第一條 左ノ各號ノ場合ニ於ケル金錢債務ノ決濟ハ企業整備資金措置法第四條ノ規定ニ依リ之ヲ爲スコトヲ要ス但シ命令ヲ以テ定ムル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
一 企業整備（企業設備等ノ增强、企業ノ廢止若ハ休止又ハ企業ノ統合ヲ謂フ以下同ジ）ニ關シ事業ノ全部又ハ一部ノ讓渡アリタルトキ但シ一件ノ金額三萬圓未滿ナルトキヲ除ク
二 產業設備營團ニ對シ事業ニ屬スル設備又ハ權利ノ全部又ハ一部ノ讓渡アリタルトキ但シ一件ノ金額三萬圓未滿ナルトキヲ除ク
三 前號ニ該當スル場合ヲ除クノ外企業整備ニ關シ事業ニ屬スル設備又ハ權利ノ全部又ハ一部ノ讓渡又ハ收用アリタルトキ但シ一件ノ金額三萬圓未滿ナルトキヲ除ク
四 資本金（出資總額、株金總額又ハ出資總額及株金總額ノ合計額ヲ謂フ以下同ジ）百萬圓以上ノ會社ノ資本金ノ三分ノ一以上ニ相當スル株式又ハ出資ノ持分ノ讓渡アリタルトキ
五 前號ニ該當スル場合ヲ除クノ外企業整備ニ關シ株式又ハ出資ノ持分ノ讓渡アリタルトキ但シ一件ノ金額五萬圓未滿ナルトキヲ除ク
六 一件ノ金額千圓ヲ超ユル實績補償共助金ヲ交付スルトキ但シ千圓以下ノ部分ヲ除ク
七 會社ノ合併（會社ガ法令ニ依リ當該法令ニ基キテ設立セラルル他ノ法人ト爲リ又ハ之ニ吸收セラルル場合ヲ含ム）ニ伴ヒ株主又ハ社員等ニ對シ合併交付金ヲ交付スルトキ但シ當該株主又ハ社員等ノ受取ルベキ金額（分類所得稅額ニ相當スル金額ヲ控除シタル殘額）千圓未滿ナルトキ及分類所得稅額ニ相當スル部分ヲ除ク
八 第二號及第三號ニ該當スル場合ヲ除クノ外交易營團其ノ他命令ヲ以テ定ムル者ニ對シ廢止又ハ休止シタル事業ニ屬スル資產ノ全部又ハ一部ノ讓渡アリタルトキ但シ一件ノ金額三萬圓未滿ナルトキヲ除ク
九 國民更生金庫ガ轉業又ハ廢業ヲ爲ス商工業者等ニ對シ一件ノ金額千圓ヲ超ユル資金ノ融通ヲ爲ストキ但シ千圓以下ノ部分ヲ除ク
第二條 大藏大臣ハ前條ノ金錢債務ノ當事者ガ前條ノ規定ノ適用ヲ免ルル爲ニ債務ヲ數件ニ分割シタルモノト認ムルトキハ企業整備資金措置法第四條ノ規定ニ依リ決濟ヲ爲スベキコトヲ命ズルコトヲ得
第三條 企業整備資金措置法第十四條第一項第三號ノ場合ハ左ノ場合トス
一 企業整備資金措置法第十四條第一項第一號又ハ第二號ニ該當スル場合ノ外金融機關相互間ニ於テ讓渡シ又ハ擔保ニ供シテ貸付ヲ受ケントスルトキ
二 債務者特殊借入金ノ債權ヲ當該債務者ニ對スル債務ノ辨濟ニ充當スル爲當該債務者ニ讓渡セントスルトキ
三 戰時金融金庫特殊借入金ノ債權ヲ戰時金融金庫ニ對スル債務ノ辨濟ニ充當スル爲戰時金融金庫ニ讓渡セントスルトキ
第四條 大藏大臣ハ企業整備資金措置法第十九條第四項ノ資產ヲ信託シ又ハ資產ノ管理ヲ委託シタル會社（以下委託會社ト稱ス）ニ對シ他ノ法令ノ規定ニ拘ラズ取締役又ハ監査役ノ數ヲ減少スベキコトヲ命ズルコトヲ得
第五條 株式會社タル委託會社ノ株主總會ノ招集權者ハ株主總會ノ招集ニ代ヘ株主ニ對シ決議ノ目的タル事項及當該事項ニ付異議アラバ三週間以內ニ之ヲ述ブベキ旨ヲ公吿スルコトヲ得但シ商法第二百三十七條ノ規定ニ基キ株主總會ヲ招集スル場合及同法第三百四十三條ニ定ムル決議ヲ要スル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
無記名式ノ株券ヲ有スル者ガ異議ヲ述ベントスルトキハ株券ヲ會社ニ供託スルコトヲ要ス
第一項ノ期間內ニ異議ヲ述ベタル株主ノ議決權ノ數ガ議決權ノ總數ノ三分ノ一ニ滿タザルトキハ第一項ノ期間滿了ノ日ノ翌日當該事項ニ付株主總會ノ決議アリタルモノト看做ス
商法第二百三十九條第三項及第四項竝ニ第二百四十條ノ規定ハ第一項及前項ノ場合ニ之ヲ準用ス
商法第二百八十一條及第二百八十二條ノ規定ノ適用ニ付テハ第一項ノ期間滿了ノ日ノ翌日ヲ以テ定時總會ノ會日ト看做ス
前五項ノ規定ハ株式合資會社タル委託會社ニ之ヲ準用ス
有限會社タル委託會社ハ有限會社法第四十二條第一項ノ規定ニ拘ラズ書面ニ依ル決議ヲ爲スコトヲ得
第六條 企業整備資金措置法第二十條ノ會社ハ大藏大臣及當該會社ノ營ム主タル營業ノ所管大臣ノ許可ヲ受ケ其ノ經理ニ付左ノ措置ヲ爲スコトヲ得
一 商法第二百八十五條ノ規定及其ノ準用規定ニ拘ラズ財產目錄ニ記載スル營業用ノ固定財產ニ付財產目錄調製ノ時ニ於ケル價格ヲ超エザル價額ヲ附スルコト
二 他ノ法令ノ規定ニ拘ラズ準備金ノ割合ヲ引下ゲ、準備金ノ積立ヲ爲サズ又ハ準備金ヲ使用スルコト
三 企業整備ニ關シテ生ジタル損金ノ全部又ハ一部ヲ貸借對照表ノ資產ノ部ニ計上シ之ヲ一定ノ期間內ニ償却スルコト
第七條 商法第百七十三條、第百八十一條及第三百五十三條ノ規定ハ企業整備ニ關シ法令、法令ニ基ク命令又ハ行政官廳ノ指導若ハ斡旋ニ依リ株式會社ヲ設立シ又ハ株式會社ノ資本ヲ增加セントスル場合ニ於テ檢査役ノ調査ヲ要スベキ事項ニ付命令ノ定ムル所ニ依リ裁判所ノ認可アリタルトキハ之ヲ適用セズ此ノ場合ニ於テ同法第百八十八條中第百七十三條ノ手續終了ノ日トアルハ裁判所ノ認可アリタル日トス
第八條 企業整備ニ關シ法令、法令ニ基ク命令又ハ行政官廳ノ指導若ハ斡旋ニ依リ株式會社ガ會社ノ繼續、定款ノ變更、營業ノ全部若ハ一部ノ讓渡又ハ他ノ會社ノ營業全部ノ讓受ヲ爲ス場合ニ於テハ當該會社ノ株主總會ノ招集權者ハ命令ノ定ムル所ニ依リ裁判所ノ認可ヲ受ケ株主總會ノ招集ニ代ヘ株主ニ對シ決議ノ目的タル事項及當該事項ニ付異議アラバ三週間以內ニ之ヲ述ブベキ旨ヲ公吿スルコトヲ得
前項ノ期間內ニ異議ヲ述ベタル株主ノ議決權ノ數ガ議決權ノ總數ノ五分ノ一ニ滿タザルトキハ前項ノ期間滿了ノ日ノ翌日當該事項ニ付株主總會ノ決議アリタルモノト看做ス但シ商法第三百四十五條又ハ第三百四十七條ニ規定スル場合ニ於テ異議ヲ述ベタル或種ノ株主ノ議決權ノ數ガ其ノ種ノ株主ノ議決權ノ總數ノ十分ノ一以上ナルトキハ此ノ限ニ在ラズ
第五條第二項及第四項ノ規定ハ前二項ノ場合ニ之ヲ準用ス
前三項ノ規定ハ株式會社ガ合併又ハ資本ノ增加ヲ爲ス場合ニ之ヲ準用ス
第五條第七項ノ規定ハ企業整備ニ關シ法令、法令ニ基ク命令又ハ行政官廳ノ指導若ハ斡旋ニ依リ有限會社ガ前條第一項及第四項ニ揭グル行爲ヲ爲ス場合ニ之ヲ準用ス
第十條 企業整備ニ關シ法令、法令ニ基ク命令又ハ行政官廳ノ指導若ハ斡旋ニ依リ會社ガ合併ヲ爲サントスル場合ニ於テハ商法第百條第一項中二月トアルハ三週間トシ債權者ニ對スル各別ノ催吿ハ之ヲ爲スコトヲ要セズ
前項ノ會社ノ合併ニ因リ株式ノ併合ヲ爲ス場合ニ於テハ商法第三百七十七條中三月トアルハ一月トス
第十一條 第五條第三項（同條第六項ニ於テ準用スル場合ヲ含ム）及第八條第二項（同條第四項及第九條第一項ニ於テ準用スル場合ヲ含ム）ノ場合ニ於テハ公吿及異議竝ニ認可ニ關スル書類ハ之ヲ株主總會又ハ創立總會ノ議事錄ト看做ス
第十二條 企業整備ニ關シ法令、法令ニ基ク命令又ハ行政官廳ノ指導若ハ斡旋ニ依リテ爲シタル營業ノ全部又ハ一部ノ讓渡ニ伴フ社債ノ承繼アル場合ニ於テハ社債權者集會ノ招集權者ハ社債權者集會ノ招集ニ代ヘ社債權者ニ對シ決議ノ目的タル事項及當該事項ニ付異議アラバ三週間以內ニ之ヲ述ブベキ旨ヲ公吿スルコトヲ得
第五條第二項及第四項、第八條第二項竝ニ前條ノ規定ハ前項ノ場合ニ之ヲ準用ス但シ第五條第二項中會社トアルハ擔保附社債ニ非ザル社債ニ付テハ供託局又ハ司法大臣ノ指定スル銀行若ハ信託會社トス
第十三條 企業整備ニ關シ法令、法令ニ基ク命令又ハ行政官廳ノ指導若ハ斡旋ニ依リテ爲シタル營業ノ全部又ハ一部ノ讓渡ニ伴ヒ擔保附社債ノ承繼アリタルトキハ擔保附社債信託法第三十四條第一項ノ規定、擔保附社債ニ非ザル社債ノ承繼アリタルトキハ商法第三百五條第一項及第二項ノ規定ニ準ジ登記ヲ申請スルコトヲ要ス但シ他ノ法令ニ別段ノ定アルトキハ其ノ定ニ從フ
前項ノ登記ノ申請書ニハ社債承繼ノ旨ヲ記載シ且非訟事件手續法第百九十一條第二項ニ揭グル書類ニ代ヘ社債ノ承繼ヲ證スル書面及當該社債ヲ發行シタル會社ノ登記簿ノ謄本ヲ添附スルコトヲ要ス
第十四條 主務大臣ハ其ノ定ムル所ニ依リ地方行政官廳、金融統制團體令ニ依ル統制會又ハ金融機關（國民更生金庫ヲ含ム）ヲシテ企業整備資金措置法第十二條第一項、第十四條第一項、第二十條又ハ第二十五條ニ規定スル職權ノ一部ヲ行ハシムルコトヲ得
第十五條 企業整備資金措置法第三十三條ノ規定ニ依リ企業整備資金委員會、轉廢業者資產評價委員會及產業設備評價委員會ノ會長、委員及幹事ヲ定ム