関東州労務調整令
法令番号: 勅令第四百八十九號
公布年月日: 昭和18年6月9日
法令の形式: 勅令
朕關東州勞務調整令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年六月八日
內閣總理大臣 東條英機
大東亞大臣 靑木一男
勅令第四百八十九號
關東州勞務調整令
第一條 國家ニ緊要ナル事業ニ必要ナル勞務ヲ確保スル爲ニスル關東州國家總動員令ニ於テ依ルコトヲ定メタル國家總動員法(以下國家總動員法ト稱ス)第六條ノ規定ニ基ク從業者ノ雇入、使用、解雇、就職及退職ノ制限ハ本令ニ又ハ別ニ定ムルモノヲ除クノ外勞務調整令ニ依ル但シ同令第一條、第六條、第八條、第十一條及第十八條乃至第二十條ノ規定ハ此ノ限ニ在ラズ
勞務調整令中國家總動員法トアルハ關東州國家總動員令ニ於テ依ルコトヲ定メタル國家總動員法、學校卒業者使用制限令トアルハ關東州學校卒業者使用制限令ニ於テ依ルコトヲ定メタル學校卒業者使用制限令、厚生大臣トアルハ滿洲國駐箚特命全權大使、地方長官トアルハ關東州廳長官、國民職業指導所長トアルハ關東職業指導所長、國民職業指導所トアルハ關東職業指導所、國及道府縣、市町村其ノ他之ニ準ズベキモノトアリ又ハ國及道府縣トアルハ國、市及會、國又ハ道府縣トアルハ國、市又ハ會、道府縣トアルハ市又ハ會、國民學校修了者トアルハ初等學校修了者、第四條、第六條又ハ第七條トアルハ第四條、第七條又ハ關東州勞務調整令第二條トス
第二條 本令施行後關東州ニ於ケル國民學校(以下國民學校ト稱ス)ノ高等科ヲ修了シ又ハ公學堂ノ初等科若ハ高等科若ハ普通學堂ヲ修了シ若ハ中途退學シタル後二年ヲ經過セザル男子ニシテ技能者タラザルモノ(以下初等學校修了者ト稱ス)ノ雇入及就職ハ關東職業指導所ノ紹介ニ依ルニ非ザレバ之ヲ爲スコトヲ得ズ但シ國、市及會ニ於ケル雇入及就職ノ場合竝ニ命令ヲ以テ定ムル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
第三條 勞務調整令第七條ノ規定ハ左ノ各號ノ一ニ該當スル場合ニハ之ヲ適用セズ
一 勞務調整令第五條第二號ノ場合
二 國、市及會ニ於ケル一般靑壯年ノ雇入及就職ノ場合
三 其ノ他命令ヲ以テ定ムル場合
第四條 國民學校ノ初等科若ハ高等科、公學堂ノ初等科若ハ高等科又ハ普通學堂在學中ノ者ヲ雇入レ其ノ者ガ國民學校ノ高等科、公學堂高等科若ハ普通學堂ヲ修了シ若ハ公學堂初等科ヲ修了シ公學堂高等科ニ進學セザル場合又ハ公學堂ノ初等科若ハ高等科若ハ普通學堂ヲ中途退學シタル場合引續キ其ノ者ヲ雇傭スル場合ニ於テハ第二條ノ規定ノ適用ニ付テハ其ノ者ガ國民學校ノ高等科、公學堂ノ高等科若ハ初等科若ハ普通學堂ヲ修了シ又ハ公學堂ノ初等科若ハ高等科若ハ普通學堂ヲ中途退學スル時ニ於テ新ニ雇入レ及就職スルモノト看做ス
年齡十四年未滿ノ者ヲ雇入レ引續キ其ノ者ヲ雇傭スル場合ニ於テハ勞務調整令第七條ノ規定ノ適用ニ付テハ其ノ者ガ年齡十四年ニ達スル時ニ於テ新ニ雇入レ及就職スルモノト看做ス
事業主其ノ雇傭スル從業者ニ付工場、事業場其ノ他ノ使用ノ場所間ニ所屬ノ移動ヲ行フ場合ニ於テハ本令ノ適用ニ付テハ後ノ使用ノ場合ニ於テ新ニ雇入レ及就職スルモノト看做ス
第一項及第二項ノ場合ニ於テ命令ノ定ムル所ニ依リ新ナル雇入ニ關シ第二條若ハ勞務調整令第七條ノ規定ニ依ル認可又ハ第二條ノ規定ニ基キテ發スル命令ニ依ル認可ノ申請アリタルトキハ其ノ申請ニ對スル認可又ハ不認可ノ處分アル時ニ新ニ雇入レ及就職スルモノト看做ス
第五條 第二條及前條第一項ニ於テ國民學校ノ初等科若ハ高等科又ハ公學堂ノ初等科若ハ高等科トアルハ關東州ニ於ケル之ニ準ズベキモノヲ含ム
附 則
本令施行ノ期日ハ大使之ヲ定ム
朕関東州労務調整令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十八年六月八日
内閣総理大臣 東条英機
大東亜大臣 青木一男
勅令第四百八十九号
関東州労務調整令
第一条 国家ニ緊要ナル事業ニ必要ナル労務ヲ確保スル為ニスル関東州国家総動員令ニ於テ依ルコトヲ定メタル国家総動員法(以下国家総動員法ト称ス)第六条ノ規定ニ基ク従業者ノ雇入、使用、解雇、就職及退職ノ制限ハ本令ニ又ハ別ニ定ムルモノヲ除クノ外労務調整令ニ依ル但シ同令第一条、第六条、第八条、第十一条及第十八条乃至第二十条ノ規定ハ此ノ限ニ在ラズ
労務調整令中国家総動員法トアルハ関東州国家総動員令ニ於テ依ルコトヲ定メタル国家総動員法、学校卒業者使用制限令トアルハ関東州学校卒業者使用制限令ニ於テ依ルコトヲ定メタル学校卒業者使用制限令、厚生大臣トアルハ満洲国駐箚特命全権大使、地方長官トアルハ関東州庁長官、国民職業指導所長トアルハ関東職業指導所長、国民職業指導所トアルハ関東職業指導所、国及道府県、市町村其ノ他之ニ準ズベキモノトアリ又ハ国及道府県トアルハ国、市及会、国又ハ道府県トアルハ国、市又ハ会、道府県トアルハ市又ハ会、国民学校修了者トアルハ初等学校修了者、第四条、第六条又ハ第七条トアルハ第四条、第七条又ハ関東州労務調整令第二条トス
第二条 本令施行後関東州ニ於ケル国民学校(以下国民学校ト称ス)ノ高等科ヲ修了シ又ハ公学堂ノ初等科若ハ高等科若ハ普通学堂ヲ修了シ若ハ中途退学シタル後二年ヲ経過セザル男子ニシテ技能者タラザルモノ(以下初等学校修了者ト称ス)ノ雇入及就職ハ関東職業指導所ノ紹介ニ依ルニ非ザレバ之ヲ為スコトヲ得ズ但シ国、市及会ニ於ケル雇入及就職ノ場合並ニ命令ヲ以テ定ムル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
第三条 労務調整令第七条ノ規定ハ左ノ各号ノ一ニ該当スル場合ニハ之ヲ適用セズ
一 労務調整令第五条第二号ノ場合
二 国、市及会ニ於ケル一般青壮年ノ雇入及就職ノ場合
三 其ノ他命令ヲ以テ定ムル場合
第四条 国民学校ノ初等科若ハ高等科、公学堂ノ初等科若ハ高等科又ハ普通学堂在学中ノ者ヲ雇入レ其ノ者ガ国民学校ノ高等科、公学堂高等科若ハ普通学堂ヲ修了シ若ハ公学堂初等科ヲ修了シ公学堂高等科ニ進学セザル場合又ハ公学堂ノ初等科若ハ高等科若ハ普通学堂ヲ中途退学シタル場合引続キ其ノ者ヲ雇傭スル場合ニ於テハ第二条ノ規定ノ適用ニ付テハ其ノ者ガ国民学校ノ高等科、公学堂ノ高等科若ハ初等科若ハ普通学堂ヲ修了シ又ハ公学堂ノ初等科若ハ高等科若ハ普通学堂ヲ中途退学スル時ニ於テ新ニ雇入レ及就職スルモノト看做ス
年齢十四年未満ノ者ヲ雇入レ引続キ其ノ者ヲ雇傭スル場合ニ於テハ労務調整令第七条ノ規定ノ適用ニ付テハ其ノ者ガ年齢十四年ニ達スル時ニ於テ新ニ雇入レ及就職スルモノト看做ス
事業主其ノ雇傭スル従業者ニ付工場、事業場其ノ他ノ使用ノ場所間ニ所属ノ移動ヲ行フ場合ニ於テハ本令ノ適用ニ付テハ後ノ使用ノ場合ニ於テ新ニ雇入レ及就職スルモノト看做ス
第一項及第二項ノ場合ニ於テ命令ノ定ムル所ニ依リ新ナル雇入ニ関シ第二条若ハ労務調整令第七条ノ規定ニ依ル認可又ハ第二条ノ規定ニ基キテ発スル命令ニ依ル認可ノ申請アリタルトキハ其ノ申請ニ対スル認可又ハ不認可ノ処分アル時ニ新ニ雇入レ及就職スルモノト看做ス
第五条 第二条及前条第一項ニ於テ国民学校ノ初等科若ハ高等科又ハ公学堂ノ初等科若ハ高等科トアルハ関東州ニ於ケル之ニ準ズベキモノヲ含ム
附 則
本令施行ノ期日ハ大使之ヲ定ム