第一條 日本銀行ハ兌換銀行券ノ引換準備ニ充ツル金貨及金地金ヲ當分ノ內貨幣法第二條ノ規定ニ拘ラズ純金ノ量目二百九十ミリグラムニ付一圓ノ割合ヲ以テ評價スベシ朝鮮銀行又ハ臺灣銀行ガ朝鮮銀行券又ハ臺灣銀行券ノ仕拂準備ニ充ツル金貨及金地金ニ付亦同ジ
第二條 日本銀行、朝鮮銀行及臺灣銀行ハ前條ノ規定ニ依ル評價換ニ因リテ生ジタル利益額ニ相當スル金額ヲ大藏大臣ノ定ムル所ニ依リ政府ニ納付スベシ但シ日本銀行ガ日本銀行金買入法ニ依リ買入レ保有スル金地金ニ付テハ同法第六條ノ規定ニ依ル
第三條 政府ハ日本銀行ニ對シ大藏大臣ノ定ムル所ニ依リ其ノ保有スル金地金ノ一部ヲ第一條ノ規定ニ依リ評價シタル價格ヲ以テ同行ニ於ケル國庫金ノ勘定ニ移スベキコトヲ命ズルコトヲ得
政府ハ朝鮮銀行及臺灣銀行ニ對シ大藏大臣ノ定ムル所ニ依リ本法施行ノ際其ノ保有スル金貨及金地金ノ全部又ハ一部ヲ第一條ノ規定ニ依リ評價シタル價格ヲ以テ日本銀行ニ引渡スベキコトヲ命ズルコトヲ得
第四條 兌換銀行券條例第六條及貨幣法第十四條ノ規定ハ當分ノ內之ヲ適用セズ
朝鮮銀行及臺灣銀行ハ朝鮮銀行法第二十一條第二項又ハ臺灣銀行法第八條第二項ノ規定ニ拘ラズ當分ノ內朝鮮銀行券又ハ臺灣銀行券ノ金貨引換ヲ爲スコトヲ得ズ