第一條 海軍在鄕軍人ノ召集及簡閱點呼ニ關シテハ本令ノ定ムル所ニ依ル
第二條 召集ヲ分チテ充員召集、演習召集及補缺召集トス
第三條 士官ノ召集ニ關スル事項ハ海軍大臣之ヲ掌リ其ノ召集ノ令達ハ海軍大臣直ニ之ヲ行フ
特務士官、准士官及下士官兵ノ召集及簡閱點呼ニ關スル事項ハ在籍鎭守府司令長官之ヲ掌ル
第四條 召集ニハ召集令狀ヲ用ヒ到著地及到著日時ヲ指定シ簡閱點呼ニハ點呼令狀ヲ用ヒ點呼場及到著日時ヲ指定ス但シ已ムコトヲ得サル場合ニ於テハ海軍大臣ノ定ムル所ニ依リ傳達ノ方法ヲ用フルコトヲ得
演習召集又ハ補缺召集中ノ者ニ對シ充員召集ノ令達ヲ爲ス方法ハ海軍大臣ノ定ムル所ニ依ル
第五條 召集及簡閱點呼ノ事務ニ關シ鎭守府司令長官ノ定ムル規程ハ地方長官、憲兵隊長及其ノ所部ノ官吏、公吏之ヲ遵行スヘシ
前項ノ規程ニシテ公示ヲ要スルモノニ付テハ明治二十六年勅令第百九十九號中警視廳令、北海道廳令又ハ府縣令ニ關スル規定ヲ準用ス
第六條 鎭守府司令長官ハ定期又ハ臨時ニ地方行政廳ノ召集及簡閱點呼ノ事務ヲ檢閱シ又ハ部下兵科將校ヲシテ之ヲ檢閱セシムヘシ
地方長官、憲兵司令官及憲兵隊長ハ其ノ所部ノ召集及簡閱點呼ノ事務ヲ檢閱シ又ハ部下官吏ヲシテ之ヲ檢閱セシムヘシ
第七條 本令ニ於テ在鄕軍人トハ豫備役及後備役ノ士官、特務士官、准士官及下士官兵竝ニ歸休中ノ下士官兵ヲ謂ヒ應召員トハ召集ニ應スヘキ者ヲ謂フ
第八條 本令中地方長官ニ關スル規定ハ東京府ニ在リテハ警視總監ニモ之ヲ適用シ樺太ニ在リテハ樺太廳長官ニ之ヲ適用ス
第九條 本令中市又ハ市長ニ關スル規定ハ東京市、京都市、大阪市及名古屋市ニ在リテハ區又ハ區長ニ、町村又ハ町村長ニ關スル規定ハ町村又ハ町村長ニ準スヘキモノニ之ヲ適用ス
第十條 本令中警察署長トアルハ第十八條及第三十五條ノ場合ヲ除クノ外北海道及樺太ニ在リテハ支廳長トス
第十一條 町村カ二以上ノ警察署ノ管轄區域ニ涉ルトキハ當該町村ニ於ケル召集事務ハ其ノ町村役場ノ所在地ヲ管轄スル警察署長之ヲ行フ
警察署ノ管轄區域ヲ變更シタル場合ニ於テハ當該區域內ノ召集事務ハ鎭守府司令長官ノ指定スル警察署長ヲシテ一時之ヲ行ハシムルコトヲ得