沖縄産糖の政府買入れに関する特別措置法
法令番号: 法律第42号
公布年月日: 昭和39年3月31日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

沖縄は約300年のサトウキビ栽培の歴史を持つ日本糖業発祥の地であり、戦前には年間約12万トンの砂糖を生産していたが、戦後は壊滅状態となった。その後、関税免除の特恵措置や自動承認制の導入により復興を遂げ、1963年には史上最高の17万トン余を生産し、沖縄経済の最大の支柱となった。しかし国際糖価の動向には予断を許さず、糖価が著しく低落した場合、サトウキビ生産農家への影響が大きい。そこで政府は、沖縄に対する援助措置の一環として、サトウキビ生産者の農業経営改善と農家所得の安定のため、沖縄産糖について国内産糖に準じて政府が買い入れる制度を設けることとした。

参照した発言:
第45回国会 衆議院 農林水産委員会 第2号

審議経過

第45回国会

衆議院
(昭和38年12月17日)
参議院
(昭和38年12月17日)

第46回国会

衆議院
(昭和39年2月11日)
(昭和39年2月12日)
(昭和39年2月13日)
(昭和39年2月18日)
(昭和39年2月28日)
(昭和39年3月2日)
参議院
(昭和39年3月12日)
(昭和39年3月17日)
(昭和39年3月19日)
(昭和39年3月24日)
(昭和39年3月26日)
(昭和39年3月31日)
(昭和39年3月31日)
(昭和39年4月15日)
(昭和39年6月26日)
沖繩産糖の政府買入れに関する特別措置法をここに公布する。
御名御璽
昭和三十九年三月三十一日
内閣総理大臣 池田勇人
法律第四十二号
沖縄産糖の政府買入れに関する特別措置法
1 政府は、当分の間、砂糖の価格が著しく低落した場合において、必要があるときは、農林省令で定めるところにより、沖縄産糖を製造する事業を行なう者(以下「沖縄産糖製造事業者」という。)又は沖縄産糖製造事業者からの委託を受けて当該沖縄産糖製造事業者が製造した沖縄産糖を本邦に輸入した者から、当該沖縄産糖製造事業者が製造した沖縄産糖で本邦に輸入されたものの買入れをすることができる。
2 前項の規定により政府が買い入れる沖縄産糖は、農林省令で定める種類、規格及び生産年のものに限るものとする。
3 第一項の規定による政府の買入れの価格は、甘味資源特別措置法(昭和三十九年法律第四十一号)第二十三条第一項の規定により定められている国内産のさとうきびを原料として製造される砂糖の政府の買入れの価格及び沖縄におけるさとうきびの生産事情、沖縄産糖の製造事情その他の経済事情を参酌して、農林大臣が定める。
4 この法律において「沖縄」とは、硫黄鳥島、伊平屋島及び北緯二十七度以南の南西諸島(大東諸島を含む。)の地域をいい、「沖縄産糖」とは、沖縄において生産されるさとうきびを原料として沖縄に設置されている砂糖の製造施設により製造される砂糖をいい、「本邦」とは、外国為替及び外国貿易管理法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第六条第一項第一号に規定する本邦をいうものとする。
附 則
1 この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
2 食糧管理特別会計法(大正十年法律第三十七号)の一部を次のように改正する。
附則第五項中「及甘味資源特別措置法」を「並甘味資源特別措置法」に改め、「国内産葡萄糖ノ買入、売渡又ハ保管」の下に「及沖縄産糖の政府買入れに関する特別措置法(昭和三十九年法律第四十二号)第一項ノ規定ニ依ル沖縄産糖ノ買入、売渡又ハ保管」を、「及国内産葡萄糖」の下に「並沖縄産糖の政府買入れに関する特別措置法第一項ノ規定ニ依リ政府ノ買入ルル沖縄産糖」を加える。
3 改正後の食糧管理特別会計法の規定は、昭和三十九年度分以降の予算について適用し、昭和三十八年度分の予算については、甘味資源特別措置法附則第六条の規定による改正前の食糧管理特別会計法附則第五項の規定の例による。ただし、昭和三十八年度分の予算については、甘味資源特別措置法附則第六条の規定による改正前の食糧管理特別会計法附則第五項中「及てん菜生産振興臨時措置法(昭和二十八年法律第二号)ノ規定ニ依ル甜菜糖」とあるのは「、てん菜生産振興臨時措置法(昭和二十八年法律第二号)ノ規定ニ依ル甜菜糖及沖縄産糖の政府買入れに関する特別措置法(昭和三十九年法律第四十二号)ノ規定ニ依ル沖縄産糖」と、「当分ノ間本会計」とあるのは「本会計」と、「及甜菜糖」とあるのは「、甜菜糖及沖縄産糖の政府買入れに関する特別措置法ノ規定ニ依リ政府ノ買入ルル沖縄産糖」とする。
4 農林省設置法(昭和二十四年法律第百五十三号)の一部を次のように改正する。
第四十八条第三号の二中「(同条第三項の国内産ぶどう糖をいう。)」の下に「並びに沖縄産糖(沖縄産糖の政府買入れに関する特別措置法(昭和三十九年法律第四十二号)第四項の沖縄産糖をいう。)」を加える。
大蔵大臣 田中角栄
農林大臣 赤城宗徳
内閣総理大臣 池田勇人
沖縄産糖の政府買入れに関する特別措置法をここに公布する。
御名御璽
昭和三十九年三月三十一日
内閣総理大臣 池田勇人
法律第四十二号
沖縄産糖の政府買入れに関する特別措置法
1 政府は、当分の間、砂糖の価格が著しく低落した場合において、必要があるときは、農林省令で定めるところにより、沖縄産糖を製造する事業を行なう者(以下「沖縄産糖製造事業者」という。)又は沖縄産糖製造事業者からの委託を受けて当該沖縄産糖製造事業者が製造した沖縄産糖を本邦に輸入した者から、当該沖縄産糖製造事業者が製造した沖縄産糖で本邦に輸入されたものの買入れをすることができる。
2 前項の規定により政府が買い入れる沖縄産糖は、農林省令で定める種類、規格及び生産年のものに限るものとする。
3 第一項の規定による政府の買入れの価格は、甘味資源特別措置法(昭和三十九年法律第四十一号)第二十三条第一項の規定により定められている国内産のさとうきびを原料として製造される砂糖の政府の買入れの価格及び沖縄におけるさとうきびの生産事情、沖縄産糖の製造事情その他の経済事情を参酌して、農林大臣が定める。
4 この法律において「沖縄」とは、硫黄鳥島、伊平屋島及び北緯二十七度以南の南西諸島(大東諸島を含む。)の地域をいい、「沖縄産糖」とは、沖縄において生産されるさとうきびを原料として沖縄に設置されている砂糖の製造施設により製造される砂糖をいい、「本邦」とは、外国為替及び外国貿易管理法(昭和二十四年法律第二百二十八号)第六条第一項第一号に規定する本邦をいうものとする。
附 則
1 この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行する。
2 食糧管理特別会計法(大正十年法律第三十七号)の一部を次のように改正する。
附則第五項中「及甘味資源特別措置法」を「並甘味資源特別措置法」に改め、「国内産葡萄糖ノ買入、売渡又ハ保管」の下に「及沖縄産糖の政府買入れに関する特別措置法(昭和三十九年法律第四十二号)第一項ノ規定ニ依ル沖縄産糖ノ買入、売渡又ハ保管」を、「及国内産葡萄糖」の下に「並沖縄産糖の政府買入れに関する特別措置法第一項ノ規定ニ依リ政府ノ買入ルル沖縄産糖」を加える。
3 改正後の食糧管理特別会計法の規定は、昭和三十九年度分以降の予算について適用し、昭和三十八年度分の予算については、甘味資源特別措置法附則第六条の規定による改正前の食糧管理特別会計法附則第五項の規定の例による。ただし、昭和三十八年度分の予算については、甘味資源特別措置法附則第六条の規定による改正前の食糧管理特別会計法附則第五項中「及てん菜生産振興臨時措置法(昭和二十八年法律第二号)ノ規定ニ依ル甜菜糖」とあるのは「、てん菜生産振興臨時措置法(昭和二十八年法律第二号)ノ規定ニ依ル甜菜糖及沖縄産糖の政府買入れに関する特別措置法(昭和三十九年法律第四十二号)ノ規定ニ依ル沖縄産糖」と、「当分ノ間本会計」とあるのは「本会計」と、「及甜菜糖」とあるのは「、甜菜糖及沖縄産糖の政府買入れに関する特別措置法ノ規定ニ依リ政府ノ買入ルル沖縄産糖」とする。
4 農林省設置法(昭和二十四年法律第百五十三号)の一部を次のように改正する。
第四十八条第三号の二中「(同条第三項の国内産ぶどう糖をいう。)」の下に「並びに沖縄産糖(沖縄産糖の政府買入れに関する特別措置法(昭和三十九年法律第四十二号)第四項の沖縄産糖をいう。)」を加える。
大蔵大臣 田中角栄
農林大臣 赤城宗徳
内閣総理大臣 池田勇人