朝鮮、台湾、九州及四国ニ在ル陸軍造兵廠、陸軍兵器補給廠等ニ関スル臨時特例
法令番号: 勅令第三百六十五號
公布年月日: 昭和20年6月11日
法令の形式: 勅令
朕朝鮮、臺灣、九州及四國ニ在ル陸軍造兵廠、陸軍兵器補給廠等ニ關スル臨時特例ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十年六月九日
內閣總理大臣 男爵 鈴木貫太郞
陸軍大臣 阿南惟幾
勅令第三百六十五號
朝鮮、臺灣、九州及四國ニ在ル陸軍造兵廠、陸軍兵器補給廠等ニ關スル臨時特例
第一條 當分ノ內朝鮮又ハ臺灣ニ在リテハ陸軍ノ兵器、兵器材料及自動車燃料ノ整備、調達及補給ニ關スル陸軍兵器行政本部ノ所掌事項(朝鮮ニ在リテハ陸軍造兵廠ノ特別會計ニ係ル作業經營及陸軍造兵廠ノ設備ニ關スル事項ヲ含ム)ハ朝鮮軍管區司令部又ハ臺灣軍管區司令部ヲシテ之ヲ掌ラシム
當分ノ內九州又ハ四國ニ在リテハ陸軍ノ兵器、兵器材料及自動車燃料ノ補給ニ關スル陸軍兵器行政本部ノ所掌事項ハ西部軍管區司令部又ハ善通寺師管區司令部ヲシテ之ヲ掌ラシム
當分ノ內朝鮮ニ在ル陸軍造兵廠及陸軍兵器補給廠竝ニ臺灣、九州又ハ四國ニ在ル陸軍兵器補給廠ノ長ハ他ノ勅令ニ拘ラズ朝鮮軍管區司令官、臺灣軍管區司令官、西部軍管區司令官又ハ善通寺師管區司令官ニ隷スルモノトス
第二條 當分ノ內九州ニ在リテハ陸軍ノ被服品及其ノ修理器具、糧秣品及給與器具、需品(陣中用品、酒保品、建築材料及其ノ他ノ需品ヲ謂フ以下之ニ同ジ)、衞生材料竝ニ獸醫材料、蹄鐵其ノ他ノ獸醫資材ノ整備、調達及補給ニ關スル業務ハ西部軍管區司令部ヲシテ之ヲ掌ラシム
當分ノ內他ノ勅令ニ拘ラズ九州ニ在ル陸軍被服支廠、陸軍糧秣支廠、陸軍需品支廠、陸軍衞生材料支廠又ハ陸軍獸醫資材支廠ハ各當該本廠ヨリ獨立シテ其ノ業務ヲ行フモノトシ此等ノ支廠ノ長ハ西部軍管區司令官ニ隷スルモノトス
第三條 朝鮮軍管區司令官、臺灣軍管區司令官、西部軍管區司令官又ハ善通寺師管區司令官ハ第一條第一項又ハ前條第一項ノ規定ニ依リ當該司令部ノ所掌ニ屬セシメラレタル業務ニ關シテハ陸軍大臣ノ區處ヲ承ク
第四條 朝鮮軍管區司令官、臺灣軍管區司令官、西部軍管區司令官又ハ善通寺師管區司令官ハ必要アリト認ムルトキハ第一條第三項又ハ第二條第二項ノ規定ニ依リ其ノ隷下ニ屬セシメラレタル諸廠ニ付臨時ニ出張所(陸軍兵器補給廠ニ付テハ分廠ヲ含ム)ヲ置クコトヲ得
第五條 西部軍管區司令官ハ必要アリト認ムルトキハ九州ニ於ケル陸軍ノ被服、糧秣、需品、衞生材料及獸醫資材ノ整備、調達及補給ヲ掌ラシムル爲臨時ニ貨物廠ヲ置クコトヲ得
陸軍貨物廠令ハ前項ノ貨物廠ニ之ヲ準用ス
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス但シ第一條第一項ノ規定中朝鮮ニ於ケル陸軍ノ兵器及兵器材料ノ整備及調達ニ關スル部分竝ニ同條第三項中朝鮮ニ在ル陸軍造兵廠ニ關スル部分ハ昭和二十年七月一日ヨリ之ヲ施行ス
昭和二十年勅令第五十三號中左ノ通改正ス
第二條第一項中「內地」ノ下ニ「(九州ヲ除ク以下之ニ同ジ)」ヲ加ヘ同條第二項ヲ削ル
第三條 當分ノ內內地ニ在ル軍管區ノ軍管區司令官ハ當該軍管區(中部軍管區ニ在リテハ四國ヲ除ク)內ニ在ル陸軍部隊ニ對スル兵器、被服、糧秣、需品、衞生材料及獸醫資材ノ補給ノ爲必要アルトキハ他ノ勅令ニ拘ラズ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依リ前條ニ揭グル諸廠ノ出張所(陸軍兵器補給廠ニ付テハ分廠ヲ含ム)ヲ設クルコトヲ得
朕朝鮮、台湾、九州及四国ニ在ル陸軍造兵廠、陸軍兵器補給廠等ニ関スル臨時特例ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和二十年六月九日
内閣総理大臣 男爵 鈴木貫太郎
陸軍大臣 阿南惟幾
勅令第三百六十五号
朝鮮、台湾、九州及四国ニ在ル陸軍造兵廠、陸軍兵器補給廠等ニ関スル臨時特例
第一条 当分ノ内朝鮮又ハ台湾ニ在リテハ陸軍ノ兵器、兵器材料及自動車燃料ノ整備、調達及補給ニ関スル陸軍兵器行政本部ノ所掌事項(朝鮮ニ在リテハ陸軍造兵廠ノ特別会計ニ係ル作業経営及陸軍造兵廠ノ設備ニ関スル事項ヲ含ム)ハ朝鮮軍管区司令部又ハ台湾軍管区司令部ヲシテ之ヲ掌ラシム
当分ノ内九州又ハ四国ニ在リテハ陸軍ノ兵器、兵器材料及自動車燃料ノ補給ニ関スル陸軍兵器行政本部ノ所掌事項ハ西部軍管区司令部又ハ善通寺師管区司令部ヲシテ之ヲ掌ラシム
当分ノ内朝鮮ニ在ル陸軍造兵廠及陸軍兵器補給廠並ニ台湾、九州又ハ四国ニ在ル陸軍兵器補給廠ノ長ハ他ノ勅令ニ拘ラズ朝鮮軍管区司令官、台湾軍管区司令官、西部軍管区司令官又ハ善通寺師管区司令官ニ隷スルモノトス
第二条 当分ノ内九州ニ在リテハ陸軍ノ被服品及其ノ修理器具、糧秣品及給与器具、需品(陣中用品、酒保品、建築材料及其ノ他ノ需品ヲ謂フ以下之ニ同ジ)、衛生材料並ニ獣医材料、蹄鉄其ノ他ノ獣医資材ノ整備、調達及補給ニ関スル業務ハ西部軍管区司令部ヲシテ之ヲ掌ラシム
当分ノ内他ノ勅令ニ拘ラズ九州ニ在ル陸軍被服支廠、陸軍糧秣支廠、陸軍需品支廠、陸軍衛生材料支廠又ハ陸軍獣医資材支廠ハ各当該本廠ヨリ独立シテ其ノ業務ヲ行フモノトシ此等ノ支廠ノ長ハ西部軍管区司令官ニ隷スルモノトス
第三条 朝鮮軍管区司令官、台湾軍管区司令官、西部軍管区司令官又ハ善通寺師管区司令官ハ第一条第一項又ハ前条第一項ノ規定ニ依リ当該司令部ノ所掌ニ属セシメラレタル業務ニ関シテハ陸軍大臣ノ区処ヲ承ク
第四条 朝鮮軍管区司令官、台湾軍管区司令官、西部軍管区司令官又ハ善通寺師管区司令官ハ必要アリト認ムルトキハ第一条第三項又ハ第二条第二項ノ規定ニ依リ其ノ隷下ニ属セシメラレタル諸廠ニ付臨時ニ出張所(陸軍兵器補給廠ニ付テハ分廠ヲ含ム)ヲ置クコトヲ得
第五条 西部軍管区司令官ハ必要アリト認ムルトキハ九州ニ於ケル陸軍ノ被服、糧秣、需品、衛生材料及獣医資材ノ整備、調達及補給ヲ掌ラシムル為臨時ニ貨物廠ヲ置クコトヲ得
陸軍貨物廠令ハ前項ノ貨物廠ニ之ヲ準用ス
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス但シ第一条第一項ノ規定中朝鮮ニ於ケル陸軍ノ兵器及兵器材料ノ整備及調達ニ関スル部分並ニ同条第三項中朝鮮ニ在ル陸軍造兵廠ニ関スル部分ハ昭和二十年七月一日ヨリ之ヲ施行ス
昭和二十年勅令第五十三号中左ノ通改正ス
第二条第一項中「内地」ノ下ニ「(九州ヲ除ク以下之ニ同ジ)」ヲ加ヘ同条第二項ヲ削ル
第三条 当分ノ内内地ニ在ル軍管区ノ軍管区司令官ハ当該軍管区(中部軍管区ニ在リテハ四国ヲ除ク)内ニ在ル陸軍部隊ニ対スル兵器、被服、糧秣、需品、衛生材料及獣医資材ノ補給ノ為必要アルトキハ他ノ勅令ニ拘ラズ陸軍大臣ノ定ムル所ニ依リ前条ニ掲グル諸廠ノ出張所(陸軍兵器補給廠ニ付テハ分廠ヲ含ム)ヲ設クルコトヲ得