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(特許法中改正法律)
法令番号: 法律第四十七號
公布年月日: 昭和4年4月4日
法令の形式: 法律
被改正法
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改正:
特許法
国立国会図書館『官報』
国立公文書館『御署名原本』
日本法令索引
朕帝國議會ノ協贊ヲ經タル特許法中改正法律ヲ裁可シ玆ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和四年四月二日
內閣總理大臣 男爵 田中義一
商工大臣 中橋德五郞
司法大臣 原嘉道
法律第四十七號
特許法中左ノ通改正ス
第十七條ノ二
特許ニ關スル出願、請求其ノ他ノ手續ヲ爲ス者ノ委任ニ因ル代理人ノ代理權ハ本人ノ死亡若ハ能力ノ喪失、本人タル法人ノ合併ニ因ル消滅、本人タル受託者ノ信託ノ任務終了又ハ法定代理人ノ死亡、能力ノ喪失若ハ代理權ノ變更消滅ニ因リテ消滅セス
第十八條中「共同又ハ」ヲ削ル
第二十二條中「民事訴訟法第十七條」ヲ「民事訴訟法第八條」ニ改ム
第二十三條中「特許局ニ對シ」ヲ「特許局又ハ裁判所ニ對シ」ニ改ム
第二十五條
特許ニ關スル出願、請求其ノ他ノ手續ヲ爲ス者其ノ責ニ歸スヘカラサル事由ニ因リ第百九條、第百十五條、第百二十二條第一項又ハ本法ニ於テ準用スル民事訴訟法第四百十五條ニ規定スル期間ヲ遵守スルコト能ハサル場合ニ於テハ其ノ事由ノ止ミタル日ヨリ十四日以內ニシテ且其ノ期間滿了後一年以內ニ限リ懈怠シタル手續ノ追完ヲ爲スコトヲ得
第八十七條
審判請求書カ法令ニ定メタル方式ニ違背シタル場合ニ於テハ審判長ハ相當ノ期間ヲ定メ其ノ期間內ニ欠缺ヲ補正スヘキコトヲ命スヘシ成規ノ手數料ヲ納付セサル場合亦同シ
請求人カ欠缺ノ補正ヲ爲ササルトキハ審判長ハ決定ヲ以テ審判請求書ヲ却下スヘシ
前項ノ決定ニハ理由ヲ附スヘシ
第二項ノ決定ニ不服アル者ハ卽時抗告ヲ爲スコトヲ得
前項ノ卽時抗告ニ付テハ民事訴訟法中卽時抗告ニ關スル規定ヲ準用ス
抗告狀ニハ却下セラレタル審判請求書ヲ添附スヘシ
第八十八條ノ二
不適法ナル審判ノ請求ニシテ其ノ欠缺カ補正スルコト能ハサルモノナル場合ニ於テハ被請求人ニ答辯書提出ノ機會ヲ與ヘスシテ審決ヲ以テ之ヲ却下スルコトヲ得
第九十一條
審判官ハ左ノ各號ノ一ニ該當スル場合ニ於テハ審判ノ干與ヨリ除斥セラル
一
審判官又ハ其ノ妻若ハ妻タリシ者カ事件ノ當事者、參加人若ハ特許異議申立人ナルトキ又ハナリシトキ
二
審判官カ事件ノ當事者、參加人又ハ特許異議申立人ノ四親等內ノ血族若ハ三親等內ノ姻族ナルトキ又ハナリシトキ
三
審判官カ事件ノ當事者、參加人又ハ特許異議申立人ノ法定代理人、後見監督人、保佐人又ハ戶主若ハ家族ナルトキ
四
審判官カ事件ニ付證人又ハ鑑定人ト爲リタルトキ
五
審判官カ事件ノ當事者、參加人又ハ特許異議申立人ノ代理人ナルトキ又ハナリシトキ
六
審判官カ事件ニ付審査官、審判官又ハ判事トシテ査定、審決又ハ判決ニ干與シタルトキ
七
審判官カ事件ニ付直接ノ利害關係ヲ有スルトキ
第九十二條
除斥ノ原因アルトキハ當事者又ハ參加人ハ除斥ノ申立ヲ爲スコトヲ得
第九十三條
審判官ニ付審判ノ公正ヲ妨クヘキ事情アルトキハ當事者又ハ參加人ハ之ヲ忌避スルコトヲ得
當事者又ハ參加人ハ事件ニ付申述ヲ爲シタル後ハ審判官ヲ忌避スルコトヲ得ス但シ忌避ノ原因アルコトヲ知ラサリシトキ又ハ忌避ノ原因カ其ノ後ニ生シタルトキハ此ノ限ニ在ラス
第九十四條
前二條ニ規定スル申立ハ其ノ原因ヲ開示シテ書面ヲ以テ之ヲ爲スヘシ但シ口頭審理ニ於テハ口頭ヲ以テ之ヲ爲スコトヲ得
除斥又ハ忌避ノ原因ハ申立ヲ爲シタル日ヨリ三日以內ニ之ヲ疏明スヘシ前條第二項但書ノ事實亦同シ
第九十五條
除斥又ハ忌避ノ申立アリタルトキハ審判ニ依リ決定ヲ爲スヘシ
審判官ハ其ノ除斥又ハ忌避ニ付審判ニ干與スルコトヲ得ス但シ意見ヲ述フルコトヲ得
第一項ノ規定ニ依ル決定ニハ理由ヲ附スヘシ
第一項ノ規定ニ依ル決定ニ對シテハ不服ヲ申立ツルコトヲ得ス
第九十六條
除斥又ハ忌避ノ申立アリタルトキハ其ノ申立ニ付テノ決定アル迄審判手續ヲ停止スヘシ但シ急速ヲ要スル行爲ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
第九十七條ノ二
審判ニ於テハ通事ヲ用ヰルコトヲ得
民事訴訟法第百三十四條ノ規定ハ通事ニ付之ヲ準用ス
第九十九條第四項中「第九十五條第二項及第三項」ヲ「第九十五條第三項及第四項」ニ改ム
第百條第三項但書ヲ左ノ如ク改ム
但シ審判官ハ過料ノ決定ヲ爲シ、勾引ヲ命シ又ハ保證金ヲ供託セシムルコトヲ得ス
第百九條但書ヲ左ノ如ク改ム
但シ第百六條ノ規定ニ依ル補償金額ノ審決及第百十九條第一項ノ規定ニ依ル費用ノ審決ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
第百十條中「第八十六條乃至第百八條」ヲ「第八十六條乃至第百一條及第百三條乃至第百八條」ニ、「第九十二條乃至第九十四條及第百一條」ヲ「第九十二條、第九十三條及第百一條」ニ改ム
第百十條ノ二
不適法ナル審判ノ請求ニシテ其ノ欠缺カ補正スルコト能ハサルモノナル場合ニ於テハ被請求人ニ答辯書提出ノ機會ヲ與ヘスシテ抗告審判ノ審決ヲ以テ之ヲ却下スルコトヲ得
第百十條ノ三
抗告審判ノ請求ハ其ノ審理ノ終結ニ至ル迄之ヲ取下クルコトヲ得
第百十條ノ四
抗告審判ヲ請求スル權利ハ其ノ審理ノ終結ニ至ル迄之ヲ抛棄スルコトヲ得
抗告審判ヲ請求シタル後抗告審判請求權ヲ抛棄シタルトキハ抗告審判ノ請求ニ付テモ之ヲ取下ケタルモノト看做ス
第百十一條ノ二
審査又ハ審判ニ於テ爲シタル手續ハ抗告審判ニ於テモ其ノ效力ヲ有ス
第百十二條ノ二
査定又ハ審判ノ審決ノ手續カ法令ニ違反シタルトキハ抗告審判ノ審判官ハ其ノ査定又ハ審決ヲ破毀スヘシ
第百十四條
抗告審判ニ於テ査定又ハ審判ノ審決ヲ破毀スル場合ニ於テハ査定ニ對スル抗告審判ニ在リテハ更ニ審査ニ、審判ノ審決ニ對スル抗告審判ニ在リテハ更ニ審判ニ付スヘシトノ審決ヲ爲スコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル審決アリタル場合ニ於テハ其ノ破毀ノ基本ト爲シタル理由ハ其ノ事件ニ付テハ審査官又ハ審判官ヲ覊束ス
第百十五條第二項及第三項ヲ左ノ如ク改ム
前項ノ規定ニ依ル出訴及其ノ裁判ニ付テハ別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外民事訴訟ノ上告及其ノ裁判ニ關スル規定ヲ準用ス
大審院ノ判決ニ於テ審決又ハ査定ノ破毀ノ基本ト爲シタル理由ハ其ノ事件ニ付テハ特許局ヲ覊束ス
第百十五條ノ二
前條第二項ノ規定ニ依ル上告狀ハ大審院ニ之ヲ提出スヘシ
抗告審判ノ審判官又ハ審判長ノ決定ニ對スル抗告ハ大審院ニ之ヲ爲スヘシ
第百十九條
審判、抗告審判及出訴ニ關スル費用ノ負擔ハ職權ニ依リ別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外其ノ事件ノ審決ヲ以テ之ヲ定ム此ノ場合ニ於テハ事情ニ依リ其ノ額モ亦之ヲ定ムルコトヲ得
審決、判決又ハ決定ヲ以テ審判、抗告審判又ハ出訴ニ關スル費用ノ負擔ノミヲ定メタルトキハ其ノ額ハ請求ニ依リ特許局長官之ヲ決定ス
費用ノ負擔及額ニ關シテハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第百十九條ノ二
審判又ハ抗告審判ニ於テハ費用ヲ要スル行爲ニ付其ノ費用ノ豫納ヲ命スルコトヲ得
第百二十一條第一項中「確定審決又ハ判決ヲ以テ終結シタル事件ハ取消ノ請求又ハ原狀囘復ノ請求ニ依リ之ヲ再審スルコトヲ得」ヲ「確定審決又ハ判決ニ對シテハ再審ノ請求ヲ以テ不服ヲ申立ツルコトヲ得」ニ改メ同條第二項ヲ左ノ如ク改ム
民事訴訟法第四百二十條ノ規定ハ再審ノ請求ニ付之ヲ準用ス
第百二十二條ニ左ノ二項ヲ加フ
不服ノ理由カ審決確定シ又ハ判決アリタル後ニ生シタルトキハ前項ニ規定スル期間ハ其ノ理由發生シタル日ノ翌日ヨリ之ヲ起算ス
第一項及第四項ノ規定ハ不服ノ申立アル審決又ハ判決カ前ニ爲サレタル確定審決又ハ判決ト牴觸スルコトヲ理由トスル再審ノ請求ニ付之ヲ適用セス
第百二十四條中「民事訴訟法第四百六十七條第二項、第四百七十一條、第四百七十二條第一項第二項及第四百七十五條乃至第四百八十二條」ヲ「民事訴訟法第四百二十一條、第四百二十二條及第四百二十六條乃至第四百二十八條」ニ改ム
第百二十八條中「原狀囘復ノ請求ニ依ル」ヲ削ル
第百三十二條中「證人若ハ鑑定人又ハ通事」ヲ「證人、鑑定人又ハ通事」ニ改ム
第百三十三條ノ二
本法ニ於テ準用スル民事訴訟法第二百六十七條第二項又ハ第三百三十六條ノ規定ニ依リ宣誓ヲ爲シタル者カ特許局ニ對シ虛僞ノ陳述ヲ爲シタルトキハ五百圓以下ノ過料ニ處ス
第百三十四條第一項中「五十圓」ヲ「五百圓」ニ改メ同條第二項ヲ削ル
第百三十四條ノ二
特許局ヨリ證據調ニ關シ書類其ノ他ノ物件ノ提出又ハ提示ヲ命セラレタル者正當ノ理由ナクシテ其ノ命ニ從ハサルトキハ五百圓以下ノ過料ニ處ス
第百三十四條ノ三
非訟事件手續法第二百六條乃至第二百八條ノ規定ハ前三條ノ過料ニ付之ヲ準用ス
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
本法ハ本法施行前ニ生シタル事項ニモ之ヲ適用ス但シ從前ノ規定ニ依リ生シタル效力ヲ妨ケス
第十七條ノ二ノ改正規定ハ本法施行前同條ニ揭クル事由ヲ生シタル委任代理ニシテ本法施行前代理權消滅ノ登錄ヲ受ケサリシモノ又ハ其ノ屆出ヲ爲ササリシモノニモ之ヲ適用ス
本法施行前抗告事件ニ付決定ヲ受ケタル者ハ仍從前ノ規定ニ依リ更ニ抗告ヲ爲スコトヲ得
本法ニ依リ新ニ期間ヲ定メタル手續ニシテ本法施行ノ際爲スヘキモノニ付テハ其ノ期間ハ本法施行ノ日ヨリ之ヲ起算ス
本法施行前從前ノ規定ニ依リ過料ニ處スヘキ行爲ヲ爲シタル者ニシテ本法施行ノ際未タ其ノ裁判ヲ受ケサルモノハ本法ニ於テ過料ニ處スヘキ場合ニ限リ本法ニ依リ處罰ス但シ過料ノ額ハ從前ノ規定ノ過料ノ額ヲ超ユルコトヲ得ス
朕帝国議会ノ協賛ヲ経タル特許法中改正法律ヲ裁可シ茲ニ之ヲ公布セシム
御名御璽
昭和四年四月二日
内閣総理大臣 男爵 田中義一
商工大臣 中橋徳五郎
司法大臣 原嘉道
法律第四十七号
特許法中左ノ通改正ス
第十七条ノ二
特許ニ関スル出願、請求其ノ他ノ手続ヲ為ス者ノ委任ニ因ル代理人ノ代理権ハ本人ノ死亡若ハ能力ノ喪失、本人タル法人ノ合併ニ因ル消滅、本人タル受託者ノ信託ノ任務終了又ハ法定代理人ノ死亡、能力ノ喪失若ハ代理権ノ変更消滅ニ因リテ消滅セス
第十八条中「共同又ハ」ヲ削ル
第二十二条中「民事訴訟法第十七条」ヲ「民事訴訟法第八条」ニ改ム
第二十三条中「特許局ニ対シ」ヲ「特許局又ハ裁判所ニ対シ」ニ改ム
第二十五条
特許ニ関スル出願、請求其ノ他ノ手続ヲ為ス者其ノ責ニ帰スヘカラサル事由ニ因リ第百九条、第百十五条、第百二十二条第一項又ハ本法ニ於テ準用スル民事訴訟法第四百十五条ニ規定スル期間ヲ遵守スルコト能ハサル場合ニ於テハ其ノ事由ノ止ミタル日ヨリ十四日以内ニシテ且其ノ期間満了後一年以内ニ限リ懈怠シタル手続ノ追完ヲ為スコトヲ得
第八十七条
審判請求書カ法令ニ定メタル方式ニ違背シタル場合ニ於テハ審判長ハ相当ノ期間ヲ定メ其ノ期間内ニ欠欠ヲ補正スヘキコトヲ命スヘシ成規ノ手数料ヲ納付セサル場合亦同シ
請求人カ欠欠ノ補正ヲ為ササルトキハ審判長ハ決定ヲ以テ審判請求書ヲ却下スヘシ
前項ノ決定ニハ理由ヲ附スヘシ
第二項ノ決定ニ不服アル者ハ即時抗告ヲ為スコトヲ得
前項ノ即時抗告ニ付テハ民事訴訟法中即時抗告ニ関スル規定ヲ準用ス
抗告状ニハ却下セラレタル審判請求書ヲ添附スヘシ
第八十八条ノ二
不適法ナル審判ノ請求ニシテ其ノ欠欠カ補正スルコト能ハサルモノナル場合ニ於テハ被請求人ニ答弁書提出ノ機会ヲ与ヘスシテ審決ヲ以テ之ヲ却下スルコトヲ得
第九十一条
審判官ハ左ノ各号ノ一ニ該当スル場合ニ於テハ審判ノ干与ヨリ除斥セラル
一
審判官又ハ其ノ妻若ハ妻タリシ者カ事件ノ当事者、参加人若ハ特許異議申立人ナルトキ又ハナリシトキ
二
審判官カ事件ノ当事者、参加人又ハ特許異議申立人ノ四親等内ノ血族若ハ三親等内ノ姻族ナルトキ又ハナリシトキ
三
審判官カ事件ノ当事者、参加人又ハ特許異議申立人ノ法定代理人、後見監督人、保佐人又ハ戸主若ハ家族ナルトキ
四
審判官カ事件ニ付証人又ハ鑑定人ト為リタルトキ
五
審判官カ事件ノ当事者、参加人又ハ特許異議申立人ノ代理人ナルトキ又ハナリシトキ
六
審判官カ事件ニ付審査官、審判官又ハ判事トシテ査定、審決又ハ判決ニ干与シタルトキ
七
審判官カ事件ニ付直接ノ利害関係ヲ有スルトキ
第九十二条
除斥ノ原因アルトキハ当事者又ハ参加人ハ除斥ノ申立ヲ為スコトヲ得
第九十三条
審判官ニ付審判ノ公正ヲ妨クヘキ事情アルトキハ当事者又ハ参加人ハ之ヲ忌避スルコトヲ得
当事者又ハ参加人ハ事件ニ付申述ヲ為シタル後ハ審判官ヲ忌避スルコトヲ得ス但シ忌避ノ原因アルコトヲ知ラサリシトキ又ハ忌避ノ原因カ其ノ後ニ生シタルトキハ此ノ限ニ在ラス
第九十四条
前二条ニ規定スル申立ハ其ノ原因ヲ開示シテ書面ヲ以テ之ヲ為スヘシ但シ口頭審理ニ於テハ口頭ヲ以テ之ヲ為スコトヲ得
除斥又ハ忌避ノ原因ハ申立ヲ為シタル日ヨリ三日以内ニ之ヲ疏明スヘシ前条第二項但書ノ事実亦同シ
第九十五条
除斥又ハ忌避ノ申立アリタルトキハ審判ニ依リ決定ヲ為スヘシ
審判官ハ其ノ除斥又ハ忌避ニ付審判ニ干与スルコトヲ得ス但シ意見ヲ述フルコトヲ得
第一項ノ規定ニ依ル決定ニハ理由ヲ附スヘシ
第一項ノ規定ニ依ル決定ニ対シテハ不服ヲ申立ツルコトヲ得ス
第九十六条
除斥又ハ忌避ノ申立アリタルトキハ其ノ申立ニ付テノ決定アル迄審判手続ヲ停止スヘシ但シ急速ヲ要スル行為ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
第九十七条ノ二
審判ニ於テハ通事ヲ用ヰルコトヲ得
民事訴訟法第百三十四条ノ規定ハ通事ニ付之ヲ準用ス
第九十九条第四項中「第九十五条第二項及第三項」ヲ「第九十五条第三項及第四項」ニ改ム
第百条第三項但書ヲ左ノ如ク改ム
但シ審判官ハ過料ノ決定ヲ為シ、勾引ヲ命シ又ハ保証金ヲ供託セシムルコトヲ得ス
第百九条但書ヲ左ノ如ク改ム
但シ第百六条ノ規定ニ依ル補償金額ノ審決及第百十九条第一項ノ規定ニ依ル費用ノ審決ニ付テハ此ノ限ニ在ラス
第百十条中「第八十六条乃至第百八条」ヲ「第八十六条乃至第百一条及第百三条乃至第百八条」ニ、「第九十二条乃至第九十四条及第百一条」ヲ「第九十二条、第九十三条及第百一条」ニ改ム
第百十条ノ二
不適法ナル審判ノ請求ニシテ其ノ欠欠カ補正スルコト能ハサルモノナル場合ニ於テハ被請求人ニ答弁書提出ノ機会ヲ与ヘスシテ抗告審判ノ審決ヲ以テ之ヲ却下スルコトヲ得
第百十条ノ三
抗告審判ノ請求ハ其ノ審理ノ終結ニ至ル迄之ヲ取下クルコトヲ得
第百十条ノ四
抗告審判ヲ請求スル権利ハ其ノ審理ノ終結ニ至ル迄之ヲ抛棄スルコトヲ得
抗告審判ヲ請求シタル後抗告審判請求権ヲ抛棄シタルトキハ抗告審判ノ請求ニ付テモ之ヲ取下ケタルモノト看做ス
第百十一条ノ二
審査又ハ審判ニ於テ為シタル手続ハ抗告審判ニ於テモ其ノ効力ヲ有ス
第百十二条ノ二
査定又ハ審判ノ審決ノ手続カ法令ニ違反シタルトキハ抗告審判ノ審判官ハ其ノ査定又ハ審決ヲ破毀スヘシ
第百十四条
抗告審判ニ於テ査定又ハ審判ノ審決ヲ破毀スル場合ニ於テハ査定ニ対スル抗告審判ニ在リテハ更ニ審査ニ、審判ノ審決ニ対スル抗告審判ニ在リテハ更ニ審判ニ付スヘシトノ審決ヲ為スコトヲ得
前項ノ規定ニ依ル審決アリタル場合ニ於テハ其ノ破毀ノ基本ト為シタル理由ハ其ノ事件ニ付テハ審査官又ハ審判官ヲ羈束ス
第百十五条第二項及第三項ヲ左ノ如ク改ム
前項ノ規定ニ依ル出訴及其ノ裁判ニ付テハ別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外民事訴訟ノ上告及其ノ裁判ニ関スル規定ヲ準用ス
大審院ノ判決ニ於テ審決又ハ査定ノ破毀ノ基本ト為シタル理由ハ其ノ事件ニ付テハ特許局ヲ羈束ス
第百十五条ノ二
前条第二項ノ規定ニ依ル上告状ハ大審院ニ之ヲ提出スヘシ
抗告審判ノ審判官又ハ審判長ノ決定ニ対スル抗告ハ大審院ニ之ヲ為スヘシ
第百十九条
審判、抗告審判及出訴ニ関スル費用ノ負担ハ職権ニ依リ別段ノ規定アル場合ヲ除クノ外其ノ事件ノ審決ヲ以テ之ヲ定ム此ノ場合ニ於テハ事情ニ依リ其ノ額モ亦之ヲ定ムルコトヲ得
審決、判決又ハ決定ヲ以テ審判、抗告審判又ハ出訴ニ関スル費用ノ負担ノミヲ定メタルトキハ其ノ額ハ請求ニ依リ特許局長官之ヲ決定ス
費用ノ負担及額ニ関シテハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
第百十九条ノ二
審判又ハ抗告審判ニ於テハ費用ヲ要スル行為ニ付其ノ費用ノ予納ヲ命スルコトヲ得
第百二十一条第一項中「確定審決又ハ判決ヲ以テ終結シタル事件ハ取消ノ請求又ハ原状回復ノ請求ニ依リ之ヲ再審スルコトヲ得」ヲ「確定審決又ハ判決ニ対シテハ再審ノ請求ヲ以テ不服ヲ申立ツルコトヲ得」ニ改メ同条第二項ヲ左ノ如ク改ム
民事訴訟法第四百二十条ノ規定ハ再審ノ請求ニ付之ヲ準用ス
第百二十二条ニ左ノ二項ヲ加フ
不服ノ理由カ審決確定シ又ハ判決アリタル後ニ生シタルトキハ前項ニ規定スル期間ハ其ノ理由発生シタル日ノ翌日ヨリ之ヲ起算ス
第一項及第四項ノ規定ハ不服ノ申立アル審決又ハ判決カ前ニ為サレタル確定審決又ハ判決ト牴触スルコトヲ理由トスル再審ノ請求ニ付之ヲ適用セス
第百二十四条中「民事訴訟法第四百六十七条第二項、第四百七十一条、第四百七十二条第一項第二項及第四百七十五条乃至第四百八十二条」ヲ「民事訴訟法第四百二十一条、第四百二十二条及第四百二十六条乃至第四百二十八条」ニ改ム
第百二十八条中「原状回復ノ請求ニ依ル」ヲ削ル
第百三十二条中「証人若ハ鑑定人又ハ通事」ヲ「証人、鑑定人又ハ通事」ニ改ム
第百三十三条ノ二
本法ニ於テ準用スル民事訴訟法第二百六十七条第二項又ハ第三百三十六条ノ規定ニ依リ宣誓ヲ為シタル者カ特許局ニ対シ虚偽ノ陳述ヲ為シタルトキハ五百円以下ノ過料ニ処ス
第百三十四条第一項中「五十円」ヲ「五百円」ニ改メ同条第二項ヲ削ル
第百三十四条ノ二
特許局ヨリ証拠調ニ関シ書類其ノ他ノ物件ノ提出又ハ提示ヲ命セラレタル者正当ノ理由ナクシテ其ノ命ニ従ハサルトキハ五百円以下ノ過料ニ処ス
第百三十四条ノ三
非訟事件手続法第二百六条乃至第二百八条ノ規定ハ前三条ノ過料ニ付之ヲ準用ス
附 則
本法施行ノ期日ハ勅令ヲ以テ之ヲ定ム
本法ハ本法施行前ニ生シタル事項ニモ之ヲ適用ス但シ従前ノ規定ニ依リ生シタル効力ヲ妨ケス
第十七条ノ二ノ改正規定ハ本法施行前同条ニ掲クル事由ヲ生シタル委任代理ニシテ本法施行前代理権消滅ノ登録ヲ受ケサリシモノ又ハ其ノ届出ヲ為ササリシモノニモ之ヲ適用ス
本法施行前抗告事件ニ付決定ヲ受ケタル者ハ仍従前ノ規定ニ依リ更ニ抗告ヲ為スコトヲ得
本法ニ依リ新ニ期間ヲ定メタル手続ニシテ本法施行ノ際為スヘキモノニ付テハ其ノ期間ハ本法施行ノ日ヨリ之ヲ起算ス
本法施行前従前ノ規定ニ依リ過料ニ処スヘキ行為ヲ為シタル者ニシテ本法施行ノ際未タ其ノ裁判ヲ受ケサルモノハ本法ニ於テ過料ニ処スヘキ場合ニ限リ本法ニ依リ処罰ス但シ過料ノ額ハ従前ノ規定ノ過料ノ額ヲ超ユルコトヲ得ス
本文
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