十勝沖地震による漁業災害の復旧資金の融通に関する特別措置法
法令番号: 法律第89号
公布年月日: 昭和27年4月12日
法令の形式: 法律

提案理由 (AIによる要約)

昭和43年3月4日の十勝沖地震により、北海道釧路地方及び東北地方の沿岸部で3メートルの津波が発生し、特に北海道では流氷を伴って来襲したため被害が倍加した。水産関係では漁船、漁具、養殖施設等の被害が甚大で、本格的な漁期直前の被災であったため、緊急の復旧対策が必要となった。そこで、昨年の台風災害復旧と同様の措置をとり、政府が金融機関の融資に対して損失補償及び利子補給を行い、漁民生活の安定と食糧確保を図る。また、漁業共同利用施設への融資も対象とし、復旧資金総額を6億円として復旧の円滑化を目指すものである。

参照した発言:
第13回国会 衆議院 水産委員会 第26号

審議経過

第13回国会

衆議院
(昭和27年4月1日)
参議院
(昭和27年4月1日)
衆議院
(昭和27年4月3日)
参議院
(昭和27年4月3日)
(昭和27年4月4日)
(昭和27年4月25日)
衆議院
(昭和27年7月31日)
十勝沖地震による漁業災害の復旧資金の融通に関する特別措置法をここに公布する。
御名御璽
昭和二十七年四月十二日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第八十九号
十勝沖地震による漁業災害の復旧資金の融通に関する特別措置法
(この法律の目的)
第一條 この法律は、漁業者又は水産業協同組合が昭和二十七年三月の十勝沖地震によつてその所有する漁船、漁具、水産動植物の養殖施設又は政令で定める漁業共同利用施設(以下「漁業施設」という。)について受けた損害の復旧を円滑にするため、政府が当該復旧に要する資金の融通について損失補償及び利子補給を行うことを目的とする。
(損失補償及び利子補給)
第二條 政府は、農林中央金庫その他政令で定める金融機関(以下「融資機関」という。)が十勝沖地震によつて漁業施設に損害を受けた漁業者若しくは水産業協同組合でその復旧のために融資を受けようとするもの又はその者の加入する水産業協同組合でその者につきその漁業施設の復旧のために融資をしようとするものに対して融資をするときは、政令の定めるところにより、当該融資をすることによつて受けた損失を補償し、且つ、当該融資につき利子の補給をする旨の契約を当該融資機関と結ぶことができる。
2 前項の規定により政府と融資機関が契約を結ぶことができる融資は、この法律施行の日から昭和二十八年三月三十一日までになされ、且つ、その償還期限が昭和三十三年三月三十一日以前のものに限る。
3 政府が第一項の規定による契約を結ぶことができる融資の総額は、六億円を限度とする。
(損失の基準及び損失補償限度)
第三條 前條第一項の損失とは、融資元本の償還期限到来後一年の範囲内で政令で定める期間を経過してなお元本又は利子(政令で定める遅延利子を含む。)の全部又は一部について回収されなかつた場合におけるその回収されなかつた金額をいう。
2 前條第一項の規定による契約に基いて政府が行う損失補償の金額の限度は、融資機関ごとに、当該融資機関のした同條同項の融資(以下「融資」という。)の総額の百分の三十に相当する金額とする。
(利子補給の基準)
第四條 第二條第一項の規定による契約に基いて政府が補給する利子は、政令の定めるところにより、融資機関がした融資の融資残高に対し年四分の割合で計算した金額とする。
(利率)
第五條 第二條第一項の規定による契約を結んだ融資機関のする融資の利率は、当該融資機関が通常それと同種類の貸付を行う場合に定める利率を年四分引き下げた利率で当該契約の條件とされたものをこえてはならない。
(水産業協同組合が組合員又は会員に対してする貸付)
第六條 水産業協同組合がその組合員又は会員の漁業施設の復旧のために融資機関から融資を受けた資金をその組合員又は会員に貸し付ける場合の利率は、当該融資機関から受けた当該融資の利率をこえてはならない。
(債権の保全及び回収)
第七條 融資機関は、第二條第一項の規定による契約に基いてした融資についてこの法律の規定による損失補償を受けた後も、当該融資に係る債権を善良な管理者の注意をもつて保有し、且つ、回収に努めなければならない。
2 前項の場合において融資機関は、当該融資に係る債権の回収によつて得た金額のうちから債権行使のために必要とした費用を控除し、残額があるときは、これを当該融資について損失補償を受けない損失のてん補に充当し、なお残額があるときは、この法律の規定により政府から受けた損失補償の金額に達するまでの金額を政府に納付しなければならない。
(法令等の違反に対する措置)
第八條 政府は、融資機関がこの法律若しくはこの法律に基く命令又は第二條第一項の規定による契約に違反したときは、当該融資機関のした融資について、補給すべき利子の全部若しくは一部について補給をせず、補償すべき損失の全部若しくは一部について補償をせず、又は既にした利子の補給若しくは損失の補償の全部若しくは一部の返還を命ずることができる。
(施行規定)
第九條 この法律に定めるものの外、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。
附 則
この法律は、公布の日から施行する。
大蔵大臣 池田勇人
農林大臣 広川弘禅
内閣総理大臣 吉田茂
十勝沖地震による漁業災害の復旧資金の融通に関する特別措置法をここに公布する。
御名御璽
昭和二十七年四月十二日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第八十九号
十勝沖地震による漁業災害の復旧資金の融通に関する特別措置法
(この法律の目的)
第一条 この法律は、漁業者又は水産業協同組合が昭和二十七年三月の十勝沖地震によつてその所有する漁船、漁具、水産動植物の養殖施設又は政令で定める漁業共同利用施設(以下「漁業施設」という。)について受けた損害の復旧を円滑にするため、政府が当該復旧に要する資金の融通について損失補償及び利子補給を行うことを目的とする。
(損失補償及び利子補給)
第二条 政府は、農林中央金庫その他政令で定める金融機関(以下「融資機関」という。)が十勝沖地震によつて漁業施設に損害を受けた漁業者若しくは水産業協同組合でその復旧のために融資を受けようとするもの又はその者の加入する水産業協同組合でその者につきその漁業施設の復旧のために融資をしようとするものに対して融資をするときは、政令の定めるところにより、当該融資をすることによつて受けた損失を補償し、且つ、当該融資につき利子の補給をする旨の契約を当該融資機関と結ぶことができる。
2 前項の規定により政府と融資機関が契約を結ぶことができる融資は、この法律施行の日から昭和二十八年三月三十一日までになされ、且つ、その償還期限が昭和三十三年三月三十一日以前のものに限る。
3 政府が第一項の規定による契約を結ぶことができる融資の総額は、六億円を限度とする。
(損失の基準及び損失補償限度)
第三条 前条第一項の損失とは、融資元本の償還期限到来後一年の範囲内で政令で定める期間を経過してなお元本又は利子(政令で定める遅延利子を含む。)の全部又は一部について回収されなかつた場合におけるその回収されなかつた金額をいう。
2 前条第一項の規定による契約に基いて政府が行う損失補償の金額の限度は、融資機関ごとに、当該融資機関のした同条同項の融資(以下「融資」という。)の総額の百分の三十に相当する金額とする。
(利子補給の基準)
第四条 第二条第一項の規定による契約に基いて政府が補給する利子は、政令の定めるところにより、融資機関がした融資の融資残高に対し年四分の割合で計算した金額とする。
(利率)
第五条 第二条第一項の規定による契約を結んだ融資機関のする融資の利率は、当該融資機関が通常それと同種類の貸付を行う場合に定める利率を年四分引き下げた利率で当該契約の条件とされたものをこえてはならない。
(水産業協同組合が組合員又は会員に対してする貸付)
第六条 水産業協同組合がその組合員又は会員の漁業施設の復旧のために融資機関から融資を受けた資金をその組合員又は会員に貸し付ける場合の利率は、当該融資機関から受けた当該融資の利率をこえてはならない。
(債権の保全及び回収)
第七条 融資機関は、第二条第一項の規定による契約に基いてした融資についてこの法律の規定による損失補償を受けた後も、当該融資に係る債権を善良な管理者の注意をもつて保有し、且つ、回収に努めなければならない。
2 前項の場合において融資機関は、当該融資に係る債権の回収によつて得た金額のうちから債権行使のために必要とした費用を控除し、残額があるときは、これを当該融資について損失補償を受けない損失のてん補に充当し、なお残額があるときは、この法律の規定により政府から受けた損失補償の金額に達するまでの金額を政府に納付しなければならない。
(法令等の違反に対する措置)
第八条 政府は、融資機関がこの法律若しくはこの法律に基く命令又は第二条第一項の規定による契約に違反したときは、当該融資機関のした融資について、補給すべき利子の全部若しくは一部について補給をせず、補償すべき損失の全部若しくは一部について補償をせず、又は既にした利子の補給若しくは損失の補償の全部若しくは一部の返還を命ずることができる。
(施行規定)
第九条 この法律に定めるものの外、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。
附 則
この法律は、公布の日から施行する。
大蔵大臣 池田勇人
農林大臣 広川弘禅
内閣総理大臣 吉田茂