第一條 航空機ニ搭乘シ航空勤務ニ從事スル者自己ノ重大ナル過失ニ因ルニ非ズシテ勤務中之ガ爲死亡シ又ハ傷痍ヲ受ケ該傷痍ノ爲之ヲ受ケタル日ヨリ三年內ニ死亡シ若ハ不具癈疾ト爲リタルトキハ別表ニ依リ一時賜金ヲ給ス但シ不具癈疾者一時賜金ヲ受ケタル後該傷痍ノ爲之ヲ受ケタル日ヨリ三年內ニ死亡シタル場合ニ於テハ其ノ受ケタル金額ト別表ノ死亡者一時賜金額トノ差額ニ相當スル金額ヲ死亡者一時賜金トシテ給ス
前項ノ遺族トハ配偶者、子、父母、祖父母、兄弟及姉妹ニシテ本人死亡ノ當時ヨリ引續キ同一戶籍內ニ在ル者ヲ謂フ但シ本人死亡ノ當時胎兒タル子出生シタルトキハ死亡ノ當時其ノ家ニ在リタル者ト看做ス
第三條 死亡者一時賜金ヲ受クベキ遺族ノ順位ハ前條第二項ニ揭グル順序ニ依リ同順位內ニ在リテハ男ハ女ニ先チ長ハ幼ニ先ツ但シ死亡者ノ家督相續人ハ同順位內ニ在リテハ最先トス
第四條 第二條ノ遺族ナキ場合ニ於テハ本人死亡ノ當時實家ニ在ル實父母、死亡者ノ家督相續人、本人死亡ノ當時ニ於ケル戶主ノ順序ニ依リ遺族ノ受クベキ金額ノ二分ノ一ヲ之ニ給スルコトヲ得
第五條 一時賜金ハ第一條ノ規定ニ依リ之ヲ受クベキ事由ノ生ジタル日ヨリ二年內ニ請求セザルトキハ之ヲ受クルノ資格ヲ失フ
第六條 不具癈疾者一時賜金ハ恩給法ノ適用ヲ受クベキ者ニハ之ヲ給セズ
第七條 一時賜金ハ雇員扶助令又ハ傭人扶助令ノ適用ヲ受クベキ者ニハ之ヲ給セズ但シ死亡者一時賜金ノ額ガ雇員扶助令別表若ハ傭人扶助令別表ニ規定スル遺族扶助料及葬祭料ノ合計額ヨリ多キトキ又ハ不具癈疾者一時賜金ノ額ガ雇員扶助令別表若ハ傭人扶助令別表ニ規定スル障害扶助料ノ額ヨリ多キトキハ其ノ差額ニ相當スル金額ヲ死亡者一時賜金又ハ不具癈疾者一時賜金トシテ給ス
第八條 本令ハ大正二年勅令第九號ニ依リ一時賜金ヲ受クベキ者ニハ之ヲ適用セズ