労働者災害扶助責任保険特別会計規則
法令番号: 勅令第二百三十二號
公布年月日: 昭和6年8月31日
法令の形式: 勅令
朕勞働者災害扶助責任保險特別會計規則ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和六年八月二十九日
內閣總理大臣 男爵 若槻禮次郞
大藏大臣 井上準之助
內務大臣 安達謙藏
勅令第二百三十二號
勞働者災害扶助責任保險特別會計規則
第一條 歲入歲出ノ豫定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ前年度九月三十日迄ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スベシ
前項ノ豫定計算書ニハ其ノ年三月三十一日ニ終リタル會計年度ノ貸借對照表及損益計算表竝ニ其ノ年三月三十一日現在ノ積立金明細目錄ヲ添附スベシ
第二條 歲入歲出ノ豫算ハ決定ノ後豫備費ヲ除キ所管大臣社會局長官ニ命ジテ之ヲ執行セシムベシ但シ他ノ官吏ニ命ジテ其ノ一部ヲ執行セシムルコトヲ得
第三條 本會計ニ於テハ當該年度ノ收入濟歲入額及營働者災害扶助責任保險特別會計法第六條ニ規定スル一時借入金ヲ以テ支拂元受高トシ歲出ヲ支出スルハ此ノ支拂元受高ヲ超過スルコトヲ得ズ
第四條 本會計ニ於テ支拂上現金ニ不足ヲ生ジタルトキハ所管大臣ハ大藏大臣ノ承認ヲ經テ勞働者災害扶助責任保險特別會計法第六條ニ規定スル一時借入金ニ代ヘ積立金ニ屬スル現金ヲ前條ノ支拂元受高ニ繰替使用スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ繰替使用シタル金額ハ當該年度內ニ之ヲ返還スベシ
第五條 保險料收入ノ年度所屬ハ其ノ保險料ヲ納付スベキ日ノ屬スル年度ニ依ル
第六條 每年度內ニ收入ヲ爲スベキ權利ヲ得テ每年度出納ノ完結迄ニ收入濟ト爲ラザルモノハ收入未濟トシテ遞次翌年度ニ繰越シ現ニ收入ヲ爲シタル年度ノ歲入ニ組入ルベシ
第七條 每年度內ニ支拂ヲ爲スベキ義務ヲ生ジ每年度出納ノ完結迄ニ支出濟ト爲ラザル歲出ニシテ時效完成ニ至ラザルモノハ支出未濟トシテ遞次翌年度ニ繰越スベシ但シ支出濟額ト合シテ豫算額ヲ超過スルコトヲ得ズ
第八條 每年度ノ歲入ノ收入濟額ヨリ歲出ノ支出濟額、翌年度繰越額、未經過保險料及支拂備金ニ相當スル金額ヲ控除シ殘餘アルトキハ之ヲ積立金ニ組入レ不足アルトキハ積立金ヨリ之ヲ補足スベシ
前項ニ規定スル未經過保險料及支拂備金ノ計算ハ所管大臣大藏大臣ト協議シテ之ヲ定ム
第九條 歲入徵收官ハ每月徵收報吿書ヲ調製シ參照書類ヲ添ヘ之ヲ社會局長官ニ送付スベシ
第十條 社會局長官ハ徵收報吿書ニ依リ每月徵收總報吿書ヲ調製シ參照書類ヲ添ヘ所管大臣ヲ經由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スベシ
第十一條 支出官ハ每月支出濟額報吿書ヲ調製シ之ヲ社會局長官ニ送付スベシ
第十二條 社會局長官ハ支出濟額報吿書ニ依リ每月支出總報吿書ヲ調製シ支出濟額報吿書ヲ添ヘ所管大臣ヲ經由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スベシ
第十三條 歲入徵收官又ハ支出官一人ナル場合ニ於テハ徵收報吿書又ハ支出濟額報吿書ヲ以テ徵收總報吿書又ハ支出總報吿書ニ充ツルコトヲ得
第十四條 歲入歲出ノ決定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ翌年度七月三十一日迄ニ之ヲ大藏大臣ニ送付スベシ
第十五條 社會局ハ日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ勞働者災害扶助責任保險ニ關スル一切ノ計算ヲ登記スベシ
第十六條 貸借對照表及損益計算表ノ樣式ハ所管大臣大藏大臣ト協議シテ之ヲ定ム
第十七條 社會局ハ歲入簿ヲ備ヘ歲入ノ豫算額、調定濟額、收入濟額、不納缺損額及收入未濟額ヲ登記スベシ
第十八條 支出官ハ支出簿ノ外支拂元受高差引簿ヲ備ヘ支拂元受高、支出濟額及殘額ヲ登記スベシ
第十九條 社會局ハ歲出簿及支拂元受高差引簿ヲ備ヘ歲出簿ニハ歲出ノ豫算額、豫算決定後增加額、支出濟額、翌年度繰越額及殘額ヲ登記シ支拂元受高差引簿ニハ支拂元受高、支出濟額及殘額ヲ登記スベシ但シ支出官一人ナル場合ニ於テハ支拂元受高差引簿ヲ省略スルコトヲ得
第二十條 本令ニ規定セザルモノニ付テハ會計規則ヲ準用ス
附 則
本令ハ勞働者災害扶助責任保險特別會計法施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス
朕労働者災害扶助責任保険特別会計規則ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和六年八月二十九日
内閣総理大臣 男爵 若槻礼次郎
大蔵大臣 井上準之助
内務大臣 安達謙蔵
勅令第二百三十二号
労働者災害扶助責任保険特別会計規則
第一条 歳入歳出ノ予定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ前年度九月三十日迄ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スベシ
前項ノ予定計算書ニハ其ノ年三月三十一日ニ終リタル会計年度ノ貸借対照表及損益計算表並ニ其ノ年三月三十一日現在ノ積立金明細目録ヲ添附スベシ
第二条 歳入歳出ノ予算ハ決定ノ後予備費ヲ除キ所管大臣社会局長官ニ命ジテ之ヲ執行セシムベシ但シ他ノ官吏ニ命ジテ其ノ一部ヲ執行セシムルコトヲ得
第三条 本会計ニ於テハ当該年度ノ収入済歳入額及営働者災害扶助責任保険特別会計法第六条ニ規定スル一時借入金ヲ以テ支払元受高トシ歳出ヲ支出スルハ此ノ支払元受高ヲ超過スルコトヲ得ズ
第四条 本会計ニ於テ支払上現金ニ不足ヲ生ジタルトキハ所管大臣ハ大蔵大臣ノ承認ヲ経テ労働者災害扶助責任保険特別会計法第六条ニ規定スル一時借入金ニ代ヘ積立金ニ属スル現金ヲ前条ノ支払元受高ニ繰替使用スルコトヲ得
前項ノ規定ニ依リ繰替使用シタル金額ハ当該年度内ニ之ヲ返還スベシ
第五条 保険料収入ノ年度所属ハ其ノ保険料ヲ納付スベキ日ノ属スル年度ニ依ル
第六条 毎年度内ニ収入ヲ為スベキ権利ヲ得テ毎年度出納ノ完結迄ニ収入済ト為ラザルモノハ収入未済トシテ逓次翌年度ニ繰越シ現ニ収入ヲ為シタル年度ノ歳入ニ組入ルベシ
第七条 毎年度内ニ支払ヲ為スベキ義務ヲ生ジ毎年度出納ノ完結迄ニ支出済ト為ラザル歳出ニシテ時効完成ニ至ラザルモノハ支出未済トシテ逓次翌年度ニ繰越スベシ但シ支出済額ト合シテ予算額ヲ超過スルコトヲ得ズ
第八条 毎年度ノ歳入ノ収入済額ヨリ歳出ノ支出済額、翌年度繰越額、未経過保険料及支払備金ニ相当スル金額ヲ控除シ残余アルトキハ之ヲ積立金ニ組入レ不足アルトキハ積立金ヨリ之ヲ補足スベシ
前項ニ規定スル未経過保険料及支払備金ノ計算ハ所管大臣大蔵大臣ト協議シテ之ヲ定ム
第九条 歳入徴収官ハ毎月徴収報告書ヲ調製シ参照書類ヲ添ヘ之ヲ社会局長官ニ送付スベシ
第十条 社会局長官ハ徴収報告書ニ依リ毎月徴収総報告書ヲ調製シ参照書類ヲ添ヘ所管大臣ヲ経由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スベシ
第十一条 支出官ハ毎月支出済額報告書ヲ調製シ之ヲ社会局長官ニ送付スベシ
第十二条 社会局長官ハ支出済額報告書ニ依リ毎月支出総報告書ヲ調製シ支出済額報告書ヲ添ヘ所管大臣ヲ経由シテ其ノ翌月中ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スベシ
第十三条 歳入徴収官又ハ支出官一人ナル場合ニ於テハ徴収報告書又ハ支出済額報告書ヲ以テ徴収総報告書又ハ支出総報告書ニ充ツルコトヲ得
第十四条 歳入歳出ノ決定計算書ハ所管大臣之ヲ調製シ翌年度七月三十一日迄ニ之ヲ大蔵大臣ニ送付スベシ
第十五条 社会局ハ日記簿、原簿及補助簿ヲ備ヘ労働者災害扶助責任保険ニ関スル一切ノ計算ヲ登記スベシ
第十六条 貸借対照表及損益計算表ノ様式ハ所管大臣大蔵大臣ト協議シテ之ヲ定ム
第十七条 社会局ハ歳入簿ヲ備ヘ歳入ノ予算額、調定済額、収入済額、不納欠損額及収入未済額ヲ登記スベシ
第十八条 支出官ハ支出簿ノ外支払元受高差引簿ヲ備ヘ支払元受高、支出済額及残額ヲ登記スベシ
第十九条 社会局ハ歳出簿及支払元受高差引簿ヲ備ヘ歳出簿ニハ歳出ノ予算額、予算決定後増加額、支出済額、翌年度繰越額及残額ヲ登記シ支払元受高差引簿ニハ支払元受高、支出済額及残額ヲ登記スベシ但シ支出官一人ナル場合ニ於テハ支払元受高差引簿ヲ省略スルコトヲ得
第二十条 本令ニ規定セザルモノニ付テハ会計規則ヲ準用ス
附 則
本令ハ労働者災害扶助責任保険特別会計法施行ノ日ヨリ之ヲ施行ス