊自動車第二種免許を受けたものとみなし、その者が旧法の規定により交付を受けた運転免許証は、それぞれの運転免許の区分に従い、新法の相当規定により交付を受けた運転免許証とみなす。この場合において、当該運転免許証の有効期間は、旧法の規定による有効期間とする。
一 特殊自動車免許については、大型特殊自動車免許
二 軽自動車免許(次号から第五号までに掲げるものを除く。)については、軽自動車免許及び小型特殊自動車免許
三 軽自動車免許で旧法第九十一条の規定により運転することができる自動車等の種類が新法の規定による小型特殊自動車及び原動機付自転車に限定されているものについては、小型特殊自動車免許及び第二種原動機付自転車免許
四 軽自動車免許で旧法第九十一条の規定により運転することができる自動車等の種類が新法の規定による小型特殊自動車及び第一種原動機付自転車に限定されているものについては、小型特殊自動車免許及び第一種原動機付自転車免許
五 軽自動車免許で旧法第九十一条の規定により運転することができる自動車等の種類が新法の規定による小型特殊自動車に限定されているものについては、小型特殊自動車免許
六 特殊自動車第二種免許については、大型特殊自動車免許
4 前項の場合において、旧法の規定により公安委員会が運転免許について付した自動車等の種類の限定(前項第三号から第五号までに掲げるものを除く。)又は当該運転免許について付した条件で現にその効力を有するものは、それぞれ新法の相当規定により公安委員会が当該運転免許について付した自動車等の種類の限定又は当該運転免許について付した条件とみなす。
5 この法律の施行の際現に旧法の規定による特殊自動車免許、軽自動車免許又は特殊自動車第二種免許の運転免許試験に合格して旧法の規定による運転免許を受けていない者については、それぞれ次の各号に定める区分により、新法の相当規定による大型特殊自動車免許、軽自動車免許、小型特殊自動車免許、第一種原動機付自転車免許、第二種原動機付自転車免許又は大型特殊自動車第二種免許の運転免許試験に合格した者とみなす。
一 特殊自動車免許については、大型特殊自動車免許
二 軽自動車免許(次号から第五号までに掲げるものを除く。)については、軽自動車免許及び小型特殊自動車免許
三 軽自動車免許で旧法第九十一条の規定により運転することができる自動車等の種類を新法の規定による小型特殊自動車及び原動機付自転車に限定すべきものについては、小型特殊自動車免許及び第二種原動機付自転車免許
四 軽自動車免許で旧法第九十一条の規定により運転することができる自動車等の種類を新法の規定による小型特殊自動車及び第一種原動機付自転車に限定すべきものについては、小型特殊自動車免許及び第一種原動機付自転車免許
五 軽自動車免許で旧法第九十一条の規定により運転することができる自動車等の種類を新法の規定による小型特殊自動車に限定すべきものについては、小型特殊自動車免許
六 特殊自動車第二種免許については、大型特殊自動車第二種免許
6 この法律の施行の際、旧法第九十条第一項ただし書の規定により公安委員会がした運転免許の拒否又は保留で現にその効力を有するものは、新法第九十条第一項ただし書の規定により公安委員会がした運転免許の拒否又は保留とみなす。この場合において、保留の期間については、同項の規定にかかわらず、なお従前の例によるものとし、その期間は、旧法第九十条第一項ただし書の規定により当該保留がされた日から起算するものとする。
7 この法律の施行の際現に旧法の規定により公安委員会に対してされている旧法の規定による特殊自動車免許、軽自動車免許又は特殊自動車第二種免許に係る申請、届出その他の手続は、それぞれ次の各号に定める区分により、新法の相当規定により公安委員会に対してされた手続とみなす。
一 特殊自動車免許については、大型特殊自動車免許
二 軽自動車免許については、軽自動車免許及び小型特殊自動車免許
三 特殊自動車第二種免許については、大型特殊自動車第二種免許
8 この法律の施行の際、旧法第九十条第一項ただし書の規定により運転免許を拒否されてから一年を経過していない者又は同項ただし書の規定により現に運転免許を保留されている者については、新法第八十八条第一項第五号の規定は、適用しない。
9 この法律の施行前に運転免許を受けた者については、新法第九十条第三項の規定は、適用しない。
10 この法律の施行前に運転免許の効力の停止を受けた者に係る運転免許証の提出及び保管については、新法第百七条第二項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
11 この法律の施行の際、旧法の規定により旧法の特殊自動車免許、軽自動車免許又は特殊自動車第二種免許に係る事案について公安委員会がした聴聞又は聴聞の手続については、それぞれ次の各号に定める区分により、これらを新法の相当規定により大型特殊自動車免許、軽自動車免許、小型特殊自動車免許、第一種原動機付自転車免許、第二種原動機付自転車免許又は大型特殊自動車第二種免許に係る事案について公安委員会がした聴聞又は聴聞の手続とみなす。
一 特殊自動車免許については、大型特殊自動車免許
二 軽自動車免許(次号から第五号までに掲げるものを除く。)については、軽自動車免許及び小型特殊自動車免許
三 軽自動車免許で旧法第九十一条の規定により運転することができる自動車等の種類が新法の規定による小型特殊自動車及び原動機付自転車に限定されているものについては、小型特殊自動車免許及び第二種原動機付自転車免許
四 軽自動車免許で旧法第九十一条の規定により運転することができる自動車等の種類が新法の規定による小型特殊自動車及び第一種原動機付自転車に限定されているものについては、小型特殊自動車免許及び第一種原動機付自転車免許
五 軽自動車免許で旧法第九十一条の規定により運転することができる自動車等の種類が新法の規定による小型特殊自動車に限定されているものについては、小型特殊自動車免許
六 特殊自動車第二種免許については、大型特殊自動車第二種免許
12 この法律の施行の際、旧法の規定により公安委員会がした旧法の特殊自動車免許、軽自動車免許又は特殊自動車第二種免許の取消し若しくは停止その他の処分で現にその効力を有するものは、それぞれ次の各号に定める区分により、新法の相当規定により大型特殊自動車免許、軽自動車免許、小型特殊自動車免許、第一種原動機付自転車免許、第二種原動機付自転車免許又は大型特殊自動車第二種免許について公安委員会がした処分とみなす。この場合において、当該処分に期間が定められているときは、その期間は、旧法の規定により当該処分がされた日から起算するものとする。
一 特殊自動車免許については、大型特殊自動車免許
二 軽自動車免許(次号から第五号までに掲げるものを除く。)については、軽自動車免許及び小型特殊自動車免許
三 軽自動車免許で旧法第九十一条の規定により運転することができる自動車等の種類が新法の規定による小型特殊自動車及び原動機付自転車に限定されているものについては、小型特殊自動車免許及び第二種原動機付自転車免許
四 軽自動車免許で旧法第九十一条の規定により運転することができる自動車等の種類が新法の規定による小型特殊自動車及び第一種原動機付自転車に限定されているものについては、小型特殊自動車免許及び第一種原動機付自転車免許
五 軽自動車免許で旧法第九十一条の規定により運転することができる自動車等の種類が新法の規定による小型特殊自動車に限定されているものについては、小型特殊自動車免許
六 特殊自動車第二種免許については、大型特殊自動車第二種免許
13 新法第九十条第一項ただし書及び第三項並びに第百三条第二項第二号の規定の適用については、自動車及び原動機付自転車の運転に関し旧法若しくは旧法に基づく命令の規定又は旧法に基づく処分に違反した者は、新法の相当規定又はこれに基づく処分にそれぞれ違反した者とみなす。
14 この法律の施行の際現に旧法第八十八条第一項第二号、第三号若しくは第四号又は旧法第百三条第二項各号のいずれかに該当する者で同条第一項又は第二項の規定による運転免許の取消し又は効力の停止を受けていないものに係る当該事由を理由とする運転免許の取消し又は効力の停止については、新法第百三条第一項及び第二項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
15 前項の規定により運転免許の効力の停止を受けた者に係る講習及び運転免許の効力の停止の期間の短縮については、新法第百三条第八項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
16 この法律の施行の際現に旧法第百三条第三項の規定による講習を終了していない者に係る講習及び同項後段の規定による期間の短縮を受けていない者に係る期間の短縮については、新法第百三条第八項の規定にかかわらず、なお従前の例による。
17 この法律の施行前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。
18 自動車の保管場所の確保等に関する法律(昭和三十七年法律第百四十五号)の一部を次のように改正する。
第七条中「第九十条第一項」を「第九十条第一項若しくは第三項」に、「又は第百八条」を「、第百七条の五第一項第二号又は第百八条」に改める。
内閣総理大臣 池田勇人
法務大臣 賀屋興宣
運輸大臣 綾部健太郎
建設大臣 河野一郎