需給調整協議会令
法令番号: 勅令第三百六十六號
公布年月日: 昭和13年5月25日
法令の形式: 勅令
朕需給調整協議會令ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十三年五月二十四日
內閣總理大臣 公爵 近衞文麿
大藏大臣 賀屋興宣
農林大臣 伯爵 有馬賴寧
商工大臣 吉野信次
拓務大臣 大谷尊由
勅令第三百六十六號
需給調整協議會令
第一條 昭和十二年法律第九十二號第二條ノ二ノ規定ニ依リ組織スル需給調整協議會(以下協議會ト稱ス)ハ當該物品ノ需給關係ノ調整ニ關シ必要ナル決定ヲ爲スモノトス
協議會ハ主務大臣ノ認可ヲ受ケ前項ノ決定ヲ實施スル爲必要ナル業務ヲ行フコトヲ得
第二條 協議會ハ其ノ名稱中ニ需給調整協議會ナル文字ヲ用フベシ
第三條 昭和十二年法律第九十二號第二條ノ二第一項ノ團體ニシテ法人ニ非ザルモノ協議會ノ會員タラントスルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ規約ヲ定メ且代表者ヲ選任スベシ同條第四項ノ規定ニ依リ會員ト爲リタルトキ亦同ジ
第四條 昭和十二年法律第九十二號第二條ノ二第一項ノ規定ニ依リ協議會ヲ組織セントスルトキハ會員タル資格ヲ有スル者ノ三分ノ二以上ノ同意ヲ得テ創立總會ヲ開キ規約其ノ他必要ナル事項ヲ定メ役員ヲ選任シ主務大臣ノ認可ヲ申請スベシ
特別ノ事由ニ因リ前項ノ同意ヲ得ルコト能ハザルトキハ主務大臣ノ認可ヲ受ケ創立總會ヲ招集スルコトヲ得
第五條 昭和十二年法律第九十二號第二條ノ二第二項ノ規定ニ依リ協議會ノ組織ヲ命ゼラレタルトキハ創立總會ヲ開キ規約其ノ他必要ナル事項ヲ定メ役員ヲ選任シ主務大臣ノ指定スル期間迄ニ組織ノ認可ヲ申請スベシ
第六條 創立總會ノ議事ハ第四條ノ創立總會ニ在リテハ組織同意者ノ三分ノ二以上、前條ノ創立總會ニ在リテハ出席者ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ決ス
第十三條第二項ノ規定ハ創立總會ニ於ケル役員選任ノ決議ニ之ヲ準用ス
第七條 主務大臣昭和十二年法律第九十二號第二條ノ二第三項ノ規定ニ依リ規約ヲ作成シタルトキハ協議會ノ會長、理事及監事ヲ命ズ
前項ノ會長ハ遲滯ナク總會ヲ招集スベシ
前項ノ總會ニ於テハ協議會成立當時ノ收支豫算及經費ノ分賦收入方法ヲ議決スベシ
第八條 協議會ハ組織ノ認可アリタル時又ハ昭和十二年法律第九十二號第二條ノ二第三項ノ規定ニ依リ規約ノ作成アリタル時成立ス
協議會ノ成立アリタルトキハ規約ノ定ムル所ニ依リ其ノ會員タル資格ヲ有スル者ハ其ノ會員トス
第九條 規約ニハ左ニ揭グル事項ヲ記載スベシ
一 目的
二 名稱
三 事務所ノ所在地
四 會員タル資格ニ關スル規定
五 會員ノ權利義務ニ關スル規定
六 業務及其ノ執行ニ關スル規定
七 役員ニ關スル規定
八 評議員ニ關スル規定
九 會議ニ關スル規定
十 會計ニ關スル規定
第十條 協議會ニ左ノ役員ヲ置ク
會長
理事
監事
會長、理事及監事ハ總會ニ於テ會員、會員タル法人ノ役員又ハ會員タル團體ノ代表者ノ中ヨリ之ヲ選任ス但シ成立當時ノ會長、理事及監事ハ創立總會ニ於テ會員タル資格ヲ有スル者、會員タル資格ヲ有スル法人ノ役員又ハ會員タル資格ヲ有スル團體ノ代表者ノ中ヨリ之ヲ選任スベシ
特別ノ事由アルトキハ會長、理事又ハ監事ハ前項ニ該當セザル者ヨリ之ヲ選任スルコトヲ得
第十一條 會長ハ協議會ヲ代表シ會務ヲ總理ス
會長事故アルトキハ會長ノ指名スル理事其ノ職務ヲ代理ス
理事ハ會長ヲ補助シ會務ヲ掌理ス
監事ハ會務ノ執行及財產ノ狀況ヲ監査ス
第十二條 協議會ニ評議員會ヲ置キ評議員ヲ以テ之ヲ組織ス
評議員ハ規約ノ定ムル所ニ依リ會員又ハ會員ノ推薦シタル者ノ中ヨリ總會ニ於テ之ヲ選任ス
第十三條 左ニ揭グル事項ハ總會ノ議決ヲ經ベシ
一 收支豫算
二 經費ノ分賦收入方法
三 業務報吿及收支決算ノ承認
四 第一條第一項ノ決定
五 第一條第二項ノ業務ヲ行フ場合ニ於テハ其ノ實施方法
六 規約ノ變更
七 役員及評議員ノ選任及解任
八 協議會ノ解散
前項第四號及第六號乃至第八號ニ揭グル事項ノ決議ハ主務大臣ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ效力ヲ生ゼズ
第十四條 總會ノ議事ハ本令又ハ規約ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外出席シタル會員ノ議決權ノ過半數ヲ以テ之ヲ決ス
會員ハ代理人ヲ以テ議決權ヲ行フコトヲ得此ノ場合ニ於テハ之ヲ出席ト看做ス
代理人ハ代理權ヲ證スル書面ヲ會長ニ提出スベシ
第十五條 第十三條第一項第四號ニ揭グル事項ハ總會員ノ議決權ノ過半數ヲ以テ之ヲ決ス
第十三條第一項第六號及第七號ニ揭グル事項ハ總會員ノ半數以上出席シ其ノ議決權ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ決ス
第十三條第一項第八號ニ揭グル事項ハ總會員ノ議決權ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ決ス
第十六條 第十三條第一項第四號ニ揭グル事項ハ總會ノ議ニ付スル前ニ豫メ評議員會ノ議決ヲ經ベシ
第十七條 評議員會ノ議事ハ規約ニ別段ノ定アル場合ノ外出席シタル評議員ノ議決權ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ決ス
第十四條第二項及第三項ノ規定ハ評議員會ニ之ヲ準用ス
第十八條 主務大臣必要アリト認ムルトキハ協議會ノ規約又ハ第一條第一項ノ決定ノ變更又ハ取消ヲ爲スコトヲ得
第十九條 協議會ハ規約ノ定ムル所ニ依リ會員ニ對シ經費ヲ分賦シ及過怠金ヲ課スルコトヲ得
第二十條 協議會ノ會員第一條第一項ノ決定ノ實施ニ關シ決定又ハ協定ヲ爲シタルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ之ヲ主務大臣ニ屆出ヅベシ
主務大臣必要アリト認ムルトキハ前項ノ決定又ハ協定ノ變更又ハ取消ヲ命ズルコトヲ得
第二十一條 主務大臣ハ協議會ニ對シ監督上必要ナル命令ヲ發シ又ハ處分ヲ爲スコトヲ得
第二十二條 主務大臣必要アリト認ムルトキハ當該官吏ヲシテ協議會ノ會議ニ出席シテ意見ヲ陳述セシムルコトヲ得
第二十三條 協議會ノ決議又ハ其ノ役員ノ行爲法令、規約若ハ主務大臣ノ處分ニ違反シタルトキ又ハ公益ヲ害スト認ムルトキハ主務大臣ハ左ノ處分ヲ爲スコトヲ得
一 決議ノ取消
二 役員ノ解任
三 協議會ノ解散
第二十四條 本令中主務大臣トアルハ朝鮮ニ在リテハ朝鮮總督、臺灣ニ在リテハ臺灣總督、樺太ニ在リテハ樺太廳長官トス
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
朕需給調整協議会令ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十三年五月二十四日
内閣総理大臣 公爵 近衛文麿
大蔵大臣 賀屋興宣
農林大臣 伯爵 有馬頼寧
商工大臣 吉野信次
拓務大臣 大谷尊由
勅令第三百六十六号
需給調整協議会令
第一条 昭和十二年法律第九十二号第二条ノ二ノ規定ニ依リ組織スル需給調整協議会(以下協議会ト称ス)ハ当該物品ノ需給関係ノ調整ニ関シ必要ナル決定ヲ為スモノトス
協議会ハ主務大臣ノ認可ヲ受ケ前項ノ決定ヲ実施スル為必要ナル業務ヲ行フコトヲ得
第二条 協議会ハ其ノ名称中ニ需給調整協議会ナル文字ヲ用フベシ
第三条 昭和十二年法律第九十二号第二条ノ二第一項ノ団体ニシテ法人ニ非ザルモノ協議会ノ会員タラントスルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ規約ヲ定メ且代表者ヲ選任スベシ同条第四項ノ規定ニ依リ会員ト為リタルトキ亦同ジ
第四条 昭和十二年法律第九十二号第二条ノ二第一項ノ規定ニ依リ協議会ヲ組織セントスルトキハ会員タル資格ヲ有スル者ノ三分ノ二以上ノ同意ヲ得テ創立総会ヲ開キ規約其ノ他必要ナル事項ヲ定メ役員ヲ選任シ主務大臣ノ認可ヲ申請スベシ
特別ノ事由ニ因リ前項ノ同意ヲ得ルコト能ハザルトキハ主務大臣ノ認可ヲ受ケ創立総会ヲ招集スルコトヲ得
第五条 昭和十二年法律第九十二号第二条ノ二第二項ノ規定ニ依リ協議会ノ組織ヲ命ゼラレタルトキハ創立総会ヲ開キ規約其ノ他必要ナル事項ヲ定メ役員ヲ選任シ主務大臣ノ指定スル期間迄ニ組織ノ認可ヲ申請スベシ
第六条 創立総会ノ議事ハ第四条ノ創立総会ニ在リテハ組織同意者ノ三分ノ二以上、前条ノ創立総会ニ在リテハ出席者ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ決ス
第十三条第二項ノ規定ハ創立総会ニ於ケル役員選任ノ決議ニ之ヲ準用ス
第七条 主務大臣昭和十二年法律第九十二号第二条ノ二第三項ノ規定ニ依リ規約ヲ作成シタルトキハ協議会ノ会長、理事及監事ヲ命ズ
前項ノ会長ハ遅滞ナク総会ヲ招集スベシ
前項ノ総会ニ於テハ協議会成立当時ノ収支予算及経費ノ分賦収入方法ヲ議決スベシ
第八条 協議会ハ組織ノ認可アリタル時又ハ昭和十二年法律第九十二号第二条ノ二第三項ノ規定ニ依リ規約ノ作成アリタル時成立ス
協議会ノ成立アリタルトキハ規約ノ定ムル所ニ依リ其ノ会員タル資格ヲ有スル者ハ其ノ会員トス
第九条 規約ニハ左ニ掲グル事項ヲ記載スベシ
一 目的
二 名称
三 事務所ノ所在地
四 会員タル資格ニ関スル規定
五 会員ノ権利義務ニ関スル規定
六 業務及其ノ執行ニ関スル規定
七 役員ニ関スル規定
八 評議員ニ関スル規定
九 会議ニ関スル規定
十 会計ニ関スル規定
第十条 協議会ニ左ノ役員ヲ置ク
会長
理事
監事
会長、理事及監事ハ総会ニ於テ会員、会員タル法人ノ役員又ハ会員タル団体ノ代表者ノ中ヨリ之ヲ選任ス但シ成立当時ノ会長、理事及監事ハ創立総会ニ於テ会員タル資格ヲ有スル者、会員タル資格ヲ有スル法人ノ役員又ハ会員タル資格ヲ有スル団体ノ代表者ノ中ヨリ之ヲ選任スベシ
特別ノ事由アルトキハ会長、理事又ハ監事ハ前項ニ該当セザル者ヨリ之ヲ選任スルコトヲ得
第十一条 会長ハ協議会ヲ代表シ会務ヲ総理ス
会長事故アルトキハ会長ノ指名スル理事其ノ職務ヲ代理ス
理事ハ会長ヲ補助シ会務ヲ掌理ス
監事ハ会務ノ執行及財産ノ状況ヲ監査ス
第十二条 協議会ニ評議員会ヲ置キ評議員ヲ以テ之ヲ組織ス
評議員ハ規約ノ定ムル所ニ依リ会員又ハ会員ノ推薦シタル者ノ中ヨリ総会ニ於テ之ヲ選任ス
第十三条 左ニ掲グル事項ハ総会ノ議決ヲ経ベシ
一 収支予算
二 経費ノ分賦収入方法
三 業務報告及収支決算ノ承認
四 第一条第一項ノ決定
五 第一条第二項ノ業務ヲ行フ場合ニ於テハ其ノ実施方法
六 規約ノ変更
七 役員及評議員ノ選任及解任
八 協議会ノ解散
前項第四号及第六号乃至第八号ニ掲グル事項ノ決議ハ主務大臣ノ認可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ効力ヲ生ゼズ
第十四条 総会ノ議事ハ本令又ハ規約ニ別段ノ定アル場合ヲ除クノ外出席シタル会員ノ議決権ノ過半数ヲ以テ之ヲ決ス
会員ハ代理人ヲ以テ議決権ヲ行フコトヲ得此ノ場合ニ於テハ之ヲ出席ト看做ス
代理人ハ代理権ヲ証スル書面ヲ会長ニ提出スベシ
第十五条 第十三条第一項第四号ニ掲グル事項ハ総会員ノ議決権ノ過半数ヲ以テ之ヲ決ス
第十三条第一項第六号及第七号ニ掲グル事項ハ総会員ノ半数以上出席シ其ノ議決権ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ決ス
第十三条第一項第八号ニ掲グル事項ハ総会員ノ議決権ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ決ス
第十六条 第十三条第一項第四号ニ掲グル事項ハ総会ノ議ニ付スル前ニ予メ評議員会ノ議決ヲ経ベシ
第十七条 評議員会ノ議事ハ規約ニ別段ノ定アル場合ノ外出席シタル評議員ノ議決権ノ三分ノ二以上ヲ以テ之ヲ決ス
第十四条第二項及第三項ノ規定ハ評議員会ニ之ヲ準用ス
第十八条 主務大臣必要アリト認ムルトキハ協議会ノ規約又ハ第一条第一項ノ決定ノ変更又ハ取消ヲ為スコトヲ得
第十九条 協議会ハ規約ノ定ムル所ニ依リ会員ニ対シ経費ヲ分賦シ及過怠金ヲ課スルコトヲ得
第二十条 協議会ノ会員第一条第一項ノ決定ノ実施ニ関シ決定又ハ協定ヲ為シタルトキハ命令ノ定ムル所ニ依リ之ヲ主務大臣ニ届出ヅベシ
主務大臣必要アリト認ムルトキハ前項ノ決定又ハ協定ノ変更又ハ取消ヲ命ズルコトヲ得
第二十一条 主務大臣ハ協議会ニ対シ監督上必要ナル命令ヲ発シ又ハ処分ヲ為スコトヲ得
第二十二条 主務大臣必要アリト認ムルトキハ当該官吏ヲシテ協議会ノ会議ニ出席シテ意見ヲ陳述セシムルコトヲ得
第二十三条 協議会ノ決議又ハ其ノ役員ノ行為法令、規約若ハ主務大臣ノ処分ニ違反シタルトキ又ハ公益ヲ害スト認ムルトキハ主務大臣ハ左ノ処分ヲ為スコトヲ得
一 決議ノ取消
二 役員ノ解任
三 協議会ノ解散
第二十四条 本令中主務大臣トアルハ朝鮮ニ在リテハ朝鮮総督、台湾ニ在リテハ台湾総督、樺太ニ在リテハ樺太庁長官トス
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス