第一條 計理士ハ計理士ノ稱號ヲ用ヒテ會計ニ關スル檢査、調査、鑑定、證明、計算、整理又ハ立案ヲ爲スコトヲ業トスルモノトス
第三條 左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ前條第一項第二號ノ規定ニ拘ラズ計理士タル資格ヲ有ス
二 帝國大學若ハ大學令ニ依ル大學ニ於テ會計學ヲ修メ學士ト稱スルコトヲ得ル者又ハ專門學校令ニ依ル專門學校ニ於テ會計學ヲ修メ之ヲ卒業シタル者
三 主務大臣ニ於テ前號ニ揭グル學校ト同等以上ト認ムル學校ニ於テ會計學ヲ修メ之ヲ卒業シタル者
第四條 左ノ各號ノ一ニ該當スル者ハ計理士タル資格ヲ有セズ
一 禁錮以上ノ刑ニ處セラレタル者但シ二年未滿ノ懲役若ハ禁錮ニ處セラレタル者ニシテ刑ノ執行ヲ終リ若ハ其ノ執行ヲ受クルコトナキニ至リタル日ヨリ起算シ三年ヲ經過シタル者又ハ陸軍刑法若ハ海軍刑法ニ依リ一年未滿ノ禁錮ニ處セラレタル者ハ此ノ限ニ在ラズ
二 前號ニ該當スル者ヲ除クノ外第十一條又ハ第十二條ノ罪ヲ犯シ刑ニ處セラレタル者但シ刑ノ執行ヲ終リ又ハ其ノ執行ヲ受クルコトナキニ至リタル日ヨリ起算シ三年ヲ經過シタル者ハ此ノ限ニ在ラズ
四 計理士ノ業務ノ停止ノ期間中其ノ業務ヲ廢止シ未ダ其ノ期間ノ經過セザル者
五 計理士ノ業務ノ禁止ノ處分ヲ受ケタル者但シ其ノ處分ヲ受ケタル日ヨリ起算シ三年ヲ經過シ主務大臣ニ於テ改悛ノ情顯著ナリト認メタル者ハ此ノ限ニ在ラズ
第五條 計理士タラントスル者ハ計理士登錄簿ニ登錄ヲ受クルコトヲ要ス
第六條 計理士ノ登錄ヲ受ケントスル者ハ登錄料トシテ二十圓ヲ納付スベシ
第七條 計理士ハ其ノ業務ヲ公正ニ行フニ支障アリト認メラルル事項ニ付計理士ノ業務ヲ行フコトヲ得ズ
第九條 計理士本法ノ規定ニ違反シタルトキ又ハ品位ヲ失墜スベキ行爲若ハ業務上不正ノ行爲ヲ爲シタルトキハ主務大臣ハ計理士懲戒委員會ノ議決ニ依リ之ヲ懲戒スルコトヲ得
前項第二號ノ過料ヲ完納セザルトキハ主務大臣ノ命令ヲ以テ之ヲ執行ス
非訟事件手續法第二百八條ノ規定ハ前項ノ規定ニ依ル執行ニ付之ヲ準用ス
第十一條 計理士又ハ計理士タリシ者故ナク其ノ業務上取扱ヒタル事項ニ付知得タル祕密ヲ漏泄シ又ハ竊用シタルトキハ一年以下ノ懲役又ハ千圓以下ノ罰金ニ處ス
第十二條 計理士タル資格ヲ有セズシテ計理士ノ業務ヲ行ヒタル者ハ六月以下ノ懲役又ハ千圓以下ノ罰金ニ處ス
第十三條 計理士タル資格ヲ有スルモ其ノ登錄ヲ受ケズシテ計理士ノ業務ヲ行ヒタル者ハ十圓以上二百圓以下ノ過料ニ處ス
非訟事件手續法第二百六條乃至第二百八條ノ規定ハ前項ノ過料ニ付之ヲ準用ス