(航空法中改正法律)
法令番号: 法律第三十四號
公布年月日: 昭和11年5月29日
法令の形式: 法律
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル航空法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十一年五月二十八日
內閣總理大臣 廣田弘毅
遞信大臣 賴母木桂吉
法律第三十四號
航空法中左ノ通改正ス
第一條 本法ニ於テ航空機トハ人ノ搭乘シ得ル飛行機、航空船、氣球、滑空機其ノ他航空ノ用ニ供スル機器ヲ謂フ
本法ニ於テ航空ニハ陸上又ハ水上ノ滑走ヲ、離陸又ハ著陸ニハ離水又ハ著水ヲ包含ス
第三條ニ左ノ一項ヲ加フ
勅令ヲ以テ指定スル航空機ニ付テハ第二章乃至第四章ニ規定スル事項ニ關シ命令ヲ以テ別段ノ規定ヲ爲スコトヲ得
第十七條中「技倆證明書及」ヲ削ル
第二十三條ノ二 行政官廳ハ航空ノ安全保持ノ爲公共ノ用ニ供スル飛行場又ハ公示セラレタル飛行場豫定地ノ境界ヨリ外方千「メートル」ノ區域內ニ於テ特別地域ヲ指定スルコトヲ得
前項ノ特別地域內ニ於テ工作物、船舶、竹木其ノ他ノ物件ヲ設置、定繫又ハ植栽セムトスル者ハ該物件カ其ノ存スル地點ヨリ最短距離ニ在ル飛行場ノ境界地點ヲ基準トスル水平面上左ノ各號ノ高サヲ超ユル場合ニ於テハ行政官廳ノ許可ヲ受クヘシ但シ一「メートル」ヲ超エサル農作物ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
一 飛行場ノ境界ヨリ外方五百「メートル」ノ區域內ニ在リテハ物件ノ存スル地點ト其ノ地點ヨリ最短距離ニ在ル飛行場ノ境界地點トノ水平距離ノ三十分ノ一ノ高サ
二 前號ノ區域ノ外方ノ特別地域內ニ在リテハ物件ノ存スル地點ト其ノ地點ヨリ最短距離ニ在ル前號ノ區域ノ外方境界地點トノ水平距離ノ二十分ノ一ニ十七「メートル」ヲ加ヘタル高サ
第二十三條ノ三 行政官廳ハ前條ノ規定ニ違反シテ設置、定繫又ハ植栽シタル工作物、船舶、竹木其ノ他ノ物件ニ付其ノ所有者又ハ之ニ代リ其ノ行爲ヲ爲ス權限ヲ有スル者ニ對シ期限ヲ定メ前條第二項ニ規定スル高サヲ超ユル部分ノ除去其ノ他必要ナル措置ヲ命スルコトヲ得竹木ニシテ前條第二項ニ規定スル高サヲ超ユルニ至リタルモノニ付亦同シ
前條第一項ノ規定ニ依ル特別地域指定ノ場合ニ於テ現ニ存スル物件カ前條第二項ニ規定スル高サヲ超ユルトキハ行政官廳ハ其ノ所有者又ハ之ニ代リ其ノ行爲ヲ爲ス權限ヲ有スル者ニ對シ期限ヲ定メ其ノ高サヲ超ユル部分ノ除去其ノ他必要ナル措置ヲ命スルコトヲ得
第二十五條第一項ヲ左ノ如ク改ム
第二十三條ノ三第二項ノ規定ニ依ル行政官廳ノ命令ニ基ク措置又ハ前條ノ規定ニ依ル立入、除去若ハ使用ニ因リ生シタル損害ハ飛行場ノ經營者之ヲ補償スヘシ第二十三條ノ二第一項ノ規定ニ依ル特別地域ノ指定アリタルカ爲旣ニ著手シタル工作物其ノ他ノ設備ヲ廢止シ又ハ變更スルノ已ムナキニ至リタルニ因リ生シタル損害ニ付亦同シ
第二十六條ニ第一項トシテ左ノ一項ヲ加フ
第二十三條ノ二、第二十三條ノ三、前條及第五十九條第一號ノ規定ハ軍用ニ供スル飛行場又ハ公示セラレタル飛行場豫定地ニ付特別地域ヲ指定スル場合ニ之ヲ準用ス
第三十五條中「日本各地ノ間」ノ下ニ「又ハ日本國外ト日本國內トノ間」ヲ加フ
第三十八條ノ二 行政官廳ハ命令ノ定ムル所ニ依リ航空ノ安全ヲ害スルノ虞アル航空標識類似ノ燈火ヲ制限又ハ禁止スルコトヲ得
第五十九條第一號中「第二十四條第一項」ヲ「第二十三條ノ三又ハ第二十四條第一項」ニ改ム
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル航空法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和十一年五月二十八日
内閣総理大臣 広田弘毅
逓信大臣 頼母木桂吉
法律第三十四号
航空法中左ノ通改正ス
第一条 本法ニ於テ航空機トハ人ノ搭乗シ得ル飛行機、航空船、気球、滑空機其ノ他航空ノ用ニ供スル機器ヲ謂フ
本法ニ於テ航空ニハ陸上又ハ水上ノ滑走ヲ、離陸又ハ著陸ニハ離水又ハ著水ヲ包含ス
第三条ニ左ノ一項ヲ加フ
勅令ヲ以テ指定スル航空機ニ付テハ第二章乃至第四章ニ規定スル事項ニ関シ命令ヲ以テ別段ノ規定ヲ為スコトヲ得
第十七条中「技倆証明書及」ヲ削ル
第二十三条ノ二 行政官庁ハ航空ノ安全保持ノ為公共ノ用ニ供スル飛行場又ハ公示セラレタル飛行場予定地ノ境界ヨリ外方千「メートル」ノ区域内ニ於テ特別地域ヲ指定スルコトヲ得
前項ノ特別地域内ニ於テ工作物、船舶、竹木其ノ他ノ物件ヲ設置、定繋又ハ植栽セムトスル者ハ該物件カ其ノ存スル地点ヨリ最短距離ニ在ル飛行場ノ境界地点ヲ基準トスル水平面上左ノ各号ノ高サヲ超ユル場合ニ於テハ行政官庁ノ許可ヲ受クヘシ但シ一「メートル」ヲ超エサル農作物ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
一 飛行場ノ境界ヨリ外方五百「メートル」ノ区域内ニ在リテハ物件ノ存スル地点ト其ノ地点ヨリ最短距離ニ在ル飛行場ノ境界地点トノ水平距離ノ三十分ノ一ノ高サ
二 前号ノ区域ノ外方ノ特別地域内ニ在リテハ物件ノ存スル地点ト其ノ地点ヨリ最短距離ニ在ル前号ノ区域ノ外方境界地点トノ水平距離ノ二十分ノ一ニ十七「メートル」ヲ加ヘタル高サ
第二十三条ノ三 行政官庁ハ前条ノ規定ニ違反シテ設置、定繋又ハ植栽シタル工作物、船舶、竹木其ノ他ノ物件ニ付其ノ所有者又ハ之ニ代リ其ノ行為ヲ為ス権限ヲ有スル者ニ対シ期限ヲ定メ前条第二項ニ規定スル高サヲ超ユル部分ノ除去其ノ他必要ナル措置ヲ命スルコトヲ得竹木ニシテ前条第二項ニ規定スル高サヲ超ユルニ至リタルモノニ付亦同シ
前条第一項ノ規定ニ依ル特別地域指定ノ場合ニ於テ現ニ存スル物件カ前条第二項ニ規定スル高サヲ超ユルトキハ行政官庁ハ其ノ所有者又ハ之ニ代リ其ノ行為ヲ為ス権限ヲ有スル者ニ対シ期限ヲ定メ其ノ高サヲ超ユル部分ノ除去其ノ他必要ナル措置ヲ命スルコトヲ得
第二十五条第一項ヲ左ノ如ク改ム
第二十三条ノ三第二項ノ規定ニ依ル行政官庁ノ命令ニ基ク措置又ハ前条ノ規定ニ依ル立入、除去若ハ使用ニ因リ生シタル損害ハ飛行場ノ経営者之ヲ補償スヘシ第二十三条ノ二第一項ノ規定ニ依ル特別地域ノ指定アリタルカ為既ニ著手シタル工作物其ノ他ノ設備ヲ廃止シ又ハ変更スルノ已ムナキニ至リタルニ因リ生シタル損害ニ付亦同シ
第二十六条ニ第一項トシテ左ノ一項ヲ加フ
第二十三条ノ二、第二十三条ノ三、前条及第五十九条第一号ノ規定ハ軍用ニ供スル飛行場又ハ公示セラレタル飛行場予定地ニ付特別地域ヲ指定スル場合ニ之ヲ準用ス
第三十五条中「日本各地ノ間」ノ下ニ「又ハ日本国外ト日本国内トノ間」ヲ加フ
第三十八条ノ二 行政官庁ハ命令ノ定ムル所ニ依リ航空ノ安全ヲ害スルノ虞アル航空標識類似ノ灯火ヲ制限又ハ禁止スルコトヲ得
第五十九条第一号中「第二十四条第一項」ヲ「第二十三条ノ三又ハ第二十四条第一項」ニ改ム
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム