運輸省設置法等の一部を改正する法律
法令番号: 法律第115号
公布年月日: 昭和26年4月1日
法令の形式: 法律

改正対象法令

提案理由 (AIによる要約)

運輸審議会は鉄道、道路運送事業、定期航路事業等の免許や運賃認可など、運輸行政の根幹に関わる事務を担っているが、7人の委員のみで全ての事業を審理している現状を改善するため、審理官制度を設けることを主な改正点とする。審理官は公聴会を主宰し、事案の審理結果を運輸審議会に報告する。これにより運輸審議会の決定手続きをより慎重に行い、運輸行政の適正な遂行を図る。また、船舶公団等の規定削除や国際観光ホテル整備法等の制定に伴う運輸省の権限・所掌事務規定の整理も行う。

参照した発言:
第10回国会 衆議院 内閣委員会 第8号

審議経過

第10回国会

衆議院
(昭和26年3月24日)
参議院
(昭和26年3月26日)
衆議院
(昭和26年3月27日)
(昭和26年3月27日)
参議院
(昭和26年3月27日)
(昭和26年3月27日)
(昭和26年3月28日)
(昭和26年3月29日)
(昭和26年3月30日)
衆議院
(昭和26年6月5日)
参議院
(昭和26年6月6日)
運輸省設置法等の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十六年四月一日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第百十五号
運輸省設置法等の一部を改正する法律
第一條 運輸省設置法(昭和二十四年法律第百五十七号)の一部を次のように改正する。
目次中「第五章 公団(第六十二條)」を削る。
第四條第一項第三十二号の次に次の一号を加える。
三十二の二 鉄道公安職員を指名し、及び鉄道公安職員の捜査に関する職務を監督すること。
第四條第一項第四十四号の次に次の三号を加える。
四十四の二 国際観光事業を助成すること。
四十四の三 通訳案内業の試験を行うこと。
四十四の四 外客宿泊施設の整備を図るため、ホテル及び旅館を登録すること。
第四條第二項第一号中「船舶運営会」を「商船管理委員会」に、同條同項第二号を次のように改める。
二 外航船舶の使用に関し、承認すること。
第四條第二項第三号を次のように改める。
三 削除
第六條第三号中「(船舶運営会による期間よう船料を除く。)」を削る。
第十五條の次に次の一條を加える。
(審理官)
第十五條の二 次條の公聽会を主宰して事実の審理を行わせ、その他運輸審議会の事務を補助させるため、運輸審議会に審理官を置く。
2 審理官は、運輸省の職員のうちから、運輸大臣が命ずる。
第十六條の次に次の五條を加える。
(公聽会の主宰)
第十六條の二 公聽会は、運輸審議会が事案を指定して指名する審理官が主宰する。但し、事案が特に重要である場合において、運輸審議会が公聽会を自ら主宰し、又は委員を指名して公聽会を主宰させることを妨げない。
(報告書の作成)
第十六條の三 前條の規定により指名された委員又は審理官は、公聽会の審理によつて知ることができた事実を報告書として作成し、これを運輸審議会に提出しなければならない。
(報告書の提示)
第十六條の四 運輸審議会は、前條の報告書を運輸審議会の定める利害関係人に提示しなければならない。但し、公聽会において、報告書の提示を必要としない旨の利害関係人の合意があつたときは、この限りでない。
(申立)
第十六條の五 前條の報告書の提示を受けた利害関係人は、報告書に誤があると認めるときは、その提示を受けた日から十五日以内にその旨の申立をすることができる。
(再審理)
第十六條の六 運輸審議会は、前條の申立を審査して、報告書に誤があつて運輸審議会の決定に影響を及ぼすおそれがあると認めるときは、再び公聽会を開かなければならない。
第十八條第一項中「運輸審議会の決定」を「運輸審議会の決定及び第十六條の三の報告書」に改める。
第二十三條第二項第二号中「船舶運営会」を「商船管理委員会」に改める。
第二十四條第二項第二号を次のように改める。
二 削除
第二十七條第一項第二号の次に次の一号を加える。
二の二 日本国有鉄道の役員及び職員の服務、分限、給與及び福祉の増進に関すること。
第二十七條第一項第五号を次のように改める。
五 鉄道公安職員の指名及びその職務の監督並びに鉄道司法警察に関すること。
第三十四條第二項中「兵庫県武庫郡本庄村」を「神戸市」に改める。
第三十八條第一項の表中期間よう船料審議会の項を削る。
第四十條第二項第一号中「船舶運営会」を「商船管理委員会」に改める。
第五章を削る。
第二條 国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)の一部を次のように改正する。
別表第一公団の欄中「船舶公団」を削る。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 運輸審議会の行う公聽会は、運輸省設置法の改正後の第十六條の二の規定にかかわらず、昭和二十七年三月三十一日までは、運輸審議会の指名する委員が主宰することができる。
運輸大臣 山崎猛
内閣総理大臣 吉田茂
運輸省設置法等の一部を改正する法律をここに公布する。
御名御璽
昭和二十六年四月一日
内閣総理大臣 吉田茂
法律第百十五号
運輸省設置法等の一部を改正する法律
第一条 運輸省設置法(昭和二十四年法律第百五十七号)の一部を次のように改正する。
目次中「第五章 公団(第六十二条)」を削る。
第四条第一項第三十二号の次に次の一号を加える。
三十二の二 鉄道公安職員を指名し、及び鉄道公安職員の捜査に関する職務を監督すること。
第四条第一項第四十四号の次に次の三号を加える。
四十四の二 国際観光事業を助成すること。
四十四の三 通訳案内業の試験を行うこと。
四十四の四 外客宿泊施設の整備を図るため、ホテル及び旅館を登録すること。
第四条第二項第一号中「船舶運営会」を「商船管理委員会」に、同条同項第二号を次のように改める。
二 外航船舶の使用に関し、承認すること。
第四条第二項第三号を次のように改める。
三 削除
第六条第三号中「(船舶運営会による期間よう船料を除く。)」を削る。
第十五条の次に次の一条を加える。
(審理官)
第十五条の二 次条の公聴会を主宰して事実の審理を行わせ、その他運輸審議会の事務を補助させるため、運輸審議会に審理官を置く。
2 審理官は、運輸省の職員のうちから、運輸大臣が命ずる。
第十六条の次に次の五条を加える。
(公聴会の主宰)
第十六条の二 公聴会は、運輸審議会が事案を指定して指名する審理官が主宰する。但し、事案が特に重要である場合において、運輸審議会が公聴会を自ら主宰し、又は委員を指名して公聴会を主宰させることを妨げない。
(報告書の作成)
第十六条の三 前条の規定により指名された委員又は審理官は、公聴会の審理によつて知ることができた事実を報告書として作成し、これを運輸審議会に提出しなければならない。
(報告書の提示)
第十六条の四 運輸審議会は、前条の報告書を運輸審議会の定める利害関係人に提示しなければならない。但し、公聴会において、報告書の提示を必要としない旨の利害関係人の合意があつたときは、この限りでない。
(申立)
第十六条の五 前条の報告書の提示を受けた利害関係人は、報告書に誤があると認めるときは、その提示を受けた日から十五日以内にその旨の申立をすることができる。
(再審理)
第十六条の六 運輸審議会は、前条の申立を審査して、報告書に誤があつて運輸審議会の決定に影響を及ぼすおそれがあると認めるときは、再び公聴会を開かなければならない。
第十八条第一項中「運輸審議会の決定」を「運輸審議会の決定及び第十六条の三の報告書」に改める。
第二十三条第二項第二号中「船舶運営会」を「商船管理委員会」に改める。
第二十四条第二項第二号を次のように改める。
二 削除
第二十七条第一項第二号の次に次の一号を加える。
二の二 日本国有鉄道の役員及び職員の服務、分限、給与及び福祉の増進に関すること。
第二十七条第一項第五号を次のように改める。
五 鉄道公安職員の指名及びその職務の監督並びに鉄道司法警察に関すること。
第三十四条第二項中「兵庫県武庫郡本庄村」を「神戸市」に改める。
第三十八条第一項の表中期間よう船料審議会の項を削る。
第四十条第二項第一号中「船舶運営会」を「商船管理委員会」に改める。
第五章を削る。
第二条 国家行政組織法(昭和二十三年法律第百二十号)の一部を次のように改正する。
別表第一公団の欄中「船舶公団」を削る。
附 則
1 この法律は、公布の日から施行する。
2 運輸審議会の行う公聴会は、運輸省設置法の改正後の第十六条の二の規定にかかわらず、昭和二十七年三月三十一日までは、運輸審議会の指名する委員が主宰することができる。
運輸大臣 山崎猛
内閣総理大臣 吉田茂