第一條 資本金(出資總額、株金總額又ハ出資總額及株金總額ノ合計額ヲ謂フ)二十萬圓以上ノ法人(銀行、信託會社、保險會社其ノ他命令ヲ以テ定ムルモノヲ除ク)ニシテ戰爭保險金若ハ政府補償金ノ交付ヲ受ケタルモノ又ハ其ノ交付ヲ受クルノ權利ヲ有スルモノ及在外資產ヲ有スルモノ竝ニ昭和二十年勅令第六百五十七號第一條ノ二ノ規定ニ依リ大藏大臣ノ指定シタル會社ハ左ノ各號ノ一ニ該當スル利益又ハ剩餘金ノ配當ヲ爲スコトヲ得ズ
二 配當金總額ガ命令ノ定ムル所ニ依リ計算シタル當該事業年度ノ純益金ヲ超ユル配當
前項ノ戰爭保險金、政府補償金及在外資產ハ命令ヲ以テ之ヲ定ム
第二條 大藏大臣ハ必要アリト認ムルトキハ前條第一項ノ法人ヲ指定シテ決算ニ關シ當該官吏ノ監查ヲ受クベキコトヲ命ズルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル命令アリタルトキハ當該法人ハ同項ノ規定ニ依ル監查ヲ受クルニ非ザレバ利益金又ハ剩餘金ノ處分ヲ爲スコトヲ得ズ
第三條 大藏大臣ハ必要アリト認ムルトキハ第一條第一項ノ法人ニシテ昭和二十年八月十五日以後本令施行ノ日迄ニ終了シタル事業年度ニ付利益又ハ剩餘金ノ配當ヲ爲シタルモノニ對シ期間ヲ定メ其ノ配當ヲ禁止又ハ制限スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル禁止又ハ制限アリタルトキハ當該法人ハ其ノ禁止又ハ制限ニ違反シテ利益又ハ剩餘金ノ配當ヲ爲スコトヲ得ズ
第四條 大藏大臣ハ必要アリト認ムルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ第一條第一項ノ法人ノ業務又ハ財產ノ狀況ニ關シ報吿ヲ徵シ又ハ當該官吏ヲシテ必要ナル場所ニ臨檢シ帳簿書類其ノ他ノ物件ヲ檢查セシムルコトヲ得
第五條 第一條第一項ノ法人ノ取締役又ハ之ニ準ズル者ハ左ノ各號ノ一ニ該當スル場合ニ於テハ五年以下ノ懲役若ハ五萬圓以下ノ罰金ニ處シ又ハ懲役及罰金ヲ併科スルコトヲ得
第六條 第四條ノ規定ニ依ル報吿ヲ爲サズ若ハ虛僞ノ報吿ヲ爲シ又ハ當該官吏ノ臨檢檢查ヲ拒ミ、妨ゲ又ハ忌避シタル者ハ一年以下ノ懲役又ハ一萬圓以下ノ罰金ニ處ス
第七條 法人ノ代表者、代理人、使用人其ノ他ノ從業者ガ其ノ法人ノ業務ニ關シ前二條ノ違反行爲ヲ爲シタルトキハ行爲者ヲ罰スルノ外其ノ法人ニ對シ亦前二條ノ罰金刑ヲ科ス