主要農作物種子法の一部を改正する法律
法令番号: 法律第20号
公布年月日: 昭和28年3月20日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

主要食糧の国内自給度向上のため、稲及び麦類の優良種子確保を目的として制定された主要農作物種子法について、国会での審議過程での要望を踏まえ改正を行うものである。改正の主な内容は、対象農作物に大豆を追加すること、圃場審査に加え生産物審査を実施すること、都道府県による原々種及び原種の生産施設整備を明文化すること、新品種の適応地域決定のため都道府県による品種適応試験を実施すること、並びに都道府県への国の経費負担を規定することである。これらの措置により、本法の目的達成を一層確実なものとすることを意図している。

参照した発言:
第15回国会 参議院 農林委員会 第26号

審議経過

第15回国会

参議院
(昭和28年3月9日)
衆議院
(昭和28年3月10日)
(昭和28年3月11日)
(昭和28年3月12日)
(昭和28年3月12日)
参議院
(昭和28年3月12日)
(昭和28年3月13日)
(昭和28年3月13日)
衆議院
(昭和28年3月14日)
主要農作物種子法の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十八年三月二十日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第二十号
主要農作物種子法の一部を改正する法律
主要農作物種子法(昭和二十七年法律第百三十一号)の一部を次のように改正する。
第二条第一項中「及び小麦」を「、小麦及び大豆」に改め、同条第二項中「審査することをいう。」を「審査することをいい、「生産物審査」とは、都道府県が、種子生産ほ場において生産された主要農作物の種子の発芽の良否、不良な種子及び異物の混入状況等について審査することをいう。」に改める。
第四条の見出しを「(審査)」に、同条第二項中「ほ場審査」を「ほ場審査及び生産物審査(以下本条において「審査」という。)」に、第三項及び第四項中「ほ場審査」を「審査」に、第五項中「第三項」を「第四項」に、「ほ場審査」を「審査」に改め、第二項を第三項とし、以下一項ずつ繰り下げ、第一項の次に次の一項を加える。
2 指定種子生産者は、次条の規定により交付を受けたほ場審査証明書に係る指定種子生産ほ場において生産された主要農作物の種子について、生産物審査を受けなければならない。
第五条の見出しを「(ほ場審査証明書等の交付)」に、同条中「第四項」を「第五項」に改め、同条中「ほ場審査」の下に「又は生産物審査」を、「当該主要農作物」の下に「又はその種子」を、「ほ場審査証明書」の下に「又は生産物審査証明書」を加える。
第六条の次に次の二条を加える。
(原種及び原原種の生産)
第六条の二 都道府県は、主要農作物の原種ほ及び原原種ほの設置等により、指定種子生産ほ場において主要農作物の優良な種子の生産を行うために必要な主要農作物の原種及び当該原種の生産を行うために必要な主要農作物の原原種の生産を行わなければならない。
(優良な品種を決定するための試験)
第六条の三 都道府県は、当該都道府県に普及すべき主要農作物の優良な品種を決定するため必要な試験を行わなければならない。
第七条を次のように改める。
(国の助成)
第七条 国は、毎年度予算の範囲内で、政令の定めるところにより、都道府県に対し、左に掲げる経費を補助することができる。
一 都道府県が行うほ場審査及び生産物審査、第六条の事務、第六条の二の主要農作物の原種及び原原種の生産並びに第六条の三の試験に必要な経費の一部
二 主要農作物の種子の生産に必要な経費につき都道府県が指定種子生産者に補助する経費の全部又は一部
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 農産種苗法(昭和二十二年法律第百十五号)の一部を次のように改正する。
第一条第一項中「及び小麦」を「、小麦及び大豆」に改める。
農林大臣 田子一民
内閣総理大臣 吉田茂