第一條 國家總動員法(昭和十三年勅令第三百十七號ニ於テ南洋群島ニ於テ依ル場合ヲ含ム以下同ジ)第八條ノ規定ニ基ク米穀ノ搗精若ハ酒類及麥酒ノ製造ノ制限又ハ同法第九條ノ規定ニ基ク小麥其ノ他ノ米穀以外ノ穀物及穀粉ノ輸出ノ制限ハ本令ノ定ムル所ニ依ル
前項ニ於テ酒類及麥酒トハ內地ニ在リテハ酒造稅法ノ適用ヲ受クル酒類及麥酒稅法ノ適用ヲ受クル麥酒、朝鮮ニ在リテハ酒稅令ノ適用ヲ受クル酒類ニシテ朝鮮總督ノ指定スルモノ、樺太ニ在リテハ樺太廳長官ノ指定スルモノ、南洋群島ニ在リテハ南洋廳長官ノ指定スルモノヲ謂フ
第二條 業務ニ關シ米穀ノ搗精ヲ爲ス者ハ玄米ノ重量ニ對スル搗上リ米ノ重量ノ割合ガ農林省令ノ定ムル割合ヲ下ラザル限度ニ於テ米穀ノ搗精ヲ爲スベシ但シ農林省令ノ定ムル特別ノ事由ニ因リ地方長官ノ許可ヲ受ケタル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
第三條 酒類又ハ麥酒ヲ製造スル者ハ其ノ製造石數ニ關シ大藏省令ノ定ムル限度ヲ超エテ酒類又ハ麥酒ヲ製造スルコトヲ得ズ但シ大藏省令ノ定ムル特別ノ事由ニ因リ大藏大臣ノ許可ヲ受ケタル場合ハ此ノ限ニ在ラズ
大藏大臣ハ大藏省令ノ定ムル所ニ依リ前項但書ノ規定ニ依ル事務ノ一部ヲ稅務監督局長又ハ稅務署長ヲシテ取扱ハシムルコトヲ得
第四條 農林大臣必要アリト認ムルトキハ小麥其ノ他ノ米穀以外ノ穀物及穀粉ノ輸出ヲ制限スルコトヲ得
第五條 大藏大臣、農林大臣、地方長官、稅務監督局長又ハ稅務署長必要アリト認ムルトキハ國家總動員法第三十一條ノ規定ニ依リ第二條乃至前條ノ規定ニ依ル制限ニ關シ必要ナル報吿ヲ徵シ又ハ當該官吏ヲシテ事務所、營業所、倉庫其ノ他ノ場所ニ臨檢シ業務ノ狀況若ハ帳簿書類其ノ他ノ物件ヲ檢査セシムルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ當該官吏ヲシテ臨檢檢査セシムル場合ニ於テハ其ノ身分ヲ示ス證票ヲ携帶セシムベシ
第六條 本令中大藏大臣又ハ農林大臣トアルハ朝鮮ニ在リテハ朝鮮總督、臺灣ニ在リテハ臺灣總督、樺太ニ在リテハ樺太廳長官、南洋群島ニ在リテハ南洋廳長官トシ地方長官トアルハ朝鮮ニ在リテハ道知事、臺灣ニ在リテハ州知事又ハ廳長、樺太ニ在リテハ樺太廳長官、南洋群島ニ在リテハ南洋廳長官トシ稅務監督局長又ハ稅務署長トアルハ樺太ニ在リテハ樺太廳支廳長、南洋群島ニ在リテハ南洋廳支廳長トス
本令中大藏省令又ハ農林省令トアルハ朝鮮又ハ臺灣ニ在リテハ總督府令、樺太又ハ南洋群島ニ在リテハ廳令トス
酒類及麥酒ノ製造ノ制限ニ關スル規定ハ臺灣ニハ之ヲ適用セズ