金融制度調査会設置法
法令番号: 法律第135号
公布年月日: 昭和31年6月7日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

昨年来の金融情勢は資金需給の緩和や貸出金利の低下など正常化が進む一方で、新たな問題も発生している。政府は金融制度の改善について検討を続けてきたが、より広く各方面の権威者の意見を取り入れるため、大蔵省の附属機関として金融制度調査会を設置することとした。調査会は大蔵大臣の諮問に応じて金融制度改善に関する重要事項を調査審議し、必要事項を建議する。委員は金融・産業に関する深い知識と経験を有する者及び学識経験者20人以内で構成され、必要に応じて臨時委員の任命や関係行政機関職員の意見聴取も可能とする。

参照した発言:
第24回国会 衆議院 大蔵委員会 第12号

審議経過

第24回国会

衆議院
(昭和31年3月1日)
参議院
(昭和31年3月6日)
衆議院
(昭和31年3月9日)
(昭和31年3月13日)
(昭和31年3月20日)
(昭和31年3月22日)
(昭和31年4月10日)
(昭和31年4月12日)
(昭和31年4月19日)
(昭和31年4月24日)
(昭和31年4月24日)
参議院
(昭和31年5月22日)
(昭和31年5月29日)
衆議院
(昭和31年6月3日)
参議院
(昭和31年6月3日)
(昭和31年6月3日)
金融制度調査会設置法をここに公布する。
御名御璽
昭和三十一年六月七日
内閣総理大臣 鳩山一郎
法律第百三十五号
金融制度調査会設置法
(設置)
第一条 金融情勢の推移にかんがみ、金融制度の改善に関する重要事項を調査審議するため、大蔵省の附属機関として、金融制度調査会(以下「調査会」という。)を置く。
(任務)
第二条 調査会は、大蔵大臣の諮問に応じ、金融制度の改善に関する重要事項を調査審議し、及びこれに関し必要と認める事項を大蔵大臣に建議する。
(組織)
第三条 調査会は、委員二十人以内で組織する。
2 特別の事項を調査審議するため必要があるときは、臨時委員を置くことができる。
(会長)
第四条 調査会に、会長を置き、委員の互選によつて、これを定める。
2 会長は、会務を総理する。
3 会長に事故がある場合には、あらかじめその指名する委員がその職務を代理する。
(委員及び臨時委員)
第五条 委員は、金融又は産業に関して深い知識と経験を有する者その他学識経験のある者のうちから、大蔵大臣が任命する。
2 委員の任期は、一年とする。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
3 委員は、再任されることを妨げない。
4 臨時委員は、当該特別事項に関して深い知識と経験を有する者のうちから、大蔵大臣が任命する。
5 臨時委員は、当該特別事項に関する調査審議が終了したときは、解任されるものとする。
6 委員及び臨時委員は、非常勤とする。
(意見の聴取)
第六条 調査会は、必要があると認める場合には、関係行政機関の職員の出席を求め、その意見をきくことができる。
(省令への委任)
第七条 この法律に定めるもののほか、調査会に関し必要な事項は、大蔵省令で定める。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 大蔵省設置法(昭和二十四年法律第百四十四号)の一部を次のように改正する。
第十七条第一項の表中金利調整審議会の項の次に次のように加える。
金融制度調査会
大蔵大臣の諮問に応じ、金融制度の改善に関する重要事項を調査審議し、及びこれに関し必要と認める事項を大蔵大臣に建議すること。
大蔵大臣 一万田尚登
内閣総理大臣 鳩山一郎