支那事変の進展に伴う戦時経済下で食糧供給の確保が緊要となっている。昨年の米作は内地では計画以上の増収であったが、朝鮮の中南部地方での早魃による著しい減収により、内外地を通じた米穀の需給関係が逼迫している。政府は酒造米の節減や外米輸入等の対策を講じてきたが、朝鮮米の内地移入量減少や西部地方の早害による需給状況の変化により、米穀配給は楽観を許さない状況にある。そこで政府による必要量の米穀買入れを可能とし、政府所有米の充実を図るとともに、米穀のみならず麦類等の穀物・穀粉の買入・売渡しも可能とすることで、国内全体の配給を円滑にすることを目的として本法改正を提案する。
参照した発言:
第75回帝国議会 衆議院 本会議 第13号