第一條 厚生年金保險法(昭和十六年法律第六十号)の一部を次のように改正する。
第三條第一項中「又ハ俸給及之ニ準ズベキモノヲ謂フ」を「、俸給、手當又ハ賞與及之ニ準ズベキモノヲ謂フ但シ臨時ニ受クルモノ及三月ヲ超ユル期間毎ニ受クル手當又ハ賞與及之ニ準ズベキモノハ此ノ限ニ在ラズ」に改め、同條第二項を次のように改める。
報酬ノ全部又ハ一部ガ金錢以外ノモノナル場合ニ於テハ其ノ價格ハ其ノ地方ノ時價ニ依リ行政廳之ヲ定ム
第四條第二項を次のように改める。
標準報酬ハ被保險者ノ報酬月額ニ基キ左ノ區別ニ依リ之ヲ定ム
標準報酬等級 |
標準報酬月額 |
報酬月額 |
第一級 |
三百圓 |
四百五十圓未滿 |
第二級 |
六百圓 |
四百五十圓以上七百五十圓未滿 |
第三級 |
九百圓 |
七百五十圓以上千五十圓未滿 |
第四級 |
千二百圓 |
千五十圓以上千三百五十圓未滿 |
第五級 |
千五百圓 |
千三百五十圓以上千六百五十圓未滿 |
第六級 |
千八百圓 |
千六百五十圓以上千九百五十圓未滿 |
第七級 |
二千百圓 |
千九百五十圓以上二千二百五十圓未滿 |
第八級 |
二千四百圓 |
二千二百五十圓以上二千五百五十圓未滿 |
第九級 |
二千七百圓 |
二千五百五十圓以上二千八百五十圓未滿 |
第十級 |
三千圓 |
二千八百五十圓以上三千百五十圓未滿 |
第十一級 |
三千三百圓 |
三千百五十圓以上三千四百五十圓未滿 |
第十二級 |
三千六百圓 |
三千四百五十圓以上三千七百五十圓未滿 |
第十三級 |
三千九百圓 |
三千七百五十圓以上四千五十圓未滿 |
第十四級 |
四千二百圓 |
四千五十圓以上四千三百五十圓未滿 |
第十五級 |
四千五百圓 |
四千三百五十圓以上四千六百五十圓未滿 |
第十六級 |
四千八百圓 |
四千六百五十圓以上四千九百五十圓未滿 |
第十七級 |
五千百圓 |
四千九百五十圓以上五千二百五十圓未滿 |
第十八級 |
五千四百圓 |
五千二百五十圓以上五千五百五十圓未滿 |
第十九級 |
五千七百圓 |
五千五百五十圓以上五千八百五十圓未滿 |
第二十級 |
六千圓 |
五千八百五十圓以上六千百五十圓未滿 |
第二十一級 |
六千三百圓 |
六千百五十圓以上六千四百五十圓未滿 |
第二十二級 |
六千六百圓 |
六千四百五十圓以上六千七百五十圓未滿 |
第二十三級 |
六千九百圓 |
六千七百五十圓以上七千五十圓未滿 |
第二十四級 |
七千二百圓 |
七千五十圓以上七千三百五十圓未滿 |
第二十五級 |
七千五百圓 |
七千三百五十圓以上七千六百五十圓未滿 |
第二十六級 |
七千八百圓 |
七千六百五十圓以上七千九百五十圓未滿 |
第二十七級 |
八千百圓 |
七千九百五十圓以上 |
標準報酬ハ被保險者ノ資格ヲ取得シタル日ノ現在ニ依リ之ヲ定ム
標準報酬ハ被保險者ノ報酬ガ其ノ増減アリタルニ因リ從前ノ報酬月額ニ基キ定メラレタル標準報酬ニ該當セザルニ至リタルトキハ其ノ増減アリタル日ノ現在ニ依リ之ヲ變更ス
前項ノ規定ニ依ル標準報酬ノ變更ハ報酬ニ増減アリタル日ノ屬スル月ノ翌月(報酬ニ増減アリタル日ガ月ノ初日ナルトキハ其ノ月)ヨリ之ヲ爲ス
第二十二條ノ規定ニ依ル被保險者ノ標準報酬ハ引續キ從前ノモノニ依ル但シ其ノ者ノ申請アリタルトキハ其ノ申請ニ依リ其ノ者ノ標準報酬ヲ減額ス
第五項ノ規定ハ前項但書ノ規定ニ依リ標準報酬ヲ減額スル場合ニ之ヲ準用ス
第四條ノ二 被保險者ノ報酬月額ハ左ノ各號ノ規定ニ依リ之ヲ算定ス
一 月、週其ノ他一定期間ニ依リ報酬ヲ定ムル場合ニ於テハ被保險者ノ資格ヲ取得シタル日又ハ報酬ニ増減アリタル日ノ現在ニ於ケル報酬ノ額ヲ其ノ期間ノ総日數ヲ以テ除シテ得タル額ノ三十倍ニ相當スル額
二 日、時間、稼高又ハ請負ニ依リ報酬ヲ定ムル場合ニ於テハ被保險者ノ資格ヲ取得シタル日ノ屬スル月前一月間ニ現ニ使用セラルル事業ニ於テ同樣ノ業務ニ從事シ同樣ノ報酬ヲ受クル者ノ報酬ノ額ヲ平均シタル額
前項ノ規定ニ依リ報酬ヲ定ムル被保險者ノ報酬ガ其ノ増減アリタル場合ニ於テハ其ノ日ノ屬スル月ニ受ケタル報酬ノ額
三 前二號ノ規定ニ依リ算定シ難キモノニ付テハ被保險者ノ資格ヲ取得シタル日又ハ報酬ニ増減アリタル日前一月間ニ其ノ地方ニ於テ同樣ノ業務ニ從事シ同樣ノ報酬ヲ受クル者ガ受ケタル報酬ノ額
四 前各號ノ二以上ニ該當スル報酬ヲ受クル場合ニ於テハ其ノ各ニ付前各號ノ規定ニ依リ算定シタル額ノ合算額
五 同時ニ二以上ノ事業所ニ於テ報酬ヲ受クル場合ニ於テハ各事業所ニ付前各號ノ規定ニ依リ算定シタル額ノ合算額
被保險者ノ報酬月額ガ前項ノ規定ニ依リ算定シ難キトキ又ハ同項ノ規定ニ依リテ算定シタル額ガ著シク不當ナルトキハ同項ノ規定ニ拘ラズ行政廳ニ於テ之ヲ算定ス
第五條中「、養老年金、障害年金、遺族年金、脱退手當金又ハ第三十三條、第三十四條、第三十八條、第三十九條、第四十七條若ハ第五十一條ノ規定ニ依ル一時金ヲ受クル權利ハ五年ヲ經過シタルトキ」を削る。
第十一條第二項を次のように改める。
前項ノ規定ニ依リ督促ヲ爲サントスルトキハ行政廳ハ納付義務者ニ對シ督促状ヲ發スベシ
前項ノ規定ニ依ル督促ハ納付義務者ガ健康保險法第十一條ノ規定ニ依リ督促ヲ受クル者ナルトキハ同法同條ノ規定ニ依ル督促状ニ併記シテ發スルコトヲ得
行政廳ハ督促状ヲ發シタルトキハ督促手數料トシテ十圓ヲ徴收ス但シ前項ノ規定ニ依ル督促状ヲ發シタルトキハ督促手數料ハ之ヲ徴收セズ
第十一條ノ二 前條第一項ノ規定ニ依リ督促ヲ爲シタル場合ニ於テハ保險料額百圓ニ付一日五錢ノ割合ヲ以テ納期限ノ翌日ヨリ保險料完納又ハ財産差押ノ日ノ前日迄ノ日數ニ依リ計算シタル延滯金ヲ徴收ス但シ左ノ各號ノ一ニ該當スル場合又ハ滯納ニ付酌量スベキ情状アリト認ムル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
三 納付義務者ノ住所及居所ガ國内ニ在ラザル爲又ハ其ノ住所及居所共ニ不明ナル爲公示送達ノ方法ニ依リ納入ノ告知又ハ督促ヲ爲シタルトキ
延滯金ハ督促状ニ指定シタル期限迄ニ保險料ヲ完納シタルトキ又ハ前項ノ規定ニ依リ計算シタル金額ガ一圓未滿ナルトキハ之ヲ徴收セズ
第十六條本文中「事業所」を「事業所(事務所ヲ含ム)」に改め、同條但書を削り、同條第一號(ト)中「物ノ販賣」の下に「又ハ配給」を加え、同條第二號を次のように改める。
國又ハ法人ノ事務所ニシテ常時五人以上ノ從業員ヲ使用スルモノ
第十六條ノ三第二項中「第十六條但書」を「第十六條ノ二」に改め、同條を第十六條ノ四とする。
第十六條ノ二第一項中「前條」を「第十六條」に改め、同條を第十六條ノ三とし、同條の前に次の一條を加える。
第十六條ノ二 前條ノ規定ニ拘ラズ左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ厚生年金保險ノ被保險者トセズ
一 國、地方公共團體又ハ法人ニ使用セラルル者ニシテ左ノ各號ノ一ニ該當スルモノ
(ニ) 都道府縣、市町村其ノ他之ニ準ズベキモノノ事務所ニ使用セラルル者
(ホ) 都道府縣、市町村其ノ他之ニ準ズベキモノノ事業ニシテ前條第一號(ト)乃至(ル)ニ掲グルモノノ事業所ニ使用セラルル者
三 臨時ニ使用セラルル者ニシテ左ニ掲グルモノ但シ(イ)ニ掲グル者ニシテ所定ノ期間ヲ超エテ引續キ使用セラルルニ至リタルトキ又ハ(ロ)ニ掲グル者ニシテ一月ヲ超エテ引續キ使用セラルルニ至リタルトキハ此ノ限ニ在ラズ
四 事業所ノ所在地ノ一定セザル事業所ニ使用セラルル者
五 季節的業務ニ使用セラルル者但シ繼續シテ四月ヲ超エ使用セラルベキ場合ハ此ノ限ニ在ラズ
六 臨時的事業ノ事業所ニ使用セラルル者但シ繼續シテ六月ヲ超エ使用セラルベキ場合ハ此ノ限ニ在ラズ
七 生命保險會社ニ使用セラレ保險契約者ノ募集勸誘ニ從事スル者ニシテ常時一定ノ報酬ヲ受ケザルモノ
第十七條第一項中「第十六條ノ二」を「第十六條ノ三」に、同條第二項中「第十六條但書」を「第十六條ノ二」に改める。
第十八條中「第十六條ノ二」を「第十六條ノ三」に改める。
第十九條及び第二十條中「第十六條ノ三」を「第十六條ノ四」に、「第十六條但書」を「第十六條ノ二」に改める。
第二十條ノ二第一項中「第十六條ノ三」を「第十六條ノ四」に改める。
第二十二條第一項中「ハ政令ノ定ムル所ニ依リ」を「其ノ資格ヲ喪失シタル日ヨリ三月以内ニ申請ヲ爲ストキハ其ノ者ハ」に改め、同條第二項を次のように改める。
前項ノ期限ヲ經過シタル後ノ申請ト雖モ行政廳ニ於テ正當ノ事由アリト認ムルトキハ其ノ申請ハ之ヲ受理スルコトヲ得
第一項ノ申請ヲ爲シタル者ガ初テ納付スベキ保險料ヲ滯納シ第十一條第一項ノ規定ニ依ル指定ノ期限迄ニ其ノ保險料ヲ納付セザルトキハ繼續シテ其ノ被保險者ト爲ラザリシモノト看做ス
第一項ノ規定ニ依ル被保險者ニ關シテハ老齢、脱退又ハ死亡ニ關スル保險給付(寡婦年金、鰥夫年金及遺兒年金ヲ除ク)ニ限リ之ヲ爲スモノトス
第二十三條 前條ノ規定ニ依ル被保險者ハ左ニ掲グル場合ノ一ニ該當スルニ至リタル日ノ翌日(第三號ノ場合ニ該當スルニ至リタルトキハ其ノ日)ヨリ其ノ資格ヲ喪失ス
二 第十六條、第十六條ノ四及第十七條ノ規定ニ依ル被保險者タリシ期間ト前條ノ規定ニ依ル被保險者タリシ期間トヲ合算シテ二十年ニ達シタルトキ
三 第十六條、第十六條ノ四又ハ第十七條ノ規定ニ依ル被保險者ト爲リタルトキ
四 被保險者ノ資格ヲ喪失セントスル申請ヲ爲シタルトキ
五 保險料(初テ納付スベキ保險料ヲ除ク)ヲ滯納シ第十一條第一項ノ規定ニ依ル指定ノ期限迄ニ其ノ保險料ヲ納付セザルトキ
第三章中「平均報酬月額」を「平均標準報酬月額」に、「平均報酬日額」を「平均標準報酬日額」に、「報酬月額」を「標準報酬月額」に改める。
第二十五條中「前條」を「前條及第二十五條ノ二」に、「同條ノ規定ニ依リ計算シタル期間」を「前條及第二十五條ノ二ノ規定ニ依リ計算シタル期間」に、「實期間ハ同條ノ規定ニ依リ之ヲ計算ス」を「實期間ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ」に改める。
第二十五條ノ二 第二十四條第一項、第三項及第四項ノ規定ハ坑内夫タル被保險者ガ坑内夫タル被保險者以外ノ被保險者ト爲リタル場合又ハ坑内夫タル被保險者以外ノ被保險者ガ坑内夫タル被保險者ト爲リタル場合ニ之ヲ準用ス
第二十六條 遺族年金ヲ受クベキ遺族ノ範圍ハ被保險者又ハ被保險者タリシ者ノ配偶者(屆出ヲ爲サザルモ事實上婚姻關係ト同樣ノ事情ニ在ル者ヲ含ム以下同ジ)、子、父母、孫及祖父母ニシテ被保險者又ハ被保險者タリシ者ノ死亡當時其ノ者ニ依リ生計ヲ維持シタルモノトス
被保險者又ハ被保險者タリシ者ノ死亡當時胎兒タル子ハ前項ノ規定ノ適用ニ付テハ出生ノ日ヨリ當該被保險者又ハ被保險者タリシ者ノ死亡當時其ノ者ニ依リ生計ヲ維持シタル子ト看做ス
第一項ノ規定ニ拘ラズ被保險者若ハ被保險者タリシ者ノ死亡當時十六歳以上ノ子若ハ孫又ハ被保險者若ハ被保險者タリシ者ノ死亡當時六十歳未滿ノ父、母、祖父若ハ祖母ハ之ヲ遺族トセズ但シ被保險者又ハ被保險者タリシ者ノ死亡當時ヨリ引續キ不具廃疾ニ因リ勞働能力ナキ者ハ此ノ限ニ在ラズ
第二十六條ノ二 遺族年金ヲ受クベキ遺族ノ順位ハ前條第一項ニ掲グル順位ニ依ル
父母ニ付テハ養父母ヲ先ニシ實父母ヲ後ニシ祖父母ニ付テハ養父母ノ父母ヲ先ニシ實父母ノ父母ヲ後ニシ父母ノ養父母ヲ先ニシ實父母ヲ後ニス
先順位者タルベキ者ガ後順位者タルベキ者ヨリ又ハ同順位者タルベキ者ガ其ノ他ノ同順位者タルベキ者ヨリ後ニ生ズルニ至リタルトキハ前二項ノ規定ハ其ノトキヨリ之ヲ適用ス
第二十六條ノ三 第三十三條、第三十四條、第三十八條又ハ第四十七條ノ規定ニ依ル一時金ヲ受クベキ遺族ノ範圍ハ被保險者又ハ被保險者タリシ者ノ配偶者、子、父母、孫及祖父母トス
前項ノ一時金ヲ受クベキ遺族ノ順位ハ同項ニ掲グル順位ニ依ル
第二十六條ノ四 前條第一項ノ規定ニ該當スル遺族ナキ場合ニ於テ同條同項ノ規定ニ依ル一時金ヲ受クベキ遺族ハ被保險者又ハ被保險者タリシ者ノ死亡當時其ノ者ニ依リ生計ヲ維持シタル者トス但シ二人以上在ル場合ニ於テ被保險者又ハ被保險者タリシ者ノ遺言又ハ厚生大臣ニ對シテ爲シタル豫告ニ依リ其ノ者ノ中一人ヲ特ニ指定シタルトキハ其ノ者トス
第二十六條ノ五 第二十六條第一項第三項及第二十六條ノ二ノ規定ハ第三十條ノ二ノ規定ニ依ル支給金又ハ第三十九條若ハ第四十七條ノ七ノ規定ニ依ル一時金ヲ受クベキ遺族ノ範圍及順位ニ之ヲ準用ス
前項ニ於テ準用スル第二十六條第一項及第三項ニ規定スル遺族ノ範圍ニ屬スル遺族ナキ場合ニ於テハ第二十六條ノ三及前條ノ規定ハ同項ノ支給金又ハ一時金ヲ受クベキ遺族ノ範圍及順位ニ之ヲ準用ス
第二十六條ノ六 寡婦年金若ハ鰥夫年金又ハ遺兒年金ヲ受クベキ配偶者又ハ子ノ範圍ハ被保險者若ハ被保險者タリシ者又ハ障害年金ヲ受クル者ノ配偶者又ハ子(被保險者若ハ被保險者タリシ者又ハ障害年金ヲ受クル者ノ死亡當時其ノ者ニ依リ生計ヲ維持シタルモノニ限ル)ニシテ左ノ各號ノ一ニ該當スルモノトス
一 被保險者若ハ被保險者タリシ者又ハ障害年金ヲ受クル者ノ死亡當時五十歳以上ノ寡婦
二 被保險者若ハ被保險者タリシ者又ハ障害年金ヲ受クル者ノ死亡當時五十歳未滿ノ寡婦ニシテ被保險者若ハ被保險者タリシ者又ハ障害年金ヲ受クル者ノ死亡當時其ノ者ノ子ニシテ其ノ者ニ依リ生計ヲ維持シタル十六歳未滿ノ子又ハ被保險者、被保險者タリシ者若ハ障害年金ヲ受クル者ノ死亡當時ヨリ引續キ不具廃疾ニ因リ勞働能力ナキ子ノアルモノ
三 被保險者若ハ被保險者タリシ者又ハ障害年金ヲ受クル者ノ死亡當時五十五歳以上ノ鰥夫
四 被保險者若ハ被保險者タリシ者又ハ障害年金ヲ受クル者ノ死亡當時十六歳未滿ノ子
五 前各號ニ掲グルモノノ外被保險者若ハ被保險者タリシ者又ハ障害年金ヲ受クル者ノ死亡當時ヨリ引續キ不具廃疾ニ因リ勞働能力ナキ者
第二十七條中「及遺族年金」を「、遺族年金、寡婦年金、鰥夫年金及遺兒年金」に改め、同條に次の一項を加える。
養老年金、障害年金、遺族年金、寡婦年金、鰥夫年金及遺兒年金ハ毎年二月、五月、八月及十一月ノ四期ニ於テ各其ノ前月分迄ヲ支給ス但シ前支給期月ニ支給スベカリシ年金又ハ年金受給者ガ其ノ年金ヲ受クベキ權利ヲ失ヒタル場合ニ於テノ其ノ期ノ年金ハ支給期月ニ非ザル時期ニ於テモ之ヲ支給ス
第三十三條中「死亡シタル際」の下に「(其ノ者ノ死亡當時胎兒タル子在ルトキハ其ノ子出生ノ際)」を加え、「遺族年金ノ支給」を「遺族年金」に、「既ニ支給ヲ受ケタル養老年金」を「既ニ支給ヲ受ケタル養老年金及障害年金」に改める。
第三十四條第一項中「死亡シタル際」の下に「(其ノ者ノ死亡當時胎兒タル子在ルトキハ其ノ子出生ノ際)」を加え、「遺族年金ノ支給」を「遺族年金」に改め、同項に次の但書を加える。
但シ既ニ支給ヲ受ケタル障害年金アルトキハ其ノ支給ヲ受ケタル障害年金ノ総額ヲ控除シタル殘額ヲ一時金トシテ其ノ遺族ニ支給ス
第三十六條第一項中「政令ノ定ムル期間内」を「其ノ疾病又ハ負傷及之ニ因リ發シタル疾病ニ付醫師又ハ齒科醫師ノ診療ヲ受ケタル日(健康保險ノ被保險者タル被保險者ニ在リテハ健康保險法ニ依ル療養ノ給付ヲ受ケタル日)ヨリ起算シ二年以内」に、「政令ノ定ムル程度」を「別表第一ニ定ムル程度」に、「又ハ一時金」を「別表第二ニ定ムル程度ノ廃疾ノ状態ニ在ル者ニハ一時金」に改める。
第三十七條第一項を次のように改める。
障害年金又ハ障害手當金ノ額ハ平均標準報酬月額ニ別表第三ニ定ムル月數ヲ乗ジテ得タル金額トス
第三十七條ノ二 別表第一ニ定ムル廃疾ノ程度一級ニ該當スルニ因リ障害年金ヲ受クル者ノ配偶者又ハ子ニシテ左ノ各號ノ一ニ該當スルモノ在ルトキハ其ノ配偶者又ハ子一人ニ付二千四百圓ヲ前條各項ノ金額ニ加給ス
一 障害年金ヲ受クル者ガ廃疾ト爲リタル當時其ノ者ニ依リ生計ヲ維持シタル配偶者又ハ十六歳未滿ノ子
二 障害年金ヲ受クル者ガ廃疾ト爲リタル當時ヨリ引續キ不具廃疾ニ因リ勞働能力ナキ配偶者又ハ子
第三十八條中「死亡シタル際」の下に「(其ノ者ノ死亡當時胎兒タル子在ルトキハ其ノ子出生ノ際)」を加え、「遺族年金ノ支給」を「遺族年金」に改める。
第三十九條第三項中「前項」を「第一項」に改め、同條同項中「死亡シタル場合」の下に「又ハ寡婦年金、鰥夫年金若ハ遺兒年金ヲ受クル權利ヲ有スル者ガ在ル場合」を加える。
第四十條 養老年金及障害年金又ハ二以上ノ障害年金ヲ受クル權利ヲ有スル者ニハ左ノ區別ニ依リ其ノ一ヲ支給ス
二 養老年金ノ額ト障害年金ノ額トガ同ジキトキハ障害年金
三 二以上ノ障害年金ノ額ガ同ジキトキハ從前ノ障害年金
前項ニ規定スル者ガ第三十五條第一項又ハ第三十六條第一項但書前段若ハ第四十一條ノ規定ニ該當スルニ至リタルニ因リ養老年金ノ支給ヲ停止セラレタルトキ又ハ障害年金ノ支給ヲ受ケザルニ至リタルトキハ爾後前項ノ規定ニ依リ支給セラレザリシ年金ヲ支給ス
第四十六條中「遺族年金ノ支給」を「遺族年金」に、「死亡シタルトキ其ノ他政令ヲ以テ定ムル事由」を「左ノ各號ノ一」に、「至リタルトキハ」を「至リタルトキハ其ノ者ハ」に、「後順位者」を「同順位者ナクシテ後順位者」に改め、同條に次の四號を加える。
二 婚姻(屆出ヲ爲サザルモ事實上婚姻關係ト同樣ノ事情ニ在ルモノヲ含ム)シタルトキ又ハ養子縁組(屆出ヲ爲サザルモ事實上養子縁組ト同樣ノ事情ニ在ルモノヲ含ム)ニ因リ養子ト爲リタルトキ
三 子又ハ孫(被保險者又ハ被保險者タリシ者ノ死亡當時ヨリ引續キ不具廃疾ニ因リ勞働能力ナキ者ヲ除ク)ガ十六歳ニ達シタルトキ
四 不具廃疾ニ因リ勞働能力ナキ爲遺族年金ヲ受クル者ニ付其ノ事情止ミタルトキ
第四十六條ノ二第一項中「所在不明ナルトキハ」の下に「同順位者又ハ」を、「所在不明中」の下に「其ノ者ニ支給スベキ」を加え、同條第二項中「期間中」の下に「其ノ停止シタル」を加え、「當該次順位者」を「同順位者又ハ次順位者」に改める。
第四十七條中「遺族年金ノ支給」を「遺族年金」に、「場合」を「際(被保險者又ハ被保險者タリシ者ノ死亡當時胎兒タル子在ルトキハ其ノ子出生ノ際)」に、「後順位者」を「者」に改める。
第五節を第六節とし、以下第七節まで一節ずつ繰下げ、第四十七條の次に左の一節を加える。
第四十七條ノ二 被保險者タリシ期間六月以上二十年未滿ナル被保險者ガ死亡シタル場合若ハ被保險者ノ資格喪失前ニ發シタル疾病若ハ負傷及之ニ因リ發シタル疾病ニ因リ其ノ資格喪失後二年以内ニ死亡シタル場合又ハ別表第一ニ定ムル廃疾ノ程度一級ニ該當シタルニ因リ障害年金ヲ受クル者ガ死亡シタル場合ニ於テハ其ノ者ノ寡婦若ハ鰥夫又ハ子ニ對シ寡婦年金若ハ鰥夫年金又ハ遺兒年金ヲ支給ス但シ遺兒年金ハ同一ノ事由ニ因リ寡婦年金又ハ鰥夫年金ヲ支給スベキトキハ其ノ期間之ヲ支給セズ
第四十七條ノ三 寡婦年金若ハ鰥夫年金又ハ遺兒年金ノ額ハ前條ニ規定スル被保險者若ハ被保險者タリシ者又ハ障害年金ノ支給ヲ受クル者ノ平均標準報酬月額ノ二月分トス
遺兒年金ヲ受クベキ子二人以上在ルトキハ前項ノ規定ニ拘ラズ其ノ子ノ中一人ヲ除キタル子一人ニ付二千四百圓ヲ増額シタル額ヲ以テ遺兒年金ノ額トス
第四十七條ノ四 第二十六條ノ六第一項第二號ニ規定スル子在ルトキハ其ノ子一人ニ付二千四百圓ヲ前條第一項ノ寡婦年金ノ額ニ加給ス
第四十七條ノ五 寡婦年金若ハ鰥夫年金又ハ遺兒年金ヲ受クル者ガ第四十六條各號ノ一ニ該當スルニ至リタルトキハ其ノ者ハ寡婦年金若ハ鰥夫年金又ハ遺兒年金ヲ受クル權利ヲ失フ
第四十七條ノ六 寡婦年金又ハ鰥夫年金ノ支給ヲ受クル者ガ一年以上所在不明ナルトキハ遺兒年金ノ支給ヲ受クベキ者ノ申請ニ依リ所在不明中其ノ者ニ支給スベキ寡婦年金又ハ鰥夫年金ノ支給ヲ停止スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ寡婦年金又ハ鰥夫年金ノ支給ヲ停止シタル場合ニ於テハ停止期間中遺兒年金ヲ支給ス
第四十六條ノ二ノ規定ハ遺兒年金ノ支給ヲ受クル者ガ一年以上所在不明ナル場合ニ之ヲ準用ス
第四十七條ノ七 寡婦年金又ハ鰥夫年金ヲ受クル權利ヲ有スル者ガ其ノ權利ヲ失ヒタル際(第四十七條ノ二第一項ニ規定スル被保險者若ハ被保險者タリシ者又ハ障害年金ヲ受クル者ノ死亡當時胎兒タル子在ルトキハ其ノ子出生ノ際)遺兒年金ヲ受クベキ子ナキトキ又ハ遺兒年金ヲ受クル權利ヲ有スル者ガ其ノ權利ヲ失ヒタル際(第四十七條ノ二第一項ニ規定スル被保險者若ハ被保險者タリシ者又ハ障害年金ヲ受クル者ノ死亡當時胎兒タル子在ルトキハ其ノ子出生ノ際)他ニ遺兒年金ヲ受クベキ子ナキトキハ第二項ノ規定ニ依ル一時金ヲ被保險者若ハ被保險者タリシ者又ハ障害年金ヲ受クル者ノ遺族ニ支給ス但シ既ニ受ケタル障害年金、寡婦年金、鰥夫年金又ハ遺兒年金アルトキハ其ノ支給ヲ受ケタル年金ノ総額ヲ控除シタル殘額ヲ一時金トシテ其ノ遺族ニ支給ス
前項ノ一時金ノ額ハ第四十七條ノ二第一項ニ規定スル被保險者若ハ被保險者タリシ者又ハ障害年金ヲ受クル者ガ死亡シタル場合ニ於テ其ノ者又ハ其ノ者ノ遺族ガ被保險者若ハ被保險者タリシ者又ハ障害年金ヲ受クル者ノ死亡ノ際支給ヲ受クルコトヲ得ベカリシ脱退手當金ニ相當スル額トス
第四十八條 被保險者タリシ期間五年以上二十年未滿ナル者ガ死亡シタルトキ又ハ被保險者ノ資格ヲ喪失シタル後五十歳ヲ超エタルトキ若ハ五十歳ヲ超エ被保險者ノ資格ヲ喪失シタルトキハ脱退手當金ヲ支給ス
被保險者タリシ期間六月以上二十年未滿ナル被保險者ガ死亡ニ因リ被保險者ノ資格ヲ喪失シタルトキ又ハ被保險者タリシ期間六月以上二十年未滿ナル女子タル被保險者ガ婚姻又ハ分娩ノ爲被保險者ノ資格ヲ喪失シタルトキハ前項ノ規定ニ拘ラズ脱退手當金ヲ支給ス
前二項ノ規定ニ拘ラズ現ニ被保險者タル者、健康保險法ノ規定ニ依ル傷病手當金若ハ出産手當金ノ支給ヲ受ケザル者、又ハ失業保險法ノ規定ニ依ル失業保險金ノ支給ヲ受クル者ニ對シテハ脱退手當金ハ之ヲ支給セズ
第一項又ハ第二項ノ規定ハ第三十一條第一項後段又ハ第四十七條ノ二若ハ第四十七條ノ七ノ規定ニ該當スル者ニ對シテハ之ヲ適用セズ
第五十二條第一項中「障害手當金又ハ遺族年金」を「障害手當金、遺族年金、寡婦年金、鰥夫年金又ハ遺兒年金」に、同條第二項中「第三十九條若ハ第四十七條」を「第三十九條、第四十七條若ハ第四十七條ノ七」に、「遺族年金」を「遺族年金、寡婦年金、鰥夫年金若ハ遺兒年金」に、「後順位者」を「同順位者又ハ後順位者」に改める。
第五十五條中「障害年金又ハ遺族年金」を「障害年金、遺族年金、寡婦年金、鰥夫年金又ハ遺兒年金」に改める。
第五十七條第一項を次のように改める。
國庫ハ保險給付ノ計算ノ基礎ト爲リタル被保險者タリシ期間ニ基キ左ノ區別ニ依リ保險給付ニ要スル費用ノ一部ヲ負擔ス
一 被保險者タリシ期間ノ全部ガ坑内夫タル被保險者トシテ使用セラレタルモノナル場合ニ於テハ其ノ保險給付ニ要スル費用ノ十分ノ二
二 被保險者タリシ期間ノ全部ガ坑内夫タル被保險者以外ノ被保險者トシテ使用セラレタルモノナル場合ニ於テハ其ノ保險給付ニ要スル費用ノ十分ノ一
三 被保險者タリシ期間ノ一部ガ坑内夫タル被保險者トシテ使用セラレタルモノナル場合ニ於テハ其ノ保險給付ニ要スル費用ノ十分ノ一ノ外坑内夫タル被保險者タリシ期間ノ平均標準報酬月額ニ其ノ期間ノ月數ヲ乗ジテ得タル額ノ其ノ額ト坑内夫タル被保險者以外ノ被保險者タリシ期間ノ平均標準報酬月額ニ其ノ期間ノ月數ヲ乗ジテ得タル額トノ合算額ニ對スル割合ヲ其ノ保險給付ニ要スル費用ニ乗ジテ得タル額ノ十分ノ一
第五十八條ノ二 保險料額ハ第二十四條第一項(第二十五條ノ二ニ於テ準用スル場合ヲ含ム)又ハ第二十四條第二項ノ規定ニ依リ計算シタル被保險者タリシ期間ノ各月ニ付被保險者ノ標準報酬月額ニ保險料率ヲ乗ジテ得タル額トス
保險料率ハ坑内夫タル被保險者ニ關シテハ千分ノ百二十三、其ノ他ノ男子タル被保險者ニ關シテハ千分ノ九十四及女子タル被保險者ニ關シテハ千分ノ五十五トス
第六十條ノ二 毎月ノ保險料ハ翌月末日(第二十二條ノ規定ニ依ル被保險者ノ納付スベキ保險料ニ付テハ其ノ月ノ十日)迄ニ之ヲ納付スベシ
行政廳ハ保險料納入ノ告知ヲ爲シタル後ニ於テ告知シタル保險料額ガ當該納付義務者ノ納付スベキ保險料額ヲ超過スルコトヲ知リタルトキ又ハ納付シタル保險料額ガ當該納付義務者ノ納付スベキ保險料額ヲ超過スルコトヲ知リタルトキハ其ノ超過部分ニ關スル納入ノ告知又ハ納付ハ其ノ告知又ハ納付ヲ爲シタル後六月以内ノ期日ニ於テ納付セラルベキ保險料ニ對シ納期ヲ繰上ゲ之ヲ爲シタルモノト看做スコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ納期ヲ繰上ゲ納入ノ告知又ハ納付ヲ爲シタルモノト看做シタルトキハ行政廳ハ其ノ旨ヲ當該納付義務者ニ通知スベシ
第六十條ノ三 保險料納付義務者ガ左ノ各號ノ一ニ該當スルトキハ納期前ト雖モ保險料ハ総テ之ヲ徴收スルコトヲ得
一 國税、地方税其ノ他ノ公課ノ滯納ニ因リ滯納處分ヲ受クルトキ
二 被保險者ノ使用セラルル事業所ガ廃止セラレタルトキ
六 被保險者ノ使用セラルル法人ガ解散ヲ爲シタルトキ
第六十一條 事業主ハ被保險者ニ對シ金錢ヲ以テ報酬ヲ支拂フ場合ニ於テハ被保險者ノ負擔スベキ前月分ノ保險料(被保險者ガ其ノ事業ニ使用セラレザルニ至リタル場合ニ於テハ前月分及其ノ月分ノ保險料)ヲ報酬ヨリ控除スルコトヲ得
事業主ハ前項ノ規定ニ依リ保險料ヲ控除シタルトキハ保險料ノ控除ニ關スル計算書ヲ作成シ其ノ控除額ヲ被保險者ニ通知スベシ
「第五章 審査ノ請求、訴願及訴訟」を「第五章 審査ノ請求及訴訟」に改める。
第六十二條第一項中「社會保險審査會」を「厚生年金保險審査會」に改める。
第六十三條中「主務大臣ニ訴願スルコトヲ得」を「厚生年金保險審査會ニ審査ヲ請求スルコトヲ得」に改める。
第六十四條 保險審査官ハ各都道府縣ニ之ヲ置キ二級ノ地方事務官ニ就キ厚生大臣之ヲ命ズ
第六十五條ノ二 厚生年金保險審査會ハ被保險者ヲ代表スル委員、事業主ヲ代表スル委員及公益ヲ代表スル委員各三人ヲ以テ之ヲ組織シ各委員ハ厚生大臣之ヲ委囑ス
第六十五條ノ三 委員ノ任期ハ三年トシ一年毎ニ委員ノ數ノ三分ノ一ヲ委囑ス
委員ニ缺員ヲ生ジタルトキ新ニ委囑セラレタル委員ノ任期ハ前任者ノ殘任期間トス
第六十五條ノ四 厚生年金保險審査會ニ公益ヲ代表スル委員中ヨリ委員ノ選擧セル會長一人ヲ置ク
會長事故アルトキハ前項ノ規定ニ準ジ選擧セラレタル者其ノ職務ヲ代理ス
第六十五條ノ五 厚生年金保險審査會ハ被保險者ヲ代表スル委員、事業主ヲ代表スル委員及公益ヲ代表スル委員夫々一人以上出席スルニ非ザレバ議事ヲ開キ議決ヲ爲スコトヲ得ズ
第六十五條ノ六 厚生年金保險審査會ノ審査ハ出席シタル委員ノ過半數ヲ以テ之ヲ決シ可否同數ナルトキハ會長ノ決スル所ニ依ル
第六十五條ノ七 保險給付ニ關スル決定ニ關シ不服アル者保險審査官ニ審査ヲ請求スル場合ハ其ノ保險給付ニ關スル決定ヲ爲シタル都道府縣知事ノ管轄區域ヲ管轄スル保險審査官ニ之ヲ爲スベシ
前項ノ請求ハ其ノ保險給付ニ關スル決定ヲ爲シタル都道府縣知事又ハ請求者ノ居住地ヲ管轄スル都道府縣知事若ハ保險審査官ヲ經由シテ之ヲ爲スコトヲ得
審査ノ請求ガ管轄違ナルトキハ保險審査官ハ速ニ之ヲ所轄保險審査官ニ移送シ且ツ其ノ旨ヲ請求者ニ通知スベシ
第六十五條ノ八 保險審査官又ハ厚生年金保險審査會ニ對スル審査ノ請求ハ書面又ハ口頭ニ依リ之ヲ爲スコトヲ得
第六十五條ノ九 保險審査官又ハ厚生年金保險審査會審査ノ請求ヲ受ケタルトキハ速ニ當事者ノ説明ヲ聽取シ審査ヲ爲スベシ但シ保險給付ヲ受クベキ者ガ出頭スルコト困難ナルトキハ此ノ手續ヲ省キ文書ニ依リ審査ヲ爲スコトヲ得
第六十五條ノ十 保險審査官又ハ厚生年金保險審査會審査ノ爲必要アリト認ムルトキハ保險給付ニ關スル決定ヲ爲シタル者、事業主、保險給付ヲ受クベキ者又ハ其ノ他ノ利害關係人若ハ參考人ニ對シ報告ヲ爲サシメ若ハ出頭ヲ命ジ又ハ醫師ニ診斷若ハ檢案ヲ爲サシムルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ保險審査官ノ請求ニ依リ出頭シタル者ニ對シテハ都道府縣知事、厚生年金保險審査會ノ請求ニ依リ出頭シタル者ニ對シテハ厚生大臣政令ノ定ムル所ニ依リ旅費日當及宿泊料ヲ支給ス
第六十五條ノ十一 保險給付ニ關スル決定ヲ爲シタル者、事業主、保險給付ヲ受クベキ者又ハ其ノ他ノ利害關係人若ハ參考人ハ保險審査官又ハ厚生年金保險審査會ニ對シ意見ヲ述ベ參考書類ヲ提示スルコトヲ得
保險給付ヲ受クベキ者審査ノ場合ニ於テ補佐人ヲ必要トスルトキハ補佐人一人ト共ニ出頭スルコトヲ得
審査ノ爲出頭スベキ者出頭スルコト能ハザルトキハ其ノ者ハ代理人ヲ出頭セシムルコトヲ得
第六十五條ノ十二 保險審査官又ハ厚生年金保險審査會ハ事件ノ一部ガ審査ノ決定ヲ爲スニ熟シタルトキハ其ノ部分ニ付先ヅ決定ヲ爲スコトヲ得
第六十五條ノ十三 保險審査官又ハ厚生年金保險審査會審査ノ決定ヲ爲ス場合ハ理由ヲ附シ文書ヲ以テ之ヲ爲スベシ
第六十五條ノ十四 審査ノ請求者ガ審査ノ決定前ニ死亡シタトキハ承繼人ニ於テ審査ノ請求手續ヲ受繼グモノトス
第六十五條ノ十五 保險審査官、厚生年金保險審査會ノ委員若ハ其ノ事務ニ從事スル者又ハ之等ノ職ニ在リタル者ハ其ノ職務上知得シタル祕密ヲ漏洩スベカラズ
第六十六條 審査ノ請求又ハ訴ノ提起ハ處分ノ通知又ハ決定書ノ交付ヲ受ケタル日ヨリ六十日以内ニ之ヲ爲スベシ但シ審査ノ請求ニ付テハ保險審査官又ハ厚生年金保險審査會ニ於テ正當ノ事由アリト認ムルトキハ期限經過後ニ於テモ仍之ヲ受理スルコトヲ得
前項ノ訴ノ提起ニ付テハ民事訴訟法第百五十八條第二項及第百五十九條ノ規定ヲ準用ス
第六十六條ノ二 保險審査官及厚生年金保險審査會ノ事務ニ關シテハ政令ヲ以テ之ヲ定ム
第七十二條 昭和十七年六月一日ニ於テ現ニ使用セラルル事業主ノ事業所又ハ現ニ使用セラルル事業所ニ同日迄引續キ昭和十九年法律第二十一號(勞働者年金保險法中改正法律)ニ依ル改正前ノ第十六條ノ規定ニ依ル被保險者ト爲ルベキ資格ヲ有スル者トシテ五年以上使用セラレタル者ニシテ同日ニ於テ同條ノ規定ニ依ル被保險者ト爲リタルモノガ被保險者タリシ期間二十年未滿ニシテ五十歳(坑内夫タル被保險者ニ在リテハ四十五歳)ヲ超エ被保險者ノ資格ヲ喪失シタル場合ニ於テハ其ノ者ニ對スル脱退手當金ノ額ハ第四十九條ノ規定ニ拘ラズ平均標準報酬日額ニ別表第五ニ定ムル日數ヲ乗ジテ得タル金額トス但シ障害手當金ノ支給ヲ受クル者ニ支給スル額ハ障害手當金ノ額ト合算シテ平均標準報酬月額ノ二十四月分ニ相當スル金額ヲ超ユルコトヲ得ズ
前項ノ規定ハ第三十一條第一項後段又ハ第四十七條ノ二ノ規定ニ該當スル者ニ付テハ之ヲ適用セズ
別表第一から別表第三までを次のように改める。
別表第一
障害年金ヲ支給スベキ程度ノ廃疾ノ状態 |
廃疾ノ程度 |
番號 |
廃疾ノ状態 |
一級 |
一 |
兩眼ノ視力〇・〇二以下ニ減ジタルモノ |
二 |
一眼失明シ他眼ノ視力〇・〇六以下ニ減ジタルモノ |
三 |
咀嚼ノ機能ヲ廃シタルモノ |
四 |
言語ノ機能ヲ廃シタルモノ |
五 |
十指ヲ失ヒタルモノ |
六 |
前各號ニ掲グルモノノ外精神又ハ身體ノ機能ニ高度ノ障害ヲ殘シ勞働能力ヲ喪失シタルモノ |
二級 |
一 |
兩眼ノ視力〇・一以下ニ減ジタルモノ |
二 |
鼓膜ノ大部分ノ缺損其ノ他ニ因リ兩耳ノ聽力耳殻ニ接セザレバ大聲ヲ解シ得ザル程度以上ノモノ |
三 |
咀嚼及言語又ハ咀嚼若ハ言語ノ機能ニ著シキ障害ヲ殘スモノ |
四 |
脊柱ノ機能ニ著シキ障害ヲ殘スモノ |
五 |
一上肢ヲ腕關節以上ニテ失ヒタルモノ |
六 |
一下肢ヲ足關節以上ニテ失ヒタルモノ |
七 |
一上肢ノ三大關節中ノ二關節又ハ三關節ノ用ヲ廃シタルモノ |
八 |
一下肢ノ三大關節中ノ二關節又ハ三關節ノ用ヲ廃シタルモノ |
九 |
一手ノ五指又ハ拇指及示指ヲ併セ四指ヲ失ヒタルモノ |
一〇 |
十趾ヲ失ヒタルモノ |
一一 |
前各號ニ掲グルモノノ外精神又ハ身體ノ機能ニ著シキ障害ヲ殘シ勞働能力ニ高度ノ制限ヲ有スルモノ |
別表第二
障害手當金ヲ支給スベキ程度ノ廃疾ノ状態 |
番號 |
廃疾ノ状態 |
一 |
一眼ノ視力〇・一以下ニ減ジタルモノ又ハ兩眼ノ視力〇・六以下ニ減ジタルモノ |
二 |
兩眼ノ眼瞼ニ著シキ缺損ヲ殘スモノ又ハ兩眼ニ半盲症、視野狭窄若ハ視野變状ヲ殘スモノ |
三 |
鼓膜ノ中等度ノ缺損其ノ他ニ因リ兩耳ノ聽力四〇糎以上ニテハ尋常ノ話聲ヲ解シ得ザルモノ又ハ鼓膜ノ大部分ノ缺損其ノ他ニ因リ一耳ノ聽力耳殻ニ接セザレバ大聲ヲ解シ得ザル程度以上ノモノ |
四 |
咀嚼及言語又ハ咀嚼若ハ言語ノ機能ニ障害ヲ殘スモノ |
五 |
鼻ヲ缺損シ其ノ機能ニ著シキ障害ヲ殘スモノ |
六 |
脊柱ニ著シキ運動障害ヲ殘スモノ |
七 |
一上肢ノ三大關節中ノ一關節ノ用ヲ廃シタルモノ又ハ一關節以上ニ著シキ機能障害ヲ殘スモノ |
八 |
一下肢ノ三大關節中ノ一關節ノ用ヲ廃シタルモノ又ハ一關節以上ニ著シキ機能障害ヲ殘スモノ |
九 |
一下肢ヲ三糎以上短縮シタルモノ |
一〇 |
長管状骨ニ仮關節ヲ殘スモノ |
一一 |
一手ノ二指以上ヲ失ヒタルモノ又ハ拇指若ハ示指ヲ失ヒタルモノ |
一二 |
一手ノ三指以上ノ用ヲ廃シタルモノ、示指ヲ併セ二指ノ用ヲ廃シタルモノ又ハ拇指ノ用ヲ廃シタルモノ |
一三 |
一足ノ四趾以上ヲ失ヒタルモノ又ハ第一趾ヲ失ヒタルモノ |
一四 |
一足ノ五趾ノ用ヲ廃シタルモノ |
一五 |
前各號ニ掲グルモノノ外精神、身體又ハ神經系統ノ機能ニ障害ヲ殘シ勞働能力ニ制限ヲ有スルモノ |
別表第三
障害年金 |
廃疾ノ程度 |
月數 |
一級 |
月 |
五 |
二級 |
四 |
障害手當金 |
一〇 |
別表第三の次に次の二表を加える。
別表第四
被保險者タリシ期間 |
日數 |
六月以上 |
日 |
一五 |
一年以上 |
三〇 |
二年以上 |
五〇 |
三年以上 |
七〇 |
四年以上 |
九〇 |
五年以上 |
一一〇 |
六年以上 |
一三〇 |
七年以上 |
一五〇 |
八年以上 |
一七五 |
九年以上 |
二〇〇 |
一〇年以上 |
二二五 |
一一年以上 |
二五〇 |
一二年以上 |
二八〇 |
一三年以上 |
三一〇 |
一四年以上 |
三四〇 |
一五年以上 |
三七〇 |
一六年以上 |
四〇五 |
一七年以上 |
四四〇 |
一八年以上 |
四七五 |
一九年以上 |
五一〇 |
別表第五
被保險者タリシ期間 |
勞働者年金保險法中保險給付及費用ノ負擔ニ關スル規定施行ノ日ニ於テ現ニ使用セラルル事業主ノ事業所又ハ現ニ使用セラルル事業所ニ同日迄引續キ強制被保險者ト爲ルベキ資格ヲ有スル者トシテ使用セラレタル期間 |
五年以上 |
八年以上 |
一一年以上 |
一四年以上 |
一七年以上 |
|
日 |
日 |
日 |
日 |
日 |
六月以上 |
二〇 |
二〇 |
二五 |
三〇 |
三〇 |
一年以上 |
四〇 |
四〇 |
四五 |
五〇 |
六〇 |
二年以上 |
六〇 |
六〇 |
六五 |
七五 |
九〇 |
三年以上 |
八〇 |
八〇 |
九〇 |
一〇五 |
一二〇 |
四年以上 |
一〇五 |
一一〇 |
一二〇 |
一三五 |
一五〇 |
五年以上 |
一三〇 |
一四〇 |
一五〇 |
一六五 |
一八〇 |
六年以上 |
一六〇 |
一七〇 |
一八〇 |
一九五 |
二一〇 |
七年以上 |
一九〇 |
二〇〇 |
二一〇 |
二二五 |
二四〇 |
八年以上 |
二二〇 |
二三〇 |
二四〇 |
二五五 |
二七〇 |
九年以上 |
二五〇 |
二六〇 |
二七〇 |
二八五 |
三〇〇 |
一〇年以上 |
二八〇 |
二九〇 |
三〇〇 |
三一五 |
三三〇 |
一一年以上 |
三一〇 |
三二〇 |
三三〇 |
三四五 |
三六〇 |
一二年以上 |
三四〇 |
三五〇 |
三六五 |
三八〇 |
三九五 |
一三年以上 |
三七〇 |
三八五 |
四〇〇 |
四一五 |
四三〇 |
一四年以上 |
四〇五 |
四二〇 |
四三五 |
四五〇 |
四六五 |
一五年以上 |
四四〇 |
四五五 |
四七〇 |
四八五 |
五〇〇 |
一六年以上 |
四七五 |
四九〇 |
五〇五 |
五二〇 |
五四〇 |
一七年以上 |
五一〇 |
五二五 |
五四〇 |
五六〇 |
五八〇 |
一八年以上 |
五四五 |
五六〇 |
五八〇 |
六〇〇 |
六二〇 |
一九年以上 |
五八五 |
六〇〇 |
六二〇 |
六四〇 |
六六〇 |