第一條 國立公園事業ノ特許ヲ受ケントスル者ハ左ノ書類及圖面ヲ具シ內務大臣ニ申請スベシ
第二條 內務大臣ハ國立公園事業ノ特許ニ國立公園計畫上其ノ他公益上必要ナル條件ヲ附スルコトヲ得
第三條 國立公園事業ノ特許ヲ受ケタル者ハ內務大臣ノ指定スル期間內ニ施設ノ供用ヲ開始スベシ
內務大臣ハ正當ノ事由アリト認ムル場合ニ限リ前項ノ期間ノ伸長ヲ許可スルコトヲ得
第四條 內務大臣ハ國立公園事業ノ特許ヲ受ケタル者ニ對シ期間ヲ指定シ工事施行ノ認可ヲ申請セシムルコトヲ得
前項ノ工事施行ノ認可申請書ニハ左ノ書類及圖面ヲ添附スベシ
四 特許ヲ受ケタル者會社ノ發起人ナルトキハ會社設立登記ノ謄本
第一項ノ認可ヲ受ケタル者ハ內務大臣ノ指定スル期間內ニ工事ニ著手シ之ヲ竣功セシムベシ
前條第二項ノ規定ハ第一項及前項ノ期間ノ伸長ニ之ヲ準用ス
第五條 國立公園事業ノ特許ヲ受ケタル者第一條又ハ前條第二項ノ規定ニ依ル書類又ハ圖面ニ記載セル事項ヲ變更セントスルトキハ內務大臣ノ認可ヲ受クベシ
第六條 國立公園事業ノ特許ヲ受ケタル者ハ內務大臣ノ許可ヲ受クルニ非ザレバ其ノ事業ノ全部又ハ一部ヲ休止シ又ハ廢止スルコトヲ得ズ其ノ特許ヲ受ケタル者法人ナル場合ニ於テ總會ノ決議又ハ總社員ノ同意ニ因ル解散ニ付亦同ジ
第七條 國立公園事業ノ特許ニ因リテ生ズル權利義務ノ讓渡ニ付テハ內務大臣ノ許可ヲ受クベシ
國立公園事業ノ特許ニ因リテ生ズル權利義務ノ會社合併ニ因ル承繼ニ付テハ合併前內務大臣ノ許可ヲ受クベシ
國立公園事業ノ特許ヲ受ケタル者死亡シタルトキハ相續人ハ其ノ特許ニ因リテ生ズル權利義務ヲ承繼ス
第八條 內務大臣ハ國立公園事業ノ特許ヲ受ケタル者ニ對シ事業ノ狀況ニ關シ檢查ヲ爲シ、報吿ヲ爲サシメ其ノ他監督上必要ナル事項ヲ命ズルコトヲ得
第九條 左ノ場合ニ於テハ國立公園事業ノ特許ハ當該範圍ニ付其ノ效力ヲ失フ
一 特許ヲ受ケタル者會社ノ發起人ナルトキハ施設ノ供用開始期間內(工事施行ノ認可ヲ申請セシムル場合ニ在リテハ其ノ認可申請期間內)ニ會社設立ノ登記ヲ爲サザルトキ
二 工事施行ノ認可申請期間內ニ其ノ認可ヲ申請セザルトキ
三 工事施行ノ認可申請ニ對シ不認可ノ處分アリタルトキ
四 事業ノ全部又ハ一部ニ付廢止ノ許可ヲ受ケタルトキ
第十條 國立公園事業ノ特許ヲ受ケタル者法令若ハ之ニ基キテ爲ス處分又ハ特許、許可若ハ認可ニ附シタル條件ニ違反シ其ノ他公益ヲ害スル行爲ヲ爲シタルトキハ內務大臣ハ特許ノ全部又ハ一部ヲ取消スコトヲ得
第十一條 前二條ノ規定ニ依リ國立公園事業ノ特許ノ效力消滅シタル場合ニ於テハ內務大臣ハ特許ヲ受ケタル者ニ對シ原狀囘復其ノ他必要ナル措置ヲ命ズルコトヲ得
第十二條 內務大臣ハ國立公園事業ノ執行ヲ命ゼラレタル公共團體ニ對シ工事施行ノ認可ヲ申請セシムルコトヲ得
第一項ノ認可申請書ニ添附シタル書類又ハ圖面ニ記載セル事項ヲ變更セントスルトキハ內務大臣ノ認可ヲ受クベシ
第十三條 行政官廳國立公園事業ヲ執行セントスルトキハ內務大臣ニ協議ヲ爲スベシ
第十四條 左ニ揭グル國立公園區域內ノ國有地ハ之ヲ內務大臣ノ管理ニ移スベシ
一 國有林野中國立公園ノ施設ノ敷地及其ノ附屬地ヲ包容スル集團施設地區竝ニ國立公園事業上必要ナル自動車道路ノ敷地
二 不要存置國有林野ニ屬スル土地ニシテ國立公園計畫上重要ナルモノ但シ部分林、保管林、委託林、豫約開墾地及長期貸付地ヲ除ク
三 前二號ニ揭グルモノノ外雜種財產タル土地但シ所管大臣ニ於テ管理スルヲ必要トスル特別ノ事由アルモノヲ除ク
四 營林財產及雜種財產ヲ除クノ外國立公園計畫上重要ナル土地ニシテ內務大臣ノ管理ニ屬セシムルヲ適當トスルモノ
前二項ノ規定ハ國有財產法施行令第三條ノ規定ノ適用ヲ妨ゲズ
第十五條 行政官廳ニ非ザル者ノ管理スル國立公園ノ施設ニ付テハ其ノ管理者管理方法ヲ定メ遲滯ナク內務大臣ニ屆出ヅベシ其ノ管理方法ヲ變更シタルトキ亦同ジ
內務大臣必要アリト認ムルトキハ前項ノ管理方法ノ變更ヲ命ズルコトヲ得
第十六條 國立公園法第八條又ハ第九條ノ規定ニ基キ內務大臣ノ許可ヲ受クベキ行爲ヲ行政廳ニ於テ爲サントスルトキハ內務大臣ニ協議ヲ爲スベシ
國立公園法第九條ノ規定ニ基キ內務大臣ニ屆出ヲ爲スベキ行爲ヲ行政廳ニ於テ爲サントスルトキハ內務大臣ニ通知スベシ