台湾事業用品資金特別会計規則
法令番号: 勅令第四百九號
公布年月日: 昭和19年6月17日
法令の形式: 勅令
朕臺灣事業用品資金特別會計規則ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十九年六月十六日
內閣總理大臣 東條英機
內務大臣 安藤紀三郞
大藏大臣 石渡莊太郞
勅令第四百九號
臺灣事業用品資金特別會計規則
第一條 本會計ニ於テハ資金ニ屬スル現金ノ持越高竝ニ當該年度ノ資金繰入高及收入濟歲入額ヲ以テ支拂元受高トシ歲出ヲ支出スルハ此ノ支拂元受高ヲ超過スルコトヲ得ズ
第二條 每年度ニ屬スル歲出ヲ支出スル爲小切手ヲ振出スハ當該年度三月三十一日限トス但シ會計法第十九條ノ規定ニ依リ歲出金ニ繰替使用シタル現金補塡ノ爲ニスル支出ニ付テハ翌年度四月三十日迄小切手ヲ振出スコトヲ得
第三條 每年度ニ屬スル定額戾入ヲ爲スハ當該年度三月三十一日限トス
第四條 每年度內ニ收入ヲ爲スベキ權利ヲ得テ當該年度內ニ收入濟ト爲ラザルモノハ收入未濟トシテ遞次翌年度ニ繰越シ現ニ收入ヲ爲シタル年度ノ歲入ニ組入ルベシ
第五條 每年度內ニ支拂ヲ爲スベキ義務ヲ生ジ當該年度內ニ小切手ヲ振出サザルモノハ支出未濟トシテ遞次翌年度ニ繰越シ時效完成ニ至ル迄ハ支拂ノ請求アル每ニ小切手ヲ振出スベシ但シ支出未濟ノ繰越額ハ支出濟額ト合シテ豫算定額ヲ超過スルコトヲ得ズ
第六條 歲入徵收官又ハ支出官一人ナル場合ニ於テハ徵收報吿書又ハ支出濟額報吿書ヲ以テ徵收總報吿書又ハ支出總報吿書ニ充ツルコトヲ得
第七條 臺灣事業用品ノ原價ハ購入費、製作費、改製費、修理費及加工費ヲ以テ計算スベシ但シ腐朽、毀損、變質其ノ他ノ事由ニ因リ其ノ價格減少シタルトキハ每年度ノ終ニ於テ其ノ價格ヲ改定スベシ
第八條 臺灣事業用品ノ賣拂價格ハ原價ニ貯藏費、附屬諸費及損減步合ヲ割掛ケタルモノトス
前項ノ損減步合ハ前年度及前前年度ノ損減高ヲ參酌シテ豫メ之ヲ定ムベシ
第九條 本會計ニ於テハ歲入ノ收入濟額、收入未濟額、資金ニ屬スル現金ノ持越高、資金繰入高、總用品ノ價格及購入代價支出濟未收用品ノ價格ヲ以テ其ノ受入トシ歲出ノ支出濟額、支出未濟額、資金額、前受金ノ精算未濟額、賣拂代價收入濟旣出用品ノ價格、賣拂代價收入濟未出用品ノ價格、賣拂代價收入未濟旣出用品ノ價格及損失ニ歸シタル用品ノ價格ヲ以テ其ノ拂出トシ受入ノ總額ヨリ拂出ノ總額ヲ控除シ過剩アルトキハ臺灣事業用品賣拂益金トシテ臺灣事業用品資金特別會計法第五條ノ規定ニ依リ之ヲ取扱フベシ
第十條 所管大臣ハ每年度受拂勘定表ヲ調製シ翌年度七月三十一日迄ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スベシ
第十一條 臺灣總督府ハ日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ本會計ニ關スル一切ノ計算ヲ登記スベシ
第十二條 支出官ハ支出簿ノ外支拂元受高差引簿ヲ備ヘ支拂元受高、支出濟額及殘額ヲ登記スベシ
第十三條 臺灣總督府ハ歲出簿ノ外支拂元受高差引簿ヲ備ヘ支拂元受高、支出濟額及殘額ヲ登記スベシ但シ支出官一人ナル場合ニ於テハ支拂元受高差引簿ヲ省略スルコトヲ得
第十四條 本令ニ規定セザルモノニ付テハ臺灣總督府特別會計規則ノ例ニ依ル
附 則
本令ハ昭和十九年度ヨリ之ヲ適用ス
臺灣官設鐵道用品資金會計規則ハ之ヲ廢止ス但シ昭和十八年度分ニ付テハ仍其ノ效力ヲ有ス
臺灣事業用品資金特別會計法第十一條ノ規定ニ依リ臺灣事業用品資金ヲ補足シタル場合ニ於テハ當該補足金ノ現在高ハ之ヲ第一條ノ支拂元受高ニ加ヘ當該補足金ノ受入高又ハ當該補足金ノ償還額及未償還額ハ之ヲ夫々第九條ノ受入又ハ拂出ニ屬セシム
所管大臣ハ臺灣官設鐵道用品資金特別會計ノ昭和十八年度ノ受拂勘定表ヲ調製シ昭和十九年七月三十一日迄ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スベシ
朕台湾事業用品資金特別会計規則ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十九年六月十六日
内閣総理大臣 東条英機
内務大臣 安藤紀三郎
大蔵大臣 石渡荘太郎
勅令第四百九号
台湾事業用品資金特別会計規則
第一条 本会計ニ於テハ資金ニ属スル現金ノ持越高並ニ当該年度ノ資金繰入高及収入済歳入額ヲ以テ支払元受高トシ歳出ヲ支出スルハ此ノ支払元受高ヲ超過スルコトヲ得ズ
第二条 毎年度ニ属スル歳出ヲ支出スル為小切手ヲ振出スハ当該年度三月三十一日限トス但シ会計法第十九条ノ規定ニ依リ歳出金ニ繰替使用シタル現金補填ノ為ニスル支出ニ付テハ翌年度四月三十日迄小切手ヲ振出スコトヲ得
第三条 毎年度ニ属スル定額戻入ヲ為スハ当該年度三月三十一日限トス
第四条 毎年度内ニ収入ヲ為スベキ権利ヲ得テ当該年度内ニ収入済ト為ラザルモノハ収入未済トシテ逓次翌年度ニ繰越シ現ニ収入ヲ為シタル年度ノ歳入ニ組入ルベシ
第五条 毎年度内ニ支払ヲ為スベキ義務ヲ生ジ当該年度内ニ小切手ヲ振出サザルモノハ支出未済トシテ逓次翌年度ニ繰越シ時効完成ニ至ル迄ハ支払ノ請求アル毎ニ小切手ヲ振出スベシ但シ支出未済ノ繰越額ハ支出済額ト合シテ予算定額ヲ超過スルコトヲ得ズ
第六条 歳入徴収官又ハ支出官一人ナル場合ニ於テハ徴収報告書又ハ支出済額報告書ヲ以テ徴収総報告書又ハ支出総報告書ニ充ツルコトヲ得
第七条 台湾事業用品ノ原価ハ購入費、製作費、改製費、修理費及加工費ヲ以テ計算スベシ但シ腐朽、毀損、変質其ノ他ノ事由ニ因リ其ノ価格減少シタルトキハ毎年度ノ終ニ於テ其ノ価格ヲ改定スベシ
第八条 台湾事業用品ノ売払価格ハ原価ニ貯蔵費、附属諸費及損減歩合ヲ割掛ケタルモノトス
前項ノ損減歩合ハ前年度及前前年度ノ損減高ヲ参酌シテ予メ之ヲ定ムベシ
第九条 本会計ニ於テハ歳入ノ収入済額、収入未済額、資金ニ属スル現金ノ持越高、資金繰入高、総用品ノ価格及購入代価支出済未収用品ノ価格ヲ以テ其ノ受入トシ歳出ノ支出済額、支出未済額、資金額、前受金ノ精算未済額、売払代価収入済既出用品ノ価格、売払代価収入済未出用品ノ価格、売払代価収入未済既出用品ノ価格及損失ニ帰シタル用品ノ価格ヲ以テ其ノ払出トシ受入ノ総額ヨリ払出ノ総額ヲ控除シ過剰アルトキハ台湾事業用品売払益金トシテ台湾事業用品資金特別会計法第五条ノ規定ニ依リ之ヲ取扱フベシ
第十条 所管大臣ハ毎年度受払勘定表ヲ調製シ翌年度七月三十一日迄ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スベシ
第十一条 台湾総督府ハ日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ本会計ニ関スル一切ノ計算ヲ登記スベシ
第十二条 支出官ハ支出簿ノ外支払元受高差引簿ヲ備ヘ支払元受高、支出済額及残額ヲ登記スベシ
第十三条 台湾総督府ハ歳出簿ノ外支払元受高差引簿ヲ備ヘ支払元受高、支出済額及残額ヲ登記スベシ但シ支出官一人ナル場合ニ於テハ支払元受高差引簿ヲ省略スルコトヲ得
第十四条 本令ニ規定セザルモノニ付テハ台湾総督府特別会計規則ノ例ニ依ル
附 則
本令ハ昭和十九年度ヨリ之ヲ適用ス
台湾官設鉄道用品資金会計規則ハ之ヲ廃止ス但シ昭和十八年度分ニ付テハ仍其ノ効力ヲ有ス
台湾事業用品資金特別会計法第十一条ノ規定ニ依リ台湾事業用品資金ヲ補足シタル場合ニ於テハ当該補足金ノ現在高ハ之ヲ第一条ノ支払元受高ニ加ヘ当該補足金ノ受入高又ハ当該補足金ノ償還額及未償還額ハ之ヲ夫々第九条ノ受入又ハ払出ニ属セシム
所管大臣ハ台湾官設鉄道用品資金特別会計ノ昭和十八年度ノ受払勘定表ヲ調製シ昭和十九年七月三十一日迄ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スベシ