(関東州所得税令、関東州北支事件特別税令及関東州外貨債特別税令中改正ノ件)
法令番号: 勅令第二百十號
公布年月日: 昭和13年4月1日
法令の形式: 勅令
朕關東州所得稅令中改正ノ件ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十三年三月三十一日
內閣總理大臣 公爵 近衞文麿
勅令第二百十號
關東州所得稅令中左ノ通改正ス
第二條ニ左ノ一號ヲ加フ
四 關東州ニ於テ一時恩給又ハ之ニ類スル退職給與ノ支拂ヲ受クルトキ
第三條中「但シ」ノ下ニ「貯蓄債券又ハ」ヲ加ヘ同條第二種ニ左ノ一號ヲ加フ
丙 關東州ニ於テ支拂ヲ受クル一時恩給又ハ之ニ類スル退職給與
第十一條中「又ハ樺太」ヲ「、樺太又ハ南洋群島」ニ、「又ハ關東州」ヲ「、南洋群島又ハ關東州」ニ改ム
第十二條ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ一時恩給又ハ之ニ類スル退職給與ハ其ノ支拂ヲ受クベキ金額ヨリ五千圓ヲ控除シタル金額ニ依ル
第十三條第一項第一號ノ次ニ左ノ一號ヲ加フ
一ノ二 第二種ノ所得ニ屬セザル一時恩給及之ニ類スル退職給與ハ前年中ノ收入金額ヨリ支拂者ヲ異ニスル每ニ五千圓ヲ控除シタル金額
同條第一項第五號中「年金」ノ下ニ「(郵便年金ヲ除ク)」ヲ、「恩給」ノ下ニ「(一時恩給ヲ除ク)」ヲ加フ
第十五條第四項ヲ左ノ如ク改ム
同一人ノ所得ニ付前三項ノ規定ニ依ル控除ヲ爲ス場合ニ於テハ先ヅ第十三條第一項第一號ノ二及第二號ノ所得以外ノ所得ニ付之ヲ爲シ不足アルトキハ順次同項第二號及第一號ノ二ノ所得ニ及ブ
第十八條及第十九條中「又ハ樺太」ヲ「、樺太又ハ南洋群島」ニ改ム
第二十條第五號ヲ左ノ如ク改ム
五 第十三條第一項第六號ノ所得中營利ノ事業ニ屬セザル一時ノ所得
同條第六號中「又ハ樺太」ヲ「、樺太又ハ南洋群島」ニ、第七號中「及樺太」ヲ「、樺太及南洋群島」ニ改ム
第二十二條及第二十五條第五項中「又ハ樺太」ヲ「、樺太又ハ南洋群島」ニ改ム
第二十七條ニ左ノ一號ヲ加フ
丙 所得金額ヲ左ノ各級ニ區分シ遞次ニ各稅率ヲ適用ス
二萬圓以下ノ金額 百分ノ三
二萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ六
十萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ十四
五十萬圓ヲ超ユル金額 百分ノ二十
第二十八條第一項但書ヲ左ノ如ク改ム
但シ第十三條第一項第一號ノ二及第二號ノ所得ハ其ノ他ノ所得ト之ヲ區分シ同項第一號ノ二ノ所得ニ付テハ支拂者ヲ異ニスル金額每ニ前條第一項丙ノ稅率ヲ適用シテ算出シタル金額ヲ以テ其ノ稅額トシ第十三條第一項第二號ノ所得ニ付テハ其ノ所得ヲ五分シタル金額ニ對シ本項ノ稅率ヲ適用シテ算出シタル金額ヲ五倍シタルモノヲ以テ其ノ稅額トス
同條第二項中「前項ノ場合ニ於テ」ノ下ニ「第十三條第一項第一號ノ二ノ所得ヲ除クノ外」ヲ加フ
第三十六條ノ二 調査委員ハ自己ノ所屬スル所得調査委員會ノ調査ニ依リ決定セラレタル課稅標準額ニ對スル審査ノ請求ニ付納稅義務者ノ代理ヲ爲シ若ハ其ノ相談ニ應ズルヲ以テ業ト爲シ又ハ報酬ヲ得テ此等ノ事務ヲ行フコトヲ得ズ
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
本令施行前ニ終了シタル法人ノ各事業年度分ノ所得及本令施行前ニ於ケル解散又ハ合併ニ因ル淸算所得ニ付テハ本令ヲ適用セズ
一時恩給又ハ之ニ類スル退職給與ニシテ本令施行前ノ退職ニ因ルモノニハ本令ヲ適用セズ
第三種ノ所得ニ付テハ昭和十三年分所得稅ヨリ本令ヲ適用ス
關東州北支事件特別稅令第三條及第四條中「其ノ所得ニ對スル」ヲ「其ノ所得ニ對シ關東州所得稅令ニ依リ算出シタル」ニ改メ同令第十七條第一項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ南洋群島ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
關東州外貨債特別稅令第十一條ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ南洋群島ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
朕関東州所得税令中改正ノ件ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十三年三月三十一日
内閣総理大臣 公爵 近衛文麿
勅令第二百十号
関東州所得税令中左ノ通改正ス
第二条ニ左ノ一号ヲ加フ
四 関東州ニ於テ一時恩給又ハ之ニ類スル退職給与ノ支払ヲ受クルトキ
第三条中「但シ」ノ下ニ「貯蓄債券又ハ」ヲ加ヘ同条第二種ニ左ノ一号ヲ加フ
丙 関東州ニ於テ支払ヲ受クル一時恩給又ハ之ニ類スル退職給与
第十一条中「又ハ樺太」ヲ「、樺太又ハ南洋群島」ニ、「又ハ関東州」ヲ「、南洋群島又ハ関東州」ニ改ム
第十二条ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ一時恩給又ハ之ニ類スル退職給与ハ其ノ支払ヲ受クベキ金額ヨリ五千円ヲ控除シタル金額ニ依ル
第十三条第一項第一号ノ次ニ左ノ一号ヲ加フ
一ノ二 第二種ノ所得ニ属セザル一時恩給及之ニ類スル退職給与ハ前年中ノ収入金額ヨリ支払者ヲ異ニスル毎ニ五千円ヲ控除シタル金額
同条第一項第五号中「年金」ノ下ニ「(郵便年金ヲ除ク)」ヲ、「恩給」ノ下ニ「(一時恩給ヲ除ク)」ヲ加フ
第十五条第四項ヲ左ノ如ク改ム
同一人ノ所得ニ付前三項ノ規定ニ依ル控除ヲ為ス場合ニ於テハ先ヅ第十三条第一項第一号ノ二及第二号ノ所得以外ノ所得ニ付之ヲ為シ不足アルトキハ順次同項第二号及第一号ノ二ノ所得ニ及ブ
第十八条及第十九条中「又ハ樺太」ヲ「、樺太又ハ南洋群島」ニ改ム
第二十条第五号ヲ左ノ如ク改ム
五 第十三条第一項第六号ノ所得中営利ノ事業ニ属セザル一時ノ所得
同条第六号中「又ハ樺太」ヲ「、樺太又ハ南洋群島」ニ、第七号中「及樺太」ヲ「、樺太及南洋群島」ニ改ム
第二十二条及第二十五条第五項中「又ハ樺太」ヲ「、樺太又ハ南洋群島」ニ改ム
第二十七条ニ左ノ一号ヲ加フ
丙 所得金額ヲ左ノ各級ニ区分シ逓次ニ各税率ヲ適用ス
二万円以下ノ金額 百分ノ三
二万円ヲ超ユル金額 百分ノ六
十万円ヲ超ユル金額 百分ノ十四
五十万円ヲ超ユル金額 百分ノ二十
第二十八条第一項但書ヲ左ノ如ク改ム
但シ第十三条第一項第一号ノ二及第二号ノ所得ハ其ノ他ノ所得ト之ヲ区分シ同項第一号ノ二ノ所得ニ付テハ支払者ヲ異ニスル金額毎ニ前条第一項丙ノ税率ヲ適用シテ算出シタル金額ヲ以テ其ノ税額トシ第十三条第一項第二号ノ所得ニ付テハ其ノ所得ヲ五分シタル金額ニ対シ本項ノ税率ヲ適用シテ算出シタル金額ヲ五倍シタルモノヲ以テ其ノ税額トス
同条第二項中「前項ノ場合ニ於テ」ノ下ニ「第十三条第一項第一号ノ二ノ所得ヲ除クノ外」ヲ加フ
第三十六条ノ二 調査委員ハ自己ノ所属スル所得調査委員会ノ調査ニ依リ決定セラレタル課税標準額ニ対スル審査ノ請求ニ付納税義務者ノ代理ヲ為シ若ハ其ノ相談ニ応ズルヲ以テ業ト為シ又ハ報酬ヲ得テ此等ノ事務ヲ行フコトヲ得ズ
附 則
本令ハ公布ノ日ヨリ之ヲ施行ス
本令施行前ニ終了シタル法人ノ各事業年度分ノ所得及本令施行前ニ於ケル解散又ハ合併ニ因ル清算所得ニ付テハ本令ヲ適用セズ
一時恩給又ハ之ニ類スル退職給与ニシテ本令施行前ノ退職ニ因ルモノニハ本令ヲ適用セズ
第三種ノ所得ニ付テハ昭和十三年分所得税ヨリ本令ヲ適用ス
関東州北支事件特別税令第三条及第四条中「其ノ所得ニ対スル」ヲ「其ノ所得ニ対シ関東州所得税令ニ依リ算出シタル」ニ改メ同令第十七条第一項ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ南洋群島ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ
関東州外貨債特別税令第十一条ニ左ノ但書ヲ加フ
但シ南洋群島ニ本店又ハ主タル事務所ヲ有スル法人ニ付テハ此ノ限ニ在ラズ