第二十八條 檢察官ハ刑事訴訟法第百二十三條ニ規定スル場合ノ外被疑者ニ付同法第八十七條ニ規定スル事由アリタル場合ニ於テ急速ヲ要シ判官ノ勾引狀ヲ求ムルコト能ハサルトキハ直ニ勾引狀ヲ發シ又ハ之ヲ他ノ檢察官若ハ司法警察官ニ命令シ若ハ囑託スルコトヲ得
刑事訴訟法第百二十三條及前項ニ規定スル場合ニ於テハ司法警察官モ亦勾引狀ヲ發シ又ハ之ヲ他ノ司法警察官ニ命令シ若ハ囑託スルコトヲ得
刑事訴訟法第九十七條、第九十八條及第百條乃至第百九條ノ規定ハ前二項ノ勾引ニ付之ヲ準用ス
第二十九條 司法警察官刑事訴訟法第百二十七條ノ規定ニ依リ訊問シタル場合ニ於テ留置ノ必要アリト思料スルトキハ遲クトモ七日內ニ同條ニ定メタル送致ノ手續ヲ爲スヘシ
司法警察官他ノ司法警察官ノ命令又ハ囑託ニ因リ被疑者ニ對シ勾引狀ヲ發シタル場合ニ於テハ刑事訴訟法第百二十七條ノ規定ニ依ラス速ニ之ヲ命令シ又ハ囑託シタル司法警察官ニ引致シ又ハ送致スヘシ
第三十條 檢察官刑事訴訟法第百二十九條第一項ノ規定ニ依リ勾留狀ヲ發シタル場合又ハ他ノ檢察官ヨリ勾留セラレタル被疑者ヲ受取リタル場合ニ於テ勾留ノ日又ハ被疑者ヲ受取リタル日ヨリ十日內ニ公訴ヲ提起セス又ハ書類及證據物ト共ニ之ヲ管轄法院ノ檢察官若ハ相當官署ニ送致スル手續ヲ爲ササルトキハ勾留ヲ取消スヘシ
第三十一條 刑事訴訟法第百十一條及第百十二條第一項ノ規定ハ檢察官ノ爲ス勾留ニ付之ヲ準用ス
第三十二條 檢察官ハ被疑者ニ付刑事訴訟法第八十七條ニ規定スル事由アリタル場合ニ於テ急速ヲ要スルトキハ押收、搜索、檢證、證人訊問竝鑑定、通譯及翻譯ノ處分ヲ爲シ又ハ之ヲ他ノ檢察官若ハ司法警察官ニ命令シ若ハ囑託スルコトヲ得
前項ノ場合ニ於テハ司法警察官モ亦押收、搜索、檢證、證人訊問竝鑑定、通譯及翻譯ノ處分ヲ爲シ又ハ之ヲ他ノ司法警察官ニ命令シ若ハ囑託スルコトヲ得
刑事訴訟法第二百十四條、第二百十七條、第二百二十八條及第二百三十六條ノ規定ハ前二項ノ規定ニ依リ檢察官又ハ司法警察官ノ爲ス證人訊問竝鑑定、通譯及翻譯ノ處分ニ付之ヲ準用ス
第三十三條 法院又ハ豫審判官ハ必要ト認ムルトキハ命令狀ヲ發シ司法警察官ヲシテ檢證又ハ鑑定ノ處分ヲ爲サシムルコトヲ得
刑事訴訟法第百五十條第二項第三項及第二百二十八條ノ規定ハ前項ノ規定ニ依リ司法警察官ノ爲ス鑑定ノ處分ニ付之ヲ準用ス
第三十四條 刑事訴訟法第二百五十條及第二百五十一條中勅令トアルハ臺灣總督府令トス
第三十五條 刑事訴訟法第二百六十四條ノ規定ハ當分ノ內本島人ノ爲ス吿訴ニ付之ヲ適用セス
第三十六條 刑事訴訟法中市町村吏員ヲシテ立會ハシムヘキ場合ニ於テハ市街庄若ハ區ノ官公吏又ハ相當ノ者ヲシテ立會ハシムヘシ
第三十七條 刑事訴訟法第三百三十八條第三項ノ規定ハ之ヲ適用セス但シ檢察官又ハ辯護人ハ必要トスル事項ニ付公判ニ於テ被吿人、證人、鑑定人、通事又ハ翻譯人ヲ訊問スヘキコトヲ裁判長ニ請求スルコトヲ得此ノ場合ニ於テ裁判長適當ト認ムルトキハ檢察官又ハ辯護人ヲシテ直接ニ其ノ訊問ヲ爲サシムルコトヲ得
第三十八條 刑事訴訟法ノ施行ニ關シテハ刑事訴訟法第六百十六條及第六百十八條乃至第六百三十一條ノ規定ヲ準用ス
第三十九條 大正十一年十二月三十一日以前ニ要シタル刑事訴訟費用ニ付テハ仍從前ノ例ニ依ル