逓信部内航空勤務者一時賜金令
法令番号: 勅令第四十一號
公布年月日: 昭和3年3月27日
法令の形式: 勅令
朕遞信部內航空勤務者一時賜金令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和三年三月二十六日
內閣總理大臣　男爵　田中義一
遞信大臣　望月圭介
勅令第四十一號
遞信部內航空勤務者一時賜金令
第一條　遞信部內職員航空機ニ搭乘シ航空勤務中之ガ爲自己ノ重大ナル過失ニ因ルニ非ズシテ死亡シ又ハ傷痍ヲ受ケ該傷痍ノ爲之ヲ受ケタル日ヨリ三年內ニ死亡シ若ハ不具癈疾ト爲リタルトキハ別表ニ依リ一時賜金ヲ給ス但シ不具癈疾者一時賜金ヲ受ケタル後該傷痍ノ爲之ヲ受ケタル日ヨリ三年內ニ死亡シタル場合ニ於テハ其ノ受ケタル金額ト別表ノ死亡者一時賜金額トノ差額ニ相當スル金額ヲ死亡者一時賜金トシテ給ス
第二條　死亡者一時賜金ハ之ヲ死亡者ノ遺族ニ給ス
前項遺族ト稱スルハ寡婦、子、父母、祖父母、兄弟及姉妹ニシテ本人死亡當時ヨリ引續キ同一戶籍內ニ在ル者ヲ謂フ但シ本人死亡後出生シタル嫡出ノ子ハ死亡ノ當時其ノ家ニ在ル者ト看做ス
第三條　死亡者一時賜金ヲ受クベキ遺族ノ順位ハ前條第二項ニ揭ゲタル順序ニ依リ同順序內ニ在リテハ男ハ女ニ先チ長ハ幼ニ先ツ但シ死亡者ノ家督相續人ハ同順序內ニ在リテハ最先トス
第四條　第二條ノ遺族ナキ場合ニ於テハ本人死亡ノ當時實家ニ在ル實父母、死亡者ノ家督相續人、本人死亡當時ニ於ケル戶主ノ順位ニ依リ遺族ノ受クベキ金額ノ二分ノ一ヲ給スルコトヲ得
第五條　一時賜金ハ第一條ノ規定ニ依リ之ヲ受クベキ事由ノ生ジタル日ヨリ二年內ニ請求セザルトキハ之ヲ受クルノ資格ヲ失フ
第六條　不具癈疾者一時賜金ハ文官ニ非ザル者ニ限リ之ヲ給ス
第七條　本令ニ依ル一時賜金ト各廳技術工藝ノ者就業上死傷手當內規又ハ傭人扶助令ニ依ル手當金又ハ扶助金トハ同一事由ニ付テハ之ヲ併給セズ
附　則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
（別表）
【表】
朕逓信部内航空勤務者一時賜金令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和三年三月二十六日
内閣総理大臣　男爵　田中義一
逓信大臣　望月圭介
勅令第四十一号
逓信部内航空勤務者一時賜金令
第一条　逓信部内職員航空機ニ搭乗シ航空勤務中之ガ為自己ノ重大ナル過失ニ因ルニ非ズシテ死亡シ又ハ傷痍ヲ受ケ該傷痍ノ為之ヲ受ケタル日ヨリ三年内ニ死亡シ若ハ不具廃疾ト為リタルトキハ別表ニ依リ一時賜金ヲ給ス但シ不具廃疾者一時賜金ヲ受ケタル後該傷痍ノ為之ヲ受ケタル日ヨリ三年内ニ死亡シタル場合ニ於テハ其ノ受ケタル金額ト別表ノ死亡者一時賜金額トノ差額ニ相当スル金額ヲ死亡者一時賜金トシテ給ス
第二条　死亡者一時賜金ハ之ヲ死亡者ノ遺族ニ給ス
前項遺族ト称スルハ寡婦、子、父母、祖父母、兄弟及姉妹ニシテ本人死亡当時ヨリ引続キ同一戸籍内ニ在ル者ヲ謂フ但シ本人死亡後出生シタル嫡出ノ子ハ死亡ノ当時其ノ家ニ在ル者ト看做ス
第三条　死亡者一時賜金ヲ受クベキ遺族ノ順位ハ前条第二項ニ掲ゲタル順序ニ依リ同順序内ニ在リテハ男ハ女ニ先チ長ハ幼ニ先ツ但シ死亡者ノ家督相続人ハ同順序内ニ在リテハ最先トス
第四条　第二条ノ遺族ナキ場合ニ於テハ本人死亡ノ当時実家ニ在ル実父母、死亡者ノ家督相続人、本人死亡当時ニ於ケル戸主ノ順位ニ依リ遺族ノ受クベキ金額ノ二分ノ一ヲ給スルコトヲ得
第五条　一時賜金ハ第一条ノ規定ニ依リ之ヲ受クベキ事由ノ生ジタル日ヨリ二年内ニ請求セザルトキハ之ヲ受クルノ資格ヲ失フ
第六条　不具廃疾者一時賜金ハ文官ニ非ザル者ニ限リ之ヲ給ス
第七条　本令ニ依ル一時賜金ト各庁技術工芸ノ者就業上死傷手当内規又ハ傭人扶助令ニ依ル手当金又ハ扶助金トハ同一事由ニ付テハ之ヲ併給セズ
附　則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
（別表）
【表】